派 遣 報 告 書(派遣者報告用)

(別紙)
派 遣 報 告 書(派遣者報告用)
※本項目は派遣終了後2週間以内に記入し、ご提出下さい。指導内容を広く役立てることを目的に、
報告内容については原則公開することを予めご承知おき下さい。当日の会議資料などがあれば、添付
して下さい。報告内容が多い場合1ページ内に収まらなくても結構です。
(地域の現状課題)
下北山村は、山間地の谷筋にある農村であり、高齢化率が 45.3%と高い。人口は 20 年前でも約
1500 人であるが現在は約 900 人と減ってきている。約 600 戸のうち空き家が 200 戸、管理を望む
物は 90 戸と多いのが特徴である。村民は高校からは村外へ出るしかなく、U ターン者を増やすこ
とが一つの課題である。保育所・小学校・中学校があり、約 100 食の給食が提供されている。15
歳未満の比率は、全国でも 12%程度であり、比率的には大差がなく、比較的子どもの比率は悲観
的ではない。
課題としては、U・I ターン者を増やしたり、若者の雇用を生み出したりするようなビジネス展開
が必要である。現在、下北山村では、総務省の地域おこし協力隊事業等を活用して、2人の I タ
ーン者と地元住民の 3 人で NPO 法人サポートきなりを立ち上げている。
NPO 法人サポートきなりでは、集落内での生活面や農業面における課題、例えば草刈りや植木選
定、スズメバチの退治、畑の耕耘代行や獣害対策ネットの施行などに加え、特産物の生産加工や
朝市の開催、学校給食への地元産活用などをおこなってきた。とりわけ、朝市や地元産を取り入
れた学校給食が継続するために、地元住民の意識にその必要性が芽生えることが重要と考えてい
る。
昔の基幹産業は林業であり、水田はあるが畑地が少ない。冬は雪深くなることから、保存食は欠
かさない。また山間部ではあるが、30 分も車で走れば漁港があり、地元の伝統食にもさんま寿司
がある。
※派遣者から見た派遣地域の現状課題をご記入下さい。
(指導内容)
今回は、とりわけ学校給食における地元産活用の必要性を伝えた。地産地消の意義や食育基本法
による地元産学校給食の意義を伝えた。また他の地元産給食を進める事例を何点か紹介し、それ
ぞれにおいて、地産地消を進めるには何がポイントか、どのような給食内容(献立)がよいのか、
またどのように子どもたちに伝えれば、効果的かという点について伝えた。最後に、農文協の「地
域を食育で元気に」という DVD を 20 分ほどみてもらい、より具体的にイメージしてもらえるよ
う工夫した。
また、朝市とは異なるが、都市部でも農を感じる取組が増えていること、どのような工夫で伝え
たらよいかということについても伝えた。
※今回現地で指導された内容について具体的にご記入下さい。
(今後の地産地消の推進に向けて必要な事項)
土曜日の朝市は定着しているとのことなので、引き続き定着することである。NPO 法人サポート
きなりが地域にとって必要な存在であり、若者の雇用の場になることが今後の課題である。その
ためにも、地産地消に加えて、地元の 1 次産品を加工して他所へ販売したり、観光で他から人を
呼びこんだりするなど、より一層若者の雇用の場づくりが必要になってくると考えられた。人を
呼び込むことは一見地産地消の方向性とは逆に考えられるかもしれないが、地元住民の地産地消
を支える畑を維持するために、また村を維持するためには、人を呼び込むことで地産地消の物流
規模を維持、または拡大することができ、安定した地産地消構造を構築することができる。
※派遣先において今後対応すべきと思われる事項についてご記入下さい。
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