最新号vol.40 - あいちNPO交流プラザ

Vol.40(2016 年 7 月発行)
URL: https://www.aichi-npo.jp/
CONTENTS
*連載* NPOリーダーに聞く・・・・・・・・・・・・・・・・・1P
研修事業のお知らせ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3P
<NPO法人情報ア・ラ・カルト>
NPO法改正!貸借対照表の公告が義務付け・・・4P
平成 27 年度事業報告書の提出はお済みですか・・4P
*連載*
あいちNPO交流プラザ (県民生活部社会活動推進課)
〒461-0016 名古屋市東区上竪杉町 1
ウィルあいち 2 階
Tel: 052-961-8100 Fax: 052-961-2315
E-mail: [email protected]
NPO リーダーに聞く
認定N P O 法人パンドラの会(刈谷市)
障がい者の子を持つ母親たちが、我が子が将来安心して働ける場
を自分たちで作ろうと小規模作業所おかし工房「パンドラ」からスター
トした認定N P O 法人。「パンドラ」には、パンドラの箱に入っていた
「希望」という意味を込めました。障がい者雇用と障がい者社会参画
を目的に障がい福祉サービス事業所(多機能型)を運営しています。
代表理事
岡部扶美子さん
障がい福祉サービス事業所が、障がい者の方が自信を持って働く
ことができるようサポートし続けることが重要です。障がい者の皆さん
がしっかりとサポートを受けることで、税金を使う立場でなく税金を納
める立場になることができます。
≪今年は、パンドラの会の設立から 20 年、法人
化して 15 年という節目の年ですね≫
岡部さん:色々なことをくぐり抜け、今日に至っ
ていますが、とても楽しい毎日です。
この 20 年間充実した日々を送らせてもらった
のも、この活動があったからと感謝しています。
この 20 年間で解ったことは、人には努力する
気持ちと諦めない気持ちがあれば、不可能を可能
に変える力が全ての人に備わっているのだと確
信できるようになりました。
この気持ちを忘れずに、これからも障がい者が
自活できる社会の実現と、社会に貢献できる障が
い者を一人でも多く、社会に輩出していけるよう
に努めていきたいと思っています。
≪障がい者の自立・就労支援で一番大事なことは
何ですか≫
岡部さん:大切なことは、二つあります。一つは、
障がい者自身が、社会で自信を持って働こうとい
う気持ちを持つことだと思います。そのために
は、障がい福祉サービス事業所が、障がい者の方
1
が自信を持って働くことができるようサポート
し続けることが重要です。障がい者の皆さんが
しっかりとサポートを受けることで、税金を使う
立場でなく税金を納める立場になることができ
ます。企業に就職できれば支援は終わりではな
く、支援の始まりと私は思っています。就職後の
サポートがしっかりできる事業所が、本当に障が
い者のことを大切に考えている事業所だと思っ
ています。しかし、残念なことに営利目的で障が
い福祉サービスを始めた事業所では、サポートど
ころか就労支援さえ行わない所もあります。
もう一つは、障がい者の受入側である企業等
が、積極的に障がい者雇用を進めて行こうという
姿勢を持つことです。そして、こうした企業等に
対して、障がい福祉サービス事業所がお手伝いし
ていくことが、必要だと考えます。この二つの歯
車がうまくかみ合ってこそ、障がい者の雇用が進
んで行くのだと確信しています。
N P O 法人岡崎まち育てセンター・りた(岡崎市)
岡崎のまちに潜在する魅力や歴史、先人たちが築いてきた文化から新
たな芽、まちを「育てる」ということを特に意識して、岡崎ならではの「ま
ち育て」を推進することを目的とした団体です。また、団体の愛称「りた」
は、現代社会で忘れがちな「利他」(他人に利益となるように図ること。
自分のことよりも他人の幸福を願うこと)の精神を意味し、「ひと育て」も
意識して取り組んで行きたいといった意味も込められています。
事務局次長
三矢勝司さん
自立的な市民の意識と活動を高めていき、「自分たちのまちに足らないものがあれば、自分た
ちで創り出す」。そのために市民が地域に投資する、そんな市民投資型社会を実現したい。
≪10 年以上にわたり、故郷岡崎で市民参加型
まちづくりに関わられていますね≫
的に空き家を利活用する機会を通じてオーナー
らとの信頼関係をつくり、1 号プロジェクト・コ
ミュニティカフェ「なかみせ亭」がオープンしま
した(2012 年)。
その後、和雑貨のお店、ギャラリー、バー等と
して空き家の利活用が始まり、こうした活動と同
時に、一人暮らし高齢者に向けたお弁当サービス
を始めた住民の方もいます。
また、松本町は、あいちトリエンナーレ 2013
の岡崎エリア会場の一つに選ばれ、多くの方々が
来場されたことも、空き家対策の追い風となりま
した。
最近(今年 5 月)では、市内の篤志家が木造二
階建ての空き家を買い取り、丸ごと改装して、
「じゅげむ」という高齢者用の居場所、活躍の場
を開設されています。
三矢さん:1999 年、同郷の天野裕氏(現・りた事
務局長)と共にボランティアで岡崎のまちづくり
を開始しました。その後、岡崎市の市民活動支援
拠点施設(地域交流センター)の設置運営に携わ
る機会を得て、2005 年に東京から岡崎に戻りまし
た(前職は東京の建築事務所)。その後、NPO 法
人岡崎まち育てセンター・りたを 2006 年に設立
し、市民自治、新しい公共、持続可能な社会の実
現をキーワードに活動を進めてきました。
≪最近、力を入れている活動を教えてください≫
三矢さん:今年、岡崎市は市制 100 周年を迎え、
各種の大型プロジェクトが動いており、そのいく
つかを 「りた」が市から受託して実施をしていま
す。その一つに「新世紀岡崎チャレンジ 100」が
あります。これは、100 の市民プロジェクトに上
限 100 万円(総額 1 億円)を補助し、市民参加で
市制 100 周年を祝い、未来の岡崎への挑戦を促す
ものです。この市民プロジェクトのサポート窓口
を「りた」が担当しています。今回初めて出会っ
た団体もあり、ネットワーク形成が進んだ他、想
像以上の地域活性化が巻き起こっています。
また、関わり始めて 5 年となる「松本町の空き
家対策プロジェクト」が近年、大きな成果(7 軒
が再生)を挙げつつあります。私達 NPO が松本
町に関わり始めた当初、14 軒ばかりの空き家が集
中的に発生しており、かつ、高齢化率が 4 割を超
えるという大変な状況でした。
当時、町内会と「りた」でチームを組んで対策
に乗り出したものの空き家を貸す意向を持つオー
ナーは一人もいませんでした。その後、イベント
≪今後の展望について、お聞かせください≫
三矢さん:私のこれまでの経験から、地域には相
当な人的・物的資源が眠っています。やる気のあ
る高齢者、家にあっても使われていない物等に、
適切に出番を用意すれば、色々なこと(地域創成)
が実現可能です。
お金もそうかも知れません。市制 100 周年で、
行政が市民社会に 1 億円を投資しましたが、今後
は、自立的な市民の意識と活動を高めていき、
「自
分たちのまちを自分たちで守り、育む」「足らな
いものがあれば、自分たちで創り出す」ために
1,000 人の市民がそれぞれ年間 10 万円を地域に
投資する、そんな市民投資型社会を実現できたら
と夢見ています。
2
研修事業のお知らせ
好評につき、今年度も次の事業を実施します。
詳細が決まり次第、HP等で公表しますので、奮ってご応募ください。
いずれも
参加費無料!
NPOマネジメント人材育成研修
目
的
内
容
NPOに携わる人材を育成し、公共サービスの担い手となりうるNPOを増
やすことにより、多様な主体と更なる連携・協働を推進する。
NPOの管理運営に必要不可欠な実務知識全般を身に付ける連続研修
①会計・税務 ②労務 ③資金調達 ④NPO法の基礎知識
開 催 場 所 あいちNPO交流プラザ
刈谷市民ボランティア活動センター
開 催 時 期 平成28年10月~11月
講 座 回 数 2会場各4回
参 加 者 NPO法人等のスタッフ
各会場40名程度
NPO社会人ボランティア普及啓発事業
プロボノを始めとする社会人ボランティアの普及啓発及びNPOと社会人
ボランティアのマッチングにより、NPOの組織力を向上させる。
目
的
内
① 企業・市民を対象にしたプロボノ啓発イベントやセミナーを開催
容 ② NPOを対象にしたボランティア活用講座を開催
③ NPOとプロボノのマッチング交流会を開催
開 催 場 所 ①・②は県内 4 か所
③は名古屋市他 1 か所
開 催 時 期 平成28年9月~11月
参 加 者 等 未定
【注意事項】
○
日程等の詳細が決まり次第、チラシやあいち NPO 交流プラザのHPでお知らせいたします。
NPOマネジメント人材育成研修のチラシの配布時期は、8月中旬を予定しています。
○
上記の内容が変更する場合がありますので、ご了承ください。
3
あいち NPO 交流プラザ NEWS
NPO 法人情報 ア・ラ・カルト
NPO 法改正
Vol.40(2016 年7月発行)
「資産の総額」の登記が不要となる代わりに
貸借対照表の公告が義務付けされます。
NPO法が本年 6 月に改正され、NPO法人の登記事項から「資産の総額」がなくなりますが、貸借
対照表を次の①~④の方法のいずれかにより公告しなければならなくなります(施行は公布から 2 年 6
か月以内)。
① 官報に掲載する方法
② 日刊新聞紙に掲載する方法
③ 電子公告(内閣府ポータルサイトを利用する方法を含む。)
④ 公衆の見やすい場所に掲示する方法
この法改正に伴い、愛知県のNPO法施行条例を今年度中に改正する予定です。
NPO法人は、公告の方法を定款で定める必要がありますが、国から具体的な方法が示され次第、
お知らせします。
事業報告書
平成27年度事業報告書の提出はお済みですか?
NPO法人は、毎事業年度終了後3か月以内に事業報告書等を所轄庁へ提出する必要があります(事
業年度が 4 月~3 月の場合は、提出期限は 6 月 30 日)。提出期限を過ぎても、まだ提出が済んでいな
いNPO法人は速やかにご提出ください。
○提出書類
①事業報告書等提出書、②事業報告書、③活動計算書(「計算書類の注記」を含む。)
又は収支計算書、 ④貸借対照表、⑤財産目録、⑥年間役員名簿、⑦社員名簿
※定款に「その他の事業」の記載があり、③を収支計算書で提出する場合は、その他の
事業に係る収支計算書、貸借対照表、財産目録も別葉で提出が必要です。
○必要部数
各 2 部(①事業報告書等提出書のみ 1 部)
ご提出いただいた事業報告書は、当プラザで閲覧できますが、ウェブサイトでも公開します。NPO
法人の活動に興味をお持ちの方が、自宅や職場のパソコンから簡単に活動内容や財政状況を知ることが
でき、公開される事業報告書により法人の資質が判断されます。よりよい報告書の作成を心掛けましょ
う!
なお、原則として提出された書類をそのまま掲載しますので、間違いのないようにしてください。
特に、ウェブサイトはインターネット環境があれば誰でも見ることができますので、次の点にもお気
を付けください。
○
提出する事業報告書等には、公開にふさわしくない個人の名前や写真、住所、銀行口座等は記載
しないようにしてください。
○
悪用される恐れがありますので、決算書類の欄外に理事長や監事の個人印、法人の代表者印等を
押印しないでください。
※
ウェブサイトで公開する書類は、事業報告書、活動計算書(「計算書類の注記」を含む。)又は
収支計算書、貸借対照表及び財産目録です。
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