総合資源エネルギー調査会 発電コスト検証ワーキンググループ(第5回会合) 資料2 火力発電コストの燃料価格についての感度分析 燃料価格による感度分析の考え方について ○ World Energy Outlook 2014(WEO2014)の新政策シナリオの価格トレンドを利用し、2013年価格及び 2014年価格を使うことで日本の価格トレンドとして補正してシナリオとして利用する。 ○一方で、燃料価格の大きな変動も考えられるため、以下、2020年時点で各燃料の価格が±10%、 ±20%の変動があった際の4つのシナリオ案を設定し分析。(2020年までは2020年価格へ収束 し、2020年以降は変動幅を固定) 1 価格見通し 石炭 ($/t) ($/t) LNG ($/bbl) 石油 2 火力発電コストの燃料価格による感度分析 影響分析の方法 ○燃料種ごとの燃料価格見通しの4つの代替案について、燃料価格以外の条件を燃料種ごとに同一 にしたモデルプラント方式の発電コストの差によって影響分析を行っている。 影響分析 ○ 各燃料種ごとの燃料価格の増減による最終コストへの影響分析について、 ・石炭は燃料価格(2020年時点)が10%変化するごとに約0.4円/kWh程度の増減が発生する ・LNGは燃料価格(2020年時点)が10%変化するごとに約0.9円/kWh程度の増減が発生する ・石油は燃料価格(2020年時点)が10%変化するごとに約1.6円/kWh程度の増減が発生する というように燃料価格の幅による誤差はあるが、おおよそ燃料価格の変動と最終コストの変 動には比例関係が見える。 3 (参考)一般炭とLNG価格の推移 ○2001年以降の単位熱量あたりの価格(CIFベース)は、一般炭がLNGより常に低い水準で推移している。(2001 年1月から2015年2月の価格平均は一般炭:1.35円/千kcal, LNG: 3.85円/千kcal) ○一般炭とLNGのこれまでの価格の相関係数を見た場合、ほぼ正の相関になっており、LNG価格と石炭価格は 同じ方向に変動する傾向にある。 <過去にさかのぼった場合の一般炭とLNGの価格の相関係数> 過去1年 (2014.3~2015.2) 過去10年(2006.3~2015.2) 0.67 過去3年 (2012.3~2015.2) ‐0.05 過去5年 (2010.3~2015.2) 0.52 過去14年(2001.1~2015.2) 0.82 0.23 熱量ベースの燃料価格 円/千kcal 8 7 6 一般炭 LNG 5 4 3 2 1 2001.01 2001.05 2001.09 2002.01 2002.05 2002.09 2003.01 2003.05 2003.09 2004.01 2004.05 2004.09 2005.01 2005.05 2005.09 2006.01 2006.05 2006.09 2007.01 2007.05 2007.09 2008.01 2008.05 2008.09 2009.01 2009.05 2009.09 2010.01 2010.05 2010.09 2011.01 2011.05 2011.09 2012.01 2012.05 2012.09 2013.01 2013.05 2013.09 2014.01 2014.05 2014.09 2015.01 0 財務省貿易統計の月次データより作成 4
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