ドクターによる活用やベッド サイドでの実施入力など、 将来の

独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター
ドクターによる活用やベッド サイドでの実施入力など、
将来の活用も含めて高スペックで手軽に持ち運べる 80 台の
Surface Pro 3 を導入
独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センターは、2013 年 5 月に 2 つの病院
ソリューション概要
が統合されてできた新しい病院です。統合にあたっては、新しい電子カルテ システムを開発しま
したが、それを利用する端末の不足が課題となっていました。そこで、80 台の Surface Pro 3
○プロファイル を新たに追加導入。処理能力の問題を解決すると同時に、将来の新システムやペーパーレス化の
独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとな
の医 療 センター(http://shikoku-med.jp/)は、
善通寺病院と香川小児病院が、2013 年 5 月に
統合されてできた病院です。中四国において初め
て小児救命救急センターとしての認可を受けた病
院であり、総合周産期母子医療センターや災害
拠点病院としても指定されています。専任のアー
ト ディレクターを置いて、癒やしと温もりの環境
を作って患者の心をやわらげる「ホスピタルアー
ト」を取り入れるなど、先進的な取り組みで全国
から注目されています。
布石を打つことに成功しました。
○導入製品とサービス
・Surface Pro 3
導入背景と狙い
多機能な電子カルテ システムをスムーズに活用できるモバイル端末が必要に
独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター (以下、四国こどもとおとなの医
療センター ) は、善通寺病院と香川小児病院が、2013 年 5 月に統合されて設立された病床数約
700 床の香川県で最大規模の病院です。
感染症を防ぐために子供と大人で病院の入り口を完全に分けたり、建物の外観から病棟内にまで
アートを取り入れ、癒やしと温もりの環境を作り、患者の心をやわらげる「ホスピタルアート」を取
り入れたりと、先進的な取り組みで地域の医療を支えています。
○導入メリット
・電子カルテ システムのスムーズな運用実現
・会議や回診における持ち運んでのデータ確認や
入力
・将来の実施入力やペーパーレス化への基盤整
備
○ユーザー コメント
「高スペックな Surface Pro 3 が大量に導入され
たことで、データの入力や確認をはじめとする業
務が効率化しました 」
独立行政法人国立病院機構
四国こどもとおとなの医療センター
診察情報 IT 推進室長
中川 義章 氏
四国こどもとおとなの医療センターでは、病院の統合に合わせて、新しい電子カルテ システムを
開発し、システムを利用する端末として、看護師にノート PC を配布しました。ところが、この端
末に課題があったと、診察情報 IT 推進室長 中川 義章 氏は、次のように説明します。
「電子カルテ システムをタブレットで使えるように設計しましたが、配布したタブレットでは少しス
ペックが足りなかったのです。さらに、もっと手軽に持ち運んで活用したいという現場のニーズも
高かったため、高スペックかつ持ち運びが容易で、バッテリの持ちもいい端末を、新たに追加配
置することになったのです」(中川氏)
また、新しい端末では、フルスペックの Windows が稼働する必要もありました。開発したのは
Web ベースの電子カルテ システムでしたが、すべてが Web 化されているわけではなく、一部に
クライアント/ サーバー型のアプリケーションが必要でした。このため、フルスペックの Windows
が動く端末が必要とされたのです。
独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター
独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター
導入の経緯
導入成果
すべての条件を満たした端末として Surface Pro 3 を
80 台導入。タイプ カバーの色はこども/おとな病棟で
統一
電子カルテ システムの活用がスムーズになり、
持ち運びに便利
こうして、同病院では新しい端末の検討を開始しました。しかし、なか
会議で活用されています。Surface Pro 3 で動作する電子カルテ システ
なか満足できる端末は見つかりませんでした。
ムには、入退院の処理、食事の選択などの機能も含まれ、情報共有の
現在、導入された 80 台の Surface Pro 3 は、ナースステーションや
ためのグループウェア、書類作成に必要な Word や Excel も Surface
「タブレットのように持ち運べる端末を探したのですが、タブレット端
末は CPU の処理能力が低かったり、バッテリの持ち時間が短かったり
Pro 3 上で動いています。その導入効果について、中川氏は次のように
説明します。
と、どれも一長一短でした。そうしたとき、ちょうど Surface Pro 3 が
リリースされたのです。高い処理能力を持つ CPU、薄くて軽く、持ち運
「 従 来 のノート PC も引き続き 活 用さ れています が、 高 スペックな
びが容易な本体デザイン、長時間使えるバッテリ、そしてフルスペック
Surface Pro 3 が大量に導入されたことで、データの入力や確認をはじ
の Windows が使えることと、我々が求めるすべての条件を満たしてい
めとする業務が効率化しました。看護師は 3 交代制で勤務していますの
たのが Surface Pro 3 でした 」(中川氏)
で、引き継ぎもスムーズになりました。また、持ち運びが容易でバッテ
リの持ちがよいので、会議に持ち出したり、検査部の職員が回診の際に
こうして、80 台の Surface Pro 3 の導入を決定。導入にあたっては、
持ち歩き、患者さんのデータを確認したりするのにも活用されています」
タイプ キーボードのカラー リングにもこだわりました。
(中川氏)
「当病院は、フロアごとにカラー リングを変えています。そこで、当初
はフロアごとにタイプ キーボードの色を変えたいと考えました。ただ、
それだとタイプ キーボードの色数が足りないため、最終的には、こども
用病棟は明るいシアン、おとな用病棟はパープルで統一することにした
のです」(中川氏)
タイプ キーボードの色を、こども用病棟は明るいシアン、おとな用病棟はパープルで統一
高スペックな Surface Pro 3 が大量に導入されたことで、データの入力や確認をはじめとす
る業務が効率化しました。
独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター
今後の展開
より近い将来としては、ドクターへの配布が予定されています。
実施入力の実現やドクターへの配布も予定
「現在、ドクターは 1 人 1 台のノート PC を持っていますが、外来の診
電子カル テ システムの 活 用という点 で、 大きな 成 果 を 上げ ている
察室には PC を配置していないため、常に自分の PC を持ち歩かなけれ
Surface Pro 3 ですが、今後はペーパーレス化、実施入力、ドクターへ
ばなりません。このため、Surface Pro 3 を見て、
『ぜひ自分も使いたい 』
の展開という点でも、活躍が期待されています。
というドクターも少なくありません。また、ドクターの場合、研究のた
めに統計処理なども必要になるため、高スペックの Surface Pro 3 が
「病院内には、患者さんの個人情報をはじめとする機密情報がたくさん
あるため、IT 部門としては、情報セキュリティの観点から、紙の書類は
適していると思います。今後は、ドクターのノート PC を、可能なところ
から Surface Pro 3 と交換していく予定です」(中川氏)
できるだけ減らしたいのが本音です。このため、Surface Pro 3 をペー
パーレス化の第一歩としたいと考えています」(中川氏)
「ホスピタルアート」など先進的な取り組みで注目される四国こどもとお
となの医療センターにとって、Surface Pro 3 は、現在の具体的な課題
実施入力とは、体温や血圧などの測定、輸血や薬の投与など、べッド
を解決するとともに、将来のシステムの実現、そして何より病院の理念
サイドで実施した医療行為を入力し、履歴として残すことです。履歴を
を実現するうえで不可欠なアイテムであったといえるのではないでしょう
残すことで、医療事故を防ぎ、医療行為の責任の所在を明らかにするこ
か。
とにつながります。
「実施入力は、当院では現在はまだ実現できていませんが、持ち運びの
容易な Surface Pro 3 であれば、十分実現可能になるのではないかと
思います。また、将来的には、Bluetooth などの通信機能を活用し、患
者さんのベッド サイドに近づくと、その患者さんの電子カルテが自動
的に表示されて、実施入力できるようなシステムも実現したいですね。
Surface Pro 3 を選んだのには、こうした将来的な拡張にも柔軟に対応
できるという理由もあります」(中川氏)
四国こどもとおとなの医療センターでは専任のアート ディレクターを置いて、癒やしと温も
りの環境を作って患者の心をやわらげる「ホスピタルアート」を取り入れるなど、先進的な取
り組みで全国から注目されています。
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