平成 26 年度厚生労働省 老人保健事業推進費等補助金 (老人保健健康増進等事業分) ケアマネジメントにおける医療系サービスの活用実態と リハビリテーション専門職種との協働のあり方に関する 調査研究事業 報告書 平成 27 年3月 一般社団法人 日本介護支援専門員協会 1 2 はじめに 我が国において、他に例を見ない超高齢社会の進展に伴い、社会保障・税 一体改革に示されるようにその対応は急務となっています。特に、多くの高齢 者が、夫々の地域の中でその方らしい暮らしを実現していく上では、 「地域包括 ケアシステムの構築」が大きな課題の一つであり、ケアマネジメントを行う 介護支援専門員の役割は非常に大きいと言えます。中でも、利用者の自立した 日常生活を営むために、加齢等に伴って生ずる心身の状態において生活機能の 維持・向上を図ることが重要であり、地域におけるリハビリテーションの充実 と活用の必要性を指摘されています。 本事業においては、地域においてその方らしい暮らしを実現していく中で、 様々なリハビリテーションを活用することで、利用者自身の有する能力の 維持・向上につながることを念頭に、ケアマネジメントにおける医療連携や リハビリテーション職種との協働に対する取組の現状と課題を把握し、環境 構築のために解決すべき課題を明らかにすることを目的として、アンケートに よる調査研究を実施致しました。 これらの結果から、生活機能維持・向上に向けたリハビリテーション導入の 実態を明確化することにより、今後、自立支援に向けた適切なリハビリテー ションのサービス導入の視点を明らかにし、より質の高いケアマネジメントが 実施できるための一歩として提言を行いたいと考えています。 本事業の実施にあたり、委員長の国立社会保障・人口問題研究所 社会保障 基礎理論研究部長 川越雅弘様をはじめ、公益社団法人日本医師会、一般社団 法人日本リハビリテーション病院・施設協会、公益社団法人全国老人保健施設 協会の先生方並びに調査にご協力いただいた関係者の皆様に心から御礼申し 上げます。 平成 27 年3月 一般社団法人 日本介護支援専門員協会 会長 鷲見 よしみ 3 4 目次 要約・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ⅰ 本編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 第1章 事業概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 1.事業目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 2.事業実施体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 3.調査の方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 第2章 アンケート調査結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 Ⅰ.回収状況および回答者属性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 Ⅱ.リハビリテーション導入の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 Ⅲ.リハビリテーション職との連携実態とその要因・・・・・・・・・・・・45 Ⅳ.連携の効果とその評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 Ⅴ.まとめと考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77 参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93 □報告書内で使用する略語について 本報告書内において、リハビリテーションに関わる用語について以下のように略して表示し ている。 ・リハビリテーション:リハ ・リハビリテーションサービス:リハサービス ・リハビリテーション専門職種:リハ職 □本調査におけるリハビリテーションサービスの定義 ・本調査での「リハサービス」 (リハビリテーションサービス)の定義は、通所リハ、訪問リ ハ、訪問看護Ⅰ5(訪問看護ステーションから提供される理学療法士等の訪問)、個別機 能訓練加算を取っている通所介護とした。 5 6
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