みんなその日を楽しみにしています。 年少のさくら組さんには、〝初めてのこどもパーティ〞。 から。 楽しいゲームをして、いっぱいごちそうを食べるんです の日。だってその日は、みんなでおしゃれをして集まって、 にこにこ保育園で一番楽しい日。それは「こどもパーティ」 「にこにこ 保 育 園 」は それぞれの 保育園名に 自由に変更可 演出メモ 絵・文・脚本 まみあ・ちか アドバイス 竹迫 祐子 「みんなでおいしくいただきます! 〜お皿ピカピカ大作戦!〜」 ナレーション ① そんなさくら組さんへ、年長のゆり組さんから、待ちに 待ったこどもパーティーの招待状が届きました。 「あさこ先生、早く読んで読んで。」 ナレーション 子どもたち 子どもたちが集まってきました。 ティーに来たらキレイにぜーんぶ食べてね。』だって。」 スティックサラダ、デザートはおいしいリンゴ〞パー ーキのミニトマト添え、にんじん・きゅうり・セロリの ーンピースごはん、たまねぎとしいたけのスープ、ステ おいしいごちそうもたくさんあるよ。メニューは〝グリ パーティはそれを着けておしゃれをして来てください。 のカチューシャやちょうネクタイをプレゼントするので、 一生懸命みんなのために準備をしています。今度、手作り こどもパーティーがあります。ぼくたちわたしたちは、 「じゃあ読んでみるね。『さくら組さんこんにちは。来月、 ナレーション あさこ先生 ② 演出メモ せかすように 子どもたち ナレーション ひとし ナレーション かすみ みゆ ナレーション ゆうと あさこ先生 でも本当は、あさこ先生もセロリが苦手でした。 「みんな全部食べられるよね!がんばろうね!」 れるかなぁ。」 「え〜、トットッ トマト・・・。どうしよう。食べら その隣でゆうと君も心配そうな顔をしています。 「りんごやだなぁ。食べられるかなぁ・・・。」 「かすみはごはんよりパンがいいなぁ・・・。」 そういえば、かすみちゃんやみゆちゃんも。 「お肉なんて。ぼく、絶対飲みこめない!!」 おやぁ? ひとし君はどうしたのでしょう。 みんなとってもうれしそうです。 「やったぁ〜。楽しみだなぁ。わーい。わーい。」 ③ 演出メモ うれしそうに 拒否する 感じで わがままな 感じで 不安そうに 自信が なさそうに 励ますように ナレーション 子どもたち ナレーション でも、おやおや、なんだか心配そうな子たちがいますよ。 さくら組さんも、わくわく楽しみにしています。 「早くこどもパーティーにならないかなぁ。 」 れいに飾ってくれています。 年中のひまわり組さんは輪つなぎを作って、お部屋をき かわいいランチョンマットも出来上がってきました。 くれています。 ゆり組さんはカチューシャとちょうネクタイを作って こどもパーティーの準備はどんどん進んでいます。 ④ 演出メモ それもそのはず。さくら組さんでは、いつも食べきれずに 残された給食がたくさん。給食のまつこ先生と、もとこ先生 「みんなが残した給食はどうなると思う?」 も悲しそう。 まつこ先生 と、まつこ先生ともとこ先生は話しました。 本当にもったいないよね。」 「せっかく作った給食も残ったら全部捨ててしまうんだよ。 ろすのん 「泣いているのは、だあれっ?」 ナレーション 子ども 「ぼくはろすのん。さくら組のみんなが食べ物を残して、 もったいないと思ったから、出てきたのん。もったいない のん。悲しいのん。」 「ろすのん、泣かないで。ぼくたち食べられるように頑 張ってみるよ。」 すると、 「でも、どうしたらいいんだろう?」 アルプちゃん ナレーション (1/4抜く) いよいよ、「お皿ピカピカ大作戦」がスタートします。 と、アルプちゃんが助けにやってきてくれました。 「そんなときはわたしに任せて!!さあ一緒に頑張ろう!」 ナレーション 子ども 子ども ろすのん います。 まつこ先生ともとこ先生の後ろで、〝ろすのん〞が泣いて 「ぼくも悲しいのん。」 ナレーション もとこ先生 ナレーション ⑤ 演出メモ 悲しそうに 語尾に 「のん」 語尾に 「のん」 ヒーローっ ぽく しばらくすると、緑の小さなトマトができました。 「あれ、このトマト赤くないよ。」 (1/4抜く) ナレーション アルプちゃんが言ったとおり、トマトは真っ赤になりました。 ゆうと 「わぁ。すごい!!なんだかおいしそう。ぼくちょっとだ け食べてみようかな。」 「パクッ。あれっ?甘い?おいしい!! 本当に甘いんだ ね!!」 ナレーション ゆうと君は、苦手だったトマトが食べられるようになりま した。 (全部抜く) アルプちゃん 「ゆうと君もう少し待っててごらん。トマトは最初、緑色 なんだけど、もうすぐ赤くなってくるよ。」 ゆうと ナレーション (3/4抜く) ナレーション トマトの木がゆうと君の背と同じくらいになった頃、小さ くて黄色いかわいい花が咲きました。 (2/4抜く) ナレーション トマトが苦手なゆうと君に、農家のおじさんがトマトの苗 を持ってきてくれました。 おじさん 「ゆうと君。トマトはね、水をあげて、太陽の日をいっぱ い浴びると、赤くて甘〜くなるんだよ。」 ゆうと 「え〜。本当〜?」 ナレーション と言いながらも、ゆうと君は、毎日毎日、アルプちゃんと トマトの様子を見に行きました。 ⑥ 演出メモ 疑っている 感じで 言い聞かせる ように 驚いている 感じで ナレーション ひとし君は、お肉を食べるのがとても苦手です。 (2/4抜く) どうしてかというと、なかなか飲みこめずに、口の中に いつもお肉が残ってしまうからです。 「ぼくはどうしてお肉が飲みこめないんだろう。」 ナレーション ひとし ナレーション 心配したアルプちゃんがひとし君の口の中を見てくれま した。 (3/4抜く) 「ひとし君はお肉をどの歯で噛んでいるの?」 アルプちゃん 「前の歯だよ。」 (全部抜く) 「もぐもぐもぐもぐもぐもぐ・・・・・。ごっっくん! あっ。飲みこめた。でもどうして?」 演出メモ くやしそうに 「そうかぁ。奥歯でいっぱい噛んだから飲みこめたんだね。 」 ひとし君は、お肉が飲みこめるようになりました。 (1/4抜く) ナレーション ひとし アルプちゃん「それはね、前の歯は食べ物を切る役目をしてるんだけど、 奥の歯は食べ物をつぶして小さくする役目をするんだよ。 だから奥歯でしっかり噛むと飲みこめるようになるんだ。 」 ひとし アルプちゃん「なるほど。それで、どうして飲みこめないかわかったよ。 今度は奥の歯でしっかり噛んで食べてみて。」 ひとし ⑦ 「うーん、難しいよぅ。なかなかうまくにぎれない。」 かすみちゃんとお母さんは一緒におにぎりを作ってみました。 かすみ 「でも、かすみちゃん、少しずつ上手になってきたじゃない。 」 「わぁい!!かわいいおにぎりができた。 」 ナレーション かすみ (全部抜く) (2/3抜く) アルプちゃん「じゃあ、みんなで食べよう。 」 ナレーション かすみちゃんの横でお母さんとアルプちゃんがおいしそう におにぎりを食べはじめました。すると、 かすみ 「パクッ。おにぎりおいしい!」 ナレーション あんなにごはんが苦手だったかすみちゃんがおにぎりを食 べることができました。 「やったのん。すごいのん。 」 ろすのん と、アルプちゃんがチューリップやお星さまの形に切った 海苔をくれました。 アルプちゃん「とっても、上手にできたね。初めてのおにぎり記念にプ レゼントだよ。 」 (3/4抜く) お母さん ナレーション お母さん 「かすみちゃん、また、白いごはんばかり残して・・・。」 かすみ 「だって、おいしそうじゃないんだもん。」 ナレーション 困っているお母さんのところに、アルプちゃんがやってき ました。 アルプちゃん「 良 い 考 え が あ る よ 。 か す み ち ゃ ん 、 一 緒 に お に ぎ り を 作 ってみない?」 かすみ 「おにぎり?」 お母さん 「そうね。一緒におにぎり作ってみようか。」 (2/4抜く) ⑧ 演出メモ 困ったように ツンとして うれしそうに うれしそうに 2/3 ナレーション さあ、今日はいよいよ待ちに待った、こどもパーティーの 日です。 みんな、ゆり組さんが作ってくれたカチューシャやちょう ネクタイをつけておしゃれをしてわくわくどきどき。 ごはんが苦手だったかすみちゃんも、お肉が飲みこめな かったひとし君も、トマトが食べられなかったゆうと君も ニコニコ自信たっぷりの様子です。 おや。みゆちゃんはどうしたのでしょう? (全部抜く) みゆちゃんは心配そうにみんなを見つめています。 「みんなすごいな。わたし、りんご食べられるかなぁ。 」 ナレーション みゆ ⑨ 演出メモ 不安そうに パーティーでは、ゆり組さんの劇を見たり、ひまわり組さ んの歌を聞いたり、園長先生の手品も見ました。 とても楽しい時間の後は、いよいよ待ちに待ったごちそう です。 テーブルには、ゆり組さんがつくったランチョンマットの 上に、まつこ先生ともとこ先生が一生懸命作ってくれたご ちそうが並んでいました。 「わぁっ! かわいい!」 ナレーション 子ども 「とってもきれい。」 「おいしそうだなぁ。先生ありがとう。」 「わぁ。ごはんの上には、旗が立ってるよ。」 テーブルの上のりんごを見たみゆちゃんはびっくり。 「はやく食べようよ。」 ナレーション だって、りんごがかわいいうさぎさんになっていたのです。 わり組さんもニコニコ見ています。 まつこ先生ももとこ先生もうれしそう。ゆり組さんもひま まつこ先生、もとこ先生、ありがとう。」 「みゆ。うさぎちゃん大好き。これなら食べられるかも! ナレーション みゆ ⑩ 演出メモ うれしくて うきうきと した感じで うれしそうに 子ども 「いただきまぁす。」 「本当においしい!」 「みんなで食べるとおいしいね。」 「おかわり!」 「ぼくにも!」 ぱくぱくおいしそうに食べている子どもたちを見て、アル 「わたしにもちょうだい!」 ナレーション プちゃんとろすのんもうれしそうです。 「よかったのん。うれしいのん。」 「こんなに食べられるようになって、すごいね、みんな。」 アルプちゃん ろすのん ⑪ 演出メモ 楽しく おいしく 食べている 感じで 子ども 「ごちそうさまでした。」 「おいしかったね。」 「見て、ぼくのお皿ピカピカ。すごいでしょ。」 「この旗とランチョンマット持って帰っていい?」 「あさこ先生どうしたの?」 「ありがとうみんな。先生、がんばる!」 (お し ま い) みんなはごはんを残してもったいないことしていない かな?アルプちゃんとろすのんが、みんなを見ている かもしれませんよ。 ナレーション あさこ先生は、来年のこどもパーティーまでにセロリを 食べられるようになるでしょうか。 あさこ先生 「なぁんだ。先生も食べられないものあったんだ。大丈夫。 僕たちが食べられるように応援してあげるよ。」 あさこ先生 「それがぁ。そのぉ。えっとぉ。みんなには言いづらいん だけど・・・。先生、本当は・・・・・。セロリが食べら れないの。がんばったけど、今日も食べられなかったの。 」 子ども ナレーション 子 ど も た ち の お 皿 は 、 全 部 空 っ ぽ 。 食 べ ら れ な い も の が あった子どもたちもみんなキレイに食べることができま した。 こどもパーティー大成功!! あれぇ。先生の様子がちょっと変ですよ。 子ども ⑫ 演出メモ 誇らしげに 申し訳 なさそうに 励ますように 語りかける ように
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