第3章 計画の基本理念と基本目標

第3章
計画の基本理念と基本目標
この章では、第6期計画の基本理念、計画推進の方向性、基本目
標を示します。
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第3章 計画の基本理念と基本目標
1
基本理念
『その人らしさ』が尊重され、
住み慣れた地域で
いきいきと暮らし続けられるまち
2
千代田を実現する
計画推進の方向性
≪地域包括ケアシステムの構築≫
地域包括ケアシステムは、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の
最期まで続けることができるよう、住まい・生活支援・予防・介護・医療が一体的・体
系的に提供される仕組みです。
国は、第6期計画策定にあたり、地域包括ケアシステム実現に向けた第 5 期計画から
の方向性を継承しながら、平成 27 年度からの3年間の計画にとどまらず、団塊の世代
が 75 歳以上の後期高齢者となる平成 37 年(2025 年)を見据え、中長期的な視点を
持って計画を策定するよう示しています。
千代田区においては、日常生活圏域の中で、住まい・生活支援・予防・介護・医療サ
ービスが一体的に提供されるよう、関係機関が連携・協働して、包括的に機能していく
地域づくりを推進するという第5期計画の理念を継承しつつ、介護保険制度改正を踏ま
えて、地域包括ケアシステムの構築のため、具体的な施策の展開を本格化します。
さらに、高齢者が住み慣れた地域で、安全に安心して生活できるように、千代田区は
平成 27 年度に高齢者総合サポートセンターを開設し、地域包括ケアシステムの拠点と
して、高齢者の生活全般にわたる相談を受けとめ、医療と介護の連携を図り、サービス
の調整を行っていきます。
また、生きがいを持って活動・貢献できる場や機会を提供することで、区民一人ひと
りが自身の健康を意識し、自発的に社会活動へ参加し、地域を支える担い手となるよう
支援します。
以上の方向性を基に、本計画においては7つの基本目標を設定し、
「千代田区における
地域包括ケアシステム」の実現を目指します。
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第3章 計画の基本理念と基本目標
住まい
区民
医療
生活支援
◎高齢者総合サポートセンター
●九段坂病院
・高齢者総合サポートセンターと
合築
■高齢者の相談拠点
■高齢者活動拠点
■人材育成・研修拠点
■多世代交流拠点
設
置
・
運
営
■在宅ケア(医療)拠点
介護予防
介護
見守り
●高齢者あんしんセンター
(地域包括支援センター)
●区関係部署
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第3章 計画の基本理念と基本目標
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基本目標
本計画の基本理念である「『その人らしさ』が尊重され、住み慣れた地域でいきいきと
暮らし続けられるまち 千代田」の実現に向けて、第6期計画では、以下の7つの基本目標
を掲げ、総合的に施策を展開します。
基本目標 1
医療と介護の連携を推進します
高齢になるにつれ医療ニーズが高まると考えられることから、要介護度が重
度化しても、住み慣れた地域で暮らせるよう、地域の医療、福祉資源等を把
握および活用するとともに、地域ケア体制を強化します。
また、高齢者総合サポートセンターを、地域包括ケアの中心的役割を担う施
設として設置、運営していきます。
基本目標 2
生活支援サービスを強化します
介護や支援が必要になっても在宅生活が安心して継続できるよう、適切なサ
ービスを提供します。また、社会福祉法人、ボランティア、NPO、民間事
業者等の多様な事業主体と連携し、地域の実情に合わせた生活支援サービス
の提供体制を構築します。
基本目標 3
認知症施策を推進します
千代田区と関係機関が連携して認知症の予防と早期対応に努めるとともに、
認知症高齢者とその家族の生活を支援する仕組みを構築します。
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第3章 計画の基本理念と基本目標
基本目標 4
介護予防・健康づくりを総合的に推進します
高齢者本人の介護予防への取り組みを促すとともに、継続できる環境を整備
することを目指し、社会参加の促進や生きがいづくりを含めて、自立支援に
資する取り組みを推進します。
基本目標 5
安心して暮らせる基盤整備を推進します
必要な時に適切なサービスを利用することができるように、中長期的な視点
で基盤整備を進めます。また、住宅施策と連携して高齢者の住まい方につい
て検討します。
基本目標 6
介護人材の育成と家族介護者の支援を推進します
今後、ますます増大する福祉・介護ニーズに的確に対応し、質の高いサービ
スを確保するために、介護従事者やボランティア・NPOなどの育成と資質
向上を図る研修を実施します。また、家族介護者の負担を軽減するための取
り組みを推進します。
基本目標 7
高齢者見守り体制を充実します
地域住民と関係機関の連携を推進し、さまざまな事業を通じて、地域で平常
時から高齢者の見守りや虐待防止を行っていきます。
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