重金属(カドミウム)対策事業の御案内 微生物処理型減容消滅化処理装置 バイオクリエーション 特許取得済 処理装置開発設計 〒 327-0502 栃木県佐野市築地町 12-1 GSI 株式会社 Good System Innovation TEL 0283-86-3777 FAX 0283-85-4421 Mail [email protected] はじめに 北海道における漁業関係は全国の水産業の数量、金額ともに全国第一位となっています。その全 体生産量の24%を占めているのがホタテ貝であり、その漁獲高は年間約40万tとなっています。通 常販売するのは貝柱が商品として販売されていますが、貝柱を除く有機残渣の廃棄物は年間約4万 t前後を推移しています。 このホタテ貝の有機残渣物の構成は外套膜、生殖巣、鰓,中腸線からなっています。有害 物を含まない水産系有機廃棄物であれば、飼料、肥料等にリサイクルすることが可能ですが、ホタテ ウロには、問題となっている重金属(カドミウム)が含有されており、今後この廃棄処理工程において、 官民あげての恒久的な重金属処理対策が迫られています。 重金属とは、比重が 4~5 以上の金属元素のこと 鉄、鉛、金、白金、銀、銅、クロム、カドミウム、水銀、 亜鉛、ヒ素、マンガン 、コバルト、ニッケル、モリブデ ン、タングステン、錫、ビスマス 等 ほたて烏鷺(ウロ) カドミウム含有量の計時変化は下記の通りです 6 月頃 約 16mg/kg 10 月頃 → 約 34mg/kg に増加します カドミウムとは元素記号 Cd で表わされる、延性・展性に富み加工しやすい金属です。 こ こで、延性とは、金属の延びる性質を指し、展性とは、打撃等によって薄く広げられる性質 を指します。 また、カドミウムは耐食性に優れるなどの性質も有しております。これらの性質から、鉄 などのメッキやハンダ、電池などに用いられ、また、カドミウム化合物は顔料としても使用 されてきました。しかしながら、近年ではカドミウムの有害性が知られてきており、カドミ ウムの使用を制限する動きが非常に強くなってきています。 人体にはカドミウムなどの重金属類を排出する機能がありません。そのため、食べ物など を通して体内に入った場合、徐々に蓄積されていきます。これらの有害物質は毒性が強く、 微量でも、体調に影響が出てしまいます。社会的問題として表面化したのが、富山県神通川 流域で発生したイタイイタイ病です。 イタイイタイ病は、岐阜県の三井金属鉱業神岡事業所(神岡鉱山)による鉱山 の製錬に伴う未処理廃水により、神通川下流域の富山県で発生した鉱害で、日 本初の公害病で四大公害病のひとつです。 カドミウムによる多発性近位尿細管機能異常症と骨軟化症を主な特徴とし、長 期の経過をたどる慢性疾患が発症する。カドミウム汚染地域に長年住んでいて この地域で生産された米や野菜を摂取したり、カドミウムに汚染された水を飲 用するなどの生活歴による食物連鎖の摂取により顕在化しました。 症状としては、高血圧、骨軟化症、肝臓障害などが主です。原因は、カドミウムイオンが 酸素内の物質と相互作用し、酸素の働きが阻害される事で引き起こされるとされています。 カドミウム毒性に対して、肝臓障害における対処法も少しずつ分かるようになっています。 亜鉛を投与すると症状が緩和されるという事が現在では言われています。カドミウム毒性 については、病の問題の大きさを見ても分かる通り、とても強く危険な元素です。意識を高 めて、社会からの全廃を勧める事ができれば、このような問題もなくなることでしょう。 これからの社会において、環境問題への対応がとても重要であることはいうまでも無いの ですが、多くの化学物質が対応に苦慮している中でも、被害に苦しむ方が多く見えるという ことを忘れてはいけないと考えます。 ホタテウロの現行処理の問題点(飼料、肥料の場合) 現行では肥料化、飼料化、焼却、埋設処分等などの処分をしていますが、飼料化、肥料化 はカドミウム汚染により、売却が出来ず事業そのものが頓挫しているケースが多くなってき ています。焼却、埋設処分はカドミウムの規制値により限界に達しつつあるのが実情です。 飼料処理の場合(1PPM 以下で製造しなければなりません) 問題点 1,日本での飼料化された製品の流通はカドミウム含有問題からほとんどが自粛傾向にある 2,海外に販路をもうけエビ等の飼料にされた場合、魚介類がまた日本へ逆輸入される危険性を含ん でいる 3,膨大なエネルギーを費やして製品にする割には販売単価が低く採算性が合わない傾向が高い 飼料製造 魚介類養殖 日本へ逆輸入 結局、飼料化で輸出されたものも、姿、形を変えて日本の食卓へ戻って来る可能性は大 きくなっています。もし、飼料として作った物に、海外での受入が拒否されると飼料化して いる事業はすべて頓挫する可能性が大きいと判断せざるを得ません。 肥料処理の場合(5PPM 以下で製造しなければなりません) 問題点 1、肥料化処理の為に規模が大きい処理施設が必要 2、周辺環境に臭気の問題が突出する可能性が大きい 3、カドミウムがわずかでも含有されていると消費者の購買に結びつかなく、在庫保管の為の倉庫が 必要 4、将来的にカドミウム蓄積に対し、単年度規制でなく総量規制がかかった場合、重金属汚染土壌と して回復の為に相当規模の財政負担につながる可能性があります。土壌改良が出来ない場合耕作 放棄に繋がる可能性大となります 肥料製造 肥料散布 弊社でも5PPM 以下の肥料を単一圃場へ一回だけの散布するのであれば、問題となること は無いと考えます。 しかし、毎回同じ肥料を年度内に繰り返し何年も継続して使用するとなると、重金属の蓄 積により食物がカドミウムを吸い上げ、それを人間が食すると言う食物連鎖をおこします。 重金属含有問題が表面化すれば、消費者側でも重金属含有肥料は消費者購入の選択肢に入 らず、在庫を抱えたまま、事業そのものが頓挫してしまう可能性が高くなっています。 PPM 土壌内カドミウム濃度 耕作放棄地の増加 2.5 2 1.5 土壌内カドミウム濃度 1 0.5 0 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 また、水源近くの牧場等に何年も散布された場合、年月をかけて浸食され飲料水まで重金 属汚染が始まってしまいます。これらは冒頭に述べてあるとおりカドミウムによるイタイイ タイ病の発症につながる危険性が高くなるでしょう。 ~参考~ 2010 年(平成 22 年)4 月 1 日より水道水中のカドミウムの水質基準が 0.01 mg/L 以下から 0.003 mg/L 以下に改正されました。 ホタテウロの現行処理の問題点(焼却等の場合) 焼却処理の場合 ホタテウロを焼却した場合 火灰の中にカドミウムが混在し、広範囲に空 中飛散する危険性があります 火 灰 重金属含有残渣の廃棄処分方法の適正化を図らないと、すべてが食物連鎖に関 連し、人間の食生活を脅かす結果につながりかねません 弊社のホタテウロの処理についての考え方 弊社事業案は、この有害な有機残渣物の肉質部分を弊社処理装置により微生物分解させて 水産系残渣物の肉質部分の減容消滅化を図り、処理装置で使用されている木質チップにカド ミウムをイオンとして残させます。 最終的に処理装置から排出される摩滅された木質チップ(カドミウムがイオンとして含有) に対してカドミウムイオンの吸着処理を行い、カドミウムを凝集させて取り出し、乾燥され た僅かな量のカドミウム含有汚泥を遮断型最終処分場へ持ち込むまでの一連の工程をシステ ムとして、漁業関係者に提供し恒久的に安全な重金属(カドミウム)対策を確立させ、安価 な廃棄コストによる漁業従事者の安定した利益確保を目的としています。 弊社提案領域(ホタテ残渣減容消滅とカドミウム抽出作業のフロー) ホタテ貝収獲 ホタテ加工 ホタテ貝柱商品 全国出荷 化 廃棄処理工程 廃棄物残渣を約 80℃、7分以上煮沸 ボイル処理 水切処理 水切後早めに次工程へ 一般放流 へ 弊社提案領域 バイオクリエーション 減容消滅処理 約 1 トン / 24 時間処理 廃棄残渣の99%以上はガス化され大気に 放出されます。 装置からは、摩滅された木質チップにカドミウムがイオン化された状態で排出されます 重金属捕集装置にてカドミウムを吸着処理 有機物残渣が微生物分解した結果 分解の最終段階で水、二酸化炭素、アンモニアに変換されます 水 二酸化炭素 アンモニア 有機物残渣 木質チップ 分解菌 効率の良い微生物分解の具体的条件 分解菌は、媒体として使用される木質チップ中にある、水の導管を住処として活動増殖しています。 分解菌は供給される条件により、活動や増殖のスピードが変化します。常に最適で恒常的な条件を 供給することにより、安定した微生物分解を促進することが出来ます。 水分 空気 有機残渣とチップの混合物 最適環境の連続保持 温度 分解活動を促進させる為には、規格サイズ以上の木質チップを使用し、適度な水分、空気、温度を 供給しなければ、良好な分解結果は得られません。 弊社の微生物分解状況 弊社装置の分解菌温度は中高温の 領域帯に属する菌が活躍していま す。弊社処理装置には、特別な菌は 使用しておりません。元々自然界に 存在する分解菌に対して最良の分解 条件を与えているだけです。 ですから分解菌の継続的な購入は 発生しません。 この為、安心して御使用出来ます。 従来型における微生物型消滅化装置の弱点説明 (内部攪拌羽根方式) <1> 国内で販売されている微生物分解消滅装置は、分解の為の諸要因(適度な水分、温度、空気量) を確保出来る装置が少なく、分解時間に相当の時間を要するものや、連続性や耐久性に乏しい装 置が大半です。 一般的に販売されている装置は、下図写真の様に内部攪拌羽根方式を採用している装置がほと んどであり、せいぜい羽根の形状が違う程度の仕様になっているのが実情です。また、大型処理装 置になるほど、攪拌羽根の先端部にかかる力が相当量あるため、負荷に耐え切れない場合、下の写 真の様に簡単に曲がってしまいます。 <従来型の処理装置> 一般的な内部攪拌羽根方式 稼動しているうちに、チップが 負荷をかけすぎると簡単に曲が チップが入っていない状態で 摩滅してしまい、分解条件が ったり折れたりしてしまいます。 は攪拌羽根が綺麗に整列し 満たされなくなってしまいます。 ています。 羽根を強固にすると、許容以上の負荷の逃げ場が木質チップへ向けられ、時間経過と共に内部 に収容されている木質チップは、攪拌負荷に耐え切れず粉末状態になってしまいます。そのため定 期的に木質チップの入れ替え作業をしなければならなくなり、処理の停滞など装置稼動の連続性で は、問題が多い結果につながります。 国内で販売されている、装置のほとんどは 不 要 な 分 解 生 成 ガ ス 攪拌羽根の形状が違うだけで、基本的には 新 鮮 な 暖 気 左図の様な仕組みの装置が大半です。 この方式だと、攪拌羽根の長さが限界以 上に達したとき、装置と木質チップにかかる 負荷は想像以上にかかり増しになり、簡単 に装置の損傷を招き、耐用年数は大幅に 短縮されるほか、木質チップの入替え作業 による、大幅な不稼動時間が発生します。 想像以上の負荷が発生 バイオクリエーションから摩滅して排出された木質チップの処理と廃液のフロー 廃棄摩滅チップの流れ 貯留水タンクに希硫酸添加 バイオクリエーションから木質チップ排出 木質チップをネットに入れる 3%酸性溶液作製 Ph2以下 3%酸性溶液に摩滅チップ投入 cd 溶出液の流れ ネットに入ったまま間欠エアー撹拌浸漬 凝集作用を高める為と一般 5 時間撹拌浸漬→排水→繰り返し 排水 PH 基準を遵守するた 木質チップのすすぎ 苛性ソーダ添加による中和作業 めの中和作業 海域以外 PH 5.8-8.6 海域 24 時間後脱水作業 PH 5.0-9.0 脱水後の酸性溶液 PH 確認 硫酸アルミニウム添加撹拌 認 木質チップの乾燥 重金属捕集剤添加撹拌 硫酸アルミニウム添加撹拌 木質チップを処分場へ 高分子凝集剤添加撹拌 cd 凝集汚泥の流れ フロック沈殿後に個液分離 濾過後汚泥乾燥 廃液ゼオライト槽注入 汚泥固化保存処理 廃液カドミウム濃度測定 遮断型最終処分場へ 排水基準 カドミウム及びその化合物 許容限 0.1mg/L 一般排水溝へ排水 金属捕集装置 バイオクリエーションか 排出チップをネットへ入れます ら排出されたチップ ネットに入っているチップをカドミウム溶出槽に投入し酸性液で 5 時間エアー攪拌を行います。 エアー撹拌が終了した溶液は 1 回毎に下の凝集槽に落下します。これを 4 回繰り返しチップ内 のカドミウムを溶液中に溶出させます。 最後に凝集槽に集められた溶液に苛性ソーダを添加し中和後、重金属捕集材を添加し 30 分以上 攪拌します。凝集槽に塩化鉄を添加し 30 分以上攪拌します。 最後に高分子凝集剤を添加し重金属のフロック化を図ります。 ゼオライト浸漬槽に排水する時にフィルターを使用し個液分離作業を行い、水溶液だけゼオラ イトに浸漬し排水されます。 ← カドミウム溶出槽 重金属捕集装置 ← 凝集槽 ゼオライト浸漬槽 → 重金属捕集された Cd 入り凝集汚泥 約 600g~900g/ DAY ph 確認排水処理 遮断型最終処分場への持 込みは、充分に乾燥され た状態で持込みます 一般放流 カドミウムを除去した後の脱水チップは焼却場へ搬入処理 脱水チップの処理 脱水処理 重金属を除去したチップ (約 10 ㍑/日 排出) 運搬 焼却処理 埋設処理 処理体積の変化(例) 日々残渣処理量 1 立方メートル x 300 日(年間稼働日数)=300 立方メートル 日々処理後のチップ排出量 10 リットル x 300 日(年間稼働日数)=3 立方メートル 減容率 3 立方メートル÷300 立方メートル=99.0% カドミウム乾燥汚泥処理=約 1 リットルx300 日(年間稼働日数)=300 リットル 年間カドミウム乾燥汚泥処理 300 リットル÷300 立方メートル年間処理量=0.1% カドミウムに対しては投入量から比較すると0.1%の処理をする事になります。 (カドミウム入り乾燥汚泥は遮断型最終処分場へ持ち込まなければなりません) 弊社社バイオクリエーションの基本的構造 残渣供給ホッパー コンプレッサー 残渣投入スクリュー チップ排出口 反応槽 熱風発生器 保温カバー 反応槽回転スプロケット 残渣排出モーター 処理装置の設計製作では、低ランニングコストの実現と高い耐久性能を高める様、様々な設計が 施されています。 処理装置反応槽内で分解生成ガス(アンモニア)等に接触する部分は、すべてステンレス材を使 用して、耐蝕性を高めています。 処理装置はロータリー方式の撹拌反応槽の外周に多孔質な網目状を施し、有機残渣の分解に必 要な微生物に対して快適な生息環境を維持するための新鮮な暖気と水分を供給する方式を発案し ました。 処理装置は 24 時間連続運転型となっており、供給ホッパーから反応槽内部へ分散間欠型供給を 行っています。この方式は処理装置と木質チップにかかる負荷を最小限にして、装置性能を最大限 に引き上げる為に設計されています。 この多孔質網目状反応槽を包み込むように保温カバーを付けることにより、無理の無い攪拌、効 率の良い熱の供給、保温が可能になり、低ランニングコストと、高い連続性能を確保することが可能 になりました。 処理装置から排出される廃棄ガスはスクラバー(硫酸添加方式)を経由して大気に放出されます。 本処理装置断面図 ブラシ及び水分供給パイプ 保温ケーシング 暖 気 分解生成ガス 回転方向 暖気 暖気 チップの流れ 木質菌床媒体 網状反応槽 新鮮な空気 消耗して微細になった木質チッ プ(カドミウムが濃縮された状 態)や砂は網から落下してきま す。 本処理装置の説明 処理装置側面から見て、反応槽本体を回転させると、反応槽内部に収容されている木質チップは、 約45度の角度になると自然に上から雪崩現象を起こして落下します。当処理装置は流動現象に自 然の力を利用しており、木質チップに余計な力を加える事無く、残渣処理物と混合攪拌させる仕組 みになっています。 内部撹拌方羽根式等と比較するならば、砂浜に細い棒で表面に字を書くことは簡単であっても、 同じ字体を深さ30cmあるいはそれ以上の深さで書くとすれば、大変な力が必要とされます。内部攪 拌羽根方式は、羽根先端部分に想像以上に大きな力を必要としており、必然的に処理装置と木質 チップへの負荷が懸念されてしまいます。装置と木質チップにかかる余分な負荷を軽減しなければ、 ランニングコスト及び装置の耐久性は信頼出来ないものと弊社技術では考えています。 下部長手方向からは、常に新鮮な暖気が木質チップ収容回転槽の多孔質網目から供給され、チ ップを包み込みます。新鮮な暖気は上昇する性質があり、不要となる分解生成ガスも押し上げ上部 から排気されます。この様に、木質チップの界面を活性化させれば、分解菌も活動しやすくなります。 極微細(粉末状)な木質チップ同士は水を含むと、ブロック(団子状態)を形成し分解の条件を満た せなくなります。この為、消耗した微細木質チップを速やかに反応槽の外に、排除してやらなければ なりません。当処理装置は流動現象の際に、微細木質チップが多孔質網穴から落下し、常に規格サ イズ以上の木質チップで、反応槽内での流動を起こすことが出来ます。 市販されている多くの設備が、定期的に木質チップを入れ替えしなければならないのは、攪拌抵 抗により木質チップが粉砕されてしまい、良好な微生物生息環境を維持出来ない為に、規格サイズ 以上の木質チップと入替えが必要になるからです。 処理物に含まれる塩分や砂は、良好な生物分解の阻害要因のひとつに挙げられます。乾燥して 結晶となった塩分は、多孔質網穴から落下するので、塩分の除去も自動的に行われています。また、 この処理装置は回転反応槽自体が暖気を受けながら回転するので、回転反応槽本体も温まります。 その結果、木質チップの温度管理が容易になり、寒冷地の運転にも耐えられる、省エネ設計になっ ています。 内部を攪拌羽根で攪拌する動力源のコストを比較しても、このロータリー方式の場合、およそ、6 分 の1から8分の1程度になります。これは、装置にかかる負荷を最小限に抑える設計仕様になっている ので、設備耐用年数が延びるという結果につながります。 反応槽本体の多孔質網穴から落下する、消耗微細木質チップ及び無機物である砂等は、処理装置 から自動的に排出されます。減容消滅に供した摩滅消耗したチップには、高濃度のカドミウムが入っ ています。この、微細木質チップにのみカドミウムの重金属吸着処理を行わせます。 バイオクリエーション本体組立状況 バイオクリエーション反応槽と保温カバー取り付け加工状況写真 多孔質反応槽を保温カバーに入れます 収容された上に保温カバーを被せます 本処理装置の運転に際しては、基本的に木質チップの総入れ替えは発生しません。処理による 摩滅した排出チップ量の補充のみ行います。 以上の様に、本処理装置は従来市販されている、攪拌方式の常識をまったく覆した方式を採用し ているため、低ランニングコストの実現及び処理の連続性が高くなっています。 バイオクリエーション本体 バイオクリエーション本体装置仕様 適用 仕様 提出効果 減容消滅(有機残渣投入全量の 99%以上) 装置幅 2,300mm 装置長さ 7,780mm 装置高さ 2,500mm 装置重量 約8t 使用電圧 AC200V(内部照明用のみ AC100V) 攪拌モーター 2.2kw 1 台 (200V) 熱風発生器 8.0kw 1 台(200V) 処理物供給モーター 0.75kw 1 台(200V) 処理物定量供給モーター 0.75kw 1 台(200V) チップ排出モーター 0.75kw 1 台(200V) コンプレッサー 0.20kw 1 台(200V) 水分供給プランジャーポンプ 1.40kw 1 台(200V) スクラバーケミカルポンプ 1.00kw 1 台(200V) 外用スクラバーポンプ 0.58kw 1 台(100V) 収容木質チップ 約4㎥収容(杉材,特殊製法) 一般製材所のオガクズは使用不可 脱臭装置 硫酸添加方式スクラバー及び外部スクラバー使用 処理温度コントロール 赤外線温度計測による 熱風発生器ヒーター自動切り替え方式 水分コントロール タイマー式(任意指示可能) 摩滅チップ排出 スクリューコンベアで自動排出 (別容器移し変えは人的介入必要) 処理排水 濾過ボックス(ゼオライト)通過後に排出 処理費用高騰による生産者利益の減少 現況では処理業者の廃棄処理価格が高騰している為、ホタテ加工業者の利益の圧迫、あるいは 自治体においては、水産業の発展の為に、処理費用に対しての補助金の交付等による財政への圧 迫が懸念しつつあります。 生産者利益の減少 処理の民間委託 処理費用高騰 補助金交付による財政圧迫 従来処理による環境負荷の増加 残渣排出場所への設置によるスケールメリット 残渣排出場所への導入設置によっては、廃棄物運搬費の削減や焼却施設の稼動による環境負 荷を大幅に低減する事が可能になり、自己完結型システムを構築出来ます。 ホタテ加工場所 運搬費の削減 焼却施設は不要 CO2 削減、埋設処分場の延命など 環境への要配慮 集合処理施設での稼動 漁獲高に合わせて、運転台数を調節できます。不必要な設備を停止させることで、実処理に 合わせた運転が可能なため、省エネ運転が可能です。 動力費及びランニングコスト 動力費 1t処理/24 時間 定格電力 稼働状況 ロータリー反応槽攪拌モーター 2.20kw x 1 連続 熱風発生器(新鮮な暖気供給) 7.50kw x 1 連続 残渣供給モーター 0.75kw x 1 断続 脱臭用スクラバーケミカルポンプ 1.00kw x 1 連続 残渣排出モーター 0.75kw x 1 断続 水分供給プランジャーポンプ 1.40kw x 1 断続 残渣定量供給モーター 0.75kw x 1 断続 外用脱臭用スクラバーポンプ(100V) 0.58kw x 1 連続 動力費合計 14.93kw 14.93kw x 13 円 x 24 時間 x 60% = 2,794 円 動力費は通常運転した時の平均値です。処理物が無い場合は、発酵熱を利用する事が出来な いので動力費が上がってしまう場合もあるので、あらかじめ弊社技術までご確認下さいます 様お願い申し上げます。 バイオクリエーション ランニングコスト合計(1t処理合計) 動力費 2,794 円 水道費 68 円 木質チップ 100 円 総合計 2,962 円 「上記コストは残渣消滅に係かるコストで重金属捕集処理に関するコストは含まれていません」 Q&A Q1 生ウロは投入できますか? 生残渣は投入出来ません。80 度以上の湯温で 8 分以上ボイルし性状を変えて投入して下さい。 Q2 処理物を投入する際、冷凍されたものは、投入できますか? 基本的に処理物が冷凍されたままの状態で投入すると、処理物供給送り機構にダメージを与える他、 供給処理物の温度が低ければ、投入された時点でようやく温まった木質チップの温度を下げてしまう 為、処理スピードの低下を招いてしまいます。このため装置復帰まで相当な時間が必要となります。 Q3 処理物は水切りしなければなりませんか? 水切りしない状態で投入すると、チップに水分が広がり、水分過多により菌の活動が停滞してしま うので、処理量を確保する為には、水切りさせた方が処理しやすくなります。 Q4 腐敗した残渣物は処理できますか? 長期保管により腐敗感(ドタドタした様な状態)のある残渣物は、既に嫌気性の菌が活動している ので処理に悪影響を及ぼします。烏鷺はボイル後水切りした後に、時間をおかないで投入させたほう が、処理の安定につながります。 Q5 油分は分解できますか? 油分は当処理装置では分解できません。油分が木質チップの表面に皮膜を作り水分の蒸発を妨げる 他、新鮮な空気を遮断する為、木質チップの中にいる菌の活動を停止させてしまいます。 (復帰は媒体 の入替えをしなければなりません) 大型タンクなど底の深い容器で保管した場合、底部の烏鷺は上 からの重量が加わり、自然と海産物特有の油分を出してしまいます。浅めの容器で水切り保管された 方が肝要です。 Q6 装置はスイッチを入れたらすぐに、処理物を投入できますか? 木質チップ温度が指示温度以上になったら、残渣物の供給が可能となります。温度が低い状態で残 渣物や水分を供給すると分解適正温度まで上昇させるのに時間がかかり過ぎて悪影響を及ぼします。 処理装置は投入ホッパーへ処理物を投入しても、温度センサーが規定の温度まで上昇しないと、処理 物定量供給モーターが回らない仕組みになっています。 Q7 処理物の規定投入量を超えて入れる事はできますか? 投入量の調節はタイマーで調節出来るようになっています。最良の状態で1t処理が可能ですが処 理物の温度が低かったり、外気温度が極端に低い場合は、処理量が低下しますので、規定量以上はお 勧め出来ません。装置の復帰には相当の時間と費用がかかる場合があります。 (投入時間の間隔調整が 必要です) Q8 ヒーターは常に入った状態の運転ですか? 装置は自動で運転されていますが、醗酵熱を利用した運転をした場合に最低の電力単価で処理でき ます。熱風供給側のヒーターは、常に ON,OFF を繰り返しながら一定温度を確保しています。 Q9 水分の供給はどうするのですか? 木質媒体の含有水分を一定に保湿するために、水分噴射時間、噴射間隔を調節出来るようになって います。予備タンクが満水になっていれば、6時間は補給しなくても大丈夫です。 Q10 無機物は消滅できますか? 無機物(貝殻等)は、消滅処理出来ません。処理に悪影響を及ぼす物ではありませんが、消滅出来 ない為反応槽内部に蓄積してしまいます。無機物が多く堆積してしまうと、反応槽内の重量が増加し てしまい、攪拌モーターへ負荷がかかり、ランニングコストに影響してしまいます。 その他 重金属含有水産物残渣の処理をめぐる現況では、いまだに焼却処理及び飼肥料処理 が大半を占めていますが、今後このカドミウム含有規制値を満足させるためには、現 行処理施設に対し、様々な追加設備あるいは、構造変更をしなければ排出基準を満た せなくなる可能性が高くなっています。 焼却施設については、ダイオキシン発生や飛灰対策等の重大要素の解決を図るため に、各自治体では構造変更に相当の費用負担が財政を圧迫している現況です。 また、飼肥料処理においては、カドミウム含有問題が表面化してからは、相次いで 処理会社が撤退の意向を表明する事が多くなってきております。肥料製造をした結果、 カドミウム含有問題で売却できずに過剰在庫として抱えてしまうケースや、重金属含 有肥料が購入者の選択肢に入らなくなるなど、事業そのものが頓挫するというような 事態に近づきつつあります。 飼料処理においても、ウロ自体は高タンパク質なので飼料としては有効な手段とし て採用されて来ておりましたが、海外輸出など規制が厳しくなった場合は、その利用 を中止せざるを得ない状況になってしまいます。 富山県神通川流域で発生したイタイイタイ病、大分県で発生した水俣病などの、重 金属汚染による被害は、重大な社会的問題に発展した経緯があります。これらの社会 問題については、原因追求まで相当の時間を要しましたが、重金属の恐怖を社会に公 表し大きな影響を与えた事も事実です。 焼却飛灰や肥料化による、土壌汚染が深刻化(総量規制が施行)した場合、土壌改 良をしなければ土地利用に値しない結果となり、膨大な財政負担が強いられ後世に大 変な負の遺産を創り上げてしまう結果となります。 以上の様に、重金属問題を後生に先送りし続け放置しておけば最終 処理にかかるコ ストは膨大な金額となり、全てが処理費用の値上げに波及してしまい、生産者の利益 構造に大きな影響を与える結果になります。 将来に渡り、廃棄物の排出者責任の重要性は重く圧し掛かるでしょうが、この処理 装置により、残渣拠出者自らによる管理が可能となり、自己完結型方式にすることで 事業運営の安定化に繋がると考えます。商品(貝柱)売価に含まれる、廃棄物処理費 が抑制されるため、生産者自らも自己利益の確保に繋がるものと確信していま す。 本処理装置提供により、水産残渣物に含有されるカドミウムの適正処理を確実にし、 安全な環境を地域に提供することにより人体への影響を最小限に止め、また最終処分 場の延命など将来に禍根を残す事が無いようにと願っています。
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