1 年生 か ら 積 み 重 ね る 体系的 な 探究学習 で﹁真 の 探究﹂を目指 す

実 践 事 例 ●
福井県立高志高校・中学校
1年生から積み重ねる体系的な
探究学習で﹁真の探究﹂を目指す
10
Ap r i l 2 0 15
*1 各コースの人数は、SSH コース約 220 人、SGH コース 80 人。1年生2学期から生徒の希望によってコースが分
かれる(希望者が多い場合は選抜)
。ただし、授業でコースに分かれるのは、SSH 及び SGH に係る学校設定教科・
科目の時間だけであり、通常の教科の授業は学級ごとに行われる。なお、学級は2年生から文理別となる。
スーパーサイエンスハイスクール︵SSH︶
、スーパーグローバルハイスクール︵SGH︶の指定校である
福井県立高志高校は、理数科で行っていた探究学習を2年前から普通科にも拡大して実施している。
1年生で探究学習に必要な幅広い教養を身に付け、2年生でグループ研究を行う体系的な指導を構築。
実証的な探究学習を目指す中で、生徒は探究の面白さに目覚め、教師は教科の授業改善へ意識を向け始めている。
り。 1 年 生 は 探 究 学 習 の 基 礎 と な る
社会の課題と学問
教養とスキルを学び、
生徒個々にテー
マ を 決 め て 探 究 学 習 に 取 り 組 む。2
3学期
レポート作成
SSH指定 年目を機に
探究学習を普通科に拡大
ミニ課題研究
年生では1 年間を掛けてグループ単
リレー講座
研究テーマを考える
位 で 課 題 研 究 を 行 い、3 年 生 で は 更
に 探 究 を 深 め つ つ、そ の 成 果 を 英 文
情報の活用と表現
芸術と科学
福 井 県 立 高 志 高 校 は、 ス ー パ ー サ
イ エ ン ス ハ イ ス ク ー ル︵S S H ︶ に
指 定 さ れ た20 0 3 年 度 か ら 理 数 科
で ま と め て 発 表 す る。普 通 科 S S H
2学期
*学校資料を基に編集部で作成
年
コ ー ス の 現 2 年 生、S G H コ ー ス の
基礎講座
1学期
研究発表
情報社会の課題
生活と健康を科学する
で 探 究 学 習 に 取 り 組 ん で き た。
度、 第3 期 の 指 定 を 受 け た の を 機 に
現1年生の取り組みを紹介していく。
8つのテーマで
教科横断の課題を学ぶ
コース共通講座の概要
年度
普 通 科 に も 探 究 学 習 を 拡 大。
ル︵S G H ︶ の 指 定 も 受 け、 こ の 年
の1 年 生 か ら、 普 通 科 の 生 徒 はS S
H と S G H の 各 コ ー ス に 分 か れ︵ *
1 年 生 は、﹁S 探 究Ⅰ ﹂﹁グ ロ ー
バ ル 探 究﹂ の 授 業 で 探 究 学 習 に 取 り
身の回りに潜む数学
自然と人間
ネットと
コミュニケーション
社会科学の
課題研究リテラシー
13
にはスーパーグローバルハイスクー
14
両コースに共通する流れは次の通
オリエンテーション
2
1︶
、探究学習に取り組んでいる。
F
1年生 「リレー講座」の流れ
図1
11
課題がどのように実際の技術に結び
の本格的な課題研究に向けた練習で
F 探 究Ⅰ ﹄ は、 あ く ま で も2 年 生 で
る。
グループ分けの方法は領域によっ
プごとにテーマを決めて探究を進め
1領域は 人程度で、領域内で3、
4 人 の 小 グ ル ー プ を つ く り、 グ ル ー
H 事 務 局 長 の 松 田 純 典 先 生 は、﹁
﹃S
付いているのかを実例と共に見てい
す。 希 望 と は 異 な る 領 域 に な る こ と
て 異 な る。希 望 す る 研 究 テ ー マ が 近
会 の 課 題 と 学 問﹂ と 題 し て、 社 会 の
通 の﹁ リ レ ー 講 座 ﹂︵ 図 1︶ で、 探
き、複雑な課題を解決するためには、
も あ り ま す が、 テ ー マ 設 定 の ポ イ ン
い者同士でグループをつくる場合も
組 む。 1・2 学 期 に 行 う 両 コ ー ス 共
究 学 習 の 手 法 を 学 ぶ。 最 初 に﹁ 社
文 理 に ま た が る 分 野 の 知 識・ ス キ ル
ト や 探 究 方 法、 発 表 の 仕 方 な ど を 学
あ れ ば、グ ル ー プ を つ く っ て か ら 研
吉田 繁
よしだ・しげる
福井県立高志高校・中学校教頭
が必要になることを理解していく。
ぶのが大きな目的であると生徒に伝
究 テ ー マ を 考 え る 場 合 も あ っ た。 例
TT で指導しながら探究学習の材料
なり、8講座のいずれかを受け持ち、
師 は 教 科 横 断 で 2 ∼3 人 の チ ー ム と
枚 の 模 造 紙 に ま と め、 領 域 内 で1 人
り 組 ん だ。 最 終 的 に は 研 究 成 果 を1
の 音 の 測 定 ﹂な ど の 研 究 テ ー マ に 取
実施初年度の 年度1年生は、
﹁素
材 に よ る 摩 擦 力 の 違 い﹂
﹁様 々 な 楽 器
場合や計画の見通しが甘い場合など
う 方 法 に し た。 テ ー マ が 簡 単 す ぎ る
を決めて研究計画書を提出するとい
ル ー プ を つ く り、 グ ル ー プ の テ ー マ
研 究 計 画 を 発 表 し、 仲 間 を 募 っ て グ
え ば、 物 理 で は、 生 徒 全 員 が 自 身 の
やテーマとなる話題を紹介する。
5 分 程 度 の 発 表 を 行 っ た 後、学 級 で
は、何度も計画書を修正させた。
の8 講 座 を そ れ ぞ れ4 時 間 実 施。 教
その後、各クラスで﹁情報の活用と
表 現﹂
﹁芸 術 と 科 学﹂ な ど の 教 科 融 合
えています﹂と説明する。
教職歴 年。
同校に赴任して2年目。
﹁最悪の事態に備えつつ、リスクを
取って、最高の結果を望む﹂
まつだ・よしのり
福井県立高志高校・中学校
松田純典
教職歴 年。同校に赴任して 年目。
﹁ 知 る。 感 じ る。
S S H 事 務 局 長。
考える。伝える。行動する﹂
やまうち・さとる
福井県立高志高校・中学校
山内 悟 も 数 人 ず つ が 発 表 し、 異 な る 領 域 間
グループで1テーマ、
1年間、じっくりと探究
SSHコースでの探究 学習の進め方
で研究内容とその成果を共有した。
年度の2 年生は計 グループが
つ く ら れ、﹁ 気 体 の 音 速 と 分 子 量 の
15
領域か
2 年 生 で は、﹁ S F 探 究 Ⅱ ﹂ で 本
格 的 な 課 題 研 究 に 取 り 組 む。﹁ S F
髪の毛への影響﹂︵生物︶
、
﹁確率︵ブ
関 係 ﹂︵ 物 理 ︶
、﹁ 外 的 環 境 が 与 え る
じ た 研 究 テ ー マ を 自 分 で 設 定 し、 探
域︵* 2︶ に 所 属。 領 域 の 内 容 に 応
学・ 地 歴 公 民 な ど 教 科 と 対 応 し た 領
究﹂ に 取 り 組 む。 生 徒 は、 国 語・ 数
先 生 が﹁ 力 と 運 動 の 関 係 に つ い て ﹂
、
年 度 の 2 年 生 は、 物 理 担 当 の 松 田
れ を 聞 い て 希 望 の 領 域 を 決 め る。
に 探 究 領 域 の 概 要 を 示 し、 生 徒 は そ
ら1 つ を 選 び 所 属。 担 当 教 師 が 事 前
本と外国のボディランゲージの違
ラックジャック必勝法︶
﹂
︵数学︶
、﹁日
探 究Ⅰ ﹂ と 同 様 に、 生 徒 は
究 を 進 め る。 生 徒 は 所 属 し た い 領 域
数学︵指導教師は4人︶では﹁統計﹂
6月、
9月、 月に領域内で
その後、
の 中 間 報 告 を 行 い、 更 に 研 究 を 深 め
クなテーマが設定された。
い﹂
︵英語︶など、
文理にわたるユニー
を 第3 希 望 ま で 挙 げ、 学 年 団 が 人 数
﹁確率﹂などを探究領域にした。
S S H コ ー ス で は、 そ の 後、 1 年
生 2 学 期 の 中 頃 か ら﹁ ミ ニ 課 題 研
14
教職歴 年。同校に赴任して5年目。
SGH事務局長。﹁意見・考えに焦点
を当てた授業で英語4技能の向上を﹂
福井県立高志高校・ 中 学 校
14
調 整 を し て 指 導 教 師 を 決 め る。S S
ていき、 年2月、体育館で全グルー
April 2 0 15
11
98
12
*2 「SF探究Ⅰ・Ⅱ」とも、
「領域」はそれぞれの指導教師が掲げるテーマを1領域と数える。
2013年度1年生の「SF探究Ⅰ」は指導教師 16 人で 16 領域、
14 年度2年生の「SF探究Ⅱ」
は指導教師 23 人で 23 領域が設定された。
*プロフィールは 2015 年3月時点のものです
23
◎ 2 0 1 5 年 度、 併 設 型 中 高 一 貫 校 と な り、
6 年 間 を 通 じ た 探 究 学 習 を 教 育 の 柱 の1 つ に
23
13
● ﹁ 学 び ﹂の 意 欲 を 高 め る 探 究 学 習
新課程全学年全面実施年に考える
15
据える。スーパーサイエンスハイスクール︵S
SH ︶、スーパーグローバルハイスクール︵S
GH︶指定校。
特 集
1
11
31
28
28
◎設立
1948︵昭和 ︶年
◎形態 全日制/普通科・理数科/共学
◎生徒数
学年約350人
◎2014年度入試合格実績︵現浪計︶
国公立大は、北海道大、東京大、福井大、名古
屋大、京都大、大阪大、九州大などに257人
が合格。私立大は、慶應義塾大、早稲田大、同
志社大、立命館大などに延べ518人が合格。
◎ URL http://www.koshi-h.ed.jp
1
る情報を取り出して紹介するだけで
る。 書 籍 や ウ ェ ブ サ イ ト に 載 っ て い
﹁ 漠 然 と し た テ ー マ で は、 後 々、
研 究 に 行 き 詰 ま り ま す。 テ ー マ は 具
語力の向上と探究の深まりを目指し
たいと思います﹂と松田先生は語る。
SGHコースでの探究 学習の進め方
り し な が ら、 特 定 の ジ ェ ス チ ャ ー か
在住の外国人にアンケートを取った
に向けた小規模な探究学習である。
2︶
。﹁S F 探 究Ⅰ ﹂ と 同 様、 2 年 生
探究﹂連携講座の学習に取り組む︵図
﹁ 私 た ち の 学 生 時 代 と 違 い、 今 は
インターネットで容易に情報が手に
ド は7 時 間、 1 単 元。 講 師 が 提 示 し
い は 企 業 の 研 究 員 な ど だ。 各 ラ ウ ン
時 に は、 教 師 が 生 徒 に ハ ー ド ル を
設 け る。6 月 に 行 う1 回 目 の 中 間 発
表 で は、 領 域 内 で 各 グ ル ー プ が 研 究
テ ー マ・ 方 法・ 計 画 を 紹 介 し た。 そ
の 際、 教 師 は ど の グ ル ー プ に 対 し て
12
迎え、
東南アジアの自然資源やグロー
11
12
Ap r i l 2 0 15
プがポスターセッション形式の発表
会 を 実 施 し た。 発 表 会 に は1 年 生 全
は、 真 の 探 究 と は い え な い。 特 に、
に 探 究 し て い る か、 独 自 の 視 点 で 資
体 的 か、 手 順 は 妥 当 か と い っ た 観 点
せ ん。 ま た、 グ ル ー プ を 個 別 に 指 導
料を精査できているかといったこと
員 も 傍 聴 者 と し て 参 加。 こ れ か ら 自
す る と 時 間 が 掛 か り す ぎ る の で、 中
が求められる。例えば、
﹁日本と外国
S G H コ ー ス は、 1 年 生 の1 学 期
はSSHコースと共に﹁リレー講座﹂
文 系 領 域 で の 探 究 は 難 し い。 実 証 的
間発表をみんなの前で発表させる形
のボ デ ィ ラ ン ゲ ー ジ の 違 い﹂ を テ ー
を 受 け た 後、9 月 か らA 講 座・B 講
の 精 査 が、 研 究 の 遂 行 に は 欠 か せ ま
に し、 そ こ で 問 題 点 を し っ か り 指
マ に し た 生 徒 は、 教 師 全 員 に 意 識 調
大学教員を講師とし
現実にある課題に挑む
摘 す る と 共 に、 他 の グ ル ー プ に も 同
座の各
人 に 分 か れ、﹁ グ ロ ー バ ル
査 を 行 っ た り、 AL T を 通 じ て 県 内
た﹂︵山内先生︶
じ課題を意識させることを狙いまし
分たちがどのような研究をしていく
のかをイメージさせる機会とした。
困難に立ち向かえるよう
叱咤激励するのが教師の役割
研 究 は 困 難 の 連 続 だ。 特 に 理 系 の
領 域 で は、﹁ 測 定 装 置 が う ま く 動 か
ない﹂
﹁データを取り忘れた﹂といっ
た ト ラ ブ ル が 少 な く な か っ た。 そ の
ら受ける印象が国によってどのよう
入 り ま す。 一 見 便 利 に 見 え ま す が、
た 課 題 や リ サ ー チ に 取 り 組 ん だ 後、
一方で、グループの個別指導では、
励ましやねぎらいの言葉を必ず掛け
簡 単 に 手 に 入 れ ら れ る こ と で、 表 面
講 義 を 受 け、 最 後 に レ ポ ー ト に ま と
た め、 研 究 が 1 か 月 間 止 ま っ て し
﹁探 究 学 習 に お け る 教 師 の 役 割 は、
教科書とチョークを使って教える
的 な 調 査 し か し て い な か っ た り、 中
める。これを ・ ・ 月に各1回、
に違うのかを調べた。
教科指導の時とは明らかに異なりま
途半端な理解で終わっていたりする
計3ラウンド実施する。
る よ う に す る こ と も 重 要 だ と、 吉 田
す。 生 徒 の 壁 と な っ て 研 究 の 甘 さ を
可 能 性 が あ り ま す。I C T を 活 用 し
ま っ た グ ル ー プ や、 最 終 的 に 結 論 を
た ど り、 失 敗 の 原 因 を 分 析 し て 発 表
叱咤する一方、励ましの言葉を掛け、
た 探 究 学 習 の あ り 方 を、 教 師 も 学 ば
ラ ウ ン ド1 で は、 A 講 座 に 京 都 大
大 学 院 教 授、B 講 座 に 東 京 大 教 授 を
講 座 は ラ ウ ン ド 3 ま で 設 け ら れ、
講 師 は 大 学 教 員 や 企 業 の 社 員、 あ る
することとした。吉田繁教頭は、
﹁失
応 援 を し て、 生 徒 の 意 欲 を 高 め る。
なければなりません﹂︵吉田教頭︶
バル時代のリーダー像について講義
教頭は話す。
敗も学問の進歩にとって貴重な成果
﹃ 教 え る 役 割 ﹄ か ら﹃ 見 守 り 支 え る
S S H コ ー ス の3 年 生 で は、 2 年
生 で の 探 究 学 習 を 更 に 深 め、 英 語 科
を 実 施。 講 義 で は﹁ リ サ ー チ で 何
もテーマ設定や計画の甘さなどを指
10
結 論 が 出 な い 場 合 は、 研 究 の 過 程 を
です﹂と前向きに捉える。
役割﹄への転換が必要です﹂
教 師 の 指 導 を 受 け な が ら、 研 究 成 果
が分かったか﹂﹁疑問はなかったか﹂
摘し、生徒たちに再考を迫ったと、
指 導 教 師 は、 探 究 が 単 な る﹁調 べ
学 習﹂ に な っ て い な い か に も 気 を 配
インターネット時代だからこそ
実証的に探究させる
を 英 文 で ま と め る 予 定 だ。﹁ 最 終 的
な ど、 講 師 と 生 徒 が 意 見 交 換 を し な
得 ら れ な か っ た グ ル ー プ も あ っ た。
40
には英語で議論が出来るくらいの英
GH事務局長の山内悟先生は話す。
S
を 作 成 し、 各 講 座 の 半 数 の 生 徒 が 入
が ら 進 め ら れ た。 受 講 後 は レ ポ ー ト
いった実践的な課題に取り組んだ。
の グ ル ー プ を つ く り、 各 グ ル ー プ で
2月には、2年生で行う﹁グローバ
ル 探 究 ﹂ の た め に、理 系 5、文 系
れ 替 わ り、 そ れ ぞ れ の 講 座 の 内 容 を
報告し合って体験を共有した。
生は、﹁4月以降、更にテーマを深め
仮 の 研 究 テ ー マ を 設 定 し た。 山 内 先
ラ ウ ン ド2 のB 講 座 で は、 福 井 大
大学院工学研究科教員が講義を担
て 本 格 的 な 探 究 学 習 を 進 め ま す。8
テーマの提示、課題の指示、
1 時間目
事前リサーチ開始
内容
成 果 と課 題
室やパソコン室などの利用が重なる
こ と が 少 な く な い。 現 在 は、 文 系・
理系で時間帯を分けるなどの調整を
し て い る が、 生 徒 の 知 的 好 奇 心 を 支
に、 探 究 に 対 す る 意 欲 は 高 く、 放 課
全 校 で 探 究 学 習 を 始 め て2 年。 早
く も 生 徒 に 変 化 が 見 ら れ て い る。 特
担 当 す る。 教 師 の 専 門 性 と 生 徒 の 研
と な る た め、 指 導 は 全 教 科 の 教 師 が
テーマが文理にまたがる幅広い分野
教科学習でも課題解決型の
活動を取り入れるように
後や週末にも探究学習を続ける生徒
究テーマが合致しているかも重要な
え る 環 境 整 備 が 急 務 だ。 ま た、 研 究
が増えたと、松田先生は目を細める。
制 約 が あ る 中 で、 い か に 施 設 や 人 材
我々教師も頑張ろうと
とっては大きな課題といえる。更に、
を 最 適 化 し て い く か は、 公 立 高 校 に
吉田教頭は教師の意識改革の重要性
を強調する。
一方、課題は規模の拡
大への対応だ。全校生徒
た教師が大幅に増えた。
ようになった﹂と回答し
解決型の活動を入れる
れ た ﹂﹁ 授 業 の 中 で 課 題
習中心の学習を取り入
ことが出来れば、学校は一気に変わっ
学びに対する教員側の意識を変える
世 の 中 の 動 き へ の 対 応 が 遅 い の が、
いるように近年強く感じます。逆に、
感 じ 取 り、 新 し い 学 び を 必 要 と し て
そして生徒や保護者も時代の流れを
が 必 要 だ と 思 い ま す。 大 学 や 企 業、
﹁生徒が生き生きと探究学習に取り
組 む た め に、 何 よ り 教 員 の 意 識 改 革
が探究学習に取り組む
ていくと確信しています﹂
私たち教員なのではないでしょうか。
ようになったため、実験
施後のアンケートで﹁予
化が現れ始めている。実
探究学習の指導を通
して、教科の授業にも変
いう気持ちになります﹂
ポ イ ン ト と な る。 こ の よ う に 様 々 な
﹁ 今 ま で 見 ら れ な か っ た、 意 欲 に
あ ふ れ る 生 徒 た ち の 姿 を 見 る と、
ラウンド3
● ﹁ 学 び ﹂の 意 欲 を 高 め る 探 究 学 習
ラウンド2
7 時間目 発表(A・B講座のクロスセッション) フィードバック
ラウンド1
連携授業の実施
*学校資料を基に編集部で作成
16
グローバル化する経済:日本とアジア 異文化理解とコミュニケーション
経済のグローバル化はどのようなも • 外国人とのコミュニケーションで
大切なことについて考える
のか? グローバル化によって世界
の 経 済 はどう変わったのか? 経 • グローバルで活躍できるコミュニ
済の「地域化」が進んでいるのはな
ケーション術について考える
ぜか? FTAとは何か?
当。
﹁東 ア ジ ア 諸 国 で 販 売 す る 照 明 器
• 東アジア諸国で販売する灯り(照
明器具)を製作することにより、東ア
ジアの灯り文化と市場を理解するこ
と、日本の産業を支える「ものづくり」
の精神を涵養することを目的とする。
• 東南アジアの山岳地帯に架ける橋
梁設計の国際コンペがあることを想定
して、国際競争力を有する橋梁を設
計し、製作する。構造効率性に優れ、
地域のランドマークとしてふさわしい美
観を備えた橋梁を追求する。
月に行う予定のタイやベトナムでの
•県内企業の東アジアへの進出状況
(福井県内企業で東アジアに進出し
ている企業について概要を学ぶ)
• 進出各国についての予備知識(現
地で勤務・生活する上で知っておく
べき各国の歴 史や文化等について
理解を深める)
具のデザイン﹂を課題に、実際にデザ
B講座
グローバル時代のリーダーになる!
将来グローバル人材として世界に羽
ばたいていく生徒が、高 校 時 代に
学び、経験しておくべきことは何か。
グローバル時代のリーダーとは、ど
んな人物なのか。そんな人物には、
どのようにすればなれるのか。今、
何をすべきなのかを一緒に考える。
研 修 旅 行 で は、 生 徒 が 英 語 で イ ン タ
■ 各講座の内容
インをして英語でプレゼンテーショ
2 時間目 事前リサーチ
ビ ュ ー を す る 機 会 を 設 け、自 信 を 付
課題指示
ン を し た り、﹁山 岳 地 帯 に 架 け る 橋﹂
A講座
東 南アジアにおける自然 資 源の持
続的利用
• 東南アジアにおける森林資源の持
続的利用
• インドネシアのマングローブ植林
地における地 域住民の水産資源
の利用と生態系修復
1
外部講師のかかわり
けさせたいと考えています﹂と話す。
■ 講座の進め方
を設計してコンペ形式で競ったりと
6 時間目 レポート作成、発表準備
連携授業の実施
4 時間目 連携授業②
新課程全学年全面実施年に考える
5 時間目 レポート作成
3 時間目 連携授業①
特 集
April 2 0 15
13
1年生「グローバル探究」連携講座の概要
図2