平成26年度 各園の特色

平成26年度
各園の特色
園名
保育の特色
中央保育園
市中央に位置し、保育園と児童センターからなる複合施設であり、子どもたちは市内全域から通園してき
ている。
民営化(高浜市社会福祉協議会運営)2年目となり、乳児期からの発達の連続性、子どもの自主性、安全・
安心を大切にする保育がよりきめ細かに展開されている。
そうした保育環境の中、乳児も含め、子どもたちは落ち着いてそれぞれがやりたいことに集中出来ている。
また外国籍の子どもが一割近くいる中、通訳を常勤の保育補助員として雇用し、意思疎通しやすい環境を確
保したり、給食室の環境整備や交流スペースとして乳児室の境に特注のサークルを設置するなど、子どもに
とって活動しやすく家族にとっても安心して通わせやすい環境づくりが実践されている。
民営化して二年目。地域との交流や連携に力を入れていて、まちづくり協議会と連携した活動にはジャガイ
吉浜保育園
モ収穫、苗植え、玉ねぎ植え、菊の苗植え等が行われ、他に梅干し作りや餅つき等は地元住民の方との触れ
合いの機会にもなっている。特に隣接しているコミュニケアガーデンとは行事のみではなく、普段から園児
と入居者の方たちとの交流を大切にしている。栄養士が常勤し、オープンキッチン、焼き芋、サンマパーテ
ィー等の行事を計画し、食を意識した保育が常に行われている。お泊まり保育では、子どもと一緒に計画し、
子どもが買い物をし、料理する等、様々な多くの本物体験ができる行事として、子どもの五感を研ぎ澄ます
感性豊かな子を育てる保育に力を入れている。年間を通して専門講師を招き体育指導、英語、リトミック等
を実施、また、以上児の縦割り保育を計画的に実践し、思いやりの心やいたわりの気持ちを育てると共に、
社会性や協調性の学びの場となっている。
吉浜北部保育園
神社も近く自然に恵まれた環境にある。まちづくり協議会の協力の下、自分たちで育てた野菜を収穫し調
理をする体験は、地域の人との触れ合いや食育活動にとどまらず、子どもたちの活動や生活体験の幅を拡げ、
その成長を後押する力にもなっている。
外国籍、加配対象の子どもの割合も多い中、こうした子どもも溶け込んで保育が展開されている。子ども
の発達段階に即した遊具の導入や活動の繫がりを大切にする室内環境構成がしっかりなされていることか
ら、どの子も落ち着いた雰囲気の中で、目を輝かせて遊びに取り組み、伸び伸びと活動している姿が見られ
た。また、昨年度の第3者評価での指摘事項である「職員向け個人情報管理の扱い」を本年度の達成目標と
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して取り上げ、具体化している点は評価できる。
高取保育園
園の周りには畑や田んぼ等自然が多くあり、四季を感じることのできる保育環境にある。
ふれあい農園では、いきいきクラブの方と年長児の交流が計画され、作物を育てたり、獲れた野菜を調理し
て一緒に食べたりする等、地域のお年寄りとの触れ合いも盛んに行われている。
今年度、食育重点園として食育活動を推進し、稲づくり、スイカ割り、シイタケ刈り、焼き芋大会、クッキ
ング等を計画、食べることを楽しんだり食に対する関心を深めたりすることをテーマに園内研修も実施して
いる。大家族駅伝大会やどろんこカップ等地域の大きな行事にも積極的に参加し、まちづくり協議会の支援
を受け、地域の様々な文化や伝統に触れることで、地域に根差した園を目指している。隣接の農業センター
を2歳児が分園として使用し、保育室にふさわしい環境づくりが至る所に工夫されている。
高浜南部保育園
閑静な住宅街の中にあり、高齢者デイサービスが併設され、合同の避難訓練やお茶会等を行い日常的に高齢
者と触れ合うことができる。園舎の増設により、分園にて保育していた2歳児を本園に移転した。分園敷地
内で実施していた子育て支援センターは、今年度休止となり代わりに本園で園庭解放を行っているが利用者
は少ない。
高浜市社会福祉協議会が運営をし、同中央保育園の職員と合同学年会議を行ったり、外部講師を招き合同研
修会を開いたりする等、保育士の保育力の向上、園全体の保育の底上げに力を入れている。
乳児保育の充
実に向け、保育士自ら外部研修で学び、子どもの人格を尊重した丁寧な保育を実践し育児担当制が定着して
きている。障害児保育では、月一回言語聴覚士を招き、相談や助言を受け、それを保護者の支援にもつなげ
ている。
まちづくり協議会をはじめ地域との連携も盛んで、野菜作りや餅つき、夕涼み会等多くの行事が企画され、
様々な感動体験ができるよう考えられている。いきいきマイレージを活用したボランティアを積極的に受け
入れ、地域の高齢者の生きがいの場として活性化にもつながっている。また、日曜日に行われる青空市場を
今年度より園庭で開催、保護者の出店もあり、より活気が見られるようになった。
よしいけ保育園
新興住宅と県営住宅に囲まれた場所に立地しており、自然環境にも恵まれている。
同じ敷地内にデイサービスが併設されており、毎日年長児がお茶当番をする等、自然にお年寄りとの交流
体験を得られる環境にある。
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翼幼保園
ひかりこども園
子育て支援センターが併設され、早延長保育、一時保育、休日保育といった保育メニューに加え、専門講
師を招いての「リトミック教室」「英語で遊ぼう」「体育指導」が開設されており、保護者の多様なニーズを
満たす保育が展開されている。
また栄養士を配置し、定期的会食や子ども達の目の前で手作りおやつ作りを見せるなど、食に関連する行
事やワクワクする実体験を通しての子どもの感性を刺激する保育に力点が置かれている。
新興住宅地に建ち、近隣に公園や田畑などの自然にも恵まれており、四季を感じられる環境にある。幼稚
園機能・保育園機能を併せ持つ連携型の認定こども園であり、子育て支援センターも併設されている。併せ
て、私立園ならではの専門講師による英語、体操、造形教室を開設しており、多機能の魅力から入園希望者
も多い。
園舎は広く、幼児棟と乳児棟が別れている事で、落ち着いて遊べるようになっており、清掃もしっかりさ
れていて、とてもきれいな保育環境が保たれている。
子どもたちは、落ち着いて活動に取り組めており、訪問者にも挨拶がよくできる。
また生活発表会前の子どもたちの練習を見るとその活動の完成度も高い。
職員はリーダー制の中で動いており、個々の職員をバックアップするしくみもしっかりしている。
こども園舎と幼稚園舎は独立して建てられており、周りには田園が広がっている。園庭は広々としてのびの
びと遊べる空間があり、子どもたちの興味を引くカラフルな固定遊具も多く配置されている。
保育メニューは多技にわたっており、名古屋、豊田の姉妹園との様々な行事に加え、外部講師による英語教
育や体育教室、スイミングやリトミック等多様な親子のニーズにも応えられるものが整えられている。また、
子育て支援センターも併設され多くの子育て中の親子が集う場ともなっている。 近くに遊歩道ができ、散歩
等で園外に足を向ける機会も増えてきた中、町内会や地域の人たちとホタルや稚魚の放流をする等、触れ合
いや交流も少しずつ実現できるようになってきた。開かれた園に向け踏み出すことで、地域の中での子ども
たちの豊かな体験が増えてきている。
保育士の資質や保育の向上に向け、今年度園長が年10回の研修に参加、実践力や指導力を身に付けること
で、園全体の保育の底上げを目指している。
さんさん保育園
新設園一年目。現在の園児は0、1、2歳児のみで、次年度から一学年ずつ受け入れを増し、将来的には0
歳児から5歳児までの保育園として規模を拡大できるよう設立している。園舎はバリアフリー。木材を使用
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した温かみのある建物で解放感がある一方、入口の施錠等セキュリティーもしっかりなされ防犯管理が行き
届いている。
また、看護師、栄養士が常勤していて入室前の手洗い消毒、汚物はすぐに隔離する等、健康・安全・衛生面
にも徹底した取り組みがなされている。独自の保育感を持ち、地域や伝統を考慮しながら高浜でできるレッ
ジョエミリア・アプローチを目指している。生活の場は、五感を活かし生活できるよう裸足保育を取り入れ、
子どもが発見・興味をもって自由に発想し表現できるツールとして、素材・器具・原材料等にこだわり、日
時計やガラスのシール等光を取り込んだ仕掛けが至る所にあって、自然から得る子どもの気付きを促してい
る。調理室はホールとつながったオープンキッチンで、調理の様子を直接見ることができ、食べやすいよう
に工夫されたメニューに加え、視覚からも子どもたちの食への関心が高まっている。
あおぞら保育園
新設園一年目、0、1、2歳児のみの小規模園で住宅街の一角にこじんまりとした園舎が立つ。建物はバリ
アフリーで、園庭には芝が植えられ一年中緑が感じられるように工夫されている。狭いながら未満児保育に
ふさわしいレイアウトが考えられ、コンセントカバーや空気清浄機の設置、ドアには天然木を使用する等、
子どもの健康と安全を重視した配慮が見られ、温かみを感じる。
調理場が通路から見える位置にあり、調理員と直接触れ合う機会もある。献立や週半分の手作りおやつは、
常に保育現場と細やかな意見交換が出来ていて、子どもの成長に欠かせない「食と生活」のつながりに重き
を置いていることが分かる。地域との特別な交流はないが、設立前から近隣の方々には声を掛け、開園への
理解を得ることでその後も良好な関係が築かれている。
園外散歩では、足を伸ばし消防署等にも出かけるが、道すがら地域の方に進んで声を掛けたり、動植物に気
付き関心を持ったりできるよう、地域や自然と触れ合う機会を積極的につくっている。保護者と担任が常に
話ができるようローテーションを組み、家庭的で安心して預けられる体制づくりが心がけられている。
高浜幼稚園
市の中央部に位置し、小学校とも隣接しており、園児と小学生の交流だけでなく職員間での教育内容につ
いての共通理解をしながら連携を深めている。
園全体が温かい雰囲気で、子ども達の動きも柔らかく、個々の活動が単発に終わらないで、次の動き、他
児の動きに連動する工夫や多様な表現活動を体験しやすい配慮がなされている。また、子どもの思い、保護
者の思いを活かす保育が展開されている。新入園児の保護者には、早い時期に入園に関わる不安や子育ての
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高浜南部幼稚園
吉浜幼稚園
楽しさを伝えあえる交流の機会が設けられており、就学を前にした親子に対しては、小学校と幼稚園が年間
計画を立て、必要な交流をすることで不安の軽減や期待につなげている。
市の南部に位置し、港小学校とも隣接しており、幼・保・小との交流や連携が特定
の行事だけでなく、日常的な活動の中でも広く行われている。
各学年が1クラスずつの小規模にまとまった園で、子どもたちは伸び伸びと活動し
ており、地域の人、身近な自然をうまく取り入れた保育が行われている。小規模園であることを活かし、よ
り開かれた園づくりに向けて、保護者の保育への参加機会を多く作ったり、行事の企画を一緒にするなど、
幼児教育・保育活動をより深く理解してもらえるよう努めている。また、園長が町協の理事を務める等、地
域とのつながり、人とのつながりを大切にしながら子どもたちを育てようとする保育姿勢が伺える。
クラス数が市内で最も多い大規模園のため園庭は手狭ではあるが、スペースを有効活用する等の工夫が見ら
れ、子どもたちはのびのびと遊ぶ姿がある。半面、室内では落ち着いて取り組む子どもの姿があり、保育に
メリハリが感じられる。
保護者がマザーティチャー、ファザーティチャーとして、保育に参加する機会が設けられており、行事の参
加や絵本の読み聞かせ等を通して、自分の子以外の子どもの姿にも直接触れる等、親が子どもをより理解し
子育ての楽しさを実感したり、自分の子育てに活かしたりする機会にもなっている。地域的には伝統文化の
息づく町であり、まちづくり協議会やいきいきクラブ等との交流が盛んで、菊の苗を育てる過程から菊人形
を自分達の手で直接形にする経験や、花の塔の見学、人形小道の七夕飾り作りを行う等地域とつながり合う
活動も多い。保護者との日常的な情報交換を中心に、特に支援の必要な子については積極的に話し合いの場
を持ち、園と家庭とがしっかり連携できるよう向き合う姿が見られる。
大きな園では取り組みにくいクッキングも工夫しながら取り入れる等、食育にも力を注いでいる。
高取幼稚園
市の東部に位置し、恵まれた自然環境を活かして、小動物・植物との触れ合いや園
外保育が積極的に行われている。また、安全・防災面にも力を入れており、その成果
が預かり保育での丁寧な申し送りや合同避難訓練となって表れている。
園全体で一人一人の子どもを見守るチーム保育が心掛けられており、異年齢児による交流やクラスの枠を
超えた遊びの展開が認められる。職員間の連携も取れて園全体がよくまとまっており、加配対象の子どもも
落ち着いて活動している。
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また、昨年、指摘され課題となった壁面構成に関しても、各クラスの特色が出され、質の高さが感じられ
るようになり、育てたイモづるをリースの素材として活用するなど保育活動の連続性にも拡がり、工夫が認
められる。
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