法律案 - 法務省

民法の一 部を 改正する法律
第三節
「第二節
そう
同時死亡の推定(第三十二条の二)
」
」
を
第六節
第五節
第四節
第三節
「第二節
同時死
不在者
住所(
行為能
意 思能
債権者 代位権及び詐害行為取消権(第四
に、「第百七十四条の二」を「第百七十四条」
不在者の財産の管理及び失踪の宣告(第二十五条―第三十二条)
住所(第二十二条―第二十四条)
行為能力(第四条―第二十一条)
民法(明治二十九年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
目次中
第四節
第五節
力(第三条の二)
力(第四条―第二十一条)
第二十二条―第二十四条)
の財産の管理及び 失踪の宣告(第二十 五条―第三十二条 )
亡の推定(第三十二条の二)
に、「第四百二十二条」を「第四百二十二条の二」に、「第二款
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百二十三条―第四百二十六条 )」を
「第三款
第四款
「第二款
債権者代位権(第四百二十三条―第四百二十三条の七)
第二目
第一目
詐害行為取消権の行使の効果(第四百二十五条―第四百二
詐害行為取消権の行使の方法等(第四百二十四条の六―第
詐害行為取消権の要件(第四百二十四条―第四百二十四条
詐害行為 取消権
第三目
詐害行為 取消権の期間の制限(第四百二十六条)
第三款
第四目
連帯債務(第四百三十二条―第四百四十五条)
保証債務
総則(第四百四十六条―第四百六 十五条)
の五)
第一 目
貸金等根保証契 約(第四百六十五条の二―第四百六十五条の五)」
に、
四百二十四条の九)
第二目
」
連帯債権(第四百三十二条―第四百三十五条の二)
十五条の四)
「第三款
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を
第四款
連帯債務(第四百三十六条―第四百四十五条)
総則(第四百四十六条―第四百六十五条 )
保証債務
第一目
個人根保証契約(第四百六十五条の二―第四百六十五条の五)
第五款
第二目
債権の消滅
免責的債務引受
併存的債務引受
債 務 の 引 受け
事業に係る債務についての保証契約の特則(第四百六十五条の六―第四百六十五条の十)」
第一款
「第五節
第三目
債権の消滅」を
第二款
第六節
に、「第四百七十四条」を「第四百七十三条」に、「第五百十
に、「第四百七十三条」を「第四百六十九条」に、「第 五節
(第四百七十条・第四百七十一条)
(第四百七十二条―第四百七十二条の四)
」
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二条」を「第五百十二条の二」に、「
条)
二十条の二―第五百二十条の十二)
第五款
券(第五百二十条の十三―第五百二十条の十八)
に、「第三款
「
第五款
混同(第五百二十
第二款
第一款
その他の記名証券
記 名式 所 持人払証
指 図証券(第五百
有価証券
第三款
無記名証券(第五
第七節
第四款
契約の解除(第五百四十条―第五百四十
混同(第五百二十条)」を
」
契約上の地位の移転(第五百三十九条の二)
(第五百二十条の十九)
百二十条の二十)
「第三款
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八条)」を
第四款
定型約款(第五百四十八条の二―第五百四十八条の四)」
契約の解除(第五百四十条―第五百四十八条)
に、「第三 款
敷 金(第六百二十二条 の二)
賃貸借の終
賃貸借の終了(第六百十六条の二―第六百二十二条)
第五款
「第三款
第四款
に、「第七百二十四条」を「第七百二十四条の二」に改める。
了(第六百十七条―第六百二十二条)」を
」
第一編第二章第五節を同章第六節とする。
そう
第一編第二章第四節の節名中「失踪」を「失踪」に改め、同節を同章第五節とし、同章第三節を同章第四
節とする。
前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者 、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審
第十三条第一項に次の一号を加える。
十
判を 受け た 被 補 助 人を いう 。 以下 同 じ 。 ) の 法定 代 理 人と して す るこ と 。
第 二十条第一 項中「( 未成 年者 、成 年被後見 人、被保 佐人及び第十七条第一項の審判を受け た被補助人を
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いう。以下同じ。)」を 削る。
第一編第二章中第 二節を第三節とし 、第一節の次に次の一節を加える。
意 思能力
法律行為の当事者が意思表示をした時に意 思能力を有しなかったときは、その法律 行為は、無
第二節
第三条の二
効とする。
第八十六条第三項を削る。
第九十条中「事項を目的とする」を削る。
第 九 十 三 条 た だ し 書 中 「 表 意 者 の 真 意 」を 「 そ の 意 思 表 示 が 表 意 者 の 真 意で は な いこ と 」 に 改 め 、同 条 に
前項ただし書の規定による意思表示の無効は、善意 の第三者に対抗することができない。
次の一項を加える。
2
意思表示は、次に掲げる 錯誤に基づくも ので あって 、その錯 誤が法律 行為 の目的及び取引上の
第九十五条を次のように改める。
(錯誤)
第九十五条
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2
3
4
一
表意者が法律 行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
意思表示に対応する意思を 欠く 錯誤
社 会 通 念 に 照 ら して 重要 な も ので あ る と き は 、 取 り 消 す こ と が で き る 。
二
前項第二号の規定による意思表示 の取消しは、その事情が法律 行為 の 基礎と されて いること が表示 され
て いたとき に限 り 、すること ができ る。
錯誤が表意者の重大な過失によるも のであった場合には 、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による
一
相手方が表意者と同一 の錯 誤に陥って いたとき 。
相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
意思表示 の取消しをすることができない。
二
第一項の 規定による意思表示の取消しは、善意で か つ過失がない第三者に対抗すること ができない。
第九十六条第二項中「知って いた」を「知り、又は知ることができた」に改め、同条第三 項中「善意の」
を「善意でかつ過失がない」に改める。
第九十七条の見出しを「(意思表示 の効力発生時期等 )」に改め、同条第一項中「隔地者に対する」を削
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り、同条第二項中「隔地者に対する」を削り、「死亡し」の下に「、意思能力を喪失し」を加え、「を喪失
相手方が正当な理由なく意思表示 の通知が到達することを 妨げたとき は、その通知は、通常到達すべき
した」を「の制限を 受けた」に改め、同項を同条第三 項とし、同条第一項 の次に次の一項を 加える。
2
で あった時に到達 したも のとみなす 。
第 九 十 八 条 の 二 中 「 未 成 年 者 又は 」 を 「 意 思能 力を 有し なかったとき 又は未成 年者若しくは」に改め 、同
意 思能 力を 回 復し 、 又 は 行為 能 力 者と な っ た 相 手方
相手方の法定代理 人
条ただし書中「その法定代理人」を「次に掲げる者」に改め、同条に次の各号を加える。
一
二
第百一条第一項中「意思表示」を「代理人が相手方 に対してした意思表示」に改め、「不存在」の下に「
、 錯 誤 」 を 加 え 、 同 条 第 二 項 中 「 場 合 に お いて 、」 及 び 「 本 人 の 指 図 に 従 っ て 」を 削 り 、 同 項を 同 条 第 三 項
相 手 方 が 代 理 人 に 対 し て し た 意 思 表 示 の 効 力 が 意 思 表示を 受けた者が ある事情を 知って いたこと 又は知
とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2
ら な か っ た こ と に つき 過 失 が あ っ た こ と に よ って 影 響 を 受け る べき 場 合 に は 、 そ の 事 実 の 有 無 は 、 代理 人
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に つ いて 決 す る も のと す る 。
第百二条を次のように改める。
制限行為 能力者が代理人と してした行為は、 行為能力の制限に よっては取り消すこと ができ ない
( 代理 人 の 行為 能 力 )
第百二条
。ただし、制限行為能力者が他の制 限行為能力者の法定 代理 人として した 行為 に ついては 、こ の限りで な
い。
第百五条を削る。
第百六条中「前条第一項」を「本人に対してその選任及び監督について」に改め、同条を第百五条とする。
第 百七 条 第 二 項 中 「 対 して 」 の 下 に 「 、 そ の 権 限 の 範囲 内 に お いて 」 を 加 え 、 同 条 を 第 百 六 条 と し 、 同 条
の次に次の一条を加える。
代理人が 自己又は第三者の 利益を図る目的で 代理権の範囲内の 行為をした場合に おいて 、相手方
(代理権の濫用)
第百七条
がその目的を知り、又は知ることができたときは、そ の行為は、代理権を有しない者がした 行為とみなす。
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第百八条の見出しを「(自己契約及び双方代理等)」 に改め、同条中「 法律 行為について は」を「法律 行
為 に つ いて 」 に 、「 と な り 」を 「と し て 」 に 、「と な る こ と は で き な い 」 を 「 と し て し た 行 為 は 、 代 理 権 を
第 三 者 に 対 し て 他 人 に 代 理 権 を 与 え た 旨 を 表 示 し た 者 は 、 そ の 代 理 権 の 範 囲 内 に お いて そ の 他 人 が 第 三
第百九条の見出しを「(代理権授与の表示による表見代理等 )」に改め、同条に次の一項を加える。
者 が し た 行 為 と み な す 。 た だ し 、 本 人 が あ ら か じ め 許 諾 し た 行 為 に つ いて は 、 こ の 限 りで な い 。
前 項 本 文 に 規定 す る も の のほ か 、 代理 人と 本 人と の 利 益 が 相反 す る 行 為 に つ いて は 、 代理 権 を 有 し な い
有しない者がした行為とみなす」に改め、同条に次の一 項を加える。
2
2
者 と の 間で 行為 を し た と す れ ば 前 項 の 規定 に よ り そ の 責 任 を 負 う べ き 場合 に お いて 、 そ の 他 人 が 第 三 者 と
の 間で そ の 代 理 権 の 範 囲 外 の 行 為 を し た と き は 、 第 三 者 が そ の 行為 に つ いて そ の 他 人 の 代 理 権 が あ る と 信
ずべき 正当な理由があるときに限り、その行為について の責任を負う。
第百十条中「前条本文」を「前条第一項本文」に改める。
第百十二条を次のように改める。
(代理権消滅後の表見代理等)
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他 人に 代理 権を 与えた 者 は 、 代理 権 の 消 滅 後 に そ の 代 理 権 の 範 囲 内 に お いて そ の 他 人 が 第 三 者
他 人 に 代理 権 を 与え た 者 は 、 代理 権 の 消 滅 後 に 、 そ の 代理 権 の 範 囲 内 に お いて そ の 他 人が 第 三 者 と の 間
、第三者が過失に よって その事実を 知らなかったとき は、こ の限りで な い。
との間でした行為 について 、代理権 の消滅の事実を知らなかった第三者に対して その責任を負う。ただし
第百十二条
2
で 行為 を し た と す れ ば 前 項 の 規定 に よ り そ の 責 任を 負う べ き 場 合 に お いて 、 そ の 他 人 が 第 三 者 と の 間 で そ
の 代 理 権 の 範 囲 外 の 行為 を し た と き は 、 第 三 者 が そ の 行為 に つ いて そ の 他 人 の 代 理 権 が あ る と 信 ず べ き 正
当な理由があるときに限り、その行為について の責任を負う。
第百十七条第一項中「証明することができず、かつ、本人の追認を得ることができなかったときは」を「
一
他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって 知らなかったとき
他 人 の 代 理 人 と し て 契 約 を し た 者 が 代 理 権 を 有 し な いこ と を 相 手 方 が 知 って い た と き 。
前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
証明したとき 、又は本人の追認を 得たときを除き 」に改め、同条第二項を 次のように改める。
2
二
。た だし 、他人 の 代理 人と して 契 約を し た者が自己 に 代理権がな いこ と を 知って いたとき は 、こ の限 り
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三
でない。
他人の代理人として契約をした者が行為能力の制限を受けて いたとき。
第 百 二 十 条 第 一 項 中 「 制 限 行為 能 力 者 」 の 下 に 「 ( 他 の制限 行為 能 力者 の 法定 代理 人と して した 行為 に あ
っては、当該他の制限行為能力者を含む 。)」を加え、同条第二項中「詐 欺」を「錯誤、詐欺」に改める。
第百二十一条ただし書を削り、同条の次に次の一条を加える。
(原状回復の義務)
無 効な 行為 に 基づく債 務 の履 行と して 給付を 受け た者は 、相手方を 原 状に 復させる義 務
第一項の規定に かかわらず 、行為 の時に意思能力を 有しなかった者は 、その行為によって現に利益を受
た と き は 、 そ の 行 為 に よ って 現 に 利 益を 受けて い る 限 度 に お いて 、返 還 の義 務を 負 う 。
れ た 行為 にあって は 、給付を 受け た 当時 その行為 が 取 り消すこ と ができ るも ので あるこ と )を 知ら なかっ
当 時 そ の 行為 が 無 効で あ るこ と ( 給 付を 受け た 後 に 前 条の 規 定 に よ り 初 め か ら 無 効で あ っ た も のと み な さ
前 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、 無 効 な 無 償 行為 に 基 づ く 債務 の履 行と して 給付を 受け た者は 、給付を 受け た
を負う。
第百二十一条の二
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3
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け て い る 限 度 に お いて 、返 還 の義 務 を 負 う 。 行為 の時 に 制 限 行為 能 力 者 で あ っ た 者 に つ い て も 、同 様と す
る。
第百二十二条ただし書を 削る。
第百二十四条第一 項中「追認」を「 取り消すことがで き る行為の追認」に、「消滅した」を 「消滅し、か
次に掲げる場合 には 、前項の追認は 、取消しの原因とな って いた状況が消滅し た 後にすることを要しな
つ、取消権を有することを知った」に改め、同条第二項を次のように改める。
2
一
制 限 行 為 能 力 者 ( 成 年 被 後 見 人 を 除 く 。 ) が 法 定 代 理 人 、 保 佐 人 又 は 補 助 人 の 同 意 を 得て 追 認 を す る
法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をするとき。
い。
二
とき。
第百二十四条第三 項を削る。
第百二十五条中「前条の規定により」を 削る。
第百三十条の見出しを「(条件の成 就の妨害等)」に 改め、同条に次の一項を加える。
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2
条件が成就することによって利益を受ける当事者が 不正にその条件を成就させたときは 、相手方は、そ
の条件が成就しな かったも のとみなすことができ る。
第百四十五条中「当事者」の下に「(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利
の 消 滅 に つ いて 正 当 な 利 益を 有 す る 者 を 含む 。 ) 」を 加 え る 。
第百四十七条から第百五十七条まで を次のように改める。
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了 する(確定判決又は確定判決と 同一の効力
(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新)
第百四十七条
を有 するも のによって 権利が確定することなく その事由が終了した場合にあっては 、その 終了の時から六
二
一
民事訴訟法第 二百七十五条第一 項の和解又は民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)若しく
支払督促
裁判上の請求
箇月を経過する)まで の間は、時効は、完成しない。
三
は家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)による調停
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2
四
破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加
前 項 の場合にお いて 、 確定 判決又は 確定 判決と同一 の効力を 有 するも のに よって 権 利が 確定したとき は
、時 効は 、同 項各 号に 掲げる事 由が 終了した時から新たにその進行を始 める。
(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)
次に 掲げる事由がある 場合には、その事 由が終了 す る ( 申 立て の 取 下 げ 又 は 法 律 の 規 定 に 従
二
一
担保権の実行
強制執行
前 項 の 場 合 に は 、時 効 は 、同 項 各 号 に 掲げ る 事 由 が 終了した時から新 た にその進 行を始 める。ただし、
民事執行法第百九十六条に規定する財産開示手続
る競売
民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十 五条に規定する担 保権の実行として の競売の例によ
四
三
る)まで の間は、時効は、完成しない。
わ な いこ と に よる 取 消 し に よ って そ の事 由が 終 了 し た 場 合 に あ っ て は 、 そ の 終 了 の 時 か ら 六 箇 月 を 経 過 す
第百四十八条
2
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申 立て の 取下 げ 又は 法律 の 規定 に 従 わ な いこ と に よる 取 消 し に よ っ て そ の 事 由 が 終 了 し た 場 合 は 、こ の限
りで な い。
次に 掲げる事由がある場合には、その事 由が終了した時から六箇月を経過するまで の間は、
(仮差押え等による時効の完成猶予)
第百四十九条
一
仮処分
仮差押え
時効は、完成しない。
二
(催告による時効の完成猶 予)
催告があったとき は 、その時から六箇 月を経過するまで の間は 、時効は 、完成 しない。
催 告 に よ って 時 効 の 完 成 が猶 予 されて い る 間 に され た再 度 の 催 告は 、 前 項 の 規 定 に よ る 時 効 の 完 成 猶 予
第百五十条
2
の効力を有しない。
権 利 に つ いて の 協 議を 行 う 旨 の 合 意 が 書 面で され た と き は 、 次 に 掲げ る 時 の いずれ か 早 い時
(協議を 行う旨の合意による時効の完成猶予)
第百五十一条
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2
3
4
その合意があった時から一年を経過した時
まで の間は、時効は、完成しない。
一
そ の 合 意 に お いて 当 事 者 が 協 議 を 行う 期 間 ( 一 年 に 満 た な い も の に 限 る 。 ) を 定 め た と き は 、 そ の 期
当 事 者 の 一 方 か ら 相 手 方 に 対 し て 協 議 の 続 行を 拒 絶 す る 旨 の 通 知 が 書 面 で され た と き は 、 そ の 通 知の
間を経過した時
二
三
時から六箇月を経過した時
前 項 の 規定 に よ り 時 効 の 完 成 が猶 予 され て い る 間 に され た 再 度 の同 項 の合 意 は 、同 項 の 規定 に よ る 時 効
の完成猶 予の効力を有する。ただし、その効力は、時 効 の 完 成 が 猶 予 され な か っ た と す れ ば 時 効 が 完 成 す
べき時から通じて五年を超えることができない。
催 告 に よ って 時 効 の 完 成 が猶 予 されて い る 間 に され た 第 一 項 の 合 意 は 、同 項 の 規定 に よ る 時 効 の 完 成 猶
予 の 効 力 を 有 し な い 。 同 項 の 規 定 に よ り 時 効 の 完 成 が猶 予 され て いる 間 に され た 催告 に つ いて も 、同 様と
する。
第一項の合意が その内容を 記録した電磁的記録( 電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によって は認
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5
識す るこ と がで き な い方 式で 作られ る 記 録で あ って 、 電 子 計算 機に よる 情 報 処理 の用に 供 され るも のを い
う 。 以下 同 じ 。 ) に よ って され た と き は 、 そ の合意 は 、書面 に よ って さ れ た も のと み な し て 、前 三 項 の 規
定を適用する。
前 項 の 規定 は 、 第 一 項 第 三 号 の 通 知 に つ いて 準 用 す る 。
(承認による時効の更新)
時効は、権利の承認があ ったときは、その時 から新たにその進行を 始める。
前 項 の 承 認 を す る に は 、 相 手 方 の 権 利 に つ いて の処 分 に つき 行為 能 力 の 制 限 を 受け て い な いこ と 又 は 権
第百五十二条
2
限があることを要しない。
(時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲)
第百四十七条又は第 百四十八条の規定による時効の完成猶 予又は更新は、完成猶予又は更新
第百四十九条から第百五十一条までの規定による時効の完成猶 予は 、完成猶 予の事由が生じた当事者及
の 事 由 が 生 じ た 当 事 者 及 び そ の 承 継 人 の 間 に お いて の み 、 そ の 効 力 を 有 す る 。
第百五十三条
2
び そ の承 継 人 の間 に お いて のみ 、 そ の効 力を 有 す る。
- 18 -
3
第百四十八条第一項各 号又は第百四十九条各号に掲げる事 由に係る手続は、時効の利益を受
前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効
力を有する。
第百五十四条
け る 者 に 対 し て し な いと き は 、 そ の 者 に 通 知を し た 後で なけ れ ば 、第 百 四 十 八 条 又は第 百 四十九 条 の 規定
削除
による時効の完成猶予又は更新の効力を生じない。
第百五十五条から第 百五十七条まで
第百五十八条の見出し 、第百五十九条の見出し及び第百六十条の見出し中「停止」を「 完成猶 予」に改め
る。
第百六十一条の見出し中「停止」を「完成猶予」に改め、同条中「時効を中断する」を「第百四十七条第
一項各号又は 第百四十八条第一項各 号に掲げる事由に 係る手続を行う」に、「二週間」を「三箇月」に改め
る。
第百六十六条の見出しを「(債権等の消滅時効)」に改め、同条第一項を次のように改める。
債権は、次に掲げる場合には、時 効によって 消滅する。
- 19 -
二
一
権 利を 行 使す るこ と がで き る 時 か ら 十 年 間 行 使し な いと き 。
債権者が権 利を 行使するこ と ができ るこ とを 知っ た時 から 五年間 行 使しな いとき 。
第百六十六条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項ただし書中「中断する」を「更新する」に改め
債権又は所有権 以外の財産権は、権利を 行使することができる時から二十年間行使しないときは 、時効
、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2
によって 消滅する。
第百六十七条を次のように改める。
人の生命又は身体の侵害による損害 賠償請求権の消滅時効について の前条第一項第二号の規
( 人 の生命又は身体の侵害 による損害賠償請求 権の消滅時効)
第百六十七条
定 の 適 用 に つ いて は 、同 号 中 「 十 年 間 」と あ る の は 、 「 二 十 年 間 」と す る 。
債権者が定期 金の債権から生ず る金銭その他の物の給付を 目的とす る各債権を 行使することができ る
定期金の債権は 、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
第百六十八条第一項を次のように改める。
一
- 20 -
二
ことを知った時から十年間行使しないとき。
前号に規定する各債権を行使することができる時から二十年間行使しないとき。
第百六十八条第二項中「中断」を「更新」に改める。
第百六十九条を次のように改める。
(判決で 確定した権利の消滅時効)
確定 判決又は確定判決と 同一の効力を有するものによって 確定した 権利については、十 年よ
前 項 の 規 定 は 、 確 定 の 時 に 弁 済 期 の 到 来 し て い な い 債 権 に つ いて は 、 適 用 し な い 。
り 短 い 時 効 期 間 の 定 め が あ る も ので あ って も 、 そ の 時 効 期 間 は 、 十 年と す る 。
第百六十九条
2
削除
第百七十条の前の見出しを削り、同条から第百七十 四条までを 次のよう に改める。
第百七十条から第百七十四条まで
第百七十四条の二を削る。
第二百八十四条第二項中「中断」を「更新」に改め、同条第三項中「停止の原因」を「完成猶予の事由」
に改める。
- 21 -
第二百九十一条 中「第百六十七条第 二項」を「第百六十六条第二項」に 改める。
第二百九十二条中「中断又は停止」を「完成猶予又は 更新」に改める。
第三百十六条中「賃貸人は、」の下 に「第六百二十二条の二第一項に規定する」を加える。
第三百五十九条中「(昭和五十四年法律第四号)」を 削る。
削除
第三百六十三条を 次のように改める。
第三百六十三条
第三百六十四条の見出し中「指名債権」を「債権」に改め、同条 中「指名債権を質権の 目的としたとき 」
を 「 債 権 を 目 的 と す る 質 権 の 設 定 ( 現 に 発 生 し て い な い 債 権 を 目 的 と す る も のを 含む 。 ) 」 に 改 め 、 「 第 三
債務者に」の下に「その」を加える。
削除
第三百六十五条を次のように改める。
第三百六十五条
第三百七十条ただし書中「第四百二十四条の規定により債権者が債務者の行為を取り消す」を「債務者の
行為について第四百 二十四条第三項に 規定する詐害行為 取消請求をする」に改める。
- 22 -
第三百九十八条の二第三項中「債権又は」を「債権、」に改め、「請求権」の下に「又は 電子記録債権(
電子記録債権法(平成十九年法律第百 二号)第二条第一 項に規定する電子記録債権を いう。 次条第二項にお
いて 同じ。 )」を加 える。
第三百九十八条の三第二項中「手形上又は」を「手形 上若しくは」に改め、「請求権」の下に「 又は電子
記録債権」を加える。
第三百九十八条の七第三項中「又は債務者」を削り、「とき は、その当事者は、第 五百十八条」を「場合
元本の確定前に免責的債務引受があった場合におけ る債権者は、第 四百七十二条の四第一項の規定にか
第三百九十八条の七中第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
元本の確定前に債務者の交替による更改があっ た 場 合 に おけ る 債 権 者 も 、同 様と す る 。
における更改前の債権者は、第五百十八条第一項」に改め、同項に後段として次のように加える。
3
かわらず、根抵当権を引受人が負担する債務に移すことができない。
第四百条中「するまで、」の下に「契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らして定まる
」を加える。
- 23 -
第四百四条中「年五分とする」を「その利息が生じた最初の時点におけ る法定利率による」に改め、同条
法定 利率は、年三パーセントとする。
に次の四項を加える。
2
前 項 の 規定 に か かわ らず 、 法定 利 率は 、 法務省令で 定 めるところ に よ り 、三 年を一 期と し 、 一 期ごと に
前項に規定する「基準割合」と は、法務省令で定めるところ に より、各期の初日の属する年の六年前の
に加算し 、又は減算した割合とする。
そ の 割 合 に 一 パ ー セ ント 未 満 の 端 数が あ るとき は 、こ れ を 切 り 捨て る 。 )を 直 近 変 動 期 に おけ る 法定 利 率
項 に お いて 「 直 近 変 動 期 」 と いう 。 ) に お け る 基 準 割 合 と 当 期 に おけ る 基 準 割 合 と の 差 に 相 当 す る 割 合 (
各 期 に お け る 法 定 利 率 は 、こ の 項 の 規 定 に よ り 法 定 利率 に 変 動 が あ っ た 期 の う ち 直近 のも の( 以下 こ の
、次項の規定により変動するものとする。
3
4
5
年の一月から前々 年の十二月まで の各月における短期貸付け の平均 利率(当該各月において 銀行が新たに
行った貸付け(貸 付期間が一年未満のものに限る。)に係る利率の平均をいう。)の合計を六十で除して
計算した割合(その割合に〇・一パ ーセント 未満の端 数があるときは、これを切り捨て る。 )として 法務
- 24 -
大臣が告示するものをいう。
第四百十条第一 項 中「、初めから 不能で あるも の又は 後に至って 不能と なったも のがある 」を「不能のも
の が あ る 場 合 に お い て 、 そ の 不 能 が 選 択権 を 有 す る 者 の 過 失 に よ る も ので ある 」 に 改 め 、 同 条第 二 項 を 削 る 。
第四百十二条第二項中「債務者は、」の下に「その期限の到来した後に履 行の請求を受けた時又は」を、
「知った時」の下 に「のいずれか早い時」を加え、同条の次に次の一条を加える。
(履行不能)
債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして 不能である
契約に基づく債務の履行が その契約の成立の時に不能であったことは 、第四百十五条の規定によりその
とき は、債権者は、その債 務の履行を 請求することができ ない。
第四百十二条の二
2
履 行 の 不能 に よ って 生じ た 損 害 の賠 償を 請求す るこ と を 妨げ な い。
債 権 者が債 務 の履 行を 受け るこ と を 拒 み 、又は 受け るこ と がで き な い場合 に お いて 、 その債
第四百十三条を次のように改める。
(受領遅滞)
第四百十三条
- 25 -
2
務の目的が特定 物の引渡しで あるときは、債務者は、履行の提供をした 時からその引渡しをするまで 、自
己の財産に対する のと同一の注意をもって 、その物を 保存すれば足りる。
債権者が債務の履行を 受け るこ とを拒み、又は受け ることができないことによって 、その履行の費用が
増加したときは、その増加額は 、債権者の負担とする。
第四百十三条の次に次の一条を加える。
(履行遅滞中又は受領遅滞中の履行不能と帰責事由)
債 務者がその債務について 遅滞の責任を負って いる間に当事者双方 の責めに帰すること
債 権 者が 債 務 の履 行を 受け るこ と を 拒 み 、又は 受け るこ と がで き な い 場合 に お いて 、履 行 の提 供が あ っ
べき事由によるものとみなす。
がで き ない事由によって そ の債務の履 行が不能と なったときは、その履行の不能は、債務者の責めに帰す
第四百十三条の二
2
た時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは
、その履行の不能は、債権者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。
第四百十四条第一項中「その強制履 行」を「民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い
- 26 -
、直接強 制、代 替執行、間接強 制その 他の方 法による履 行の強 制」に改め 、同条第 二項及び 第三 項を 削り、
同条第四項中「前三 項」を「前項」に改め、同項を同条第二項とする。
第四百十五条を次のように改める。
(債務不履行による損害賠償)
債務者がその債務の本旨に従った履行を しないとき又は債務の履行が不能であるとき は 、債
前 項 の 規 定 に よ り 損 害 賠 償 の 請 求 を す る こ と が で き る場 合 に お いて 、 債 権 者 は 、 次 に 掲 げ る と き は 、 債
ので あ るとき は 、こ の限 りで な い。
他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして 債務者の責めに帰することができ ない事由によるも
権 者 は 、こ れ に よ って 生 じ た 損 害 の 賠 償 を 請 求 す る こ とが で き る 。 た だ し 、 そ の 債 務 の 不 履 行 が 契 約 そ の
第四百十五条
2
二
一
債務が契約に よって 生じたものである場合において 、 そ の 契 約 が 解 除 され 、 又 は 債 務 の 不 履 行 に よ る
債務者がその債務の履行を 拒絶する意思を明確に表示したとき。
債務の履行が 不能であるとき。
務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。
三
- 27 -
契約の解除権が発生したとき。
第四百十六条第二項中「予見し、又は予見することができた」を「予見 すべきであった」に改める。
第四百十七条の次に次の一条を加える。
(中間利息の控除 )
将 来 に お いて 取 得 す べ き 利 益 に つ い て の 損 害 賠 償 の 額を 定 め る 場 合 に お いて 、 そ の 利 益
将 来 に お いて 負 担 す べ き 費 用 に つ いて の 損 害 賠 償 の 額を 定 め る 場 合 に お いて 、 そ の 費 用 を 負 担 す べ き 時
率 に よ り 、こ れ を す る 。
を取得すべき時まで の利息相当額を 控除するときは、その損害賠償の請求権が生じた時点における法定 利
第四百十七条の二
2
まで の利息 相当額を 控除すると き も 、前 項と 同 様と す る。
第四百十八条中「不履行」の下に「又はこれによる損害の発生若しくは拡大」を加える。
第四百十九条第一項中「額は、」の下に「債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における」を加える。
第四百二十条第一 項後段を削る。
第三編第一章第二節第一款中第四百二十二条の次に次の一条を加える。
- 28 -
(代償請求権)
第四百二十二条の二
債務者が、その債務の履行が不能となったのと同一 の原因により債務の目的物の代償
で あ る 権 利 又 は 利 益 を 取 得 し た と き は 、 債 権 者 は 、 そ の 受け た 損 害 の 額 の 限 度 に お いて 、債 務者 に 対 し 、
その権利の移転又はその利益の償還を請求することができる。
債権者代位権
第三編第一章第二節第二款の款名を 次のように改める。
第二款
第四百二十三条の見出しを「(債権者代位権の要件)」に改め、同条第一項中「保全するため」の下に「
必要があるときは」を、「に属する権利」の下 に「(以下「被代位権 利」という。)」を加え、同項ただし
書中「権 利」の下に「及び 差押 えを禁じられた権利」を加え、同条第二項 中「裁判上の代位によらなければ
債 権 者 は 、 そ の債 権 が 強 制 執 行 に よ り実 現 す るこ と ので き な いも ので あるとき は 、被 代 位 権 利を 行 使す
、前項の権利」を「被代位権利」に改め、同条に次の一 項を加える。
3
ることができ ない。
第四百二十三条の次に次の六条、款名及び目名を加える。
- 29 -
(代位行使の範囲)
第四百二十三条の二
債 権 者 は 、 被 代 位 権 利を 行 使 す る 場 合 に お いて 、被 代 位 権 利 の 目 的 が 可 分で あ る と き
は 、自 己 の債 権 の 額 の限 度 に お いて のみ 、被 代 位権 利 を 行 使す るこ と が で き る 。
債 権 者 は 、 被 代 位 権 利を 行 使 す る 場 合 に お いて 、被 代 位 権 利 が 金 銭 の 支 払 又 は 動 産 の
(債権者への支払又は引渡し)
第四百二十三条の三
引 渡 し を 目 的 と す る も ので あ る と き は 、 相 手 方 に 対 し 、 そ の 支 払 又 は 引 渡 し を 自 己 に 対 して す るこ と を 求
め るこ と が で き る 。 こ の 場 合 に お いて 、 相 手 方 が 債 権 者 に 対 し て そ の 支 払 又 は 引 渡 し を し た と き は 、 被 代
債権者が被代位権利を 行使したときは、相手方は、債務者に対して 主張することがで
位権 利は、これによって 消 滅する。
(相手方 の抗弁)
第四百二十三条の四
きる抗弁をもって 、債権者に対抗することができる。
債 権 者 が 被 代 位 権 利 を 行 使 し た 場 合 で あ っ て も 、 債 務者 は 、 被 代 位 権 利に つ いて 、 自
( 債 務 者 の 取 立て そ の 他 の 処 分 の 権 限 等 )
第四百二十三条の五
- 30 -
ら 取 立て そ の 他 の 処 分 を す るこ と を 妨 げ ら れ な い 。 こ の 場 合 に お いて は 、 相 手 方 も 、 被 代 位 権 利 に つ いて
、債 務者に対して 履 行を することを 妨げられ な い。
債権者は、被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債 務者に対し
(被代位権利の行使に係る訴えを提起した場合の訴訟告知)
第四百二十三条の六
、訴訟告知をしなければならない。
登記 又は登 録を しなけ れば権 利の得喪及び 変更を第三者に対抗す ること ができ な い財
(登記又は登録の請求権を保全するための債権者代位権)
第四百二十三条の七
産を 譲り受けた者は、その譲渡人が第三者に対 して有する登記手続又は登録手続をすべきことを 請求する
詐害行為 取消権 の要件
詐害行為 取消権
権 利を 行 使し な いと き は 、 そ の 権 利を 行 使す るこ と がで き る 。こ の 場 合 に お いて は 、前 三 条 の 規定を 準 用
する。
第三款
第一目
第四百二十四条の見出しを「(詐害行為 取消請求 )」 に改め、同条第一 項中「法律行為」を 「 行為」に改
- 31 -
め、同項ただし 書 中「又は転 得者が そ の行為 又は転 得」を「( 以下こ の款において 「受益者 」と いう。 )が
その行為」に、「害 すべき事実」を「害すること」に 改 め 、同条 第 二 項 中 「 法律 行為 」を 「 行為 」 に 改 め 、
債 権者は 、そ の 債 権が強 制 執 行に よ り実 現す るこ と ので き な いも ので あるとき は 、詐 害 行為 取消 請 求を
の規定に よる請求 ( 以下「詐害 行為 取消請求 」と いう。 )をすること ができ る 。
債 権 者 は 、 そ の 債 権 が 第 一 項 に 規 定 す る 行為 の 前 の 原 因 に 基 づ いて 生 じ た も ので あ る 場 合 に 限 り 、 同 項
同条に次の二項を加える。
3
4
することができない。
第四百二十四条の次に次の四条、一 目及び目名を加える。
債 務 者 が 、 そ の 有 す る 財 産を 処 分 す る 行為 を し た 場 合 に お いて 、 受 益 者 か ら 相 当 の 対
( 相 当 の 対 価 を 得て し た 財 産 の 処 分 行 為 の 特 則 )
第四百二十四条の二
価を 取得して いるときは、債権者は 、次に掲げる要件 のいずれにも該当する場合に限り、その行為 につい
その行為が、不動産の金銭への換価その他の当該処分による財産の種類の変更により、債務者におい
て 、詐害 行為 取消 請求を すること ができ る。
一
- 32 -
二
三
て 隠 匿 、 無 償 の 供 与 そ の 他 の 債 権 者 を 害 す るこ と と な る 処 分 ( 以 下 こ の 条 に お いて 「 隠 匿 等 の 処 分 」 と
い う 。 ) を す る お そ れ を 現 に 生 じ させ る も ので ある こ と 。
債務者が、その行為の当時、対価として 取得した 金銭その他の財産について 、隠匿等の処分をする意
思を有して いたこと。
受益者が 、そ の行為 の当時 、債 務者が 隠匿等 の処分をする意 思を 有して いたことを 知って いたこ と 。
債 務 者 が し た 既 存 の 債 務 に つ いて の担 保 の 供 与 又 は 債 務 の 消 滅 に 関 す る 行 為 に つ いて
(特定の債権者に対する担保の供与等の特則)
二
一
前 項 に 規 定 す る 行為 が 、 債 務 者 の 義 務 に 属 せ ず 、 又 は そ の 時 期 が 債 務 者 の 義 務 に 属 し な いも ので ある 場
その行為が 、 債務者と 受益者と が通謀して 他 の債 権者を害する意図をもって 行われた も ので あること。
に 行わ れ た も の で あ るこ と 。
のにつき 、一 般的かつ継続的に弁済することができ な い状態をいう。 次項第一号において同じ。)の時
その行為が、債務者が支払 不能(債務者が、支払能力を欠くために 、その債務のうち 弁済期にあるも
、債 権者は、次に掲げ る要件のいずれにも該当する場合に限り、詐害 行為取消請求をすることができる。
第四百二十四条の三
2
- 33 -
合 に お いて 、 次 に 掲 げ る 要 件 の いず れ に も 該 当 す る と き は 、 債 権 者 は 、 同 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、 そ の 行
一
その行為が 、 債務者と 受益者と が通謀して 他 の債 権者を害する意図を も って 行われたも ので あること。
その行為が、債務者が支払不能 になる前三十日以内に行われたもので あること。
為 に つ いて 、詐 害 行為 取 消 請求を す るこ と がで き る 。
二
債務者がした債務の消滅に関する行為であって 、受益者の受けた給付の価額がその行
(過大な代物弁済等の特則)
第四百二十四条の四
為 に よ って 消 滅 し た 債 務 の 額 よ り 過 大で あ る も の に つ いて 、 第 四 百 二 十 四 条 に 規 定 す る 要 件 に 該 当 す る と
きは 、債権者は、前条第一 項の規定にかかわらず、その消滅した債務の額に相当する部分以外の部分につ
いて は 、 詐 害 行為 取 消 請 求 を す る こ と が で き る 。
債 権 者 は 、 受 益 者 に 対 し て 詐 害 行 為 取 消 請 求 を す る こ と が で き る 場 合 に お いて 、 受 益
(転得者に対する詐害行為取消請求 )
第四百二十四条の五
者 に 移 転 し た 財 産 を 転 得 し た 者 が あ る と き は 、 次 の 各 号に 掲げ る 区 分 に 応じ 、 それ ぞ れ 当 該 各 号 に 定 め る
場合に限り、その転得者に対しても 、詐害行為取消請求をすることができる。
- 34 -
一
二
その転得者が受益者から転得した者である場合
権者を害するこ とを知って いたとき。
その転得者及びその前に転得した全ての転得者
その転得者が、転 得の当時、債務者がした行為が債
その転得者が他の転得者から転得した者である場合
詐害 行為 取消権の行使の方 法等
が 、 それ ぞれ の 転 得 の 当時 、債 務 者 が し た 行為 が 債 権 者 を 害 す るこ と を 知 って いた と き 。
第二目
(財産の返還又は価額の償還の請求)
債 権 者 は 、 受 益 者 に 対 す る 詐 害 行為 取 消 請 求 に お いて 、 債 務 者 が し た 行為 の 取 消 し と
債権者は 、転 得者に対する詐害 行為 取消請求において 、債務者がした 行為 の取消しとと も に 、転 得者が
還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。
とも に、その行為 によって 受益者に移転した財 産の返還を 請求 す るこ と がで き る。 受 益者 が そ の財 産 の返
第四百二十四条の六
2
転 得し た 財 産 の返 還を 請求 す ること がで き る 。 転 得者 が そ の財 産 の返 還 を す るこ と が 困 難 で あ ると き は 、
債権者は、その価 額の償還を請求することができる。
(被告及び訴訟告 知)
- 35 -
詐 害 行為 取 消 請 求 に 係 る 訴 え に つ いて は 、 次 の 各 号 に 掲 げ る 区 分 に 応 じ 、 それ ぞ れ 当
一
転得者に対する詐害行為取消請求に係る訴え
受益者に対する詐害行為取消請求に係る訴え
そ の詐害 行為 取消請求 の相手方で ある転得者
受 益者
債権者は、詐害 行為取消請求に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債 務者に対し、訴訟告知をしな
二
該各号に定める者を被告とする。
第四百二十四条の七
2
ければならない。
(詐害行為の取消しの範囲)
債 権 者 は 、詐 害 行為 取 消 請 求 を す る 場 合 に お い て 、 債 務 者 が し た 行為 の 目 的 が 可 分で
債権者が第四百二十四条の六第一項後段又は第二項後段の規定により価額の償還を請求する場合につい
あ る と き は 、 自 己 の 債 権 の 額 の 限 度 に お いて の み 、 そ の 行 為 の 取 消 し を 請 求 す る こ と が で き る 。
第四百二十四条の八
2
ても、前 項と 同様とする。
債権者は、第四百二十四条の六第一項前段又は第二項前段の規定により受益者又は転
(債権者への支払又は引渡し)
第四百二十四条の九
- 36 -
2
得者に対して財 産の返還を請求する 場合において 、その返還の請求が金銭の支払又は動産の引渡しを求め
る も ので あ る と き は 、 受 益 者 に 対 し て そ の 支 払 又 は 引 渡 し を 、転 得 者 に 対 し て そ の 引 渡 し を 、自 己 に 対 し
て することを求 めることができ る。こ の場合において 、受益者又は転 得者は 、債権者に対して その支払又
は引渡しをしたときは、債務者に対してその支払又は引渡しをすることを 要しない。
債権者が第四百二十四条の六第一 項後段又は第二項後段の規定により受益者又は転得者に対して 価 額の
詐害行為 取消権の行使の効果
償 還 を 請 求 す る 場 合 に つ いて も 、 前 項と 同 様と す る 。
第三目
第四百二十五条を次のように改める。
詐害行為 取消請求を認容する確定判決は、債 務者及び そ の全て の債権 者 に 対 して も そ の 効
(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)
第四百二十五条
力を有する。
第四百二十五条の次に次の三条及び 目名を加える。
(債務者の受けた反対給付に関する 受益者の権利)
- 37 -
第四百二十五条の二
債務者がした財 産の処分に関する 行為(債務の消滅に関する行為を除く。)が取り消
され たときは、受益者は、債務者に対し、その財産を 取 得 す る た め に し た 反 対 給 付 の 返 還 を 請 求 す るこ と
ができる。債務者がその反対給付の返還をすることが困難であるときは 、受益者は、その価 額の償還を請
求することができ る。
債 務 者 が し た 債 務 の 消 滅 に 関 す る 行為 が 取 り 消 され た 場 合 ( 第 四 百 二 十 四 条 の 四 の 規
(受益者の債権の回復)
第四百二十五条の三
定 に よ り 取 り 消 され た 場 合 を 除 く 。 ) に お い て 、受 益者 が 債 務 者 から 受 け た 給 付 を 返 還 し 、 又 は そ の 価 額
を 償 還 し た と き は 、 受 益 者 の 債 務 者 に 対 す る 債 権 は 、こ れ に よ っ て 原 状 に 復 す る 。
債 務者が した 行為 が転 得者 に対す る詐 害 行為 取消 請 求 に よって 取 り消 され たとき は 、
(詐害行為取消請求を受け た転 得者の権利)
第四百二十五条の四
その転得者は、次の各号に掲げる区 分に応じ、それぞれ 当該各号に定める権利を行使することができる。
ただし、その転得者がその前者から財産を取得するた めにした反対 給付 又は その前者から 財 産を 取得する
ことによって消滅した債権の価額を限度とする。
- 38 -
一
二
第 四 百 二 十 五 条 の 二 に 規定す る 行為 が 取 り 消 され た 場 合
その行為 が受益者に対する詐害行為取消請
求 に よ って 取 り 消 され た と す れ ば 同 条 の 規 定 に よ り 生ず べき 受 益 者 の 債 務 者 に 対 す る 反 対 給 付 の 返 還 請
求権又はその価 額の償還請求権
その 行為 が 受益者 に対す る詐 害 行為 取消 請求 に よ って 取 り消 され たと す れ ば 前条 の規定 に より 回
前 条 に 規定 す る 行為 が 取 り 消 さ れ た 場 合 ( 第 四 百 二十 四 条 の 四 の 規定 に よ り 取 り 消 され た 場 合 を 除 く
。)
詐害行為 取消権の期間の制限
復すべき受益者の債務者に対する債権
第四目
詐害行為取消 請求に係る訴えは、債務者が債権者を害す ることを 知って 行為をしたことを
第四百二十六条を次のように改める。
第四百二十六条
債 権 者 が 知 っ た 時 か ら 二 年 を 経 過 し た と き は 、 提 起 す るこ と が で き な い 。 行 為 の 時 か ら 十 年を 経 過 し た と
き も 、同 様と す る 。
第四百二十八条を 次のように改める。
(不可分債権)
- 39 -
第四百二十八条
次款(連帯債権)の規定(第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。)は、債権
の 目 的 が そ の 性 質 上 不 可 分で あ る 場 合 に お いて 、 数 人 の 債 権 者 が あ る と き に つ いて 準用 す る 。
第四百二十九条の見出しを「(不可分債権者の一 人と の間の更改又は免 除)」に改め、同条第一項中「分
与 され る 」を 「 分 与 され る べき 」 に 改 め 、同 条 第 二 項を 削る 。
第四百三十条を次のように改める。
第四款(連帯債務)の規定(第四百四十条の規定を除く。)は、債務の目的がその性質上不
(不可分債務)
第四百三十条
可 分 で あ る 場 合 に お いて 、 数 人 の 債 務 者 が あ る と き に つ いて 準用 す る 。
第四百四十六条第三項中「(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚に よって は認識することができない
方 式 で 作ら れ る 記 録で あ っ て 、 電 子 計 算 機 に よ る 情 報 処 理 の 用 に 供 され る も のを い う 。 ) 」 を 削 る 。
第四百四十八条の見出しを「(保証 人の負担と 主たる債務の目的又は態 様)」に改め、同 条に次の一項を
主たる債務の目的 又は態 様が 保証 契 約の締結 後に加 重され たときで あ って も 、保証 人の 負担は加 重され
加える。
2
- 40 -
ない。
第四百五十七条第一項中「中断」を 「完成猶 予及び更新」に改め、同条第二項中「の債権による相殺」を
主 た る 債 務 者 が 債 権 者 に 対 し て 相 殺 権 、 取 消 権 又 は 解 除 権 を 有 す る と き は 、こ れ ら の 権 利 の 行 使 に よ っ
「が主張することができる抗弁」に改め、同条に次の一 項を加える。
3
て 主 た る 債 務 者 が そ の 債 務 を 免 れ る べき 限 度 に お いて 、 保証 人は 、債 権 者 に 対 して 債 務 の履 行を 拒む こ と
ができる。
第四百五十八条を次のように改める。
第四百三十八 条、第四百三十九条 第一 項、第四百四十条 及び第四百四十一 条の規定は 、主
( 連 帯 保 証 人 に つ いて 生 じ た 事 由 の 効 力 )
第四百五十八条
た る 債 務 者 と 連 帯 して 債 務 を 負 担 す る 保 証 人 に つ いて 生 じ た 事 由 に つ い て 準 用 す る 。
第四百五十八条の次に次の二条を加える。
保 証 人 が 主 た る 債 務 者 の 委 託 を 受 け て 保証 を し た 場 合 に お いて 、 保 証 人 の 請 求 が あ っ
(主たる債務の履 行状況に関する情報の提供義務)
第四百五十八条の二
- 41 -
たときは、債権 者は、保証人に対し 、遅滞なく、主た る債務の元本及び 主たる債務に関す る利息 、違約金
、損害賠償その他 その債務に従たる全て のものについ て の不履 行の有無 並び にこれ ら の残 額及び そのうち
弁済期が到来して いるものの額に関する情報を提供しなければならない。
(主たる債務者が 期限の利益を 喪失した場合における情報の提供義 務)
主たる債務者が 期限の利益を有す る場合において 、その 利益を 喪失したときは 、債権
前二項の規定は、保証人が法人である場合には、適用しない。
生ず べき も のを 除く。 )に 係る 保証債 務 の履行を 請求することができない。
を 喪 失した 時 から同 項 の通 知を 現 に す る まで に 生じ た 遅延損害金(期限の利益を喪失しなかったとしても
前項の期間内に同 項の通知をしなかったときは、債権者は、保証人に対し、主たる債務者が期限の利益
者は、保証人に対し、その利益の喪失を 知った時から 二箇月 以内に、その旨を通知しなければならない。
第四百五十八条の三
2
3
第四百五十九条第一項中「過失なく債権者に弁済をす べき 旨の裁判の言 渡しを 受け 、又は 」及び 「を し 、
」を 削り、「消滅させるべき 行為」を 「消滅させる行為 ( 以下「債務の消 滅行為」と いう。 )」に、「対し
て 」を「対し、そのために支出した財 産の額(その財産 の額がその債務の消滅行為 によって 消滅した主たる
- 42 -
債務の額を超える場合にあって は、その消滅した 額)の」に改め、同条の次に次の一条を加 える。
( 委託 を 受け た 保 証 人が 弁 済 期 前 に 弁 済 等 を し た 場 合 の求 償 権 )
保 証 人 が 主 た る 債 務 者 の 委 託 を 受 け て 保証 を し た 場 合 に お いて 、 主 た る債 務 の 弁 済 期
第 一 項 の 求 償 権 は 、 主 た る 債 務 の 弁 済 期 以 後で な け れ ば 、こ れ を 行 使 す る こ と が で き な い。
したとしても避けることができ なかった費用その他の損害の賠償を包含する。
前項の規定による求償は、主たる債務の弁済期以後の法定利息及びその弁済期以後に債務の消滅行為を
った債務の履行を請求することができる。
の原因を有して いたことを主張するとき は、保証人は、債権者に対し、その相殺に よって消滅すべきで あ
受け た 限 度 に お い て 求 償 権 を 有 す る 。 こ の 場 合 に お いて 、 主 た る 債 務 者 が 債 務 の 消 滅 行為 の 日 以 前 に 相 殺
前に債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、主 たる債務者に対し、主たる債務者がその当時利益を
第四百五十九条の二
2
3
保証人が過失なく債権者に弁済をすべき 旨の裁判の言渡しを受けたとき。
第四百六十条第三号を次のように改める。
三
第四百六十一条第一項中「前二条」を「前条」に改める。
- 43 -
3
第四百六十二条第一項を次のように改める。
第四百五十九条の二第一項の規定は、主たる債務者の委託を受けないで保証をした者が債務の消滅行為
をした場合について準用する。
第四百六十二条に次の一項を加える。
第四百五十九条の二第三項の規定は、前二項に規定する保証人が主たる債務の弁済期前に債務の消滅行
為 を し た 場 合 に お け る 求 償 権 の 行 使 に つ いて 準 用 す る 。
第四百六十三条を次のように改める。
(通 知を 怠った保証人の求償の制限等)
保証人が主た る債務者の委託を 受けて 保証を し た 場 合 に お いて 、 主 た る 債 務者 に あ ら か じ
保 証 人 が 主 た る 債 務 者 の 委 託 を 受 け て 保 証 を し た 場 合 に お いて 、 主 た る 債 務 者 が 債 務 の 消 滅 行為 を し た
、その保証人は、債権者に対し、相殺によって 消 滅す べきで あった債 務 の履 行を 請求するこ と ができ る。
って その保証人に対抗することができる。この場合において 、相殺をも って その保証人に対抗したときは
め通知しないで債務の消滅行為をしたときは、主たる 債務者は、債権者に対抗することができた事由をも
第四百六 十三条
2
- 44 -
3
ことを保証人に通知することを怠ったため、その保証 人が善意で債務の消滅行為をしたときは、その保証
人は 、その債務の 消滅行為を有効で あったも のとみなすことができ る。
保 証 人 が 債 務 の 消 滅 行為 を し た 後 に 主 た る 債 務 者 が 債 務 の 消 滅 行為 を し た 場 合 に お いて は 、 保 証 人 が 主
たる債務者の意思に反して 保証をし たとき のほか、保証人が債務の消滅行為をしたことを 主たる債務者に
通知することを怠ったため、主たる債務者が善意で債務 の消 滅行為を したとき も 、主た る債 務者は 、 その
債 務 の 消 滅 行為 を 有 効で あ っ た も のと み な す こ と ができ る 。
個人根保証契約
第三編第一章第三節第四款第二目の目名を次のように改める。
第二目
第四百六十五条の二の見出しを「(個人根保証契約の保証人の責任等)」に改め、同条第一項中「その債
務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることに よって 負担す る債 務( 以下 「貸 金等 債 務」と いう。
)が 含 まれ るも の ( 保証 人が 法 人で あ るも のを 除 く 。 以 下 「 貸 金 等 根 保 証 契 約 」 を 「 保 証 人 が 法 人で な い も
の( 以下「個 人根保 証 契 約」に 、「す べて 」を 「全て 」に改め、同条第二項及び第三項中「貸金等根保証契
約」を「個人根保証契約」に改める。
- 45 -
第四百六十五条 の三の見出しを「( 個人貸金等根保証 契約の元本確定期日)」に改め、同 条第一項中「貸
金等 根保証契約に」を「個人根保証契 約で あ って その主たる債務の範囲に 金銭の貸渡し又は 手 形の割引を 受
け るこ と に よ って 負 担 す る 債 務( 以下 「 貸 金等 債 務 」と いう 。 )が含 まれ るも の( 以下 「 個 人貸 金等 根 保証
契約」と いう。)に」に、「貸金等根保証契約の」を「個人貸 金等 根保証契約の」に改め、同条第二項から
第四項までの規定中「貸金等根保証契約」を「個人貸金等根保証契約」に改める。
第四百六十五条の四の見出しを「(個人根保証契約の元本の確定事由)」に改め、同条中「貸金等根保証
契約」を「個人根保証契約」に改め、同条に次のただし書を加える。
ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制 執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。
第四百六 十五条の四第一号中「主たる債務者又は」を 削り、ただし書を 削り、同条第二号 中「主たる債務
前項に規定する場合のほか、個 人貸金等 根保証契約におけ る主たる債務の元本は、次に掲げる場合にも
者又は」を削り、同条に次の一項を加える。
2
確定する。ただし 、第一号に掲げる場合にあって は、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったと
きに限る。
- 46 -
一
二
債 権 者 が 、 主 た る 債 務 者 の 財 産 に つ いて 、 金 銭 の 支 払を 目 的 と す る 債 権 に つ いて の 強 制 執 行 又 は 担 保
権 の実 行を 申 し 立て た と き 。
主たる債務者 が破 産手続開始 の 決定を 受けたとき 。
第四百六十五条の五を 次のように改める。
( 保 証 人が 法 人で あ る 根 保 証 契 約 の 求 償 権 )
保証人が法人である根保証契約において 、第 四百六十五条の二第一項に規定する極度
保証 人が法人である根保証契約であって その主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれるものにおいて 、
とする保証契約は、その効力を 生じない。
額の定めがないときは 、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務
第四百六十五条の五
2
元本確定期日 の定めがないとき 、又は元本確定期日の定め若しくはその変更が第四百六十 五条の三第一項
若しくは第三 項の 規定を適用すると すれば そ の効力を 生じないも ので あ るとき は 、その根 保証契約の保証
人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を 生じない。主た
る債務の範囲にその求償権に係る債務が含まれる根保証契約も、同様とする。
- 47 -
3
前 二 項 の 規 定 は 、 求 償 権 に 係 る 債 務 を 主 た る 債 務 と する 保 証 契 約 又 は 主 た る 債 務 の 範 囲 に 求 償 権 に 係 る
債 務 が 含 ま れ る 根 保 証 契 約 の 保 証 人 が 法 人で あ る 場 合 に は 、 適 用 し な い 。
事業に係る債務についての保証契約の特則
第三編第一章第三節第四款に次の一 目を加える。
第三目
(公正証書の作成と保証の効力)
事業 のた めに負担 した貸 金等債務を 主たる債務とする保証契 約又は 主たる債務の 範囲
主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の元本、主た
保証人になろ うとする者が 、次 のイ又はロに掲げ る契 約の区分に応じ、それ ぞれ 当該 イ又はロに定め
前項の公 正証書を 作成するには 、次に掲げる方式に 従わなければなら な い。
れば、その効力を生じない。
一箇 月以内に作成 された公 正証書で 保証人になろ うと する者が保証債務を履行する意思を 表示して いなけ
に事業のために負担する貸金等債務が含まれ る根保証契約は、その契約の締結に先立ち 、その締結の日前
第四百六十五条の六
2
一
保証契約( ロに掲げるも のを 除く。 )
る事項を公証人に口授すること。
イ
- 48 -
ロ
る債務に関す る利息、違約金、損害賠償その他その債 務に従たる全て のものの定めの有無及びその内
容並びに主た る債務者がその債 務を履行しないとき には、その債務 の全額について履行する意思(保
証 人 に なろ う と す る 者 が 主 た る 債 務 者 と 連 帯 して 債 務を 負 担 し よ うと す る も ので あ る 場 合 に は 、債 権
者が主たる債務者に対して 催告をしたかどうか、主たる債務者がその債務を履行することができ るか
主た る債務の債権者及び債 務者、主たる債務の範囲、根保証契約における極度額、元
ど う か 、 又は 他 に 保証 人が あ る かど う か に か かわ ら ず 、 そ の全 額に つ いて 履 行 す る意 思 )を 有 して い
ること 。
根保証契約
本確定期日の定 めの有無及び その内 容並びに主たる債務者がその債 務を履 行しないと き には 、極度額
の 限 度 に お いて 元 本 確 定 期 日 又 は 第 四 百 六 十 五 条 の 四 第 一 項 各 号 若 し く は 第 二 項 各 号 に 掲 げ る 事 由 そ
の他の元本を 確定すべき事由が 生ずる時まで に生ずべき 主たる債務 の元本及び 主たる債務に関する利
息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全て のも のの全 額に ついて 履 行する意 思(保証人にな
ろ う と す る 者 が 主 た る 債 務 者 と 連 帯 して 債 務 を 負 担 し よ う と す る も ので あ る 場 合 に は 、 債 権 者 が 主 た
る債務者に対して 催告をしたかどうか、主たる債務者がその債務を履行することができるかどうか、
- 49 -
3
二
三
四
又は他に保証 人があるかどうかにかかわらず、その全額について履 行する意思)を有して いること。
公 証 人 が 、 保 証 人 に な ろ う と す る 者 の 口 述 を 筆 記 し 、こ れ を 保 証 人 に な ろ う と す る 者 に 読 み 聞 か せ 、
又は閲覧させること。
保証人になろ うとする者が、筆記の正確なことを承認した後、署名し 、印を押すこと。ただし、保証
人になろ うとす る者が署名すること ができ ない場合は、公証人がその事由を 付記して 、署名に代えるこ
とができる。
公 証 人 が 、 そ の 証 書 は 前 三 号 に 掲 げ る 方 式 に 従 っ て 作 ったも ので あ る旨を 付記して 、これ に署 名し、
印を 押すこと。
前 二 項 の 規 定 は 、保 証 人 に な ろ う と す る 者 が 法 人で あ る 場 合 に は 、適 用し な い 。
前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が口がきけない者で
(保証に係る公正証書の方式の特則)
第四百六十五条の七
ある場合には、公 証人の前で、同条第二項第一号イ又はロに掲げる契約の区 分に応じ 、それぞれ当該イ又
はロに定める事項を通訳人の通訳により申述し、又は 自書して 、同号の口授に代えなければならない。こ
- 50 -
2
3
の 場 合 に おけ る 同 項 第 二 号 の 規定 の 適 用 に つ いて は 、 同 号 中 「 口 述 」と あ る の は 、 「 通 訳 人 の 通 訳 に よ る
申述又は自書」とする。
前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろ うとする者が耳が聞こえない者で ある場合には、
公 証 人 は 、 同 条 第 二 項 第 二 号 に 規 定 す る 筆 記 し た 内 容 を 通 訳 人 の 通 訳 に よ り 保 証 人 に なろ うと す る 者 に 伝
えて、同号の読み聞かせに代えることができる。
公 証 人 は 、 前 二 項 に 定 め る 方 式 に 従 って 公 正 証 書 を 作っ た と き は 、 そ の 旨を そ の 証 書 に 付 記 し なけ れ ば
ならない。
( 公 正 証 書 の 作 成 と 求 償 権 に つ いて の 保 証 の 効 力 )
第四百六 十五条の六第一項及び第二項並びに前条の 規定は 、事業のた めに負担した貸
前 項 の 規定 は 、 保 証 人 に なろ うと す る 者 が 法 人で あ る 場 合 に は 、適 用 し な い。
用する。主たる債務の範囲にその求償権に係る債務が含まれる根保証契約も、同様とする。
る 根 保 証 契 約 の 保 証 人 の 主 た る 債 務 者 に 対 す る 求 償 権 に 係 る 債 務 を 主 た る 債 務 と す る 保 証 契 約 に つ いて 準
金等債務を主たる債務とする保証契 約又は主たる債務 の範囲に事業のた めに負担する貸金等債務が含まれ
第四百六 十五条の八
2
- 51 -
前 三 条 の 規 定 は 、保 証 人 に なろ う と す る 者 が 次 に 掲 げ る 者 で あ る 保 証 契 約 に つ いて は
(公正証書の作成と保証の効力に関する規定の適用除外)
第四百六十五条の九
主たる債務者が法人である場合 のその理事、取締 役、執行役又はこれ らに準ずる者
、適用しない。
一
主たる債務者 が法人で ある場合 の次に掲げる者
株式会社 以 外の法人が 主たる 債 務者で ある場合 におけ る イ、ロ 又は ハに 掲げる者に 準ず る者
過半数を 有する者が有する場合における当該他の 株式会社 の総 株主 の議決権 の過半 数を 有する者
主たる債務者の総 株主の議決権の過半数を他の株式会社及び当該他の株式会社の総 株主の議決権の
総株主の議決権の過半数を 有する者
主た る債務者の総株主の議決権の過半数を他の株式会社が有する場合における当該 他の株式会社の
有する者
権を 行使することがで き な い株式について の 議決権を 除 く 。 以 下 こ の 号 に お いて 同 じ 。 ) の 過 半 数 を
主 た る 債 務 者 の 総 株 主 の 議 決 権 ( 株 主 総 会 に お いて 決 議 を す るこ と が で き る 事 項 の 全 部 に つき 議 決
二
イ
ロ
ハ
ニ
- 52 -
三
主た る 債 務 者 ( 法 人で あ るも の を 除 く 。 以下こ の 号 に お いて 同 じ 。 ) と 共 同 し て 事 業 を 行う 者 又 は 主
た る 債 務 者 が 行 う 事 業 に 現 に 従 事 して いる 主た る 債 務 者 の 配 偶 者
(契約締結時の情報の提供義 務)
主たる債務者は 、事業 のた めに負 担する債務を主たる債務とする保証又は 主たる債務
二
一
主たる債務の担保として他に提供し、又は提供しようとするものがあるときは、その旨及びその内容
主たる債務以外に負担している債務の有無並びにその額及び履行状況
財産及び収支の状況
主たる債務者が前項各号に掲げる事項に関して情報を提供せず、又は事実と異なる情報を提供したため
三
掲げる事項に関する情報を提供しなければならない。
の範囲に事業のた めに負担する債務が含まれる根保証 の委託をするときは、委託を受ける者に対し、次に
第四百六十五条の十
2
に委託を 受けた者 がその事項について 誤認をし、それ によって 保証契約の申 込み又は その承諾の意思表示
をした場合において 、主たる債務者がその事項に関して情報を提供せず 又は事実と異なる情報を提供した
ことを債権者が知り又は知ることができたときは、保証人は、保証契約を取り消すことができる。
- 53 -
3
前 二 項 の 規 定 は 、 保 証 を す る 者 が 法 人で あ る 場 合 に は 、適 用 し な い。
第三編第一章第三 節第四款を同節第 五款とする。
第四百四十一条を 削る。
第四百四十条中「第四百三十四条から前条まで」を「第四百三十八条、第四百三十九条第一項及 び前条」
に改め、同条に次のただし書を加える。
ただし、債権者及び 他の連帯債務者の一 人が別段の意 思を 表示したときは 、当該他 の連帯債務者に対す
る効力は、その意思に従う。
第四百四十条を第四百四十一条とし、第四百三 十九条を 削り、第四百三十八条を第四百四十条とし、第四
百三十七条を削る。
第 四 百 三 十 六 条 第 一 項 中 「 す べ て 」 を 「 全 て 」 に 改 め 、同 条 第 二 項 中 「 に つ いて のみ 他 の 連 帯 債 務 者 が 相
殺を 援 用 す る 」 を 「 の 限 度 に お いて 、 他 の 連 帯 債 務 者 は 、債 権 者 に 対 し て 債 務 の 履 行を 拒む 」 に 改 め 、 同 条
を第四百三十九条とする。
第四百三十五条中「すべて 」を 「全て」に改め、同条 を第四百三十八条とし、第四百三十四条を削り、第
- 54 -
四百三十三条を第四百三十七条とする。
第四百三十二条の見出しを「(連帯債務者に対する履 行の請求)」に改め、同条中「数人が連帯債務」を
「 債 務 の 目 的 が そ の 性 質 上 可 分で あ る 場 合 に お いて 、 法 令 の 規定 又は 当事 者 の意 思 表示 に よ って 数 人が 連 帯
して 債 務 」に 、「す べて 」を 「全て 」 に 改め、同条を第 四百三十六条とす る。
第四百四十二条第一項中「連帯債務者は」の下に「、その免責を 得た額が自己 の負担部分を 超えるかどう
か に か か わ ら ず 」 を 加 え 、 「 各 自 の 負 担 部 分 に つ いて 」 を 「 そ の 免 責 を 得 る た め に 支 出 し た 財 産 の 額 ( そ の
財 産 の 額が 共 同 の免 責 を 得た 額を 超え る 場 合 に あ って は 、 そ の 免 責を 得 た 額 ) の う ち 各 自 の 負 担 部 分 に 応 じ
た額の」に改める。
第四百四十三条第一項中「連帯債務者の一人が債権者から履行の請求を 受けた」を「他の連帯債務者があ
るこ と を 知 り ながら 、連 帯債 務者 の 一 人が 共同 の免 責を 得る 」 に 、「 過 失 のあ る 」を 「 そ の 」 に 改 め 、同 条
第二項中「連帯債 務者の一人が」を 削り、「共同の免責を 得た」の下に「連帯債務者が、他 の連帯債務者が
あるこ と を 知りなが ら その免 責を 得た 」を 加 え 、「 弁済 を し 、その他有償 の 行為を も って 免 責を 得た 」を 「
弁済その他自己の財 産をもって免責を 得るための行為 をした」に、「その免責を 得た 」を 「当該他の」に、
- 55 -
前 二 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、 償 還 を 受け るこ と が で き な いこ と に つ いて 求 償 者 に 過 失 が あ る と き は 、 他
て負担する。
き は 、その償還を することができ な い部分は 、求償者 及び他の資力のある者の間で 、等しい割合で 分割し
前 項 に 規 定 す る 場合 に お いて 、求 償 者 及 び 他 の 資 力 のあ る 者 が い ず れ も 負 担 部 分 を 有 し な い 者 で あ る と
第四百四十四条ただし書を削り、同条に次の二項を加える。
「自己の弁済その他免責のためにした 」を「その免責を 得るための」に改める。
2
3
の連帯債務者に対して 分担を 請求することができ ない。
第四百四十五条を次のように改める。
連 帯 債 務 者 の一 人 に 対 して 債 務 の 免 除 が され 、 又 は 連 帯 債 務 者 の一 人 の た めに 時 効 が 完 成
(連帯債 務者の一人と の間の免除等と求償権)
第四百四十五条
し た 場 合 に お いて も 、 他 の 連 帯 債 務 者 は 、 そ の 一 人 の 連 帯 債 務 者 に 対 し 、第 四 百 四 十 二 条 第 一 項 の求 償 権
を 行 使すること が で き る。
第三編第一章第三節中第三款を第四款とし、第二款の次に次の一款を加える。
- 56 -
第三款
連帯債権
債 権 の 目的 が そ の 性 質 上 可 分で あ る 場 合 に お いて 、 法令 の 規定 又は 当事 者 の意 思 表示 に よ
(連帯債権者による履行の請求等)
第四百三十二条
って 数人が連 帯して 債権を 有すると き は 、各債権者は 、全て の債権者のた めに全部又は一部の履 行を 請求
すること ができ 、債務者は 、全て の債権者 のた めに各債 権者に対して 履 行をす ること ができ る。
連帯債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があったときは、その連帯債権者がその
(連帯債権者の一 人との間の更改又は免除)
第四百三十三条
権 利 を 失わ な け れ ば 分 与 さ れ る べ き 利 益 に 係 る 部 分 に つ いて は 、 他 の 連 帯 債 権 者 は 、 履 行 を 請 求 す るこ と
ができな い。
債 務 者 が 連 帯 債 権 者 の一 人 に 対 して 債 権 を 有 す る 場 合 に お いて 、 そ の 債 務 者 が 相 殺を 援 用
(連帯債権者 の一人と の間の相殺)
第四百三十四条
したときは、その相殺は、他の連帯債権者に対しても 、その効力を 生ず る。
(連帯債権者の一 人と の間の混同)
- 57 -
第四百三十五条
なす。
連帯債権者の一 人と 債 務者と の間に混同があったときは 、債務者は、弁済をしたものとみ
(相対的効力の原 則)
第四百三十二条から前条までに規定する場合を 除 き 、連 帯 債 権 者 の一 人 の 行為 又は 一
前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失に よって 知らなか
第四百六十六条に次の二項を加える。
したときで あっても 、債権の譲渡は、その効力を 妨げられない。
当事者が債権の譲渡を 禁止し、又は制限す る旨の意思表示(以下 「譲渡制限の意思表示 」と いう。)を
第四百六十六条第二項を次のように改める。
及び債務者が別段 の意思を表示したとき は、当該他の連帯債 権者に対する効力は、その意思に従う。
人 に つ いて 生 じ た 事 由 は 、 他 の連 帯 債 権 者 に 対 して そ の 効 力を 生 じ な い。 た だ し 、 他 の連 帯 債 権 者 の 一 人
第四百三十五条の二
2
3
った 譲受人その他 の第三者に対して は 、債務者は 、そ の債務の履 行を拒むことができ 、か つ、譲渡人に対
する弁済その他の債務を消滅させる事由をもって その第三者に対抗することができる。
- 58 -
4
前 項 の 規 定 は 、 債 務 者 が 債 務 を 履 行し な い 場 合 に お いて 、同 項 に 規 定 す る 第 三 者 が 相 当 の 期 間 を 定 めて
譲渡人へ の履 行の 催告を し 、その期 間内に履 行がな い と き は 、 そ の 債 務 者 に つ いて は 、 適 用 し な い 。
第四百六十六条の次に次の見出し及び五条を加える。
( 譲 渡 制 限 の意 思 表示 が され た 債 権 に 係 る 債 務 者 の 供 託 )
債務者は、譲渡制限の意思表示が された金銭の給付を目的とする債権が譲渡されたと
前条第一項に規定する場合において、譲渡人について破産手続開始の決定があったと
第一項の規定により供託をした 金銭は、譲受人に限 り、還付を 請求す ることができる。
い。
前項の規定により供託をした債務者は、遅滞なく、譲渡 人及び譲受人に供託の通知をしなければならな
場合にあって は 、譲渡 人の現在の住所を 含む 。 次条において 同じ 。 )の供託所に供託す ること ができ る。
きは、その債権の全額に相当する金銭を債務の履 行地(債務 の履行地が債権者の現在の住所により定まる
第四百六十六条の二
2
3
第四百六十六条の三
きは、譲受人(同項の債権の全額を 譲り受けた者であって、その債権の譲渡を債務者その他の第三者に対
抗することができ るものに限る。)は、譲渡制限の意 思表示がされたことを知り、又は重大な過失によっ
- 59 -
て 知ら な か っ た と き で あ って も 、債 務 者 に そ の債権 の 全 額 に 相 当 す る 金 銭 を 債 務 の履 行 地 の 供託 所 に 供託
させることができ る。こ の場合にお いては、同条第二項及び第三項の規定を準用する。
( 譲 渡 制 限 の意 思 表示 が され た 債 権 の 差押 え )
第 四 百六 十 六 条 第 三 項 の 規定 は 、 譲 渡 制 限 の意 思 表 示 が され た 債 権 に 対 す る強 制 執 行
前 項 の 規定 に か かわ ら ず 、 譲 受 人 そ の 他 の 第 三 者 が 譲渡 制 限 の 意 思 表 示 が され たこ と を 知 り 、 又 は 重 大
をした差押債権者に対して は、適用しない。
第四百六十六条の四
2
な 過 失 に よ って 知ら な か っ た 場 合 に お いて 、 そ の 債 権 者 が 同 項 の 債 権 に 対 す る 強 制 執 行 を し た と き は 、 債
務者は、その債務の履行を 拒むことができ 、かつ、譲渡 人に対する弁済その他の債務を消 滅させる事由を
もって差押債権者に対抗することができる。
預金口座又は 貯金口座に係る預金又は貯金に係る債 権( 以下「預貯金債権」と いう。
(預金債権又は貯金債権に係る譲渡制限の意思表示の効力)
第四百六十六条の五
) に つ いて 当事 者 が し た 譲 渡 制 限 の 意 思 表 示 は 、 第 四 百 六 十 六 条 第 二 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、 そ の 譲 渡 制
限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失に よって 知らなかった譲受人その他の第三者に対抗す
- 60 -
2
ることができ る 。
前 項 の 規 定 は 、 譲 渡 制 限 の 意 思 表 示 が され た 預 貯 金 債 権に対する強制 執行をした差押債 権者に対しては
、適用しない。
(将来債権の譲渡性)
債権の譲渡は、その意思表示の時に債権が現に発生して いることを要しない。
前 項 に 規 定 す る 場 合 に お いて 、 譲 渡 人 が 次 条 の 規 定 に よ る 通 知を し 、 又 は 債 務 者 が 同 条 の 規 定 に よ る 承
生した債権を当然に取得する。
債 権 が 譲 渡 され た 場 合 に お いて 、 そ の 意 思 表 示 の 時 に 債 権 が 現 に 発 生 し て いな いと き は 、 譲 受 人 は 、 発
第四百六十六条の六
2
3
諾をした時(以下「対抗要件具備時」と いう。)まで に 譲 渡 制 限 の 意 思 表 示 が され た と き は 、 譲 受 人 そ の
他 の 第 三 者 が そ のこ と を 知 って い た も のと み な し て 、第 四 百 六 十 六 条 第 三 項 ( 譲 渡 制 限 の 意 思 表 示 が さ れ
た債権が預貯金債権の場合にあって は、前条第一項)の規定を適用する。
第四百六十七条の見出し中「指名債 権」を「債権」に改め、同条第一項中「指名債権の譲渡」を「債権の
譲渡(現に発生して いない債権の譲渡を含む 。)」に改める。
- 61 -
第四百六十八条及び第四百六十九条を次のように改める。
(債権の譲渡における債務者の抗弁)
債 務者は 、対抗要件 具備時まで に 譲渡 人に対して 生じた 事 由をも って 譲受 人に対抗するこ
第四百六十六条第四項の場合における前項の規定の適用については、同項中「対抗要件具備時」とある
とができる。
第四百六十八条
2
のは、「第四百六 十六条第四項の相当の期間を経過した時」とし、第四百六十六条 の三の場合における同
項の規定の適用について は 、同項中「対抗要件具備時」と あるのは 、「第四百六十六条 の三 の規定により
同条 の譲受人から供託の請求を受け た時」とする。
(債権の譲渡における相殺権)
債務者は、対抗要件具備時より前に取 得した 譲渡人に対 する債権による相 殺をもって 譲受
債務者が対抗要件具備時より後に取得した譲渡人に対する債権であっても、その債権が次に掲げるもの
人に対抗することができる。
第四百六十九条
2
で あるとき は 、前 項と同 様とする。 ただし 、債務者が 対抗要件 具備時 よ り後に他人の債権を 取 得したとき
- 62 -
3
一
前 号 に 掲げ る も の の ほ か 、 譲 受 人 の 取 得 し た 債 権 の 発 生 原 因で あ る 契 約 に 基 づ いて 生 じ た 債 権
対抗要件具備時より前の原因に基づいて生じた債権
は 、こ の限 りで な い。
二
第 四 百 六 十 六 条 第 四 項 の 場 合 に お け る 前 二 項 の 規 定 の適 用 に つ いて は 、こ れ ら の 規 定 中 「 対 抗 要 件 具 備
時」とあるのは、「第四百六十六条第四項の相当の期間を経過した時」とし、第四百六十六条の三 の場合
に おけ るこ れ ら の 規定 の適 用 に つ いて は 、こ れ ら の 規定 中「 対 抗 要 件 具 備時 」と あ る のは 、「 第 四 百六 十
六条の三の規定により同条の譲受人から供託 の請求を受けた時」とする。
第四百七十条から第四百七 十三条までを削る。
第 四 百 七 十 四 条 第 一 項 た だ し 書 を 削 り 、 同 条 第 二 項 中 「 利害 関 係を 有 し な い 」を 「 弁 済 を す る に つ いて 正
前 項 に 規定 す る 第 三 者 は 、債 権 者 の 意 思 に 反 して 弁 済を す るこ と がで き な い 。 た だ し 、 そ の 第 三 者 が 債
第四百七十四条に次の二項を加える。
ただし、債務者 の意思に反するこ とを債権者が 知ら なかったときは 、こ の限りで ない。
当な利益を有する者でない」に改め、同項に次のただし書を加える。
3
- 63 -
4
務 者 の 委 託 を 受 け て 弁 済 を す る 場 合 に お いて 、 そ のこ とを債権者が知って いたときは 、こ の限りで ない。
前三項の規定は 、その債務の性質が第三者の弁済を 許さないとき、又は当事者が第三者 の弁済を禁止し
、若しくは制限する旨の意思表示をしたときは、適用しない。
債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する。
第三編第一章第 五節第一款第一目中第四百七十四条の前に次の一条を加える。
(弁済)
第四百七十三条
第四百七十五条の前の見出しを削り、同条に見出しとして 「(弁済として引き渡した物の取戻し)」を 付
する。
第四百七十六条を削る。
第四百七十七条中「前二条」を「前条」に改め、同条を第四百七十六条とし、同条の次に次の一条を加え
る。
債権者の預金又は貯金の口座に対す る払込みによって す る弁済は、債権者がその預金又は
(預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済)
第四百七十七条
- 64 -
貯金に係る債権の債務者に対してその払込みに係る金額の払戻しを 請求する権利を取得した時に、その効
力を生ずる。
第四百七十八条の見出しを「(受領権者としての外観を有する者に対する弁済)」に改め、同条中「債権
の準占有者」を「受領権者(債権者及び 法令の規定又は 当事者の意思表示 によって 弁済を 受領す る権限を 付
与された第三者をいう。以下同じ。)以外の者で あって 取引上の社会通念に照らして 受領権者として の外観
を有するもの」に改める。
第四百七十九条の見出しを「(受領権者以外の者に対する弁済)」に改め、同条中「弁済を受領する権限
を有しない者」を「受領権者以外の者」に改める。
削除
第四百八 十条を次のように改める。
第四百八十条
第四百八十一条の見出しを「(差押えを受けた債権の第三債務者の弁済 )」に改め、同条第一項中「支払
の 差止 めを 受け た 」 を 「 差押 えを 受け た 債 権 の」に 改 め る。
第 四 百八 十 二 条 中 「 債 務 者 が 、債 権 者 の 承 諾を 得て 、そ の 」 を 「 弁 済 を す る こ と が で き る 者 ( 以 下 「 弁 済
- 65 -
者 」と いう。 ) が 、債権 者と の間で 、 債 務者 の」に 改 め 、「 給 付を 」 の下 に「するこ と に よ り債 務を 消 滅 さ
せ る 旨 の 契 約 を し た 場合 に お いて 、 そ の 弁 済 者 が 当 該 他 の 給 付を 」 を 加 え る 。
第 四 百八 十 三 条 中 「で あ る 」 の下 に 「 場 合 に お いて 、 契 約 そ の 他 の 債 権 の 発 生 原 因 及 び 取 引 上 の社 会 通 念
法令又は慣習に より取引時間の定 めがあるときは 、 その取引時間内に 限り、弁済をし、 又は弁済の請求
第四百八十四条の見出しを「(弁済 の場所及び時間)」に改め、同条に次の一 項を加える。
に照らしてその引渡しをすべき 時の品質を定めることができない」を加える。
2
をすることができ る。
第四百八十六条中「した者は」を「する者は、弁済と引換えに」に、「受領した」を「受領する」に改め
る。
第 四 百八十 八 条 の見 出 し を 「 ( 同 種 の 給 付を 目的と す る数個の債務がある場合の充当)」に改め、同条第
一項中「すべて」を「全て」に改め、「とき」の下に「(次条第一項に規定する場合を除く。)」を加え、
弁済をする者及び弁済を受領する者がいずれも第一項又は第二項の規定による指定をしないときは、次
同条に次の一項を加える。
4
- 66 -
債 務 の中に弁済 期にある も のと 弁済 期にな いも のと が あるときは、弁済期にあるものに先に充当する。
の各号の定めるところに従い、その弁済を充当する。
一
全て の債務が弁済期にあるとき 、又は弁済期にな いときは、債務者 のために弁済の利益が多いものに
前二号に掲げ る事項が相等しい債務の弁済は、各 債務の額に応じて 充当する。
先に充当する。
債 務 者 のた め に 弁済 の 利 益が 相 等 し いとき は 、 弁 済 期が 先 に 到 来し た も の 又は 先 に 到 来すべき も の に
先に充当する。
二
三
四
第四百八十九条を次のように改める。
債 務者 が 一 個 又 は 数 個 の 債 務 に つ いて 元 本 の ほ か 利 息 及 び 費 用 を 支 払 う べ き 場 合 ( 債 務 者
(元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当)
第四百八十九条
が 数 個 の債 務を 負 担 す る 場 合 に あ って は 、同一 の債 権者に対して 同 種の給付を 目的とする 数個 の債務を 負
担するときに限る。)において 、弁済をする者がその債務の全 部を 消滅 させるのに足 りな い給付をしたと
き は 、こ れ を 順 次 に 費 用 、 利息 及 び 元 本 に 充 当 し な け れ ば な ら な い 。
- 67 -
2
前 条 の 規 定 は 、 前 項 の 場 合 に お いて 、 費 用 、 利 息 又 は 元 本 の い ず れ か の 全 て を 消 滅 さ せ る の に 足 り な い
給 付を し た と き に つ いて 準用 す る 。
第四百九十一条を 削る。
第四百九十条中「前二条」を「前三条」に改め、同条を第四百九十一条とし、第四百八十九条の次に次の
一条を加える。
前二条の規定にかかわ らず、弁済をする者と弁済を受領する者との間に弁済の充当の順序に
(合意による弁済の充当)
第四百九十条
関する合意があるときは、その順序に従い、その弁済を充当する。
第 四 百 九 十 二 条 中 「 の 不履 行 」 を 「 を 履 行し な いこ と 」 に 改 め 、 「 一 切 の 」を 削 る 。
弁済者は、次に掲げる場合には、債権者のために弁済の目的物を供託することができる。
第四百九十四条を次のように改める。
(供託)
第四百九十四条
こ の 場 合 に お いて は 、 弁 済 者 が 供 託 を し た 時 に 、 そ の 債 権 は 、 消 滅 す る 。
- 68 -
2
二
一
債権者が弁済を受領するこ とができないとき。
弁済の提供をした場合において 、債権者がその受領を拒んだとき。
弁済者が債権者を確知することができないときも 、前項と 同様とする。ただし、弁済者に過失があると
き は 、こ の 限 り で な い。
第四百九十七条を 次のように改める。
弁 済 者 は 、 次 に 掲 げ る 場 合 に は 、 裁 判 所 の 許 可 を 得て 、 弁 済 の 目 的 物 を 競 売 に 付 し 、 そ の
(供託に適しない物等 )
第四百九十七条
三
二
一
前三号に掲げ る場合のほか、そ の物を 供託するこ とが困難な事情が あるとき。
そ の 物 の 保 存 に つ いて 過 分 の 費 用 を 要 す る と き 。
そ の 物 に つ いて 滅 失 、 損 傷 そ の 他 の 事 由 に よ る 価 格 の 低 落 の お それ が あ る と き 。
その物が供託に適しないとき。
代金を供託することができ る。
四
第四百九十八条の見出しを「(供託物の還付請求等)」に改め、同条を同条第二項とし、同条に第一項と
- 69 -
して 次の一 項を 加える。
弁済 の 目的 物又は前条の代金が 供託 された場合に は 、債権者は 、供託 物の還付を 請求す ることができ る。
第四百九十九条の見出しを削り、同 条の前に見出しと して 「(弁済による代位の要件 )」を 付し、同条第
一 項 中 「 、 そ の 弁 済 と 同 時 に 債 権 者 の 承 諾 を 得て 」 及 び 「こ と が で き る 」 を 削 り 、 同 条 第 二 項 を 削る 。
第 四 百 六 十 七 条 の 規 定 は 、 前 条 の 場 合 ( 弁 済 を す る に つ いて 正 当 な 利 益 を 有 す る 者 が 債 権 者 に 代
第五百条を次のように改める。
第五百条
位する場合を除く。)について 準用する。
第 五 百一 条 中 「 、自 己 の 権 利 に 基づ いて 求 償 を す るこ と がで き る 範 囲 内 に お いて 」を 削 り 、 後 段 及 び 各 号
第一項の場合には、前項の規定によるほか、次に 掲げるところによる。
づ いて 当該 他 の 保 証 人 に 対 し て 求 償 を す るこ と がで き る 範 囲 内 ) に 限 り 、 す るこ と がで き る 。
るこ とができる範囲内( 保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基
前 項 の 規定 に よ る 権 利 の 行 使は 、債 権 者 に 代 位 し た 者 が 自 己 の 権 利 に 基づ いて 債 務 者 に 対 して 求 償 を す
を削り、同条に次の二項を加える。
2
3
- 70 -
第 三 取 得者 ( 債 務 者 から 担 保 の 目的と な って いる 財 産を 譲 り 受け た 者を いう。 以下こ の 項 に お いて 同
第三取得者の一人は、各財産の価格に応じて 、他 の第三取得者に対して債権者に代位する。
一
二
前 号 の 規 定 は 、 物 上 保 証 人 の 一 人が 他 の 物 上 保 証 人に 対 し て 債 権 者 に 代 位 す る 場 合 に つ いて 準 用 す る 。
じ。)は、保証 人及び物上保証人に対して債権者に 代位しない。
三
保証人と 物上 保証人と の間にお いて は 、その数に 応じて 、債権者に代位す る。ただし、物上保証 人が
第 三 取 得者 か ら 担 保 の 目的と な って いる 財 産を 譲 り 受け た 者 は 、第三 取 得者と み な して 第 一 号 及 び 第
数人あるときは、保証人の負担部分を除 いた残額について 、各財 産の価格に応じて 、債権者に代位する 。
四
五
二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となって いる財 産を 譲 り 受け た 者 は 、 物 上 保証 人と み
なして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。
第 五 百 二条 第 一 項 中「 代 位者 は 」 の 下 に 「 、債 権 者 の 同 意を 得て 」を 、 「 行 使す る 」 の下 に 「こ と がで き
る」を加え、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二
前 項 の 場 合で あ って も 、債 権 者 は 、単 独で そ の 権 利を 行 使す るこ と が で き る 。
項を加える。
2
- 71 -
3
前二項の場合に債権者が行使す る権利は 、その債権の担保の目的となっている財産の売却代金その他の
当 該 権 利 の 行 使 に よ って 得ら れ る 金 銭 に つ いて 、 代 位 者 が 行 使 す る 権 利 に 優 先 す る 。
第 五 百 四 条 中 「 第 五 百 条 の 規定 に よ り 代 位を す るこ と がで き る 者 」 を 「 弁 済 を す る に つ いて 正 当 な 利 益を
有 す る 者 ( 以下こ の 項 に お いて 「 代 位 権 者 」と い う 。 ) 」 に 、「 そ の 代 位 を す るこ と がで き る 者 は 、 そ の 」
を「その代位権者は 、代位をするに当たって担保の」に 、「できなくなった」を「できなくなる」に 改め、
前項の規定にかかわらず、当事者が相殺を禁止し 、又は制限する旨の意思表示をした場合には、その意
第五百五条第二項を次のように改める。
的な理由があると認められ るときは 、適用しな い。
前項の規定は、債権者が担保を喪失し 、又は減少させたことについて取引上の社会通念に照らして合理
第五百四条に次の一項を加える。
受け た 第 三 者 及 び そ の 特 定 承 継 人 に つ いて も 、 同 様と す る 。
そ の 代 位 権 者 が 物 上 保 証 人で あ る 場 合 に お い て 、 そ の 代 位 権 者 か ら 担 保 の 目 的 と な っ て いる 財 産 を 譲 り
同条に後段として次のように加える。
2
2
- 72 -
思表示は、第三者がこれを知り、又は重大な 過失によって 知らなか ったとき に限り、そ の第三者に対抗す
ること ができ る。
第五百九条を次のように改める。
次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって 債権者に対抗することができない。ただし、その債
(不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)
第五百九条
一
人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務(前号に掲げるも のを除く。 )
悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務
権 者 が そ の債 務 に 係 る 債 権を 他 人 か ら 譲 り 受け た と き は 、こ の 限 りで な い。
二
第五百十一条の見出し中「支払の差止め」を 「差押え」に改め、同条中「支払の差止 めを 受け た」を「差
押 え を 受け た 債 権 の 」 に 、 「 そ の 」 を 「 差 押 え 」 に 、「 が で き な い 」 を 「 は で き な い が 、 差 押 え 前 に 取 得 し
前 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、 差 押 え 後 に 取 得 し た 債 権 が 差押 え 前 の 原 因 に 基 づ いて 生じ た も ので あ る と き
た債権による相殺をもって対抗するこ とができる」に改め、同条に次の一 項を加える。
2
は 、 そ の第 三 債 務 者 は 、 そ の債権 に よる 相 殺を も って 差押債権者に対抗 すること ができ る 。ただし 、第三
- 73 -
債 務 者 が 差 押 え 後 に 他 人 の 債 権 を 取 得 し た と き は 、こ の 限 りで な い 。
第 五 百 十 二 条 の 見 出 し を 削 り 、 同 条 の 前 に 見 出 し と して 「 ( 相 殺 の 充 当 )」を 付し 、同 条 を 次 の よ う に 改
める。
債権者が債務者に対して有する一個又は 数個の債 権と、債権者が債務者に対して負担する一
前 項 の 場 合 に お いて 、 相 殺 を す る 債 権 者 の 有 す る 債 権 が そ の 負 担 す る 債 務 の 全 部を 消 滅 さ せ る の に 足 り
、 そ の 対 当 額 に つ いて 相 殺 に よ って 消 滅 す る 。
ったときは 、債権 者の有する債権と その負担する債務は 、相殺に適する ようになった時期 の順序に従って
個 又は 数個 の債 務 に つ いて 、債 権 者 が 相 殺 の意 思 表示 を し た 場 合 に お い て 、 当 事 者 が 別 段 の 合 意 を し な か
第五百十二条
2
債 権 者 が 負 担 す る 一 個 又 は 数 個 の 債 務 に つ いて 元 本 のほ か 利息 及 び 費 用を 支 払 う べき と き は 、第 四 百
号から第四号までの規定を準用する。
債権者が数個の債務を負担するとき( 次号に規定する場合を除く。)は、第四百八十八条第四項第二
ないときであって 、当事者が別段の合意をしなかったときは 、次に掲げ るところ による。
一
二
八 十 九 条 の 規 定 を 準 用 す る 。 こ の 場 合 に お いて 、同 条第 二 項 中 「 前 条 」と あ る の は 、 「 前 条 第 四 項 第 二
- 74 -
3
号から第四号まで 」と読 み替えるものとする。
第 一 項 の 場 合 に お いて 、 相 殺を す る 債 権 者 の 負 担 す る 債 務 が そ の 有 す る 債 権 の 全 部を 消 滅 さ せ る の に 足
りないとき は、前項の規定を準用する。
債権者が債務者に対して有する債権に、一個 の債権の 弁済として 数個の 給付をすべきも
第三編第一章第 五節第二款中第五百十二条の次に次の一条を加える。
第五百十二条の二
の が あ る 場 合 に お け る 相 殺 に つ いて は 、 前 条 の 規 定 を 準 用 す る 。 債 権 者 が 債 務 者 に 対 し て 負 担 す る 債 務 に
、一個 の債務の弁済として 数個 の給 付をすべきも のが ある場合におけ る 相殺について も 、同 様とする。
第五 百十三条第一項中「債 務の要素を変更する 」を「従前の債務に代えて 、新たな債務で あって 次に掲げ
二
一
従前の債権者が第三者と 交替するもの
従前の債務者が第三 者と交替するもの
従前の給付の内 容について 重要な変更をするもの
るものを発生させる」に、「その」を「従前の」に改め、同項に次の各号を加える。
三
第五百十三条第二項を 削る。
- 75 -
2
第五百十四条ただし書を削り、同条に後段として次のように加える。
こ の場合において 、更改は 、債権 者が更改前の債務者に対して その契 約をした旨を通知した時に、その
効力を生ずる。
第五百十四条に次の一 項を加える。
債務者の交替による更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得しない。
第五百十五条の前 の見出しを 削り、同条 に見出しとして「(債権者の交替による更 改)」を 付し、同条を
同条第二項と し、同条に第一項として 次の一 項を加える。
債権者の交替による更改は 、更改前の債権者、更改後に債権者となる者及び債務者の契 約によって する
ことができる。
削除
第五百十六条及び第五百十七条を次のように改める。
第五百十六条及び第五百十七条
第五百十八条中「 更改の当事者」を 「債権者(債権者 の交替による更改にあって は、更改前の債権者)」
に改め、同条に次の一項を加える。
- 76 -
2
前項の質権又は抵当権の移転は、あらかじめ又は同時に更改の相手方(債権者の交替による更改にあっ
て は 、 債 務 者 )に対 して す る 意 思 表示 に よ って し なけれ ば な ら な い。
併存的債務引受
債 務 の引 受け
第三編第一章中第 五節を第六節とし 、第四節の次に次の一節を加える。
第五節
第一款
併存的債務引受の引受人は、債務者と連帯して 、債務者が債権者に対して負担する債務と同
(併存的債務引受の要件及び効果)
第四百七十条
併存的債務引受は、債権者と引受人となる者と の契約によって するこ と ができる。
一の内容の債務を負担する。
2
併 存 的 債 務 引 受 は 、 債 務 者 と 引 受 人 と な る 者 と の 契 約に よ って も す る こ と がで き る 。こ の場 合 に お いて
前項の規定によってする併存的債 務引受は、第三者のためにする契約に関する規定に従う。
、併存的債務引受は、債権者が引受人と なる者に対して承諾を した時に、その効力を生ず る。
3
4
(併存的債務引受における引受人の抗弁等)
- 77 -
引 受 人 は 、 併 存 的 債 務 引 受 に よ り 負 担 し た 自 己 の 債 務 に つ いて 、 そ の 効 力 が 生 じ た 時 に 債
債 務 者 が 債 権 者 に 対 し て 取 消 権 又 は 解 除 権 を 有 す る と き は 、 引 受 人 は 、こ れ ら の 権 利 の 行 使 に よ って 債
務者が 主張す るこ と ができ た抗 弁を も って 債権者に対 抗す るこ と ができ る。
第四百七十一条
2
免責的債務引受
務 者 が そ の 債 務 を 免 れ る べ き 限 度 に お いて 、債 権 者 に 対 し て 債 務 の 履 行を 拒む こ と が で き る 。
第二款
(免責的債務引受の要件及び効果)
免責的債務引受の引受人は債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負
免 責的 債 務 引 受は 、債 務者と 引 受 人と な る 者 が 契 約 をし、債権者が引 受人となる者に対して承諾をする
免責的債務引受は、債権者が債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。
免 責 的 債 務 引 受 は 、 債 権 者 と 引 受 人 と な る 者 と の契 約 に よ って す る こ と が で き る 。 こ の 場 合 に お いて 、
担し、債務者は自己の債務を免れる。
第四百七十二条
2
3
こ と に よ って も す るこ と が で き る 。
(免責的債務引受における引受人の抗弁等)
- 78 -
引 受 人 は 、免 責 的 債 務 引 受 に よ り 負 担 し た 自 己 の 債 務 に つ いて 、 そ の 効 力 が 生 じ た 時
債務者が債権者 に対して 取消権又は解除権を有するときは、引受人は 、免責的債務引受がなければこれ
に債 務者が 主張す るこ と ができ た抗 弁をも って 債権者 に対抗す るこ と ができ る。
第四百七十二条の二
2
ら の権 利 の 行 使に よ って 債 務 者 が そ の債 務を 免れ るこ と がで き た 限 度 に お いて 、債 権 者 に 対 して 債 務 の履
行を 拒むこと がで き る。
免責的債務引受の引受人は、債務者に対して求償権を取得しない。
(免責的債務引受における引受人の求償権)
第四百七十二条の三
(免 責的債務引受による担 保の移転)
債権者は、第四百七十二条第一項の規定により債務者が免れる債務の担保として設定
前項の規定による担保権の移転は 、あらかじめ又は同時に引受人に対してする意思表示によってしなけ
合には、その承諾を得なければならない。
された担保権を引受人が負担する債 務に移すことがで きる。ただし、引 受人以外の者がこ れを設定した場
第四百七十二条の四
2
ればならない。
- 79 -
前 二 項 の 規 定 は 、第 四 百 七 十 二 条 第 一 項 の 規定 に よ り債 務 者 が 免 れ る 債 務 の 保 証 を し た 者 が あ る と き に
前 項 の 場 合 に お いて 、同 項 に お い て 準 用 す る 第 一 項 の承 諾 は 、書 面 で し なけ れ ば 、 そ の 効 力を 生 じ な い 。
3
4
前 項 の 承 諾 が そ の 内 容を 記 録 し た 電磁 的 記 録 に よ っ て され た と き は 、 そ の 承 諾 は 、書面 に よ って され た
つ いて 準用 す る 。
5
ものとみなして、同項の規定を 適用する。
指図証券
有価証券
第三編第一章に次の一節を加える。
第七節
第一 款
指図証券の譲渡は、その証券に譲渡の裏書をして譲受人に交付しなければ、その効力を
(指図証券の譲渡)
第五百二十条の二
生じない。
指図証券の譲渡に ついては、その指 図証券の性質に応じ、手形法(昭和七年法律第二十
(指図証券の裏書の方式)
第五百二十条の三
- 80 -
号)中裏書の方式に関する規定を準用する。
指図証券の所持人が裏書の連続によりその権利を 証明するときは、その所持人は 、証券
(指図証券の所持人の権利の推定)
第五百二十条の四
上の権利を適法に有するものと 推定する。
何 ら か の 事 由 に よ り 指 図 証 券 の 占 有 を 失 っ た 者 が あ る 場 合 に お いて 、 そ の 所 持 人 が 前 条
(指図証券の善意取得)
第五百二十条の五
の規定によりその権利を証明するときは、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。ただし、
そ の 所 持 人 が 悪 意 又 は 重 大 な 過 失 に よ り そ の証 券 を 取 得したとき は 、こ の限 りで な い。
指図証券の債務者は、その証券に記載した事項及びその証券の性質から当然に生ずる結
(指図証券の譲渡における債務者の抗弁の制限)
第五百二十条の六
果を除き 、その証券の譲渡前の債権者に対抗すること ができた事由をも って 善意の譲受人に対抗すること
ができない。
(指図証券の質入れ)
- 81 -
第五百二十条の七
用する。
第 五 百 二 十 条 の 二 か ら 前 条 ま で の 規 定 は 、 指 図 証 券 を 目 的 と す る 質 権 の 設 定 に つ いて 準
指 図 証 券 の 弁 済 は 、 債 務 者 の 現 在 の 住 所 に お いて し な け れ ば な ら な い 。
(指図証券の弁済の場所)
第五百二十条の八
指図証券の債務者は 、その債務の履行に ついて 期限の定めがあ るときで あっても 、 その
(指図証券の提示と履行遅滞)
第五百二十条の九
期限が到来した後に所持人がその証券を提示してその履行の請求をした時から遅滞の責任を負う。
指図証券の債務者は、その証券 の所持人並び にその署 名及び押印の真偽を調査する権利
(指図証券の債務者の調査の権利等)
第五百二十条の十
指図証券は 、非 訟事件手続法(平成二十三年法律第 五十一号)第百条 に規定する公示
を有するが、その義務を負わない。ただし、債務者に 悪意 又は 重大な過失があるときは、その弁済は、無
効とする。
(指図証券の喪失)
第五百二十条の十一
- 82 -
催告手続によって無効とすることができる。
金銭 その他の物 又は有価証券 の給 付を 目的と する指 図証券 の所 持人が その指 図証券を
(指図証券喪失の場合の権利行使方法)
第五百二十条の十二
喪失した場合にお いて 、非訟事件手続法第百十四条に 規定する公示催告の申立てをしたときは、その債務
記名式所持人払証券
者に 、その債務の 目的 物を 供託 させ 、又は 相当の担 保を 供して その指図証券 の趣 旨に従い履 行を させ るこ
とができる。
第二款
記名式所 持人払証券(債権者を指名する記載がされて いる証券で あ って 、その所持人
(記名式所持人払証券の譲渡)
第五百二十条の十三
に弁済をすべき 旨が付記されて いるものをいう。以下 同じ。)の譲渡は 、その証券を交付しなければ、そ
の効力を生じない。
記名式所持人払証券の所持人は 、証券上の権利を 適法に有するものと推定する。
(記名式所持人払証券の所持人の権利の推定)
第五百二十条の十四
- 83 -
何ら か の事 由 に よ り 記 名式 所 持 人 払 証 券 の占 有 を 失 っ た 者 が あ る 場 合 に お いて 、 そ の
(記名式所持人払証券の善意取得)
第五百二十条の十五
所持人が前条の規定によりその権利を証明するときは 、その所持人は、その証券を返還する義務を負わな
い。ただし 、 その 所 持 人が 悪意 又は 重大な過失により そ の 証 券 を 取 得 し た と き は 、こ の 限 りで な い。
記名式所持人払証券の債務者は、その証券に記載した事項及びその証券の性質から当
(記名式所持人払証券の譲渡における債務者の抗弁の制限)
第五百二十条の十六
然に生ずる結果を除き 、その証券の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に
対抗することができない。
第五百二十条の十三から前条まで の規定は、記名式所持人払証券を目的とする質権の
( 記 名式 所 持 人 払 証 券 の 質 入れ )
第五百二十条の十七
設 定 に つ いて 準 用 す る 。
第五百二十条の八から第五百二十条の十二までの規定は、記名式所持人払証券につい
(指図証券の規定の準用)
第五百二十条の十八
- 84 -
て 準用する。
第三款
その他の記名証券
債権者を指名する記載がされて いる証券であって指 図証券及び記名式所持人払証券以
無記名証券
第 五 百 二 十 条 の 十 一 及 び 第 五 百 二 十 条 の 十 二 の 規 定 は 、 前 項 の 証 券 に つ いて 準 用 す る 。
のみ、譲渡し、又は質権の目的とす ることができる。
外のものは、債権 の譲渡又はこれを 目的とする質権の設定に関する方式に 従い、かつ、その効力をもって
第五百二十条の十九
2
第四款
第 二 款( 記 名式 所 持 人 払 証 券 ) の 規定 は 、無 記 名証 券 に つ いて 準 用す る 。
対 話 者 に 対 し て した 前 項 の 申 込 み は 、 同 項 の 規 定 に かかわらず 、その対話が継続して いる間は、いつで
第五百二十四条に次の二項を加える。
た だ し 、 申 込 者 が 撤 回 を す る 権 利 を 留 保 し た と き は 、こ の限 りで な い 。
第五百二十四条中「隔地者に対して 」を削り、同条に次のただし書を加える。
第五百二十五条を削る。
第五百二十条の二十
2
- 85 -
3
も撤回すること ができる。
対話者に対して した第一項の申 込みに対して 対話が 継続して いる間に申込者が承諾の通 知を受けなかっ
たときは、その申 込みは、その効力を失う。ただし、申込者が対話の終了後もその申込みが 効力を失わな
い 旨 を 表 示 し た と き は 、こ の 限 りで な い 。
第五百二十四条を第五百二十五条とし、第五百二十三条を第五百二十四条とし、第五百二十二条を削る。
第五百二十一条第一項中「契約の」を削り、同項に次のただし書を加える。
た だ し 、 申 込 者 が 撤 回 を す る 権 利 を 留 保 し た と き は 、こ の限 りで な い 。
第五百二十一条を第五百二十三条とし、第三編第二章第一節第一款中同条の前に次の二条を加える。
(契約の締結及び内容の自由)
何人も、法令に特別の定めがある場合を除き 、契約をするかど うかを自由に決定すること
契 約 の 当事 者 は 、 法令 の制 限内 に お いて 、契 約 の内 容を 自 由に 決定 す るこ と がで き る。
ができる。
第五百二十一条
2
( 契 約 の 成 立と方 式 )
- 86 -
契 約 は 、 契 約 の 内 容 を 示 して そ の 締 結 を 申 し 入れ る 意 思 表 示 ( 以下 「 申 込 み 」と い う 。 )
契約の成立には 、法令に特別の定 めがある場合を除き、書面の作成 その他の方式を具備することを要し
に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
第五百二十二条
2
ない。
第五百二十六条及び第五百二十七条を次のように改める。
申 込 者 が 申 込 み の 通 知を 発 し た 後 に 死 亡 し 、意 思能 力を 有 し な い常況 に あ る 者 と な り 、 又
(申込者の死亡等 )
第五百二十六条
は 行 為 能 力 の 制 限 を 受け た 場 合 に お いて 、 申 込 者 が そ の 事 実 が 生 じ た と す れ ば そ の 申 込 み は 効 力 を 有 し な
い旨の意 思を表示していたとき 、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が 生じたことを知
ったときは、その申込みは、その効力を有しない。
申 込者の意思表示又は取引上の慣習に より承 諾 の通 知を 必要と し な い 場合 に は 、契 約は 、
(承諾の通知を必要としない場合における契約の成立時期)
第五百二十七条
承諾の意思表示と認めるべき事実があった時に成立する。
- 87 -
第 五 百 二 十 九 条 中「こ の 款 に お いて 」 を 削 り 、 「 そ の 行為 を し た 者 」 の 下 に 「 が そ の 広告 を 知 って い た か
どうかにかかわらず 、その者」を加え、同条の次に次の二条を加える。
(指定した行為をする期間の定めのある懸賞広告)
懸賞広告者は、その指定した行為をする期間を定めてした広告を撤回することができ
前項の広告は、その期間内に指定した行為を完了する者がないときは、その効力を失う。
な い 。 た だ し 、 そ の 広 告 に お いて 撤 回 を す る権 利を 留 保 し た と き は 、こ の 限 り で な い。
第五百二十九条の二
2
懸賞広告者は、その指定した行為を完了する者がない間は、その指定した行為をする
(指定した行為をする期間の定めのない懸賞広告)
第五百二十九条の三
期間を定 めな いで した 広告を撤 回すること ができ る 。ただし 、その広告 中に撤 回を しな い 旨を 表示したと
き は 、こ の 限 りで な い。
第五百三十条を次のように改める。
前 の 広告と 同 一 の方 法 に よる 広告 の撤 回 は 、こ れ を 知ら な い者 に 対 して も 、 そ の 効 力を 有 す
(懸賞広告の撤回の方 法)
第五百三十条
- 88 -
2
る。
広告 の撤 回は 、前 の広告と 異なる 方 法に よって も 、すること ができ る 。 ただし 、 その撤 回は 、これを 知
った者に対してのみ、その効力を有する。
第五百三十三条中「その債務の履行」の下に「(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)」
を加える。
削除
第五百三十四条及び第五百三十五条を次のように改める。
第五百三十四条及び第五百三十五条
第五百三十六条第一項中「前二条に規定する場合を除き、」を削り、「債務者」を「債権者」に、「を受
け る 権 利 を 有 し な い 」を 「 の 履 行を 拒む こ と がで き る 」 に 改 め 、同 条 第 二 項 中 「 債 務 者 」を 「 債 権 者 」 に 、
「 を 受け る 権 利を 失わ な い 」 を 「 の 履 行を 拒む こ と がで き な い 」 に 改 め 、 「 に お いて 」 の下 に 「 、債 務 者 は
」を加える。
第五百三十七条第 二項中「前項」を「第一項」に改め、同 項を同条第三 項とし、同条第一 項の次に次の一
項を加える。
- 89 -
2
2
前項の契約は、その成立の時に第三者が現に存しない場合又は 第三者が特定して いない場合で あっても
、そのためにその効力を妨げられない。
第五百三十八条に次の一項を加える。
前条の規定により第三者の権利が発生した後に、債務者がその第三者に対する債務を履行しない場合に
は、同条第一項の契約の相手方は、その第三者の承諾を 得な け れ ば 、 契 約を 解 除 す るこ と が で き な い 。
第五百四十一条の見出しを「(催告による解除)」に改め、同条に次のただし書を加える。
ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして 軽微
で あ るとき は 、こ の限 りで な い。
第五百四十二条及び第五百四十三条を次のように改める。
次に掲げる場合には 、債権者は、前条 の催告をするこ と なく、直ち に契約の解除をするこ
(催告によら ない解除)
第五百四十二条
債務の全 部の履 行が不能で あるとき 。
とができる。
一
- 90 -
2
二
債務の一 部の履行が不能である場合又は債務者が その債務の一 部の履行を拒絶する意 思を 明確に表示
債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を 明確に表示したとき。
前各号に掲げ る場合のほか、債務者がその債務の履行を せず 、債権者が前条 の 催告を して も 契 約を し
た 目的を達することができ ない場合 において 、債務者が 履 行をしないで その時 期を経過したとき 。
契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行を しなければ契約を し
した場合において 、残存する部分のみでは契約をした目的を達するこ とができないとき。
三
四
五
た 目的 を 達 す る の に 足 り る 履 行が され る 見 込 み が な いこ と が 明 ら かで あ るとき 。
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の一部の解除をすることがで
一
債務者がその債務の一 部の履行を拒絶する意思を 明確に表示したとき。
債務の一 部の履行が不能であるとき。
きる。
二
債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるも ので あるときは、債権者は、前二条
(債権者の責めに帰すべき事由による場合)
第五百四十三条
- 91 -
3
の規定による契約の解除をすることができない。
第五百四十五条中第三項を第四項と し、第二項の次に次の一項を加える。
第 一 項 本 文 の 場 合 に お いて 、 金 銭 以外 の 物 を 返 還 す ると き は 、 そ の 受 領 の 時 以 後 に 生 じ た 果 実 を も 返 還
しなければならない。
第五百四十八条の見出し中「行為等」を 「故意による 目的物の損傷等」に改め、同条第一項中「自己 の行
為」を「故意」に改め、同項に次のただし書を加える。
ただし 、解除権を有す る者が その解除権を有 することを 知らなか ったときは 、こ の限りで ない。
第五百四十八条第二項を削る。
契約の当事者の一方が第三者との間で契約上の地位を譲渡する旨の合意をした場合に
契約上の地位の移転
第三編第二章第一節中第三款を第四款とし、第二款の次に次の一款を加える。
第三款
第五百三十九条の二
お いて 、 そ の 契 約 の 相 手 方 が そ の 譲 渡 を 承 諾 し た と き は 、 契 約 上 の 地 位 は 、 そ の 第 三 者 に 移 転 す る 。
第三編第二章第一節に次の一款を加える。
- 92 -
第五款
定型約款
(定型約款の合意 )
定型取引(ある 特定の者が不特定 多数の者を 相手方として 行う取引で あって 、その内
一
定 型 約 款 を 準 備 し た 者 ( 以 下 「 定 型 約 款 準 備 者 」と いう。 )があら かじ めその定 型約 款を 契約の内 容
定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき。
前項の規定にかかわらず 、同項の条項のうち 、相手方 の権利を制限し 、又は相手方の義 務を加重する条
とする旨を相手方に表示して いたとき。
二
同 じ 。 ) の 個 別 の 条 項 に つ いて も 合 意 を し た も のと み な す 。
引 に お いて 、契 約 の 内 容と す る こ と を 目 的 と し て そ の 特 定 の 者 に よ り 準 備 され た 条 項 の 総 体 を い う 。 以 下
の 合 意 ( 次 条 に お いて 「 定 型 取 引 合 意 」 と い う 。 ) を し た 者 は 、 次 に 掲 げ る 場 合 に は 、 定 型 約 款 ( 定 型 取
容の全部又は一部が画一的であるこ とがその双方にと って合理的なものを いう。以下同じ。)を 行うこと
第五百四十八条の二
2
項で あ っ て 、そ の 定 型 取 引 の 態 様 及 び その 実 情 並 び に 取 引 上 の 社 会 通 念 に 照 ら し て 第 一 条 第 二 項 に 規 定 す
る 基 本 原 則 に 反 し て 相 手 方 の 利 益を 一 方 的 に 害 す る と 認 められ るも の に つ いて は 、合 意 を し な か っ た も の
- 93 -
とみなす。
(定型約款の内容の表示)
定型取引を行い、又は行おうとする定型約款準備者は、定型取引合意の前又は定型取
定 型 約 款 準 備 者 が 定 型 取 引 合 意 の 前 に お いて 前 項 の 請 求 を 拒 んだ と き は 、 前 条 の 規 定 は 、 適 用 し な い 。
付し 、又はこれを 記録した 電磁的記 録を 提供して いた とき は 、こ の限りで な い。
容を示さなければならない。ただし 、定型約款準備者が既に相手方に対して定型約款を記載した書面を交
引 合 意 の 後 相 当 の 期 間 内 に 相 手 方 か ら 請 求 が あ っ た 場 合 に は 、 遅 滞 な く 、 相 当 な 方 法で そ の 定 型 約 款 の 内
第五百四十八条の三
2
定型約款準備者は、次に掲げる場合には、定型約款の変更をすることにより、変更後
た だ し 、 一 時 的 な 通 信 障 害 が 発 生 し た 場 合 そ の 他 正 当 な 事 由 が あ る 場 合 は 、こ の限 りで な い 。
(定型約款の変更)
第五百四十八条の四
の 定 型 約 款 の 条 項 に つ いて 合 意 が あ っ た も の と み な し 、 個 別 に 相 手 方 と 合 意 を す る こ と な く 契 約 の 内 容 を
定型約款の変更が、相手方の一 般の利益に適合するとき。
変更することがで きる。
一
- 94 -
2
3
4
二
定型約款の変更が、契約をした 目的に反せず 、か つ、変更の必要性 、変更後の内容の 相当性、こ の条
の規定により定 型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変 更に係る事情に
照らして 合理的 なも ので あるとき 。
定型約款準備者は、前項の規定に よる定型約款の変 更をするときは、その効力発生時期を定 め、かつ、
定型約款を変更する旨及び変更後の定型約款の内 容並びにその効力発生時期を インターネット の利用その
他の適切な方法により周知しなければならない。
第一項第二号の規定による定型約款の変 更は、前項の効力発 生時期が到来するまで に同項の規定による
周知をしなければ、その効力を 生じない。
第 五 百 四 十 八 条 の 二 第 二 項 の 規 定 は 、 第 一 項 の 規 定 に よる定 型 約 款 の 変 更 に つ いて は 、 適 用 し な い。
第五百四十九条中「自己の」を「ある」に改める。
第五百五十条の見出し中「撤回」を「解除」に改め、同条中「撤回する」を「解除をする」に改める。
第五百五十一条の見出しを「(贈与者の引渡義務等)」に改め、同条第一項を次のように改める。
贈 与者 は 、贈 与 の 目的で あ る 物 又 は 権 利を 、贈 与 の 目的 と して 特定し た 時 の 状 態で 引き 渡 し 、 又は 移転
- 95 -
することを約したものと推定する。
第五百五十七条第一項中「当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主は その手付を放棄し 、売主
はその倍額を償還して」を「買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を 現実に提供して」に改め、同項に
次のただし書を加える。
ただし、その相 手方が契約の履行に 着手した後は 、こ の限りで ない。
第五百五十七条第二項中「第五百四十五条第三項」を「第五百四十五条第四項」に改める。
第五百六十条から第五百六十二条までを次のように改める。
売 主 は 、 買 主 に 対 し 、 登 記 、 登 録 そ の 他 の 売 買 の 目 的 で あ る 権 利 の 移 転 に つ いて の 対 抗 要 件
(権 利移転の対抗要件に係る売主の義務)
第五百六 十条
を備えさせる義務を負う。
他 人 の 権 利(権 利 の 一 部が 他 人 に 属 す る 場 合 に おけ る そ の 権 利 の一 部を 含 む 。 )を 売 買 の
(他人の権利の売買における売主の義務)
第五百六十一条
目的としたときは 、売主は、その権 利を取得して買主に移転する義務を 負う。
- 96 -
(買主の追完請求権)
引 き 渡 さ れ た 目 的 物 が 種 類 、 品 質 又 は 数量 に 関 し て 契 約 の内 容 に 適 合 し な いも ので ある と
前 項 の 不 適 合 が 買 主 の 責 め に 帰 す べ き 事 由 に よ る も ので ある と き は 、 買 主は 、 同 項 の 規定 に よ る 履 行 の
法と 異なる方 法に よる履 行の追 完を すること ができ る。
す るこ と が で き る 。 た だ し 、 売 主 は 、 買 主 に 不 相 当 な 負 担 を 課 す る も ので な いとき は 、 買 主 が 請 求 し た 方
きは、買主は 、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求
第五百六十二条
2
追完の請求をすることができない。
第五百六十三条の前の見出しを削り、同条から第五百六十七条までを 次のように改める。
(買主の代金減額請求権)
前 条 第 一 項 本 文 に 規 定 す る 場 合 に お い て 、 買 主 が 相 当 の 期 間 を 定 めて 履 行 の 追 完 の 催 告 を
前 項 の 規定 に か かわ らず 、 次に 掲 げ る 場合 に は 、買 主は 、同 項 の 催告 を す るこ と な く 、 直ち に 代 金 の減
とができる。
し、その期間内に履行の追 完がないときは、買主は、その不適合の程度 に応じて 代金の減 額を 請求するこ
第五百六十三条
2
- 97 -
3
一
売主が履行の追完を拒絶する意 思を 明確に表示したとき。
履行の追完が 不能であるとき。
額を 請求するこ と ができ る。
二
契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行を しなければ契約を し
前 三 号 に 掲げ る 場 合 のほ か 、 買 主 が 前 項 の 催 告 を して も 履 行 の 追 完を 受け る 見 込 み が な いこ と が 明 ら
た目的を達することができ ない場合 において 、売主が履 行の追完をしないで そ の時期を経過したとき 。
三
四
かで あるとき。
第 一 項 の 不 適 合 が 買 主 の 責 め に 帰 す べき 事 由 に よ る も ので あ ると き は 、買 主は 、前 二 項 の 規定 に よる 代
金の減額の請求をすることができない。
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第
(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
第五百六十四条
五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。
(移転した権利が 契約の内容に適合 しない場合におけ る売主の担保責任 )
- 98 -
第五百六十五条
前 三 条 の 規 定 は 、 売 主 が 買 主 に 移 転 し た 権 利 が 契 約 の 内 容に 適 合 し な い も ので あ る 場 合 (
権 利 の 一 部 が 他 人 に 属 す る 場 合 に お いて そ の 権 利 の 一 部を 移 転 し な いと き を 含む 。 ) に つ いて 準 用 す る 。
売 主が 種類 又は 品質 に 関して 契 約 の内 容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合にお
(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
第五百六十六条
いて 、買主が その 不適合を 知った時 から一 年以内にその 旨を 売主に通知しないときは 、買主は 、その 不適
合を理由として、履行の追 完の請求 、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることがで
きない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって 知らなかったときは、
こ の 限 りで な い。
売 主 が 買 主 に 目 的 物 ( 売 買 の 目 的 と し て 特 定 し た も の に 限 る 。 以 下 こ の条 に お いて 同 じ 。
( 目的 物 の 滅 失等 に つ いて の危 険 の 移転 )
第五百六十七条
)を 引き 渡 し た 場 合 に お いて 、 そ の 引 渡 し が あ っ た 時 以 後 に そ の 目 的 物 が 当 事 者 双 方 の 責 め に 帰 す る こ と
ができ ない事由に よって 滅失し、又は損傷したときは 、買主は、その滅失又は損傷を理由として 、履行の
追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び 契約の解除をすることができない。こ の場合におい
- 99 -
2
て 、買 主は 、代 金の支 払を 拒む こ と ができ な い。
売主が契 約の内 容に適合す る 目的 物をも って 、その 引渡し の債 務 の履 行を 提 供した にも かかわ らず 、買
主が その履 行を 受け ることを拒み 、 又は 受け ることができ ない場合にお いて 、その履 行の提 供があった時
以後に当事者双方 の責めに帰するこ とができない事由によって その目的物が滅失し、又は損傷したときも
、前項と同 様とす る。
第五百六十八条の見出しを「(競売における担保責任等)」に改め、同条第一項中「強制競売」を「民事
執 行 法 そ の 他 の 法 律 の 規 定 に 基 づ く 競 売 ( 以 下 こ の 条 に お いて 単 に 「 競 売 」 と い う 。 ) 」 に 、 「 第 五 百 六 十
一条から前条まで 」を「第 五百四十一条及び第 五百四十二条の規定並びに第五百六十三条(第五百六十五条
前三項の規定は、競売の目的物の種類又は品質に関する不適合については、適用しない。
に お いて 準 用 す る 場 合 を 含む 。 ) 」 に 改 め 、 同 条 に 次 の 一 項を 加 え る 。
4
第五百七十条及び第五百七十一条を 次のように改める。
買 い 受け た 不 動 産 に つ いて 契 約 の 内 容 に 適 合 し な い先 取 特 権 、質 権 又は 抵 当 権 が 存 して いた
(抵当権等がある場合の買主による費用の償還請求)
第五百七十条
- 100 -
場 合 に お いて 、 買 主 が 費 用 を 支 出 し て そ の 不 動 産 の 所 有 権 を 保 存 し た と き は 、 買 主 は 、 売 主に 対 し 、 そ の
削除
費用の償還を請求することができる。
第五百七十一条
第五百七十二条中「第五百六十条から前条までの規定 による」を「第五百六十二条第一項本文又は第五百
六十五条に規定する場合における」に改める。
第五百七十六条の見出し中「失う」を「取得することができ ない等 の」に改め、同条中「ために」を「こ
と その他の事 由に より 、」に 、「 又は一 部を 」を 「 若しくは一部を取得することができ ず 、又は」に、「限
度」を「程度」に改める。
第 五 百 七 十 七 条 中 「 不 動 産 に つ いて 」 の下 に 「 契 約 の内 容 に 適 合 し な い 」を 加 え る 。
第五百七十九条中「支払った代金」の下に「(別段の合意をした場合にあっては、その合意により定めた
金 額 。 第 五 百 八 十 三 条 第 一 項 に お いて 同 じ 。 ) 」 を 加 え る 。
第五百八十一条第一項中「対しても 、その効力を生ずる」を「対抗することができる」に改め、同条第二
項 中 「 登 記 を し た 」 を 「 前 項 の 登 記 が され た 後 に 第 六 百 五 条 の 二 第 一 項 に 規定 す る 対 抗 要 件 を 備 え た 」 に 改
- 101 -
める。
第五百八十七条の次に次の一条を加える。
(書面でする消費貸借等)
前条の規定にかかわらず 、書面で する消費貸借は、当事者の一方が金銭その他の物を
消費貸借がその内 容を記録した電磁的記録によって されたときは 、そ の消費貸借は 、書 面 によって され
決定を 受け たとき は 、 そ の効 力を 失 う。
書 面 で す る 消 費 貸 借 は 、 借 主 が 貸 主 か ら 金 銭 そ の 他 の物 を 受 け 取 る 前 に 当 事 者 の一 方 が 破 産 手 続 開 始 の
請求することができる。
る 。 こ の場 合 に お いて 、 貸 主 は 、 そ の 契 約 の 解 除 に よ っ て 損 害 を 受け たと き は 、 借 主 に 対 し 、 そ の 賠 償 を
書面でする消費貸借の借主は、貸主から 金銭その他の物を 受け 取るまで 、契約の解 除をすることができ
を 約す るこ と に よ って 、 そ の効力を 生ず る 。
引き 渡すことを 約 し 、相手方が その 受け 取った 物と 種類 、品質及び 数量の同じ 物をも って 返 還をすること
第五百八十七条の二
2
3
4
たものとみなして 、前三項の規定を適用する。
- 102 -
第 五 百 八 十 八 条 中 「 消 費 貸 借 に よ ら な いで 」 を 削 る 。
第五百八十九条及び第五百九十条を 次のように改める。
( 利息 )
貸 主は 、特約がなけ れば 、借 主に対して 利息を 請求することができ ない。
前 項 の 特 約が あ ると き は 、貸 主は 、借 主が 金銭 そ の 他 の 物を 受け 取 っ た 日 以 後 の 利息を 請求 す る こ と が
第五百八十九条
2
できる。
(貸主の引渡義務等)
第 五 百 五 十 一 条 の 規定 は 、前 条 第 一 項 の 特 約 の な い 消 費 貸 借 に つ いて 準 用 す る 。
前条第一項の特約の有無にかかわらず 、貸主から引き 渡 され た 物 が 種 類 又 は 品 質 に 関 し て 契 約 の 内 容 に
第五百九十条
2
適 合 し な いも ので あ ると き は 、借 主 は 、 そ の 物 の価 額 を 返 還す るこ と が で き る 。
第五百九十一条第二項中「借主は」の下に「、返還の時期の定めの有無にかかわらず」を加え、同条に次
当 事 者 が 返 還 の 時 期を 定 め た 場 合 に お いて 、貸 主 は 、借 主が そ の時 期 の前 に 返 還を し た こ と に よ って 損
の一項を加える。
3
- 103 -
害を受けたとき は、借主に対し、その賠償を請求することができる。
第 五 百 九 十 三 条 中 「 一 方 が 」 の下 に 「 あ る 物を 引き 渡 すこ と を 約 し 、 相 手方 が そ の 受け 取 っ た 物 に つ いて
」を加え、「した後に返還をすること を 約して 相手方からある物を 受け 取る」を「して 契約が終了したとき
に返還をすることを 約する」に改め、同条の次に次の一条を加える。
貸 主は 、借 主が 借 用 物を 受け 取 る まで 、契 約 の 解 除 を す るこ と ができ る 。 た だ し 、書
(借用物受取り前の貸主による使用貸借の解除)
第五百九十三条の二
面 に よ る 使 用 貸 借 に つ いて は 、こ の 限 りで な い 。
第五百九十六条の見出しを「(貸主の引渡義務等)」に改める。
第五百九十七条から第五百九十九条までを次のように改める。
(期間満了等による使用貸借の終了)
当事者が使用貸借の期間を定めたときは、使用貸借は、その期間が満了することによって
当事者が使用貸借の期間を定めなかった場合において、使用及び収益の目的を定めたときは、使用貸借
終了する。
第五百九十七条
2
- 104 -
3
は 、借 主が そ の 目的 に 従 い 使用及 び 収 益を 終え るこ と に よって 終了す る 。
使用貸借は 、借 主の死亡によって 終了する。
(使用貸借の解除)
貸 主は 、 前 条 第 二 項 に 規 定 す る 場 合 に お いて 、 同 項 の 目 的 に 従 い 借 主 が 使 用 及 び 収 益を す
借 主は 、 い つで も 契 約 の解除 を す るこ と が で き る 。
除をすることができる。
当事者が使用貸 借の期間並びに使用及び収益の目的を定 めなかったときは 、貸 主は 、いつでも契約 の解
るのに足りる期間を経過したときは 、契約の解除をすることができる。
第五百九十八条
2
3
(借主による収去等)
借 主は 、借 用 物を 受け 取 っ た 後 にこ れ に 附 属 させ た 物が あ る 場 合 に お いて 、 使 用 貸 借 が 終
借 主は 、借 用 物 を 受け 取 っ た 後 に こ れ に 附 属 させた 物を 収 去するこ と がで き る 。
又は分離するのに 過分の費用を要す る物については、こ の限りでない。
了したときは、その附属させた物を 収去する義務を負う。ただし、借用物から分離することができない物
第五百九十九条
2
- 105 -
3
2
借主は 、借 用物を 受け 取った後にこれ に生じた損傷がある場合において 、使用貸借が終了したときは 、
その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が借主の責めに帰することができ ない事由による
も ので あ るとき は 、こ の限 りで な い 。
第六百条に次の一 項を加える。
前 項の損害賠償 の請求権について は 、貸 主が返 還を 受けた時から一 年を経 過するまで の間は 、時 効は 、
完成しない。
第 六 百一 条 中 「 支 払 う こ と 」 の下 に 「 及 び 引 渡 し を 受け た 物を 契 約 が 終 了 し た と き に 返 還 す るこ と 」 を 加
える。
第六 百二条中「処分につき 行為 能力の制限を 受けた 者 又は」を 削り、同 条に後段として 次 のように加える。
契 約で こ れ よ り 長 い 期 間 を 定 め た と き で あ って も 、 そ の 期 間 は 、 当 該 各 号 に 定 め る 期 間 と す る 。
第六百四条中「二十年」を「五十年」に改める。
第六百五条中「その後」を削り、「に対しても、その効力を生ずる」を「その他の第三者に対抗すること
ができる」に改め、同条の次に次の三 条を加える。
- 106 -
(不動産の賃貸人たる地位の移転)
前条、借地借家法( 平成三年法律第九十号)第十条又は第三十一条その他の法令の規定に
第一項又は第二項後段の規定により賃貸人たる地位が譲受人又はその承継人に移転したときは、第六百
の登記をしなければ 、賃借 人に対抗 することができ な い。
第 一 項 又は 前 項 後 段 の 規定 に よ る 賃 貸 人た る 地 位 の 移 転 は 、賃 貸 物で ある 不 動 産 に つ い て 所 有 権 の 移 転
ていた賃貸人たる地位は、譲受人又はその承継人に移転する。
こ の場 合 に お いて 、 譲 渡 人 と 譲 受 人 又 は そ の 承 継 人 と の間 の 賃 貸 借 が 終 了 し た と き は 、 譲 渡 人 に 留 保 され
の不動産を譲受人が譲渡人に賃貸する旨の合意をしたときは 、賃貸人たる地位は、譲受人に移転しない。
前項の規定にかかわらず、不動産の譲渡人及び譲受人が、賃貸人たる地位を譲渡人に留保する旨及びそ
地位は、その譲受人に移転する。
よ る 賃 貸 借 の 対 抗 要 件 を 備 え た 場 合 に お いて 、 そ の 不 動 産 が 譲 渡 され た と き は 、 そ の 不 動 産 の 賃 貸 人 た る
第六百五条の二
2
3
4
八条の規定による費用の償還に係る債務及び第六百二十二条の二第一項の規定による同項に規定する敷金
の返還に係る債務は、譲受人又はその承継人が承継する。
- 107 -
不 動 産 の 譲 渡 人 が 賃 貸 人で あ る と き は 、 そ の 賃 貸 人 た る 地 位 は 、 賃 借 人 の 承 諾 を 要 し な い
(合意による不動産の賃貸人たる地位の移転)
第六百五条の三
で 、 譲 渡 人 と 譲 受 人 と の 合 意 に よ り 、 譲 受 人 に 移 転 さ せ る こ と が で き る 。 こ の 場 合 に お いて は 、 前 条 第 三
項及び第四項の規定を準用する。
不動産の賃借人は、第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を 備えた場合において 、次
(不動産の賃借人による妨害の停止の請求等)
第六百五条の四
その不動産の占有を第三者が妨害して いるとき
その第三者に対する妨害の停止の請求
の各号に掲げるときは 、それぞれ 当該各号に定める請求をするこ とができる。
一
その不動産を第三者が占有しているとき
その第三者に対する返還の請求
二
第六百六条の見出しを「(賃貸人による修繕等)」に改め、同条第一項に次のただし書を加える。
た だ し 、 賃 借 人 の 責 め に 帰 す べき 事 由 に よ って そ の 修 繕 が 必 要と な っ た と き は 、こ の 限 りで な い 。
第六百七条の次に次の一条を加える。
(賃借人による修繕)
- 108 -
第六百七条の二
賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をする
急迫の事情があるとき。
人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。
賃借人が賃貸 人に修繕が必要で ある旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸
ことができる。
一
二
第六百九条中「収益を目的」を「耕作又は牧畜を目的」に改め、ただし書を削る。
第六百十一条の見出しを「(賃借物の一部滅失等による賃料の減 額等 )」に改め、同条第一項を 次のよう
に改める。
賃 借 物 の 一 部 が 滅 失 そ の 他 の 事 由 に よ り 使 用 及 び 収 益を す る こ と が で き な く な っ た 場 合 に お いて 、 それ
が 賃 借 人 の 責 めに 帰す るこ と がで き な い事 由 に よるも ので あ ると き は 、 賃 料は 、 そ の 使 用 及 び 収 益を す る
ことができ なくな った部分の割合に 応じて 、減額され る。
第六百十一条第二項中「前項の」を 「賃借物の一部が 滅失その他の事由により使用及び収 益をすることが
できなくなった」に改める。
- 109 -
第六百十三条第一項中「に対して 直 接に」を「と賃借 人と の間の賃貸借 に基づく賃借人の債務の範囲を限
賃借人が適法に賃借物を転貸した 場合には、賃貸人は、賃借人との間 の賃貸借を合意に より解除したこ
度として 、賃貸 人に 対して 転貸借に基づく債務を 直接履 行する」に改め、同条に次の一 項を 加える。
3
とをもって転借人に対抗することができない。ただし 、その解除の当時、賃貸人が賃借人の債務 不履行に
よる解除権を有して いたときは 、こ の限りで ない。
第六百十六条の見出しを「(賃借人による使用及び収益)」に改め、同条中「、第五百九十七条第一項及
び第五百九十八条」を 削る。
第三編第二章第七節第三款中第六百十七条の前に次の一条を加える。
賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができ なくなった場合
(賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了)
第六百十六条の二
には、賃貸借は、これによって終了する。
第六百十九条第二項ただし書中「ただし、」の下に「第六百二十二条の二第一項に規定する」を加える。
第 六 百 二 十 条 中 「 お いて 、 当 事 者 の 一 方 に 過 失 が あ っ た と き は 、 そ の 者 に 対 す る 」 を 「 お い て は 、」 に 改
- 110 -
める。
第六百二十一条及び第六百二十二条を次のように改める。
賃 借 人は 、賃借 物を 受け 取 った 後にこ れ に 生じ た 損 傷( 通 常 の 使用及び 収 益に よって 生じ
(賃借人の原状回復義務)
第六百二十一条
た 賃 借 物 の 損 耗 並 び に 賃 借 物 の 経 年 変 化 を 除 く 。 以 下 こ の条 に お いて 同 じ 。 ) が あ る 場 合 に お いて 、 賃 貸
借が終了したとき は、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰するこ
と がで き な い事 由 に よ る も ので あ ると き は 、 こ の 限 りで な い 。
第五百九十七条第一項、第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百条の規定は、賃貸
(使用貸借の規定の準用)
第六百二十二条
借 に つ いて 準 用 す る 。
賃貸人は、敷金(いかなる名目に よるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づい
敷金
第三編第二章第七節に次の一款を加える。
第四款
第六百二十二条の二
- 111 -
2
て 生ず る 賃 借 人 の賃 貸 人 に 対 す る 金 銭 の 給 付を 目的 と す る 債 務を 担 保す る 目的で 、賃借 人 が 賃 貸 人 に 交 付
する 金銭を いう。 以下こ の条において 同 じ。 )を 受け 取 って いる 場 合 に お いて 、 次 に 掲 げ る と き は 、 賃 借
人 に 対 し 、 そ の 受 け 取 っ た 敷 金 の 額 か ら 賃 貸 借 に 基 づ いて 生 じ た 賃 借 人 の 賃 貸 人 に 対 す る 金 銭 の 給 付を 目
一
賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。
賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受け たとき 。
的とする債務の額を控除した残額を 返還しなければならない。
二
賃貸 人は 、賃借 人 が賃貸借に 基づ いて 生 じた 金銭 の給付を 目的と す る債 務を履 行し な いとき は 、敷金を
その債務の弁済に充てるこ とができる。こ の場合にお いて 、賃借 人は 、賃貸 人に対し 、敷 金を その債務の
弁済に 充て るこ と を 請求 す るこ と がで き な い。
第六百二十四条の次に次の一条を加える。
労働者は、次に 掲げる場合には、既にした履行の割 合に応じて 報酬を 請求することが
(履行の割合に応じた報酬)
第六百二十四条の二
できる。
- 112 -
二
一
雇用が履行の中途で 終了したとき。
使用者の責めに帰することができない事由によって労働に従事することができなくなったとき。
第六百二十六条第一項中「雇用が当事者の一方若しくは第三者の終身の間継続すべき 」を「その終期が 不
確 定 で あ る 」 に 改 め 、 た だ し 書 を 削 り 、 同 条 第 二 項 中「 と き は 、三 箇 月 前 に 」を 「 者 は 、 それ が 使用 者で あ
るときは三箇月前、労働者であるとき は二週間前に、」に改める。
第六百二十七条第 二項中「には、」の下に「使用者からの」を加える。
第六百三十四条の前の見出しを削り、同条から第六百三十六条までを次のように改める。
次 に 掲 げ る 場 合 に お いて 、 請 負 人 が 既 に し た 仕事 の 結 果 の う ち 可 分 な 部 分 の 給 付 に よ っ て
(注 文者が 受け る 利益の割 合に 応じた報酬)
第六百三十四条
注 文 者 が 利 益 を 受け る と き は 、 そ の 部 分 を 仕 事 の 完 成 と み な す 。 こ の 場 合 に お いて 、 請 負 人 は 、 注 文 者 が
一
請 負 が 仕 事 の 完 成 前 に 解 除 され た と き 。
注文者の責めに帰することがで きない事由によっ て仕事を 完成することができなくなったとき 。
受ける利益の割合 に応じて 報酬を 請求することができ る。
二
- 113 -
第六百三十五条
削除
請負人が種類又は品質に関して 契約の内容に適合しない仕事の目的物を 注文者に引き 渡し
(請負人の担保責任の制限)
第六百三十六条
たとき(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事 が終了した時に仕事 の目的物が種類又は品質に関し
て契約の内容に適合しないとき)は 、注文者は、注文者 の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によ
って 生じた不適合を理由として 、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償 の請求及び契約の解除
を す る こ と が で き な い 。 た だ し 、 請 負 人 が そ の 材 料 又は 指 図 が 不 適 当で あ る こ と を 知り な が ら 告 げ な か っ
たときは、こ の限りでない。
第六百三 十七条の前の見出しを 削り、同条から第六 百四十条までを次のように改める。
前 条 本 文 に 規 定 す る 場 合 に お いて 、注 文 者 が そ の 不 適 合 を 知 っ た 時 か ら 一 年 以 内 に そ の 旨
(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
第六百三十七条
を請負人に通知し ないときは、注文者は、その不適合 を理由として 、履 行の追完の請求、報酬の減額の請
求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができ ない。
- 114 -
2
前 項 の 規定 は 、仕事 の 目的 物を 注 文 者 に 引き 渡した 時 ( そ の引渡しを 要 し な い場合 に あ って は 、仕事 が
削除
終 了 し た 時 ) に お いて 、 請 負 人 が 同 項 の 不 適 合 を 知 り 、 又 は 重 大 な 過 失 に よ っ て 知 ら な か っ た と き は 、 適
用しない。
第六百三十八条から第六百四十条まで
第六百四十二条第一項後段を削り、同項に次のただし書を加える。
ただし、請負人に よる契約の解除については、仕事を 完成した後は、こ の限りで な い。
第六百四十二条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一
前項に規定する場合において、請負人は、既にした仕事の報酬及びその中に含まれていない費用につい
項を 加える。
2
て 、破 産財団 の配当に加 入すること ができ る。
第六百四十四条の次に次の一条を加える。
受任者は、委任者の許諾を 得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、
(復受任者の選任等)
第六百四十四条の二
- 115 -
2
3
復受任者を選任することができない。
代 理 権 を 付 与 す る 委 任 に お いて 、 受 任 者 が 代 理 権 を 有 す る 復 受 任 者 を 選 任 し た と き は 、 復 受 任 者 は 、 委
任者に対して 、その権限の範囲内において 、受任者と同一の権利を有し 、義務を負う。
第六百四十八条第三項を次のように改める。
一
委任が履行の中途で 終了したとき。
委任者の責めに帰することができない事由によって 委任事務の履行をするこ とができなくなったとき。
受任者は、次に 掲げる場合には、既にした履行の割 合 に 応じて 報 酬を 請求 す ること がで き る。
二
第六百四十八条の次に次の一条を加える。
(成果等に対する報酬)
委任事務の履 行により得られる成 果に対して 報酬を 支払うことを約した場合において
第六百三十四条の規定は、委任事務の履行により得られる成果に対して報酬を支払うことを約した場合
、その成果が引渡しを要するときは 、報酬は、その成果の引渡しと同時に、支払わなければならない。
第六百四十八条の二
2
に つ いて 準 用 す る 。
- 116 -
2
第六百五十一条第二項を次のように改める。
前項の規定により委任の解除をした者は、次に掲げ る場合には、相手方の損害を賠償し なければならな
一
委任者が受任者の利益(専ら報 酬を 得ることによるも のを 除く。 )をも 目 的と する 委任を 解除し たと
相手方に不利な時期に委任を解除したとき。
い 。 た だ し 、や む を 得 な い 事 由 が あ っ た と き は 、こ の 限 りで な い 。
二
き。
第六百五十七条中「相手方のために保管をす ることを 約して ある 物を 受け 取る」を「あ る 物を 保管するこ
とを 相手方に委託し、相手方がこれを承諾する」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(寄託物受取り前の寄託者による寄託の解除等)
寄託者は、受寄者が寄託物を受け 取るまで 、契約の解除をすることができる。こ の場
無報酬の受寄者は、寄託物を受け 取るまで 、契約の解除をすることができる。ただし、書面による寄託
ることができ る。
合 に お いて 、 受 寄 者 は 、 そ の 契 約 の 解 除 に よ って 損 害 を 受け たとき は 、 寄 託 者 に対 し 、 そ の賠 償を 請求 す
第六百五十七条の二
2
- 117 -
3
に つ いて は 、こ の限 りで な い 。
受寄者(無報酬で 寄託を 受け た 場 合にあって は 、書 面 に よる寄託 の受寄者に限る。 )は 、寄託 物を 受け
取 る べ き 時 期 を 経 過 し た に も か か わ ら ず 、 寄 託 者 が 寄 託 物 を 引き 渡 さ な い 場 合 に お いて 、 相 当 の 期 間 を 定
めて そ の 引 渡 し の 催 告 を し 、 そ の 期 間 内 に 引 渡 し が な いとき は 、契 約 の解 除を す るこ と がで き る 。
第六百五十八条第一項中「使用し、又は第三者にこれを 保管させる」を「使用する」に改め、同条第 二項
再 受 寄 者 は 、 寄 託 者 に 対 し て 、 そ の 権 限 の 範 囲 内 に おいて 、 受寄 者 と 同 一 の 権 利を 有 し 、義 務を 負 う 。
第六百五十八条に次の一項を加える。
保管させることができない。
受寄者は 、寄託者 の承諾を 得たとき 、又はやむ を 得ない事由があるときで なければ 、寄託物を第三者に
を次のように改める。
2
3
第六百五十九条の見出しを「(無報酬の受寄者の注意 義務)」に改め、同条中「で寄託を 受け た者」を 「
の受寄者」に改める。
第六百六十条の見出しを「(受寄者の通知義務等)」に改め、同条に次のただし書を加える。
- 118 -
2
3
2
た だ し 、寄 託 者 が 既 にこ れ を 知 っ て い る と き は 、こ の限 りで な い 。
第六百六十条に次の二項を加える。
第 三 者 が 寄 託 物 に つ いて 権 利 を 主 張 す る 場 合 で あ っ て も 、 受 寄 者 は 、 寄 託 者 の 指 図 が な い限 り 、 寄 託 者
に対しその寄託物を返還しなければならない。ただし、受寄者が前項の通知をした場合又は同項ただし書
の 規 定 に よ り そ の 通 知を 要 し な い 場 合 に お いて 、 そ の寄 託 物を そ の第 三 者 に 引 き 渡す べき 旨を 命ず る 確定
判 決 ( 確 定 判 決と 同 一 の 効 力 を 有 す る も の を 含む 。 )が あ っ た と き で あ って 、 そ の 第 三 者 に そ の 寄 託 物 を
引き 渡したときは 、こ の限りで ない。
受寄者は 、前項の規定 により寄託者に対して 寄託 物を返還しなけ ればならない場合には 、寄託者にその
寄託物を 引き渡したことによって第三者に損害が生じたときであっても 、その賠償の責任を負わない。
第六百六十二条の見出しを「(寄託者による返還請求等)」に改め、同 条に次の一項を加える。
前 項 に 規 定 す る 場 合 に お いて 、 受 寄 者 は 、 寄 託 者 が そ の 時 期 の 前 に 返 還 を 請 求 し た こ と に よ って 損 害 を
受けたときは、寄 託者に対し、その賠償を 請求するこ とができる。
第六百六十四条の次に次の一条を加える。
- 119 -
( 損 害 賠 償 及 び 費 用 の 償 還 の 請 求 権 に つ いて の 期 間 の 制 限 )
寄託物の一部滅失又は損傷によって 生じた損害の賠償及び 受寄者が支出した費用の償
前 項 の 損 害 賠 償 の 請求 権 に つ いて は 、寄 託 者 が 返 還 を 受け た時 から一 年を 経 過す るまで の間 は 、時 効は
還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。
第六百六十四条の二
2
、完成しない。
第六百六十五条中「第六百五十条まで(同条第三項を除く。 )」を「第六百四十八条まで 、第六百四十九
条並びに第六百五十条第一項及び第二項」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(混合寄託)
複数の者が寄託した物の種類及び品質が同一である場合には、受寄者は、各寄託者の
前 項 に 規 定 す る 場 合 に お いて 、寄 託 物 の 一 部 が 滅 失 したときは 、寄託 者 は 、混合して 保管されて いる総
託した物と同じ数量の物の返還を請求することができ る。
前項の規定に基づき受寄者が複数の寄 託 者 から の寄 託 物を 混合して 保 管したとき は 、寄 託 者は 、その寄
承 諾を 得た と き に 限 り 、こ れ ら を 混 合 して 保 管 す るこ と がで き る 。
第六百六十五条の二
2
3
- 120 -
寄託物に対するその寄託した物の割合に応じた数量の物の返還を請求することができる。この場合におい
ては、損害賠償の請求を妨げない。
受 寄 者 が 契 約 に よ り 寄 託 物 を 消 費 す る こ と が で き る 場 合 に は 、 受 寄 者 は 、 寄 託 され た 物と
第六百六十六条を 次のように改める。
(消費寄託)
第六百六十六条
2
第五百九十一条第二項及び第三項の規定は 、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合につい
第 五 百 九 十 条 及 び 第 五 百 九 十 二 条 の 規定 は 、前 項 に 規定 す る 場 合 に つ いて 準 用 す る 。
種類、品質及び 数量の同じ物をもって返 還しなければならな い。
3
て 準用す る。
第六百六十七条の次に次の二条を加える。
(他の組合員の債 務不履行)
第 五 百 三 十 三 条 及 び 第 五 百 三 十 六 条 の 規 定 は 、 組 合 契 約 に つ いて は 、 適 用 し な い 。
組 合 員は 、 他 の 組 合 員が 組 合 契 約 に 基 づ く 債 務 の 履 行を し な いこ と を 理 由と して 、 組 合 契 約を 解 除 す る
第六百六十七条の二
2
- 121 -
ことができない。
組合 員 の一 人に つ いて 意 思 表示 の 無 効 又は 取 消 し の 原 因 が あ って も 、 他 の 組合 員 の 間
( 組合 員 の一 人に つ いて の意 思 表示 の無 効等 )
第六百六十七条の三
に お いて は 、 組合 契 約は 、 そ の 効 力 を 妨げ られ な い。
第六百七十条の見出し中「業務の」の下に「決定及び 」を加え、同条第一項中「の執行」を削り、「で決
組合の業務の決定及び執行は、組合契約の定めるところにより、一人又は数人の組合員又は第三者に委
する」を 「をも って 決定し 、各 組合 員がこれを 執行する」に 改め、同条第 二項を 次 のように 改める。
2
任することができる。
第六百七十条第三項中「前二項」を「前各項」に改め、同項を同条第五項と し、同条第二項の次に次の二
前項の委任を 受け た者(以下「業 務 執行者」という。 )は 、組合 の業 務を 決定し 、これ を 執行する。こ
項を加える。
3
の 場 合 に お いて 、 業 務 執 行 者 が 数 人 あ る と き は 、 組 合 の業 務は 、業 務執 行者 の過半 数をも って 決定し 、各
業務執行者がこれを執行する。
- 122 -
4
前 項 の 規定 に か かわ ら ず 、 組合 の 業 務 に つ いて は 、 総 組合 員 の同 意 に よ って 決定 し 、 又 は 総 組合 員が 執
行することを 妨げ ない。
第六百七十条の次に次の一条を加える。
(組合の代理 )
各組合員は、組合 の業務を執行する場合にお いて 、組合 員 の過半数の同意を 得た とき は
前二項の 規定にかかわらず 、各 組合員又は各業務執 行者は 、組合の常 務を 行うときは 、単独で 組合員を
ときに限り、組合員を代理することができる。
。 こ の 場 合 に お いて 、業 務 執 行 者 が 数 人 あ る と き は 、 各 業 務 執 行 者 は 、業 務 執 行 者 の 過 半 数 の 同 意 を 得た
前 項 の 規定 に か か わ ら ず 、業 務 執 行者 が あ る と き は 、業 務 執 行者 の み が 組 合 員を 代 理 す るこ と がで き る
、他の組合員を代理することができる。
第六百七十条の二
2
3
代理することがで きる。
第六百七十一条中「業務を」の下に「決定し、又は」を加える。
第六百七十二条第 一 項中「組合契約で 」を「組合契約 の定めるところ に より」に改め、「業 務の」の下に
- 123 -
「決定及び」を加える。
第六百七十三条中「を執行する」を「の決定及び執行をする」に改める。
第六百七十五条の見出しを「(組合の債権者の権利の 行使)」に改め、同条中「その債権の発生の時に組
合 員 の損 失 分担 の割 合を 知ら な か った とき は 、各 組合 員 に対 して 等 し い割 合で 」を 「 組合 財 産に つ いて 」 に
組 合 員 は 、 組 合 財 産で あ る 債 権 に つ いて 、 そ の 持 分 に つ いて の権 利 を 単 独で 行 使 す る こ と が で き な い 。
第六百七十六条中第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。
たときは、その割合による。
することができる。ただし、組合の債権者が その債権の発生の時 に各組合員の損失分担 の割合を 知って い
組合の債権者は 、その選択に従い、各組合員に対して損 失分担の割合又は等し い割合で その権利を 行使
改め、同条に次の一 項を加える。
2
2
第六百七十七条を 次のように改める。
組 合 員 の 債 権 者 は 、 組 合 財 産 に つ いて そ の 権 利を 行 使 す るこ と が で き な い 。
(組合財産に対する組合員の債権者の権利の行使の禁止)
第六百七十七条
- 124 -
第六百七十七条の次に次の一条を加える。
(組合員の加 入)
組合員は、その全員の同意によって、又は組合契約の定めるところにより、新たに組
前 項 の 規定 に よ り 組合 の成 立 後に 加 入し た 組合 員は 、 そ の加 入前 に 生じ た 組合 の債 務 に つ いて は 、こ れ
合 員を 加 入 させ る こ と ができ る 。
第六百七十七条の二
2
を弁済する責任を 負わ ない。
第六百八十条の次に次の一条を加える。
(脱退した組合員の責任等 )
脱 退 し た 組 合 員は 、 そ の脱 退 前 に 生 じ た 組 合 の 債 務 に つ いて 、 従 前 の 責 任 の 範 囲 内 で こ
脱退した組合員は、前項に規定する組合の債務を弁済したときは、組合に対して 求償権を有する。
組合に担保を供させ、又は組合に対して自己に免責を 得させることを請求することができ る。
れ を 弁 済 す る 責 任 を 負 う 。 こ の 場 合 に お いて 、 債 権 者 が 全 部 の 弁済を 受 け な い 間 は 、脱 退 し た 組合 員は 、
第六百八十条の二
2
第六百八十二条中「その目的で ある事業の成功又はそ の成功 の不能」を 「次に掲げる事由」 に改め、同条
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三
二
一
総組合員の同 意
組 合 契 約で 定 め た 解 散 の 事 由 の 発 生
組合契約で定 めた存続期間の満了
組合の目的で ある事業の成功又はその成功の不能
に次の各号を加える。
四
第六百八十五条第二項中「総組合員」を 「組合員」に改める。
第六百八十六条を次のように改める。
第六百七十条第三項から第五項まで並びに第六百七十条の二第二項及び第三項の規定は、
(清算人の業務の決定及び 執行の方法)
第六百八十六条
清算人について 準用する。
第 六 百八 十 七 条 中 「 組 合 契 約で 」を 「 組 合 契 約 の 定 め る と こ ろ に よ り 」 に 改 め る 。
第七百二十二条の見出し中「方法」の下に「、中間利息の控除」を加え、同条第一項中「第四百十七条」
の下に「及び第四百十七条の二」を加える。
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第七百二十四条を次のように改める。
(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
被 害 者 又は そ の 法定 代理 人が 損 害 及 び 加 害 者を 知 った時 から 三 年 間 行 使し な いとき 。
不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって 消滅する。
一
不法行為の時から二十年間行使しないとき。
第七百二十四条
二
第三編第五章中第七百二十四条の次に次の一条を加える。
人 の 生 命 又 は 身 体 を 害 す る 不 法 行 為 に よ る 損 害 賠 償 請 求 権 の 消 滅 時 効 に つ いて の前 条
(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第七百二十四条の二
第 一 号 の 規 定 の 適 用 に つ いて は 、 同 号 中 「 三 年 間 」 と あ る の は 、 「 五 年 間 」 と す る 。
第千十二条第 二項中「第六百四十四条」の下に「、第六百四十五条」を加える。
第千十六条第二項を 削る。
則
第千十八条第二項中「第三項」の下に「並びに第六百四十八条の二」を加える。
附
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こ の法律は 、公 布の日から起 算して 三 年を 超え な い範囲内に おいて 政令で 定 める日 から施 行する。
(施行期日)
第一条
附則第三十七条の規定
ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一
附則第三十三条第三項の規定
公布の日
二
附則第二十一条第二項及び第三項の規定
公布の日から起算して二年九月を超えない範囲内において
公 布 の 日 か ら 起 算 し て 一 年 を 超 え な い 範 囲 内 に お いて 政 令 で 定 め る 日
三
政令で定める日
こ の法律による改正後 の民 法( 以下「新法 」と いう。 )第三条の 二の規定は 、こ の 法律 の施 行の日
(意思能力に関する経過措置)
第二条
( 以下 「 施 行 日 」と い う 。 ) 前 に さ れ た 意 思 表 示 に つ いて は 、 適 用 し な い 。
施 行日前に 制限 行為能 力者( 新 法第十三条第一 項第十号に規定す る制限 行為能 力者 を いう。 以下こ
( 行為 能 力 に 関す る 経 過措 置 )
第三条
の条 に お いて 同 じ 。 )が 他 の 制 限 行 為 能 力者 の 法定 代 理 人と して し た 行 為 に つ いて は 、同 項 及 び 新 法第 百
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二条の規定にか かわらず 、なお従前 の例による。
施行日前に生じたこの法律による改正前の民法(以下「旧法」と いう。)第八十六 条第三項に規定
(無記名債権に関する経過措置)
第四条
す る 無 記 名 債 権 ( そ の 原 因で あ る 法 律 行為 が 施 行 日 前 に され た も のを 含む 。 ) に つ いて は 、 な お 従 前 の 例
による。
施 行日 前 に され た 法律 行為 に つ いて は 、新 法第 九十 条 の 規定 に か かわ らず 、な お 従前 の 例に よる。
(公序良俗に関する経過措置)
第五条
(意思表示に関する経過措置)
施 行日 前 に され た 意 思 表示 に つ いて は 、新 法第九 十 三 条 、第 九 十 五 条 、第 九 十 六 条 第 二 項及 び 第 三
施 行 日 前 に 通 知 が 発 せ ら れ た 意 思 表 示 に つ いて は 、 新 法 第 九 十 七 条 の 規 定 に か か わ ら ず 、な お 従 前 の 例
項並びに第九十八条の二の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第六条
2
による。
(代理に関する経過措置)
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施行日 前 に代理権の発生原因が生じた場合( 代理権授与の表示が された場合を含む 。 )におけるそ
施 行日 前 に 無 権 代理 人が 代理 人と して 行為 を し た 場 合 に おけ る そ の無 権 代理 人 の 責 任 に つ いて は 、新 法
の 代 理 に つ いて は 、 附 則 第 三 条 に 規 定 す る も の の ほ か 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
第七条
2
第 百十 七 条 ( 新 法 第 百十 八 条 に お いて 準 用 す る 場 合 を 含む 。 ) の 規定 に か かわ ら ず 、 な お 従前 の 例 に よ る 。
(無効及び取消しに関する経過措置)
施 行日 前 に 無 効 な 行為 に 基づ く 債 務 の履 行と して 給 付が され た 場 合 に おけ る そ の 給 付を 受け た 者 の
施 行 日 前 に 取 り 消 すこ と が で き る 行為 が され た 場 合 に おけ る そ の 行為 の追 認 ( 法定 追 認 を 含む 。 )に つ
含む 。 )の規定にかかわらず 、なお従前の例に よる。
原状回復の義務については、新法第百二十一条の二( 新法第八百七十二条第二項において準用する場合を
第八条
2
いて は 、 新 法 第 百 二 十 二 条 、 第 百 二 十 四 条 及 び 第 百 二 十 五 条 (こ れ ら の 規定を 新 法第 八 百 七 十 二条 第 二 項
に お いて 準 用 す る 場 合 を 含む 。 ) の 規 定 に か か わ ら ず 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
新 法第 百三 十 条第 二項の規定 は 、施 行日前にされ た 法律 行為 に つ いて は 、適用しな い。
(条件に関する経過措置)
第九条
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(時効に関する経過措置)
施 行日 前 に 債 権 が 生じた 場 合 ( 施 行日 以 後 に 債 権 が 生じ た 場 合で あって 、 そ の原因 で あ る 法律 行為
施 行日 前 に 債 権 が 生 じ た 場 合 に おけ る そ の 債 権 の 消 滅時 効 の 期 間 に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
条 第 二 項 に お いて 同 じ 。 ) に よ って され た 場 合 を 含 む 。 ) に おけ る そ の 合 意 に つ いて は 、 適 用 し な い 。
合意 の内容を記録した電磁 的記録(新法第百五十一条第四項に規定す る電磁的記録を いう。附則第三十三
新 法 第 百 五 十 一 条 の 規定 は 、施 行日 前 に 権 利 に つ いて の 協 議 を 行 う 旨 の 合 意 が 書 面 で され た 場 合 ( そ の
に 規 定 す る 時 効 の 停 止 の 事 由 が 生 じ た 場 合 に おけ るこ れ ら の 事 由 の 効 力 に つ いて は 、な お 従 前 の 例 に よ る 。
施 行 日 前 に 旧 法 第 百 四 十 七 条 に 規 定 す る 時 効 の 中 断 の事 由 又は 旧 法第 百 五 十 八 条 か ら 第 百六 十 一 条 まで
四十五条の規定にかかわらず 、なお 従前の例による。
が 施 行 日 前 に され た と き を 含む 。 以 下 同 じ 。 ) に おけ る そ の 債 権 の 消 滅 時 効 の 援 用 に つ いて は 、 新 法 第 百
第十条
2
3
4
施 行日 前 に 設 定 契 約 が 締 結 され た 債 権 を 目 的 と す る 質 権 の 対 抗 要 件 に つ いて は 、 新 法 第 三 百六 十
(債権を目的とする質権の対抗要件に関する経過措置)
第十一条
四条の規定にかかわらず 、なお従前 の例による。
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施行日前 に生じた旧法第三 百六十五条に規定 する指図債権( そ の原因で ある法律 行為が施行日前
(指図債権に関する経過措置)
第十二条
に され た も のを 含 む 。 ) に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
(根抵当権に関する経過措置)
施 行日 前 に 設 定 契 約が 締 結 され た 根 抵 当権 の 被 担 保債 権 の 範囲 に つ いて は 、新 法第 三 百 九 十 八 条
施 行 日 前 に 締 結 され た 更 改 の 契 約 に 係 る 根 抵 当 権 の 移 転 に つ いて は 、 新 法 第 三 百 九 十 八 条 の 七 第 四 項 の
、適用しない。
新 法 第 三 百 九 十 八 条 の 七 第 三 項 の 規 定 は 、 施 行 日 前 に 締 結 さ れ た 債 務 の 引 受 け に 関 す る 契 約 に つ いて は
の二第三項及び第三百九十八条の三第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第十三条
2
3
規定にかかわらず、なお従前の例による。
施 行日 前 に 債 権 が 生 じ た 場 合 に おけ る そ の 債 務 者 の 注 意 義 務 に つ いて は 、 新 法 第 四 百 条 の 規 定 に
(債権の目的に関する経過措置)
第十四条
かかわらず 、なお 従前の例による。
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施 行 日 前 に 利 息 が 生 じ た 場 合 に お け る そ の 利 息 を 生ず べき 債 権 に 係 る 法定 利 率 に つ いて は 、新 法
新法第四百四条第四項の規定により法定利率に初めて 変動があるまで の各期における同項の規定の適用
第四百四条の規定 にかかわらず、なお従前の例による。
第十五条
2
号
に つ いて は 、 同 項 中 「こ の 項 の 規 定 に よ り 法 定 利 率 に 変 動 が あ っ た 期 の う ち 直 近 のも の( 以下こ の 項 に お
いて 「 直近 変 動 期 」と い う 。 ) 」と あ る のは 「 民 法 の一 部を 改 正す る 法律 ( 平 成 二十 七 年 法律 第
施行日前に債権が生じた場合における選択債権の不能 による特定については 、新法第四百十条の
)の施行後最初の期」と 、「直近変動期における法定 利率」とあるのは「年三パーセント」とする。
第十六条
規定にかかわらず、なお従前の例による。
施 行日前に債務が生じた 場合(施行日以後に債務が生じた場合で あって 、その原 因で ある法律 行
(債務不履行の責任等に関する経過措置)
第十七条
為 が 施 行日 前 に さ れ た と き を 含む 。 附 則 第 二 十 五 条 第 一 項 に お いて 同 じ 。 ) に おけ る そ の 債 務 不 履 行 の 責
任等 に つ いて は 、 新 法第 四 百十 二条 第 二 項 、第 四 百十 二条 の 二 か ら 第 四 百十三 条 の 二まで 、第 四 百十 五 条
、第四百十六条第 二項、第四百十八 条及び第四百二十 二条の二の規定にかかわらず 、なお従前の例による。
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4
新 法 第 四 百 十 七 条 の 二( 新 法 第 七 百 二 十 二 条 第 一 項 に お いて 準 用 す る 場 合 を 含む 。 ) の 規定 は 、施 行日
前 に 生 じ た 将 来 に お いて 取 得 す べ き 利 益 又 は 負 担 す べ き 費 用 に つ いて の 損 害 賠 償 請 求 権 に つ いて は 、 適 用
しない。
施行日前に債務者が遅滞の責任を負った場合における遅延損害金を 生ずべき 債権に係る法定利率につい
ては、新法第四百十九条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
施 行日 前 に され た 旧 法 第 四 百 二 十 条 第 一 項 に 規 定 す る損 害 賠 償 の 額 の 予 定 に 係 る 合 意 及 び 旧 法 第 四 百 二
十一条に規定する金銭でないものを損害の賠償に充て るべき 旨の予定に係る合意については、なお従前の
例に よる。
(債権者代位権に関する経過措置)
施 行日前に旧法第四百二十三条第一項に規定する債務者に属する権利が生じた場合におけるその
新法第四百二十三条の七の規定は、施行日前に生じた同条に規定する譲渡人が第三者に対して 有する権
権 利 に 係 る 債 権 者 代 位 権 に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
第十八条
2
利については、適用しない。
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施行日前 に旧法第四百二十 四条第一 項に規定 する債務者が債権 者を害することを 知って した法律
(詐害行為取消権に関する経過措置)
第十九条
行為 が され た 場合 に おけ る その 行為 に 係る詐 害 行為 取 消権 に つ いて は 、 な お 従前 の例に よる 。
(不可分債権、不可分債務、連帯債権及び連帯債務に関する経過措置)
施行日前に生じた旧法第四百二十八条に規定する不可分債権(その原因である法律行為が施行日
新法第四百三十二条から第 四百三十五条の二まで の規定は、施行日前に生じた新法第四百三十二条に規
(こ れらの原因で ある法律 行為が施行日前にされたものを含む 。)に ついては、なお従前 の例による。
施行日前に生じた旧法第四百三十条に規定する不可分債務及び旧法第四百三十二条に規定する連帯債務
前 に され た も の を 含む 。 ) に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
第二十条
2
3
定 す る 債 権 ( そ の 原 因 で あ る 法 律 行 為 が 施 行 日 前 に され た も のを 含む 。 ) に つ いて は 、適 用 し な い。
(保証債務に関する経過措置)
施 行日 前 に 締 結 され た 保 証 契 約 に 係 る 保 証 債 務 に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
保証人になろ うとする者は、施行日前においても 、新法第四百六十五条の六第一項(新 法第四百六十五
第二十一条
2
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3
条 の八 第 一 項 に お いて 準 用 す る 場 合 を 含む 。 ) の公 正 証 書 の 作成を 嘱託 す るこ と がで き る 。
公証人は 、前項 の規定による公 正証書 の作成の嘱託 が あった場合には 、施行日前においても、新法第四
百六十五条の六第 二項及び第四百六 十五条の七(これ らの規定を新法第 四百六十五条の八第 一項において
準用する場合を含む。)の規定の例により、その作成をすることができる。
施行日 前 に債権の譲渡の原 因で ある法律行為が された場合におけるその債権の譲渡については
(債権の譲渡に関する経過措置)
第二十二条
、新法第四百六十六条から第四百六十九条までの規定にかかわらず、なお従前の例による。
新法第 四百七十条 から第 四百七十 二条 の四まで の規定は 、施 行日前に締結 され た債務の引受け
(債務の引受けに関する経過措置)
第二十三条
に 関 す る 契 約 に つ いて は 、 適 用 し な い 。
施行日前に生じた旧法第 四百七十一条に規定する記 名式 所 持 人払債権( そ の原 因で あ る 法律 行
(記名式所持人払債権に関する経過措置)
第二十四条
為 が 施 行日 前 に さ れ た も のを 含む 。 ) につ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
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(弁済に関する経過措置)
施行日前に債務が生じた 場合におけるその債務の弁済については、次項に規定するもののほか
施 行日 前 に 弁 済 が され た 場 合 に お け る そ の 弁 済 の 充 当に つ いて は 、 新 法 第 四 百 八 十 八 条 か ら 第 四 百 九 十
、なお従前の例による。
第二十五条
2
一条まで の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(相殺に関する経過措置)
施 行日 前 に され た 旧 法 第 五 百 五 条 第 二 項 に 規 定 す る 意 思 表 示 に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
施 行日 前 に 相 殺 の意 思 表示 が され た 場 合 に おけ る そ の 相 殺 の 充 当 に つ いて は 、新 法第 五 百十 二条 及 び 第
による。
債 権 を 受 働 債 権 と す る も の に 限 る 。 ) に つ いて は 、 新 法 第 五 百 十 一 条 の 規 定 に か か わ ら ず 、 な お 従 前 の 例
施 行日 前 の原 因 に 基づ いて 債 権 が 生じ た 場 合 に おけ るそ の 債 権 を 自 働 債 権 と す る 相 殺 ( 差押 え を 受 け た
定にかかわらず、なお従前の例による。
施 行日 前 に 債 権 が 生 じ た 場 合 に おけ る そ の 債 権 を 受働 債 権 と す る 相 殺 に つ いて は 、 新 法 第 五 百 九 条 の 規
第二十六条
2
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4
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五百十二条の二の規定にかかわらず 、なお従前の例による。
施 行日 前 に 旧 法第 五 百十 三 条 に 規定 す る 更 改 の 契 約が 締 結 さ れ た 更 改に つ いて は 、な お 従前 の
(更改に関する経過措置)
第二十七条
例による。
新 法 第 五 百 二 十 条 の 二 か ら 第 五 百 二 十 条 の 二 十 まで の 規 定 は 、 施 行 日 前 に 発 行 され た 証 券 に つ
(有価証券に関する経過措置)
第二十八条
いて は 、適用しな い。
(契約の成立に関する経過措置)
施 行日 前 に 契 約 の 申 込 み が され た 場 合 に おけ る そ の申 込 み 及 び こ れ に 対 す る 承 諾 に つ いて は 、
施 行日 前 に され た 懸 賞 広告 に つ いて は 、新 法第 五 百 二十 九 条 か ら 第 五 百 三 十 条 ま で の 規 定 に か か わ ら ず
従前の例による。
施 行 日 前 に 通 知 が 発 せ ら れ た 契 約 の 申 込 み に つ いて は 、 新 法 第 五 百 二 十 六 条 の 規 定 に か かわ ら ず 、な お
なお従前の例による。
第二十九条
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3
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、なお従前の例による。
(契約の効力に関する経過措置)
施 行 日 前 に 締 結 さ れ た 契 約 に 係 る 同 時 履 行 の 抗 弁及 び 危 険 負 担 に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
新 法 第 五 百 三 十 七 条 第 二 項 及 び 第 五 百 三 十 八 条 第 二 項の規定は、施行日前に締結され た第三 者 のために
第三十条
2
す る 契 約 に つ いて は 、 適 用 し な い 。
新 法 第 五 百三 十 九 条 の 二 の 規定 は 、施 行日 前 に され た 契 約 上 の 地 位を 譲 渡 す る 旨 の 合 意 に つ い
(契約上の地位の移転に関する経過措置)
第三十一条
ては、適用しない。
施 行日 前 に 契 約 が 締 結 され た 場 合 に おけ る そ の 契 約 の 解 除 に つ いて は 、 新 法 第 五 百 四 十 一 条 か
(契約の解除に関する経過措置)
第三十二条
ら第五百四十三条まで、第五百四十五条第三項及び第五百四十八条の規定にかかわらず、なお従前の例に
よる。
(定型約款に関する経過措置)
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新 法第五百四十八条の二から第五百四十八 条 の四まで の規定は、施行日前に締結され た定型取
前項に規定する反対の意思の表示は、施 行日前にしなければならない。
に よ って され た 場 合 を 含む 。 ) に は 、適 用 し な い 。
こと ができ る者を 除く。 )に より反 対 の意 思の表示が書 面で され た 場合( その内 容を 記 録した 電磁的 記 録
前項の規定は 、同項に規定する契 約の当事者の一方 (契約又は法律の 規定により解除権を現 に行使する
だし、旧法の規定 によって 生じた効力を 妨げない。
引(新法第五百四十八条の二第一項に規定する定型取引をいう。)に係る契約についても 、適用する。た
第三十三条
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3
(贈 与等に関する経過措置)
施 行 日 前 に 贈 与 、 売 買 、 消 費 貸 借 ( 旧 法 第 五 百 八 十 九 条 に 規 定 す る 消 費 貸 借 の 予 約を 含む 。 )
前 項 の 規定 に か かわ ら ず 、 新 法 第 六 百 四 条 第 二 項 の 規定 は 、 施 行 日 前 に 賃 貸 借 契 約 が 締 結 され た 場 合 に
及 び こ れ ら の 契 約 に 付 随 す る 買 戻 し そ の 他 の 特 約 に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
、 使用貸借 、 賃 貸 借 、雇 用 、 請負 、 委 任 、寄 託 又は 組 合 の各 契 約が締 結 され た 場合 に おけ るこ れ ら の契 約
第三十四条
2
お いて 施 行 日 以 後 に そ の 契 約 の 更 新 に 係 る 合 意 が さ れ る と き に も 適 用 す る 。
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3
第 一 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、 新 法 第 六 百 五 条 の 四 の 規定 は 、 施 行 日 前 に 不 動 産 の 賃 貸 借 契 約 が 締 結 され
た 場 合 に お いて 施 行 日 以 後 に そ の 不 動 産 の 占 有 を 第 三 者 が 妨 害 し 、 又 は そ の 不 動 産 を 第 三 者 が 占 有 し て い
るときにも適用す る。
(不法行為等に関する経過措置)
旧法第七百二十四条後段(旧法第九百三十 四条第三項(旧法第九 百三十六条第三項、第 九百四
新法第七百二十四条の二の規定は、不法行為 による損害賠償請求権の旧法第七百二十 四条前段に規定す
制 限 に つ いて は 、 な お 従 前 の 例 に よ る 。
準 用 す る 場 合 を 含む 。 ) に 規 定 す る 期 間 が こ の法 律 の 施 行 の 際 既 に 経 過 し て いた 場 合 に おけ る そ の 期 間 の
十 七 条 第 三 項 、 第 九 百 五 十 条 第 二 項 及 び 第 九 百 五 十 七 条 第 二 項 に お いて 準用 す る 場 合 を 含む 。 ) に お い て
第三十五条
2
る時効がこ の 法律の施行の際既に完成して いた場合に ついては 、適用し ない。
施 行 日 前 に 遺 言 執 行 者 と な っ た 者 の 旧 法 第 千十 六 条 第 二 項 に お いて 準 用 す る 旧 法第 百 五 条 に 規
(遺言執行者の復任権及び報酬に関する経過措置)
第三十六条
定する責任については、なお従前の例による。
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2
施 行 日 前 に 遺 言 執 行 者 と な っ た 者 の 報 酬 に つ いて は 、新 法 第 千 十 八 条 第 二 項 に お いて 準 用 す る 新 法 第 六
百四十八条第三項及び第六百四十八 条の二の規定にかかわらず 、なお従前の例による。
こ の附 則 に 規定 す るも の のほ か 、こ の 法律 の施 行に 関 し 必 要 な 経 過 措 置 は 、 政 令で 定 め る 。
(政令への委任)
第三十七条
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