平成26年度 事業計画 東日本大震災・原発事故から3年が経過いたしましたが、未だ復興への道のりは遠 く、復旧・復興の加速的な取り組みが期待されます。 我が国の経済は、現政権の円高、デフレの脱却を目指した、 「大胆な金融政策」 「機 動的財政政策」そして、「成長戦略」の三本の矢により、昨年末の株価は41年ぶり に50%を超える上昇率となりましたが、生活実態では、株価の状況を実感として感 じられるまでには至っておりません。 今年4月からは消費税が8%となり、今年末には10%への引き上げの判断がなさ れること等もあり、経済の動向は先行き不透明であります。 当センターは、昨年度、長年の課題であり「中期計画」にも掲げられております財 源確保を図るための「会費額」や消費税の改正を踏まえ「事務費率」の改定を決定し、 今年4月から新たな額や料率を導入いたします。 一方、ここ数年続いております国等の補助金の削減は、残念ながら回復されないま ま、今年度も削減が続いており、今後とも、安定的財源基盤づくりに努めていくこと が必要となっております。 また、一昨年度に始まりました都内のシルバー人材センターに対する適正就業に関 する国の臨時検査は、昨年度、4センターで実施され、今年度も引き続き行われるこ とになっております。 こうした状況の中、当センターでは、受託契約の契約内容や就業状況の点検、見直 しを自主的に実施するとともに、適正・安全就業のための「就業ガイドライン」の策 定の検討を進めております。 受注契約額につきましては、平成25年度の契約額は幸い前年度並みでしたが、平 成26年度は適正就業の自主点検等による契約見直しの結果、前年度を下回る数字と なり、少しでも数字を回復するため受注拡大に向けてのPR・会社訪問などの受注獲 得への取り組みを推進していきます。 会員につきましては、高齢者雇用安定法の改正により、希望する者は前職に65歳 まで雇用が義務づけされたことや、団塊世代が2回目の退職を迎えたこと等、入会者 の動向にも変化が生ずることが想定されますが、一人でも多くの方が会員として入会 される魅力あるセンターづくりを目指していきます。 また、健康・安全の一層の向上も大きな課題であり、事故の防止対策など積極的に 推進するとともに、会員相互の情報共有等のため地域班の再編を検討してまいります。 公益法人に移行し4年目を迎えましたが、シルバー人材センターをめぐる内外の状 況は厳しいものがあります。 当センターは関係機関との連携を図り、社会参加の意欲のある健康な高齢者の方の 能力を生かした活力ある地域社会づくりを推進するため、以下の事業に取り組んでい きます。 -1- Ⅰ 基本的考え方 1 2 3 4 5 6 就業の拡大・提供の推進、適正就業の促進 安全就業の推進・健康の確保 就業のための知識・技術向上の講習等の実施 就業のための調査・相談・事業企画の実施 会員相互情報の共有・社会貢献活動の取り組み 安定的財政基盤の構築、効率的組織運営の推進 Ⅱ 重点項目 1 就業拡大・就業機会の向上、適正就業の推進 就業状況が厳しい中、区の広報紙への広告掲載、PRチラシの町会回覧・役員 等による受注先の訪問・就業開拓等を行い受注拡大を図る。また、ローテーシ ョン就業や就業相談等を推進し就業機会を向上する。適正就業の推進のため契 約内容や就業の点検・見直しとともに就業ガイドライン策定を促進する。 2 安全就業の推進・健康確保 安全就業推進のため、安全管理委員会を中心に就業中の事故の未然防止を促進 する。特に、自転車での就業途上等の事故やケガの防止を進める。また、熱中 症などへの危険防止対策を図り健康確保を行う。 3 事業の拡大・地域貢献の推進 項に 危険性就業や偽装請負の問題などに対して適正な就業を促進する。 「中期計画」記載の計画事業の実施や多様な技能や技術・特技を有する会員の 能力を生かした事業を推進する。また、研修等を通し就業のための知識・技術 の向上を図る。社会貢献や地域貢献に資する事業を進める。 4 会員組織の強化 会員相互の情報共有や連携等を目指し、地域班再編の検討を進める。また、職 群班の強化を図る。 5 安定的財政基盤の構築、効率的組織運営の推進 安定的財源確保のため引き続き就業の拡大や削減された補助金等の復活要請 を行うとともに、一層の効率的・効果的な事業運営を目指す。 Ⅲ 実施計画 (●は新しい事業や既存事業を拡大するもの) 1 会員数・研修の推進 団塊世代の65歳での第2の退職や働く意欲・社会奉仕活動を有する方の入会 を促進する。発注者等に信頼される会員の増強や就業に関する知識や機能を向 上するため研修等の充実を図る。 (1)会員数 1,660人 (年度末) -2- (2)入会の促進 ● ① ● ② ③ ④ ポスター・チラシ等のPR(区報へPR記事掲載、 チラシの町会回覧、掲示板広告掲出等) ホームページの活用促進 入会説明会の充実(分かりやすい説明等) 入会相談の実施(窓口やイベントでの相談の充実) (3)研修・能力開発 ① 新入会員の研修(悉皆で実施) ② 接遇研修(新入会者・実務担当者等対象) ● ● ③ ④ ⑤ ⑥ 実務研修・講習会等の推進(実技や専門研修等) 東京しごと財団(経営・監事等の研修) ブロック研修(テーマ別の研修等) 役員研修の推進 2 就業の拡大 厳しい就業状況に対して、民間・公共事業の就業開拓や新たな独自事業の推進 等により就業拡大を進める。また、就業機会を高めるため就業相談やローテー ション・分かち合い就業を推進する。 (1)民間・公共事業の拡大 ● ① 民間・区役所等の発注者訪問を行い就業の拡大を図る (理事・各委員会委員・事務局等の訪問) ② 独自教室の開催(パソコン・表装・着付け・健康体操等) ● ③ 就業開拓の調査 (2)PR ● ① ② PRチラシの配布等(区施設・金融機関窓口等) ホームページ等の充実(発注者向け情報の発信) ● ③ ④ イベント事業でのPR(シルバーまつり、交流ひろば等) 区広報紙等へ受注記事掲載 (3)就業相談 ① ● ② 定期的就業相談日の実施(原則月1回) 臨時相談(イベント等) (4)就業ローテーション・分かち合い就業 ● ① 促進する -3- 3 適正受注・適正就業の推進 偽装請負等が課題となっており、コンプライアンス(法令順守)に基づく、適 正な受注そして適正・公平な就業を促進する。あわせて、就業ガイドラインの 策定を目指す。 (1)契約内容等の精査見直し ● ① 契約解除、内容・文言等の見直し等(契約書・仕様書) (2)適正就業への取り組み ● ① チェックリストでの検討(臨・短・軽・指揮命令) (3)就業現場巡回の実施 ● ① 理事等巡回 ② 担当職員巡回 (4)研修の実施(法令等) ● ① 財団等の適正就業関連研修参加 (5)財団・ブロックとの連携 ① ② 財団による適正巡回指導 ブロック担当者会議等での研究・情報交換 (6)就業ガイドラインの検討(就業ガイドライン検討委員会) ● ① 策定の取り組み推進 4 安全就業の推進・健康の確保 会員の安全就業や健康確保を進めるため、安全管理委員会を中心に、就業中・ 就業途中の事故やケガの防止対策の推進や健康づくりを行う。 また、会員の意識啓発の一環として新たに安全大会を開催する。 (1)就業現場の安全対策 ● ① 安全管理委員会の委員による就業場所の巡回と安全チェック (機材・安全装備等) ● ② 職種別安全対策の周知 (安全管理委員会の職群別の会議等) ③ 安全就業基準の徹底(入会研修や会報等) ● ④ 安全基準の見直し検討(安全管理委員会) ⑤ 機材の点検(適宜実施) ⑥ 雪・風など自然災害への対応 -4- (2)意識啓発 ● ① 入会時の安全研修(入会研修で実施) ② 安全チラシの配布(財団・独自チラシの配布) ③ 会報での周知(啓発記事掲載) ④ 安全就業基準の周知(入会時等) ⑤ 安全大会の開催(年1回) (3)熱中症等対策 ① 熱中症・インフルエンザ等対策特集チラシ作成・配布 ② 屋外従事者へ塩飴等の配布 ● ③ ④ 震災対策(震災対応時の備品等) 健康の相談 (4)研修・講習会 ① 自転車実技研修(財団の研修等に参加) ● ② ③ ④ 健康体操(独自教室で実施) 財団専門指導員による研修 児童通学安全研修 5 普及啓発の促進 区民や地域そして事業者等にシルバー人材センターの認知度を高め、受注拡大 等に結びつけるため、普及啓発活動を進める。 (1)会報の発行 ① 隔月発行。臨時号や増ページも実施 ● ② 配布先の拡大(発注者配布、配布場所の拡大) (2)ホームページ ● ① 見やすい・分かりやすいホームページの推進 (3)センターの認知度を高めることやPRのため、イベントの実施 ① シルバーまつり等の実施・充実 (4)施設の活用 ● ① 交流ひろばの充実 (5)各種PRチラシの作成・配布 ● ① 町会回覧等 (6)有料広告(区広報紙等の掲載) -5- 6 計画づくり・調査研究 シルバー人材センターの発展のための調査・研究を行う。中期計画の計画事業 を検討し推進する。また、事業等の向上に資するアンケート等を実施する。 ●(1)中期計画事業の検討・推進 (2)適正就業等の調査 (3)事業の拡大等の調査・研究 ●(4)アンケート調査等の実施(お客様満足度調査等) 7 社会活動の参加・地域貢献 社会貢献活動としてのボランティアや区民等を対象とした各種講座・教室を開 催し地域貢献活動に取り組む。 (1)地域ボランティア活動への参加(ごみゼロデー・東京マラソン等) ●(2)区民等を対象にした講座・教室の開催(健康体操、植木教室、写真教室等) (3)地域のイベント行事等への参加・協力(震災訓練等) ●(4)開かれたシルバー人材センターの促進(シルバーまつり・交流ひろば等) (5)ボランティアの促進の検討(褒賞制度等) 8 活力ある組織の推進 変化に対応し活力ある組織運営を行うため、組織活動への会員の積極的参加を 促進する。また、会員相互の情報交換や交流等を目指し地域班の再編そして職 群班の強化に向けての取り組みを進める。 (1)定時的な総会(定時・臨時総会・理事会の開催) ●(2)地域班組織の再編・職群組織の強化(地域班PTの協議、モデル事業検討) (3)常任委員会・特別委員会 (企画・総務、事業、広報、安全管理、就業ガイドライン策定の開催) (4)役員・委員会委員の訪問・巡回(就業現場・受注先の訪問・巡回) -6- (5)監事による監査の実施(例月監査・就業現場での監査) (6)駐車場の当日利用券の通し番号の一部実施 (7)リーダーの養成 9 事務局体制 センターの理念に基づき効率・効果的で安定的かつ機能的な事務局の運営を推 進する。また、職員の資質の向上を図る。 (1)効率・効果的かつ機能的な運営の促進 (2)健全な財政運営の推進(コスト意識の促進) (3)接遇等職員の資質の向上(ブロック研修等) (4)法令遵守や情報公開等の取り組み(勉強会の実施) ●(5)職員間の情報共有(連絡会議、業務会議等) ●(6)施設の省エネの推進 (7)関係機関との連携強化(財団・各センター等の連携) -7- 【組織図】 総 会 監 事 理事会 ( 特 別 委 員 会 ) 地域班再編PT 就業ガイドライン 検討委員会 ( 常 任 委 員 会 ) 企画総務 委員会 事 業 委員会 広 報 委員会 ( 専 門 部 会 ) 【常任委員会所掌等】 部会名 所掌事項 ・総会の実施 ・センターの運営(各委員会の総合調整) 企画・総務委員会 事業委員会 ・組織強化、活性化 ・社会奉仕活動(ボランティア)の計画 ・行事関係(イベント)計画 ・事業開拓、就業相談 ・研修、能力開発 ・独自事業の開拓 ・社会奉仕活動等の実践 ・広報、普及啓発 ・会報の編集、発行 広報委員会 安全管理委員会 就業ガイドライン 検討委員会 地域班再編PT ・センターのPR ・ホームページの活用 ・調査、研究 ・安全就業に関する計画の策定 ・事故防止対策の検討 ・会員の健康と安全 ・就業ガイドラインの策定について ・地域班の再編等 -8- 安全管理 委員会
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