5.教育内容および方法 5.1 学部教育課程(カリキュラム) ,履修要項 平成 15,16 年度は,学科の再編に伴う文部科学省への設置認可に関連する各種の作業がおこな われたが,中でも履修の手引きは全面改正することになった.これを以下に示す. 工 学 部 の 学 科 お よ び 定 員 一 覧 工学部には以下の10学科が設置されており,各学科の名称及び入学定員は下表のとおりである. 表 5.1.1 学 工学部の学科と定員 科 入 学 定 員 機械工学科 70 名 航空宇宙工学科 35 名 海洋システム工学科 25 名 数理工学科 25 名 電子物理工学科 45 名 電気情報システム工学科 45 名 知能情報工学科 45 名 応用化学科 65 名 化学工学科 35 名 マテリアル工学科 40 名 計 430 名 ・学 年 ・ 学 期 ・ 授 業 期 間 ・ 試 験 期 間 (1) 学 年 ………毎年4月1日に始まり,翌年3月 31 日に終わる. (2) 学 期 ………前期は4月1日から9月 30 日まで. 後期は 10 月1日から翌年3月 31 日まで. (3) 授 業 期 間 ………前期は4月8日から7月 18 日まで.(4月8日∼7月18日が原則.土・日により日を変更.) 後期は 10 月1日から 12 月 28 日までと,1月 10 日から1月 31 日. (10 月1日∼12 月28 日と1月8日∼1月31 日が原則. 土・日・祝日により日を変更.) (4) 授業調整期間 ………前期は7月 19 日,20 日,7 月 25 日∼8月1日. 後期は1月 30 日∼1月 31 日. (5) 試 験 期 間 ………前期は7月 25 日から8月5日まで. 後期は2月1日から2月 14 日まで. (注) 試験の時間割については,工学部及び関係各学部から掲示される. ただし,必要に応じて,授業担当者が随時試験を行うことがある. 44 ・授 業 科 目 の 種 類 (1) 授業科目は,共通教育科目の教養科目(総合教養科目,主題別教養科目,教養ゼミナール,基 盤科目(外国語科目,健康・スポーツ科学科目,一般情報科目) ,専門基礎科目,専門科目, 資格科目(教職科目,司書科目,司書教諭科目,学芸員科目)に分かれる. (2) 専門科目以外は,主として総合教育研究機構が授業を担当する. (3) 専門科目については,各学科の標準履修課程に基づき,工学部が授業を担当する.履修に関し ては,本工学部履修要項に従わなければならない. ・授 業 科 目 の 単 位 授業科目の単位は,次のとおり定められている. 表 5.1.2 科 目 基盤科目 共通教育科目 教養科目 授業科目の単位表 授 業 授業時間数 単 位 講 義 毎週 1時間 15週 1 外国語科目 講 義 毎週 1時間 15週 1 健康・スポーツ 科学科目 講 義 毎週 1時間 15週 1 演 習 毎週 1時間 15週 1 一般情報科目 講 義 毎週 1時間 15週 1 講 義 毎週 1時間 15週 1 実 験 毎週 2時間 15週 1 講義・演習 毎週 1時間 15週 1 実験・実習・製図等 毎週 2時間 15週 1 卒業研究 毎週 4時間 15週 1 専門基礎科目 専門科目 単位制について 上記の表によると,演習・実習・卒業研究などを除いて,1 時間(大学では一般に 45 分授業を意味してい る)ずつ,15 週授業を受けると 1 単位取得できるように見えるが,実は,1 単位を修得するためには 45 時間 学習することが基本(これは 8 時間×5 日+5 時間という 1 週間の労働時間と同じように定められた)になっ ており,15 週の授業だけでは 1 単位修得することができないのである.すなわち,1 単位の修得には,15 時 間の予習,15 時間の復習に加えて,15 時間の授業を受けることを意味している.授業では多くの課題(宿題) が課せられることが多いが,これは厳密な単位制を実施するためにはどうしても必要なことなのである. 高校などでも「単位」という言葉を使っているが,この場合は何時間授業を受けるかに意味があり,大学 における単位とは考え方が異なるので,十分な注意が必要である. 常に予習,復習を行いながら授業を受けることが履修の基本であることを忘れてはならない. 45 ・ 受 講 申 請 (1) 科目を履修するためには,担当教員の承認を受けるため,受講申請の受付期間中に学生部教務 課に受講申請をしなければならない. なお,申請に対する承認・不承認は,学生部教務課から示される. (2) 申請方法及び申請期日等は,前期及び後期の初めに,学生部教務課から示される. (3) 受講申請期間後の受講申請あるいは,申請科目の変更は認められない.ただし,担当教員が特 別の事由があると認めた場合に限り,受理されることがある. (4) 同一時限に,2科目以上を重複して受講申請することはできない. (5) 1年間に履修科目として登録できる単位数は,前期25単位,後期25単位までとする.但し, 実験,実習及び演習並びに卒業の所要単位に算入されない科目を除く. ただし,ある期に優れた成績(後述する GPA が 3.0 以上の場合)を修めた学生については,そ の次の期における履修登録の際に,上限(25 単位)を超えて(31 単位まで)履修科目の登録を 認めるものとする. (6) 不合格となった科目を改めて履修するには,翌年度,再び受講申請をしなければならない. (7) すでに単位を修得した科目は,再び履修できない. (8) 同一名称の科目が,他学科の授業時間割にある場合であっても,専門科目については,原則と して当該学科の授業時間割に示されている科目を,受講申請しなければならない. (9) 受講希望者の多い科目は,担当教員が抽選,試験などの適当な選考方法で受講者数を制限する ことがある. (10) 受講を承認されなかった者は,受講申請の修正期間中に他の科目を改めて受講申請する ことができる. (11) 受講申請が承認された後,出席,その他の学習状況が著しく不良であると担当教員が認めた ときは,受講申請の承認を取り消すことがある. (12) 『受講申請票』提出後,学生部教務課から「受講申請科目確認表」が発行されるので,受講申 請者は掲示等に従い,指定期日内に学生部教務課で「受講申請科目確認表」を受け取り,申請科 目の確認を行い,エラー表示等がある場合,その内容を確認し,必ず再受講申請の手続きを行う こと. ・ 試 験 ・ 成 績 及 び 単 位 の 修 得 ① 最終定期試験を病気,その他やむを得ない理由によって受験できなかった場合は追試験 を行う場合がある. ◎共通教育科目の教養科目並びに基盤科目,専門基礎科目,資格科目については,試験当日から 10 日以内に学生部教務課(総合教育研究機構担当)に相談すること. ◎専門科目については,学生部教務課(工学部担当)に相談すること. ② 履修科目の成績は,担当教員によって評価される. 46 ③ 科目の成績は,科目毎に 100点を満点とする点数で評価され,60点以上の場合,合 格となり,所定の単位を修得できる.60点未満の場合は不合格となり,単位を修得で きない. ④ 履修科目の成績を学外に発表する場合には,A+,A,B,C,D の表記を用いる.こ れは,以下の点数を意味する.すなわち,A+(100∼90点),A(89∼80点), B(79∼70点),C(69∼60点),D(不合格) ⑤ 成績評価は,上記の 100 点満点とした素点による評価以外に,GPA(Grade Point Average)によっても行われる.これは,上記の成績評価A+,A,B,C,D に応じ て, A+の場合は GP=4.0, Aの場合は GP=3.0, Bの場合は GP=2.0, Cの場合は GP=1.0, Dの場合は GP=0.0 として履修科目すべての平均値を求めたもので,GPA = Σ(当該科目 で得た GP 値×その科目の単位数) / Σ(履修登録した単位数)として定義される. ⑥ 履修科目の合格または不合格は,定期試験終了後,学生部教務課から発表される. ⑦ 大学(外国の大学を含む)を卒業または中途退学し,新たに本学の第1年次に入学した 者の既修得単位については,教育上有益と認められる場合に限り,合計60単位を超え ない範囲で本学において修得したものとして認定されることがある. 該当学生は,入 学年度の4月10日までに学生部教務課(工学部担当)へ申し出ること. 成績評価システム (点数評価および GPA) 大阪府立大学では,成績評価に二つの評価法を使うことになっている.一つは,点数評価と呼ばれるもので, 100 点満点で成績を評価するものである.60 点以上を合格,それ未満では不合格となる.また 60 点以上の成績 については,90 点以上を A+(エー・プラス),80 点以上を A,70 点以上を B,60 点以上を C と区分する.また,こ の方法以外に GP(Grade Point)が使われる.これは,成績評価 A+,A,B,C,D に応じて,A+の場合は GP=4.0, A の場合は GP=3.0,B の場合は GP=2.0,C の場合は GP=1.0,D の場合は GP=0.0 とし,この値を使って複数 の科目の履修を登録して得られた得点から,GPA(Grade Point Average)が求められる.すなわち科目 i の GP を GPi , そ の 科 目 の 単 位 数 を n i , 履修登録した単位数の合計を N = ∑ ni として, GPA = ∑ GPi ⋅ ni / N と定義する.したがって,履修登録しながら,途中でその科目の履修を放棄すれば, その科目の GP は0になるので,GPA は低くなる.これは,点数評価を基にした単純平均では分からないもので, 成績評価の一つとして多用されることになる.この GPA 値算出の対象となる科目は要卒単位とするが,既修得単 位として認定した科目,単位互換により単位認定した科目は対象外となる. さらに,履修単位が多くなると日頃の学習がおろそかになり,厳密な単位制の実施が不可能になると考えられ ので,各期ごとに登録できる上限が 25 単位と定められている(これをキャップ制と呼ぶ)が,ある期に GPA が 2.7 以上となった成績優秀者には, 次の期に登録できる単位の上限を 31 単位に引き上げられる (前頁(5)参照) ) . 47 ・定 期 試 験 受 験 心 得 (1) あらかじめ受講申請が承認された科目のみ,受験することができる. (2) 受験に際しては,必ず学生証を持参し,着席した机上に置くこと.学生証を忘れた場合は,事 前に学生部教務課で仮受験票の交付を受けること.これを怠った場合は,受験を許可しないこと がある. (3) 試験を開始して30分経過後の遅刻者は受験を許可されない.また30分を経過しなければ退 出は許されない. (4) 座席表などにより,座席が指定されている場合は,その席に着席すること.監督者の許可無く 指定された席以外で受験した場合は失格とする. (5) 机上には,持ち込みを許可された参照物件(教科書,ノートなど)がある場合を除いて,学生 証,筆記具以外を置いてはならない. (6) 携帯電話などの電源は切っておくこと.また,音を発する物(たとえば時計のアラーム)など で,他人に迷惑をかけてはならない. (7) 受験中,学生相互間の物品の貸借(筆記具なども)はいっさい認めない.また私語は厳禁 する. (8) 配付された答案用紙には,所定の箇所に,学籍番号,学科名,氏名などを必ず記入すること. (9) 答案用紙は監督者から配付されたものを使用し, 書き損じた答案用紙もすべて提出すること. 配付されたものは,許可されたもの以外は持ち帰ってはならない. (10) いかなる試験においても,自己または他人のために不正行為をしてはならない. (11) 監督者が不正行為を認めた場合には,受験の停止,退室などを命ずる.受験者はこれに従わな ければならない. (12) 不正行為を行った者は,下記の処分を受けると共に学則に基づいた処分(訓告,懲戒,停学な ど)を受けることがある. ◎共通教育科目の試験の場合には,当該学期の共通教育科目における履修中科目の単位を全 て無効とする.ただし実験・実習,演習科目についてはこの限りでない. ◎専門基礎科目,専門科目,資格科目の試験の場合には,当該学期の専門基礎科目,専門科 目,資格科目における履修中科目の単位を全て無効とする.ただし実験,実習,演習科目 についてはこの限りでない. ・履 修 簿 (1)学生が自分の成績, 修得単位数など履修状況を確認できることを目的に, 履修簿が設けられている. (2) 履修簿は,翌年度の学年初めに学生部教務課から交付されるので,次回の受講申請の参考として利 用するなど,卒業まで保管すること.なお,履修簿の再発行は,原則として行わない. (但し,学生カードを用いて,学生部教務課ロビーに設置してある証明書自動発行機で,年1回限り 48 につき発行できる. ) ・標 準 履 修 課 程 と 履 修 上 の 注 意 (1) 専門科目の履修について,それぞれ学科に標準履修課程が定められている. (2) 履修科目は,科目内容の関連性と学習の難易度などの面から妥当な年次に配当され,これに基 づき,授業時間割が編成されているので,これに従って履修することが望ましい.ただし,教育 効果をより一層高めるため,配当科目・科目内容・配当期・担当者等を変更する場合がある. (3) 科目のうち特定のものを必修科目とし,その他を選択科目としている. (4) 必修科目は,1科目でも不合格になると卒業できない. (5) 選択科目は,自由に選択し履修できるが,学科によっては,科目群毎に履修すべき必要単位数 が定められているので,これを満たすように選択する必要がある. (標準履修課程表中の「科目 群中より履修を指定する単位数」と「備考」の欄を参照のこと. ) (6) 他学科の標準履修課程にある科目も,その学科の指定する表 5.1.3 の科目を除いて受講するこ とができる. (7) 科目によってはその履修について,指定先行科目及び必要先行科目が定められている. (8) 指定先行科目とは,受講する前に必ず履修して単位を修得しておかなければ,その科目の受講 を許可されない先行の科目である. (指定先行科目は標準履修課程表中の備考欄にその科目名を )印で囲んで表示されている. ) ( (9) 必要先行科目とは,その科目を受講する前に履修して単位を修得しておかねば,その科目の履 修が困難となる先行の科目である. (必要先行科目は,標準履修課程表中の備考欄に,その科目 名を[ ]で囲んで表示されている. ) (10) 学科によっては受講希望者が多い場合,試験などの適当な選考方法で人数を制限する科目が特 に定められている. (この科目は標準履修課程表中の科目番号欄に×印をつけて表示されてい る. ) (11) 資格科目(教職科目)は,教育職員免許(中学校一種免許,高等学校一種免許)取得に必要 な科目で,後述の「・卒業研究履修資格」 , 「・卒業資格」の所要単位のうちに含めることはで きない. なお,教育職員免許の取得を希望する者は,学生部教務課が行う教職課程に関する説明会に 必ず出席し,教務課が発行する「教職課程」を熟読すること. (12) 各学科では,オフィスアワーと呼ばれる時間が設定される.これは,教員が特定の曜日・時間 に学生の履修相談や,授業中の疑問などを解決する相談ができるようにしているものなので,活 用すること. 49 表 5.1.3 他学科学生の選択受講を受け入れない科目一覧表 他学科学生の選択受講を受入れない科目 (標準履修課程表中の科目番号欄に※印のついた科目) 機械工学セミナー,機械工作実習,機械設計製図演習Ⅰ,機械設計製図演習 機 械 工 学 科 Ⅱ,機械設計製図演習Ⅲ,機械工学実験Ⅰ,機械工学実験Ⅱ,機械工学卒業 研究,機械工学技術英語,機械工学学外実習 エアロスペース・エンジニアリングセミナー,航空宇宙工学卒業研究, 航空宇宙工学実験,航空宇宙工学設計製図Ⅰ,航空宇宙工学設計製図Ⅱ, 航 空 宇 宙 工 学 科 航空宇宙工学演習Ⅰ,航空宇宙工学演習Ⅱ,航空宇宙工学演習Ⅲ, 航空宇宙工学演習Ⅳ,航空宇宙工学演習Ⅴ,航空宇宙工学演習Ⅵ, 航空宇宙工学基礎,航空宇宙工学情報処理,航空宇宙工学外実習 海洋システム工学卒業研究,海洋システム工学実験,海洋システム工学外国語演習, 海洋システム工学基礎演習Ⅰ,海洋システム工学基礎演習Ⅱ, 海 洋 シ ス テ ム 工 学 科 海洋システム工学基礎演習Ⅲ,海洋システム工学基礎演習Ⅳ,海洋システム工学基礎演習 Ⅴ,海洋システム工学専門演習Ⅰ,海洋システム工学専門演習Ⅱ,海洋システム工学専門 演習Ⅲ,海洋システム工学専門演習Ⅳ,海洋システム工学学外実習 学 科 科 数理工学卒業研究,数理工学課題実習,数理工学総論Ⅰ,数理工学総論Ⅱ, 電算機計算法,数理工学外国語演習,解析学演習,数理統計学演習, 応用数理演習,数理工学学外実習 電 子 物 理 工 学 科 電子物理工学創造演習Ⅰ,電子物理工学創造演習Ⅱ,電子物理工学創造演習 Ⅲ,電子物理工学実験Ⅰ,電子物理工学実験Ⅱ,電子物理工学英語演習, 電子物理工学卒業研究 電子物理工学学外実習 電気情報システム工学科 電気情報システム工学実験Ⅰ,電気情報システム工学実験Ⅱ,電気情報システム工学実験 Ⅲ,電気情報システム工学卒業研究,電気情報システムプログラミング, 電気情報システム工学技術英語,電気情報システム工学学外実習 数 理 工 学 知能情報工学演習Ⅰ,知能情報工学演習Ⅱ,知能情報工学演習Ⅲ, 知 能 情 報 工 学 科 知能情報工学実験Ⅰ,知能情報工学実験Ⅱ,知能情報工学卒業研究, 知能情報工学英語演習,知能情報工学学外実習 応 用 化 学 科 応用化学序論,応用化学実験Ⅰ∼Ⅵ,化学情報・計算化学演習, 化学外国語演習,応用化学卒業研究,応用化学学外実習 化学工学実験Ⅰ,化学工学実験Ⅱ,化学工学卒業研究, ケミカルエンジニアリングプラクティス,プロセス設計,化学工学学外実習, 化学工学英語演習,化学工学自主演習 マテリアル工学基礎実験,マテリアル工学実験Ⅰ,マテリアル工学実験Ⅱ, ものつくり学外実習,マテリアル工学卒業研究,マテリアル工学基礎演習, マ テ リ ア ル 工 学 科 マテリアル工学演習Ⅰ,マテリアル工学演習Ⅱ,マテリアル工学外国語演習, 工業英語入門 化 学 工 学 科 ・ 卒 業 研 究 履 修 資 格( 4 年 次 進 級 資 格 ) (1) 卒業研究を履修するには,共通教育科目の教養科目(総合教養科目,主題別教養科目,教養ゼミナ ール)及び基盤科目(外国語科目,健康・スポーツ科学科目,一般情報科目),専門基礎科目,専門科目 のうちから,各学科が指定する総計単位数以上を修得しなければならない. (2) 資格科目(教職,司書,司書教諭,学芸員)は,卒業資格所要単位のうちに含めることはできない. (2) 表 5.1.4 の学科毎に指定する科目別の単位数は,各学科が指定する総計単位数のうちにすべて 含まれねばならない. 50 表 5.1.4 卒業研究履修資格一覧表 第3年次までに履 学 科 修すべき必修 左記の必修の実験,実習,製図の単位の他, の実験,実習, 卒業に必要な科目と単位数のうち3年次まで 製図の単位数 に履修すべき学科毎に指定する科目と単位数 専門基礎 専門 科目中 科目中 総計単位数 (資格科目を除 く) ①卒業資格所要単位の共通教育科目 計32単位, 実験を除く必修の専門基礎科目16単位 機 械 工 学 科 2 12 合計48単位のうちから42単位以上 116 単位以上 ②専門科目:機械工学セミナー2単位,工学共通倫理科 目4単位 航空宇宙工学科 2 4 特に指定しない 116 単位以上 ①卒業資格所要単位の共通教育科目 計32単位, 実験を除く必修の専門基礎科目16単位, 海洋システム 工 学 科 2 2 合計48単位のうちから42単位 ②必修の数理共通科目8単位,工学共通倫理科目4単 114 単位以上 位,必修のA-1群演習科目2単位,合計14単位のう ちから12単位 ①外国語科目(英語)12単位, ②必修の一般情報科目 4単位, 数 理 工 学 科 2 4 ③実験を除く必修の専門基礎科目 16単位, 116 単位以上 ④必修の専門科目 30単位, 以上,計62単位のうちから58単位以上 電子物理工学科 4 6 電子物理工学創造演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの10単位 116 単位以上 ①卒業資格所要単位の共通教育科目 電 気 情 報 システム工学科 計32単位のうちから28単位以上 2 8 ②実験を除く必修の専門基礎科目14単位以上 ③実験を除く数理共通科目8単位以上 ④B群科目18単位のうちから14単位以上 51 118 単位以上 ①外国語科目(英語) 12単位 ②必修の一般情報科目 4単位 ③実験を除く必修の専門基礎科目 16単位, 知能情報工学科 2 6 ④実験を除く数理共通科目(16 単位)のうちから8単位 以上 118 単位以上 ⑤必修のA群科目の演習 8単位 ⑥倫理科目と必修のB群科目(計 24 単位)のうちから1 0単位以上 ①基盤科目(必修を除く)及び教養科目の16単位, 外国語科目(英語)12単位の計28単位のうち,26単 位以上 応 用 化 学 科 4 14 ②実験を除く必修の専門基礎科目を6単位以上 118 単位以上 ③実験を除く数理共通科目のうちの4単位以上 ④必修の一般情報科目4単位と工学共通倫理科目4単 位の計8単位のうちの6単位以上 ①基盤科目(必修を除く)及び教養科目の16単位 ②外国語科目(英語) 12単位 化 学 工 学 科 4 10 ③必修の一般情報科目 4単位 ④実験を除く必修の専門基礎科目 18単位 120 単位以上 ⑤必修の専門科目 26単位 以上,計76単位のうちから68単位以上 ①外国語科目(英語) 12単位 ②必修の一般情報科目 4単位 マテリアル工学科 4 10 ③実験を除く専門基礎科目のうちから必修を含む 1 114 単位以上 0単位 ④数理共通科目の数学系科目6単位と実験を除く物理 系科目6単位の計 12 単位のうちから10単位 ・ 卒 業 資 格 (1)4年以上(編入学生の場合は,教授会で定める修業年限以上)工学部に在学し,表5において注記 の条件のもとに科目別並びに分野別に指定した単位数(全ての必修科目の単位数を含む)以上の単 位を修得した者には,学部会議の議を経て卒業が認定され,学士号が授与される. (2) 在学期間は,8年(編入学生の場合,個々の学生について学部会議で定める在学期間)を超えるこ とができない. (休学期間は,在学期間に算入されない. ) 52 (3) 9月卒業について 単位数不足のため,又は6ケ月以内の休学のため,学年末に卒業できなかった者で,翌年度の 前期終了時に卒業要件を満たした者については,学部会議を経た後,9月に卒業することがで きる. 表 5.1.5 卒業資格単位一覧 機 械 工 学 科 航 空 宇 宙 工 学 科 海 洋 シ ス テ ム 工 学 科 数 理 工 学 科 電 子 物 理 工 学 科 電 気 情 報 シ ス テ ム 工 学 科 知 能 情 報 工 学 科 応 用 化 学 科 化 学 工 学 科 マ テ リ ア ル 工 学 科 16* 16* 16* 16* 16* 16* 16* 16* 16* 16* 外国語科目 (英語) 12 12 12 12 12 12 12 12 12 12 一般情報科目 (必修科目) 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 専 門 基 礎 科 目 20 20 20 20 20 20 20 20 22 18 専 門 科 目 ** 82 82 82 82 82 82 82 82 80 84 合 計 単 位 数 134 134 134 134 134 134 134 134 134 134 学 科 科 目 区 分 教 養 科 目 共 基 健康・スポーツ 科学科目 盤 外国語科目 (英語を除く) 通 教 育 科 科 一般情報科目 (選択科目) 目 目 注) 資格科目(教職,司書,司書教諭,学芸員)は,上記の所要単位に含めることができない. * この 16 単位の中には,自由選択枠として,卒業所要単位を超えた専門基礎科目及び他学部が提供する専門科目につ いて合わせて4単位まで含めることが出来る. ** 各学科の専門科目標準履修課程において,必修科目を含み,科目群毎に指定された単位数以上に修得することが必 要である. 53 ・大 阪 市 立 大 学 工 学 部 と の 単 位 互 換 科 目 大阪市立大学との「履修単位互換に関する協定書」に基づき,単位互換する授業科目(第4年次配 当)がある.科目の名称,単位数,科目内容については,3年次の学科オリエンテーション等で説明 し,大阪市立大学で履修する学生の募集を行う. ・ 転 学 科 に つ い て 転学科は,学部会議を経て,認めることがある. ・ 教 育 職 員 免 許 状 教育職員免許状を取得しようとする者は,希望する免許状の種類と教科に応じて,教育職員免許法 の定める単位を修得しなければならない. このような履修の手引きを考える上で,全学的な取り決めをすることの必要なものが多くあった.中で も, 「自由選択枠」については,平成 17 年度からの新しいカリキュラムでは,大学全体で「自由選択枠と して,学生はどの学部のどのような開講科目を受講しても 4 単位までは卒業に必要な単数に認める」との 方針が出され,工学部でも原則としてこのこの方針に沿って,卒業に必要な単位数とそのカテゴリーを決 めることになったが,工学部の場合は JABEE 申請を前提にしているプログラム(カリキュラム)を考え てきたため,どうしても,ある程度の制限を受ける.そのため,全学の方針を理解し,サポートすること を表明したうえで,以下のように決めた. ① 卒業に必要な単位数 工学部では,卒業に必要な単位数は,英語の単位数が変わったことに伴い,合計134単位と統一す ることがすでに決まっているが,この中に,自由選択枠4単位を認めることにする. したがって,工学部の学生は,原則として他学部が開講している任意の科目を取得すれば,4単位まで は卒業単位として算定するが,表5.1.6に示したように,カテゴリーは教養科目の一部としてとして認め ることにする. これは,自由選択科目を専門科目に認めた際に,JABEEプログラムから受ける制限を回避するためで ある. 54 表5.1.6 卒業に必要な単位数 学科名 教養科目* 英語 一般情報科目 専門基礎科目 専門科目 合計単位数 機械工学科 16(4) 12 4 20 82 134 航空宇宙工学科 16(4) 12 4 20 82 134 海洋システム工学科 16(4) 12 4 20 82 134 数理工学科 16(4) 12 4 20 82 134 電子物理工学科 16(4) 12 4 20 82 134 電気情報システム工学科 16(4) 12 4 20 82 134 知能情報工学科 16(4) 12 4 20 82 134 応用化学化 16(4) 12 4 20 82 134 化学工学科 16(4) 12 4 22 80 134 マテリアル工学科 16(4) 12 4 18 84 134 * 教養科目,健康・スポーツ科学科目,英語を除く外国語科目, 英語,一般情報科目のうち上記の単位を超えるもの, 上記の他,自由選択枠(工学部を除く他学部が開講している任意の科目)として4単位を含めることが出来る ② 他学部(他学科)の学生が工学部開講専門科目の受講を希望する場合の扱い 上記と同じような理由で,工学部が開講しているすべての専門科目の受講を他学科・他学部のすべて の学生に開放することは,現実的に困難である.そのため,工学部では表5.1.7に示す科目を設定し,こ れについては,すべての学生に受講を認めるとにする. 表5.1.7 工学部の各学科が開講するサービス科目 担当学科名 工学共通 機械工学科 科目名 担当予定者(暫定) 環境科学概論I 吉田篤正 環境科学概論Ⅱ 坂東 博 機械工学概論 山本俊昭, 備 考 大久保雅章 航空宇宙工学科 航空宇宙工学概論 村上洋一, 他 空宇宙工学科教員 海洋システム工学科 総合教養科目として提供 数理工学科 物性概論 奥田修一(学内非常勤) 電子物理工学科 一般電子デバイス 和田健司 55 電気情報システム 電気情報システム概論 電気情報システム工学科教員 工学科 知能情報工学科 情報活用系科目分担 応用化学科 工業化学概論 白井正充 井上博史(応用化学科) 化学工学科 マテリアル工学科 化学工学概論 小西康裕 一般材料学 井上博史 また,平成17年度総合教養科目(理系)の中には,工学部が担当する2科目が設定されている.これを表 5.1.8に示す. 表5.1.8 学科名称 工学が担当する総合教養科目(理系) 科目名(暫定) 工学共通 工学研究の最先端 担当予定者 備 考 工学部教員によるオムニ 高校大学連携講座でもあるの バス(夏期集中講義) 海洋システム工学科 海の環境と利用の科学 で,高校生と一緒に受講予定 海洋システム工学科教員によ るオムニバス 5.2 大阪市立大学との単位互換制度実績 平成 14 年度から始まった,両大学の単位互換科目を履修した学生は,以下の通りである.残 念ながら,最初の 2 年間はかなりの学生が派遣されたが,その後は低迷しており,再検討も 必要と思われる. (派遣) (受け入れ) 平成14年度 前期 12名 平成14年度 前期 0名 0名 後期 5名 平成15年度 前期 14名 平成15年度 前期 0名 後期 後期 3名 後期 1名 平成16年度 前期 0名 平成16年度 前期 0名 後期 0名 後期 0名 平成17年度 前期 1名 平成17年度 前期 0名 後期 0名 後期 0名 56 5.3 機械工作実習 機械工作実習は工学部の7学科に配置されており,平成 15 年度は 230 名,平成 16 年度は 212 名の学生 が受講した.受講後の学生の感想では,例年通り,机上の学問ではなく実際に手で触れての実習は新鮮で, 今までにはないことを経験し,得るものが多かったとほとんどの学生が強調している.このように,機械 工作実習は学生から非常に高い評価を受けている. 表 5.3.1 機械工作実習受講者数一覧 年度(平成) 12 13 14 15 16 受講者数 204 220 221 230 212 5.4 大学院教育課程(カリキュラム) ,履修要項 平成7年度の改組以来,工学研究科は機械系専攻(機械システム工学分野,エネルギー機械工学分野, 航空宇宙工学分野,海洋システム工学分野) ,電気・情報系専攻(数理工学分野,電子物理工学分野,電気 電子システム工学分野,情報工学分野,経営工学分野) ,物質系専攻(応用化学分野,化学工学分野,材料 工学分野,機能物質科学分野)からなる3専攻13分野の体制を続けてきた.さらに,平成17年 4 月の 3大学統合による新生大阪府立大学の発足に伴い,工学研究科の改編が行われ,平成17年度より工学研 究科は,機械系専攻(機械工学分野) ,航空宇宙海洋系専攻(航空宇宙工学分野,海洋システム工学分野) , 電子・数物系専攻(数理工学分野,電子物理工学分野) ,電気・情報系専攻(電気情報システム工学分野, 知能情報工学分野) ,物質・化学系専攻(応用化学分野,化学工学分野,マテリアル工学分野)からなる5 専攻・10分野の新体制により再びスタートしている. この各分野の博士前期課程の標準履修課程は特別演習第一,第二と特別研究第一,第二からなるA群科 目と講義科目群からなるB群科目とで構成されている.博士前期課程の大学院生は,必修のA群科目8単 位,自分野B群科目12単位以上,他分野B群科目および共通科目の中から選択履修して得た単位を合わ せて30単位以上を修得する必要がある.博士後期課程の大学院生は,特別演習第三,第四と特別研究第 三,第四からなるA群科目8単位以上と講義科目群からなるB群科目(博士前期課程のB群科目も可)の 単位を合わせて16単位以上を修得する必要がある.特別研究や特別演習の内容については,問題の分析・ 総合・評価能力や知識の体系化の能力などを培うことを目的とすることを,履修の手引きの「授業科目の 概要」欄で明確に記載し,院生に十分に意識させている.また,博士前期課程に対する共通科目として, 全専攻にわたる講義課目「工学特別講義」を設け,平成10年度には知的財産権に関する講義を始め,さ らに,平成11年度には科学技術者の倫理に関する講義を開講し,これらが継続されてきた.しかし,学 部共通科目として, 「工学倫理」および「環境倫理」を設けたことを考慮し,平成17年度より科学技術者 の倫理に関する講義を取りやめた. 博士前期課程については,各分野の標準履修課程の他に,複数の分野や専攻にわたる科目から構成さ れるコース履修課程を設定している.平成14年度には文部科学省21世紀COEプログラムに「水を反 57 応場に用いる有機資源環境科学・工学」 (代表:物質系専攻 吉田弘之教授)が採択され,このCOEプロ グラムの研究・教育拠点形成の一環として,コース履修課程「資源環境科学・工学」が,平成15年度に 設けられ実施されている.平成17年度からの5専攻10分野の新体制に対して,下記のようなコース履 修課程が設定されている. ○ ○ ○ ○ ○ 機械系専攻: 機械システム工学コース,エネルギー機械工学コース,構造設計コース,流体工 学コース,計測制御コース,環境・エネルギーシステムコース 航空宇宙海洋系専攻: 構造設計コース,流体工学コース,計測制御コース,環境・エネルギー システムコース 電子・数物系専攻: 応用物理学コース 電気情報系専攻: 経営情報工学コース 物質・化学系専攻: 無機系材料設計コース,有機系分子設計コース,資源循環科学・工学コー ス,マテリアル・環境材料コース,マテリアル・エネルギー材料コース 以下に,点検項目などについて記す. 大学院生は他分野の科目まで幅広く受講して視野を広げることが期待されており,カリキュラムもその ように配慮されている.他分野の講義の聴講数は確かに多く,カリキュラムの特徴が活かされていると言 える.しかし,逆に,他分野の開講科目の受講が多過ぎて,自分野の重要な開講科目を受講しないという 弊害も指摘されており,詳細な検討が必要であると考えられる.さらに,博士前期課程1年次の前期に, 修了に必要な単位数を取得しておこうとする傾向が強く,自分野の講義の受講においても,後期の受講人 数は前期に比べ大きく減る傾向にある.このことはすでに平成10年度および平成13,14年度自己点 検評価報告書で指摘されているが,その傾向は変わっていない.この問題点については,各分野において, 対処の姿勢が異なり,容認すべきである等の意見も聞かれる.工学研究科として,各期に受講できる科目 数についての制限を設けるなどの検討が必要であると考えられる. また,全専攻にわたる共通科目の工学特別講義は, “知的財産権”や“科学技術者の倫理” (平成17年 度より廃止)を扱い,工学技術者全般に係わる内容であり,いずれも開講以来強い関心を引き,好評であ る. 最近の科学技術の大きな特徴は細分化・高度化と総合化・学際化の同時進行によって新領域が開拓され る点である.研究型大学の大学院工学研究科においては,このような細分化・高度化する領域の先導的な 教育研究を行うとともに,学際領域における総合的・学際的な教育研究を推し進めることによって,工学 分野に関する広範な専門知識と問題解決能力をもった技術者や研究者を育てることが求められている.そ のためには各専攻が担当すべき専門分野の領域拡大と関連専門分野間の連携が必要である.複数の分野や 専攻にわたる科目から構成されるコース標準履修課程(前述)は,このような認識のもとで設定されたも のであるが,これまでのところこのコース標準履修課程を履修する学生の数はわずかで,成果が得られた とは言い難い.COEプログラムの研究・教育拠点形成の一環として平成15年度に設定されたコース標 準履修課程「資源環境科学・工学」の成果が期待される. 58 次に課程修了の状況について述べる.表 5.4.1 に博士前記過課程,後期課程の終了者数等を示している ように,博士前期課程では,ほとんどの学生が学位を取得し修了しているので特に問題はないと言える. 博士後期課程の場合,入学者に対する学位取得者の割合は博士前期課程に比べると少なく,学位の取得に 3年以上の期間を必要とするケースがあることを示している.また,博士後期課程については,入学者が 定員を大幅に割っていることが大きな問題である.具体的には,平成15∼17年度における定員充足率 は50%前後である.社会人特別選抜や外国人特別選抜など,受け入れ態勢の多様化などの方策を積極的 に採用しているが,修了後の就職や生活費等の問題をかかえる状況が続く限り,今後も博士後期課程への 進学率が大きく増すことは難しいと思われる. 一方,博士前期課程については,入学者数が増すにつれて,院生の質が低下してきたと懸念する教員が増 えてきた.具体的には,平成15∼17年度における定員充足率は160∼180%程度である.このよ うな大学院生の学力・能力の低下に対して,その実体の把握が必要である. 表 5.4.1 博士前期課程,博士後期課程の修了者と学位授与状況 年度 博士前期課程修了 博士後期課程修了 論文博士 平成 11 285 30 18 平成 12 268 46(3) 18 平成 13 298 37(3) 21 平成 14 278 24(3) 7 平成 15 279 25(3) 10 平成 16 294 20 16 (注)博士後期課程修了の( )内の数値は単位修得退学者(前年度に退学)の 学位取得数で内数である. 59
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