(案)に関する意見について (PDF:317.8KB)

資料1
計画推進委員からの宍粟市老人福祉計画及び第6期介護保険事業計画(案)に関する意見について
項目等
施設整備につい
て
主な意見の内容
市の考え方
*待機者が多いとは言え、市内で7つ目の特養は必要であるのかどうか。7つ目が新設特養でなくても既存の特 *施設整備については、第5期において特別養護老人ホーム60床を整備する計画とし、現在、その整備が進
養で分担して増床したとしても将来にわたり必要かどうか。佐用町域では十分施設が確保されていることも考
んでおり、第6期初めには60床が増床されることとなります。このことにより、平成26年度で入所の必
慮してほしい。
要性の高い待機者の53人は待機解消されることとなります。 しかしながら、入所の必要性の低い待機者
*介護保険制度の改定で入所要件が要介護度3以上となったことで、入所が将来にわたり確保できるのかどうか。
約100人も、今後、加齢に伴い必要性は高くなることが予測されます。待機者100人の内、要介護度が
*高齢者人口を含め将来にわたり人口減少は否めない事実であり、この点からも新設は果たして必要かどうか。
高い人75人中、60人については、新規特養整備をすることとし、残りの40人や、今後重点化で特養を
*特養60床を第6期で新規に計画に入れるとなると介護保険料に反映される仕組みだが、少しでも安く抑える
希望しても入所が困難になる人約30人(現状投影による推計した人数)の受け皿として、グループホーム
ことから新設(増床も含め)は、見直す方がよい。また、市の介護保険会計上も給付費が増えることになり、一
2ユニット、特定施設入居者生活介護(サ高住等)40 人の施設整備も必要と見込んでおります。
考願いたい。
これら、施設整備については、各市町が必要量の見込を行い、不足する施設整備(入所施設)を計画に計上
*地域包括ケアを推進することからも、特養ホームの新設(増床)は、どのように説明されるのか。施設整備で
は、特養ホームよりも居宅系のサービス施設を増やすべきではないか。
しなければならないこととなっており、施設の許認可においては、総量規制がかかるものであります。
*実際の施設整備にあったては、介護人材の育成や確保も踏まえ、慎重に検討してまいります。
*介護人材の育成や確保が課題の時に新たな施設を計画することは望ましいことなのか。市内の他の介護施設や
事業所で人材不足が深刻な時にさらに拍車をかけないか。
*グループホーム2ユニットサービス付き高齢者住宅1施設(定員40人)を増設する方針ですが、現在の介護ニ
ーズと10年後の介護ニーズを勘案し、慎重な整備計画の策定をお願いします。
地域包括ケアに
ついて
*計画書7頁の解説図についてですが、そもそも「共助」は介護保険サービスなのかという点について疑問に思
*地域包括ケアシステムの考え方として、
『
「公助」は税による公の負担、「共助」は介護保険などリスクを共
います。介護保険は公助であり、共助ではないという整理をすべきではないでしょうか。また、
「互助」は概念
有する仲間(被保険者)であり、
「自助」には「自分のことは自分でする」ことに加え、市場サービスの購
的に「共助」の中にあるもので、地域の支え合いや助け合い、そして今回提起されている「生活支援サービス」
入も含まれる。これに対し、
「互助」は相互に支え合っているという意味で「共助」と共通点があるが、費
は共助の概念ではないかと考えます。あらためて「公助」
「共助」(互助を含む)「自助」の市行政としての整理
用負担が制度的に裏付けられていない自発的なもの。』として、高齢者のひとり暮らしや高齢者のみ世帯が
が必要でないでしょうか。厚労省の図をそのまま使用し、地域福祉計画のアンケート結果で「市民が互助の支
一層増加する時代の到来に併せ、
「自助」
「互助」の概念や求められる範囲、役割が新しい形になっていく考
援を行政に希望している」という整理でいいのでしょうか。
え方のもと、宍粟市においても、国の基本指針を踏まえた、
「地域包括ケアシステム」の構築が必要と考え
*地域包括ケアシステム構築が喫緊の課題である一方、同システムの理念とイメージについて、介護保険利用者
やその家族のみならず、とりわけ高齢者には理解されていないのが実情ではないでしょうか。
*あらためて、本計画の発表と同時に、市民に広く啓発いただき、地域包括ケアシステムの理念と介護保険制度
の将来像について市民で共有化が図られるよう、行政として格別の努力をしていただきたいと思います。
地域包括支援セ
ンターの機能強
化について
ています。
*宍粟市の第6期介護保険事業計画では、
「自助・公助・共助・互助」について、次のように注釈を記述しま
す。
※第6期介護保険事業計画では、国の「地域包括ケア研究会報告書」をもとに、費用負担の面から「自助」
「公助」の他に「共助」と「互助」を加え、4 つの区分で整理しています。
「共助」と「互助」については、
「共助」を「介護保険制度のような、税と保険料による制度化された相互扶助」
、
「互助」を「近隣の助け合
いやボランティアなどインフォーマルな相互扶助」としています。
*今後、市民に広く啓発、理解を求めていく必要があるため、啓発の手順やパンフの作成等、現在、検討して
いるところです。
*専門職の適正配置について、「人員基準等を検討し適正な専門職の配置を行います。」ではわかりづらいので、 *地域包括支援センターの職員は、3職種(保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員)の必置が基準であり、
「適正な配置」について具体的な記述をすべきではないでしょうか。
配置基準を条例化することとなっており、その基準等を考慮し適正配置をすることとしています。
*地域包括支援センターの職員については、今後、生活支援コーディネーターへの業務支援など総合事業へのア *地域包括支援センター業務である総合相談についても、計画の他の項目で記載しており、職員のスキルアッ
プローチも含め資質向上が求められます。地域包括支援センター職員のスキルアップについての具体的な記載
をお願いします。
プについても記載しています。
*24時間対応について、その体制について検討し、実現することが重要でありますが、職員の確保等適正配
*総合的な介護サービス等の相談受け付け体制について、土日及び休日の開所や電話等による24時間対応など
可能な体制について記載すべきではないでしょうか。
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置について、課題等整理する必要があるため、そのことも含め専門職の適正配置の記述、表現としています。
項目等
主な意見の内容
市の考え方
権利擁護体制の
*市民後見人候補者の養成について、保健福祉圏域(旧町域)で1名を目標に体制整備をはかると記載されてい *現在、基盤となる西播磨の成年後見支援センターの設立に向け準備検討をしているところであり、そのこと
推進について
ますが、1名では数値目標として少なすぎるのではないでしょうか。
を踏まえ、最低でも圏域に1名を養成する目標としています。ご意見のとおり複数人の設置が望ましいわけ
ですが、今後の進捗の状況を見据えながら、必要に応じ目標値の見直しをしていけばと考えています。
災害時要援護者
*あらためて項を増やすなどしていただき、大規模災害時の避難所について、災害時の要援護者支援においては、 *災害時要援護者の支援対策の具体は、防災計画、地域福祉計画で記載される予定であるため、現記述で良い
支援対策の充実
「福祉避難所の設置とそのための市内関係福祉法人など(本会も含む)との福祉避難所設置協定の締結」などの
について
記載が必要ではないでしょうか。
と考えています。
*救急医療情報キットの活用促進について、一人暮らし高齢者と高齢者夫婦世帯に同キットの活用を義務付ける *ご提案内容は、今後、施策の実施段階において協議、検討していくこととします。
とか「ペンダント型のカプセルキット」を常時所持してもらうことや認知症の方への同様のカプセルキットの
常時所持など、行政としてこれらの方々への「緊急時に命を守る取り組み」として、今回の計画で提案すべき
ではないでしょうか。
生きがいづくり
の推進について
*老人クラブへの支援について、老人クラブの活動促進を本会と連携して進めるのはわかりますが、具体的に何 *個別施策の実施計画ではないため、本計画においては、方向性の記述とし、具体は、施策の実施段階におい
をどのようにするのかを明記すべきではないでしょうか。
て協議、検討していくこととします。
*「いきいき百歳体操事業への参加勧奨」はとても大切ですが、このサポーター養成をすることが大事であり、
この分野の業務を元気な老人クラブ会員に依頼することや今回の介護保険制度改正の一つの柱でもあります
「生活支援サービス」について、これらの事業を老人クラブに委託していくことなども施策として記載されて
は如何でしょうか。
「生活支援サービス推進会議」 *「生活支援サービス検討会議(仮称)」の表現につきましては、再度、検討いたします。
記述・表現の見直 *「生活支援サービス検討会議(仮称)」は表現として弱いのではないでしょうか。
しについて
など、実施を前提にした名称に変更されるよう提案します。
*記述・表現等については、再度、精査いたします。
*家族介護への支援の項目で、介護者同士の集いの場の周知について、「集いの場の周知」であれば、文章の最
後が「活用する」では意味をなさないのではないでしょうか。本会が実施している「介護者の集い」等につい
て、市民に周知をはかるよう行政として取り組むという意味と思いますが、ここの表記について再考願います。
宍粟市老人福祉
*介護報酬が2.27%下がることが決定しました。しかし、介護事業は高齢者のみならず、高齢な方をとりま *ご意見を充分反映した計画となるよう、宍粟市の実情にあった地域包括ケアの実現に向けて取り組みます。
計画・第6期介護
く人々にとって大変大事なことであり、在宅介護はもちろん、施設における介護の充実も、充分図っていく必
保険事業計画策
要があります。宍粟市で生活する人々が隣接地域とも関係を持ちながら、一人ひとりの人格を尊重し、暮らし
定にあたって
ていけるよう、良い計画をつくっていただきたい。
宍粟市老人福祉
*厚生労働省は「高齢者が、介護が必要になっても、住み慣れた地域や住まいで尊厳ある自立した生活を送るこ *「住み慣れた地域で暮らし続けたい」という高齢者のニーズに応えていくためには、地域での生活支援や介
計画・第6期介護
とができるよう、質の高い保険医療、福祉サービスの確保に取り組む」としています。現在では、要介護者を
護予防の取り組み、在宅で安心して介護や医療を受けることができる体制の整備など、地域で高齢者を支え
保険事業計画策
抱える苦労や介護される側の気苦労が広く知られるようになり社会全体で面倒を見るという価値観も生まれて
る体制づくりが重要となっています。今後、地域包括ケアの実現に向けて取り組みます。
定にあたって
います。しかしながら、超高齢化のスピードに行政が付いて行けているのか、これから付いて行けるのかを考
えると、不安は拭いきれません。今回は介護報酬が2.27%引き下げられています。介護職員は、平均賃金
月額約1万強の値上げがきまりました。現実に制度やルールが進化しつつあるのは、皆が感じているところで
すが、医師を含めた医療スタッフの環境整備、そして介護観の複雑多様化に対応できる社会体制が必ずしも整
っているとはいえません。行政に対して、ルール(法、条例など)の決定に際して、それをどのように運用し
ていくか、環境の整備までを見据えたものにしていただきたい。また、医療関係者は原点に回帰し「倫理、社
会貢献の厳守」を忘れることなく、医療、介護に従事しなければならないと強く思います。
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