東海大学 Department of Embedded Technology 組込みソフトウェア 工学科 School of Information and Telecommunication Engineering 学 科 案 内 高輪 Department of Embedded Technology School of Information and Telecommunication Engineering 東海大学 情報通信学部 東 海 大 学 は 4 つ の力を育 成します。 「明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性をもった人材」に 育つよう、全 学を挙げて取り組んでいます。 自ら考える力 常に未来を見据え自らが 取り組むべき課題を探求する力 多様な人々の力を 結集する力 成し遂げ力 困難かつ大きな課題に 勇気をもって挑戦する力 集い力 挑み力 失敗や挫折を乗り越えて 目標を実現していく力 オープンキャンパス、 学科についてのお問い合わせは・ ・ ・ 入学センター入学課 高輪キャンパス 高輪教学課 (入学広報担当) 〒259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1 〒108- 8619 東京都港区高輪 2-3-23 Tel:0463-58-6422(受験生用) Fax:0463-50 -2186 (代) Tel: 03-3441-1171 ◎本案内は、 特に記載がない限り2014 年 4月現在の内容を掲載しています。 2015 stage address { par { /* Why this statement is here? The adrs stable after the MEM stage for the ST instruction. */ adr any { /* ntif and tpc will be set in the exec stage on the case of taken branch */ 0b0: par { npc = inc.do(pc).out; iadrs = pc; } ntif : par { inc.do(tpc).out; iadrs = tpc; } } } } stage counter { cnten: ir1 := dec.do(ir1).out; cnten & (ir1 == 0x00): cntintflag := 0b1; } stage int { finish; } stage pipectl { par {/* The r2 field designates request for R-form instructions and ST and BZ instructions. While the r3 field designates for bo and I-form data requests. The data memory address bus should be stable right after the ST operati and it will be preserved by the stall request.*/ stall_req = (( (OPCODE == BZ ) | (OPCODE == ST ) | (OPCODE == OUT ) ) & op1chk) | (( (OPCODE (OPCODE == AND) | (OPCODE == SLT) | (ITYPE & ^(R3 == 0b00)) ) & o (( (OPCODE == LD ) | (OPCODE == ST )) & streq); /* streq means that instruction was ST, and bus contention may be occurred */ ru2 := ru1; ru3 forwarding control logic for SP/1 */ op1chk = ( ru1<3> & ((R2 @ ru1<2:1>) == 0b00)) & ^dcl op2chk = ( ru1<3> & ((R3 @ ru1<2:1>) == 0b00)) & ^dclasel2<1>; alt { ((0b1 0b0) @ ru1) == 0x0: dclasel1 = 0b0010; ((0b1 || R2 ) @ ru2<3:1> ) == 0b000: dclasel1 ((0b1 || R2 ) @ ru3<3:1> ) == 0b000: dclasel1 = 0b1000; else: dclasel1 = 0b0001; alt { ((0b1 || R3 || 0b0) @ ru1) == 0x0: dclasel2 = 0b0010; ((0b1 | ru2<3:1> ) == 0b000: dclasel2 = 0b0100; ((0b1 || R3 ) @ ru3<3:1> ) == 0b000: dclasel2 else: dclasel2 = 0b0001; } any { /* During the sta is no destination of course. */ stall_req: par { 0b0000; streq := 0b0; } Registering of the destination register to the usage map. */ stall_req == 0b streq := (OPCODE == ST); any { ^ITYPE & id.idt: ru1 := 0b1 || R1 || 0b0; (OPCODE (OPCODE == LDA) | (OPCODE == IN ) | (OPCODE == BAL) : ru1 := || ^(OPCODE == LDA ) ; else: ru1 := 0b0000; } } } } stage iff { state_name fetch,int1,int2; fi fetch ; state fetch any { inten & (int.intt | cntintflag) : goto int1; any { /* stall_req will be issued in the decode stage. Because there is cancel the relayed nor generated stages, stall_req is not a latched signal. careful for the signal delay.*/ stall_req == 0b0: par { any { ntif : nti } /* any */ any { btbv & ((npc @ btb<15:8>) == 0x00): 2014.4 JK04 JK Department of Embedded Technology 組 込 み ソ フ ト ウ ェ ア 工 学 と は? 最先端の 組込みソフトウェア開発技術を 身につけたエンジニアを育成 School of Information and Telecommunication Engineering 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 東海大学では建学の精神に基づき、 「自ら考え、集い、挑み、成し遂げる」 これら4つの力を 身につけ、 時代に即応できる人材を育成します。 幅の広い教養と高い倫理観を身につけ、ものづくりを 通じて高度情報化社会の発展に貢献できる人材を育 成します。 ・ものづくりに必要な基礎的専門知識を習得し、 それらを活用できる能力 ・組込みシステム開発に必要な高度専門知識の活用、 実験遂行、 プロジェクト管理に関する能力 ドア ・ドアロック制御 ・パワーウィンドウ制御 ハンドル ・パワーアシスト制御 アドミッションポリシー エンジンルーム ・点火時期制御 ・バルブリフト量制御 ・排ガス循環量制御 ・燃料噴射制御 ・燃料ポンプ制御 ・自動変速制御 ・冷却水循環制御 ・電動ファン回転制御 ・オルタネータ電流量制御 ・バッテリ充電制御 ・セルモータ制御 ・エアコンインバータ制御 ■ 「ソフトウェア」というと何をイメージしますか? おそらく ■組込みソフトウェアを搭載した製品はますます高機能化・ 多くの人がパソコンのアプリケーションソフトやゲームソフト 高性能化し、組込みソフトウェアの品質向上が製品の成否を を思い浮かべることでしょう。実は、日本国内で作られるソフ 決定します。例えば、自動車の組込みシステムは環境・安全・ トウェアの大半はそれ以外の「組込みソフトウェア」と呼ばれ 快適性への対応が求められるため、大規模化・複雑化してい るものなのです。携帯電話、自動車、デジタルカメラ、プリン ます。エンジン制御やブレーキ制御の組込みソフトウェアは、 タやコピー機などのOA機器、デジタルテレビ、冷蔵庫、掃 生命にも関わるので高品質でなければなりません。また、エ 除機、エアコン、電子レンジなどの家電製品……私たちの身 ンジンを最適に動かして排気ガスの量を抑えたり、カーナビ の回りにあるほとんどすべての製品が組込みソフトウェアを ゲーションシステムで交通の利便性を図ることができるのも 内部に搭載しています。さらに医療機器、発電所施設、ロケ すべて組込みソフトウェアの品質にかかっているのです。 ットにまでその用途は広がっています。組込みソフトウェアが なければ、私たちの快適で便利な日常生活は成り立たない ■組込みソフトウェアの品質向上が叫ばれているにもかかわ といっても過言ではありません。 らず、それを開発する優秀な技術者は不足しており、人材確 組込みソフトウェア工学科では、本学科の教育目標である 保が組込みソフトウェア業界の最大の課題となっています。 「高度な倫理観を身に付け、英語によるコミュニケーション能力 及びソフトウェアとハードウェアのバランスの取れた技術を修得 し、産業界の発展と安全で平和な国際社会の創造に貢献でき る組込みソフトウェア技術者を育成する」に共鳴し、かつ、自ら 学ぶ意欲をもった人を求めます。 室内 ・エアコン温度制御 ・エアバッグ制御 ・盗難防止制御 ・コンソールボックス情報表示 ・カーステレオ制御 ・カーナビ画面表示 ・カーナビ位置情報トラッキング制御 タイヤ ・アンチスキッドブレーキ制御 ・トラクション制御 自動車の中の組込みソフトウェアの例(自動車は動くソフトウェアともよばれるようになっています) ■世界中に出回っている組込みソフトウェアの多くが日本製 本学科では、講義、演習及び実習を通して組込みソフトウェ であり、日本産業の中でも組込みソフトウェア産業は重要な アに関する最先端の実践的技術を教育し、創造力豊かな、世 位置を占めています。また、組込みソフトウェアはユビキタ 界で活躍できるエンジニアを育成したいと考えています。 ス(どこからでもコンピュータを利用できる)社会の実現に 不可欠な要素です。最近では経済産業省も組込みソフトウェ アの重要性に着目し、 「組込みソフトウェア開発力強化推進 フォーラム」を開催するなど、その振興に力を入れています。 ■本学科では、 「組込みソフトウェア」の開発を主軸にすえた 組 込みソフトウェア 工 学とは? 画期的なカリキュラムを編成し、組込みソフトウェアに関する 知識・技術について体系的・実践的に教育を進めていきます。 日本の未来社会を創造する 「組込みソフトウェア」 「組込みソフトウェア」とは、携帯電話や産業 機器、家電製品、自動車などに内蔵され、マイ クロコンピュータを制御するソフトウェアの総称 です。 探してください 家庭の中の組込み製品 答えは右ページ下 あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、実 は、私たちの日常生活をより便利にし、日本産業 の国際競争力を支えている重要なものなのです。 【左ページの答え】絵の中の電気製品はすべて組込み製品です。 02 ■ 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 D epa rtment of Embedded Technology ■ 03 JK 教 育 の特色 講義、演習及び実習を通して 組込みソフトウェア開発技術を体系的に学ぶ ・学 習 ス ケ ジ ュ ー ル の 一 例・ 現代文明論 ■ 組込みソフトウェア開発に必要な理論・技術の習得 ● 現代文明論1 ● 現代文明論2 ソフトウェアとハードウェアのバランスが取れた実践的なカリキュラムに よって、組込みソフトウェア開発技術を体系的に教育し、産業界の第一線で 活躍できる能力を身につけた技術者を育成します。 1 ■ 多数の実習科目によって問題発見・解決能力を身につける 講義だけではなく多くの演習・実習科目を通して実践的な教育を行い、 年次 問題発見・解決能力を身につけた人材を育成します。 ■ エンジニアに不可欠な資質を養う エンジニアには専門的な知識のほかに、倫理観、社会観、使命感、責任 感などが要求されます。また、社会の国際化に対応してこれからの技術者 には語学力も要求されます。少人数の授業を通してこれらの資質を身につ け、世界で活躍できる人材を育成します。 ■ 活躍のフィールドは無限に広がる 日本で開発された組込みソフトウェアは国内だけでなく、世界中のさま 2 ざまな製品に搭載されています。したがって、卒業後に活躍できる業界や 地域は広く、自分の興味のある分野への就職を目指すことが可能です。 科目 区分 入門基礎科目 必修 選択 基礎数学1 選択 基礎数学2 選択 基礎物理A 選択 基礎物理B 選択 入門ゼミナール 必修 組込みソフトウェア工学通論 必修 コンピュータリテラシ 必修 必修 線形代数 必修 確率統計 選択 微分方程式 選択 物理学 選択 電気・電子計測 選択 電気回路 必修 電気磁気学 選択 論理回路 選択 電子回路 選択 パルス・デジタル回路 選択 組込み技術基礎実験 必修 ■ 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 授業科目名 必修 選択 組込みソフトウェア工学実験1 選択 組込みソフトウェア工学実験2 選択 複素関数論 選択 応用数学1 選択 応用数学2 選択 離散数学1 選択 離散数学2 選択 情報理論 選択 数値解析 選択 コンピュータシステム 選択 プログラミング応用 必修 データ構造とアルゴリズム 選択 データベース 選択 オペレーティングシステム 選択 制御工学 選択 ハードウェア記述言語 選択 コンピュータアーキテクチャ 選択 デジタル信号処理 選択 組込みソフトウェア開発プロジェクト 選択 組込みソフトウェア工学実験3 選択 単位数 2 2 2 2 2 2 2 2 2 4 2 2 2 2 2 2 2 2 1 2 科目 区分 専門基幹科目 必修 微分積分 1 1 1 1 2 2 2 2 4 4 2 2 4 2 4 2 4 4 2 1 科目 区分 専門基幹 科 目 専門基礎 科 目 プログラミング入門 単位数 専門基礎科目 数理基礎 科 目 04 授業科目名 年次 授業科目名 必修 選択 コンピュータネットワーク 選択 通信工学 選択 情報通信セキュリティ 選択 技術英語1 選択 技術英語2 選択 組込みソフトウェア開発特別講義 選択 企業研究 選択 インターンシップ 選択 ソフトウェア工学1 選択 ソフトウェア工学2 選択 コンパイラ 選択 数理計画法 選択 現代制御 選択 信頼性と安全性 選択 プロジェクト管理 選択 リアルタイム制御 選択 ユーザーインタフェース 選択 知的財産 選択 卒業研究1 必修 卒業研究2 必修 現代教養 科目 英語コミュニ ケーション科目 入門基礎科目・ 数理基礎科目 ● 健康・フィットネス 理論実習 ● 生涯スポーツ 理論実習 ● 英語リスニング &スピーキング1 ● 英語リーディング &ライティング1 ● 基礎数学1・2 ● 基礎物理A・B ● 入門ゼミナール ● 組込みソフト ウェア工学通論 ● コンピュータ リテラシ ● プログラミング入門 ● 線形代数 ● 電気回路 ● 電気磁気学 ● プログラミング 応用 ● 英語リスニング &スピーキング2 ● 英語リーディング &ライティング2 ● 微分積分 ● 確率統計 ● 微分方程式 ● 物理学 ● 電子回路 ● 論理回路 ● データ構造と アルゴリズム ● コンピュータシステム ● オペレーティング システム ● 組込み技術 基礎実験 ● 生命と環境 ● 文化と自然 ● 構造と変化 ● アイデンティティ と共生 ● 知識とコミュニ ケーション ● テクノロジーと 社会 ※3科目以上を選択 単位数 2 2 2 2 2 2 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 年次 4 年次 curriculum 専門基礎科目・ 専門基幹科目 ● ソフトウェア工学1・2 ● リアルタイム制御 ● 技術英語1・2 ● 組込みソフト ウェア工学実験1 ● 組込みソフト ウェア工学実験2 ● コンピュータ アーキテクチャ ● コンピュータ ネットワーク ● デジタル 信号処理 ● インターンシップ ● 情報通信 セキュリティ ● プロジェクト管理 ● 現代制御 ● ユーザー インタフェース ● 知的財産 ● 卒業研究1 ● 卒業研究2 D epartment of Embedded Technology ■ 05 JK 授 業科目 組込み技術者として必要なソフトウェアとハードウェアの知識をバランスよく学べます。 1年次で学ぶ科目(プログラミング応用) 1年次で学ぶ科目(プログラミング入門) この科目は、初歩のプログラム作成としてC言語などの手続き型言語に よる簡単なプログラミングの実習を行います。情報処理技術者試験にも C言語を用いた初歩より一歩進んだプログラミング技法について実習 を組み合わせながら講義を行います。数百行程度のプログラムを1人また 出題されるような、比較的世の中に普及しているプログラミング言語の基 は数人で構築できるようになることを目標とします。関数、構造体、ポイン 礎について学ぶことができます。 タ、入出力処理等についての詳細及びそれらを活用するためのアルゴリ 具体的には、レゴ(LEGO)車を作り、車を目的通りに動作させるため ズムやデータの設計、スタブ、ドライバ等、プログラムを構築するための にプログラミングし、実習を通してC言語を学んでいくことができる特徴 を持っています。 技術について講義します。講義は、一つの具体的なソフトウェア開発の例 題を設定し、実習を通してそれに各種機能を追加していきながら最終的に 一つのアプリケーションが完成するような形式で進めます。 2年次で学ぶ科目(論理回路) 2年次で学ぶ科目(ハードウェア記述言語) この科目はデジタル回路の最も基礎となる科目です。まず、ブール代 従来、ハードウェア(デジタル回路)を設計する際には回路図等を用い 数、論理式、真理値表、AND、OR、NOT等の基本論理ゲートについて た方法が使われてきました。しかし近年、 「ハードウェア記述言語」を用い 勉強します。そして基本論理ゲートを組み合わせて構成した、組み合わせ て設計する手法が広く普及し、一般的になっています。この手法の場合に 論理回路について、設計、解析方法を学び、演習を通して理解を深めてい は、C言語などを用いてソフトウェアを開発するのと同じような感覚で、容 きます。次に、フリップフロップを加えた順序回路について、状態遷移図や 易にハードウェアを設計することができます。 タイムチャートを用いた設計法や解析法を勉強し、具体的にカウンターや この科目では、上記で述べたハードウェア記述言語を用いたハードウェ シフトレジスタなどに関する演習及び実習によりさらに理解を深めます。 ア設計手法を学びます。また実習では、ハードウェア記述言語の一つであ るPARTHENON/SFLを用いて、実際のデジタル回路を作成し、その検 証方法なども修得します。 3年次で学ぶ科目(デジタル信号処理システム) 3年次で学ぶ科目(組込みソフトウェア工学実験1) 映像、音声信号などをコンピュータによって解析・処理する、あるいは、 この科目では、机上で学んだ理論を実験・実習を通してより確実に理解 シミュレーションを行う際の基礎理論について勉強します。具体的には、 し、身につけることを目標とします。主な実験テーマとしては、ハードウェ サンプリングと量子化、フーリエ解析、サンプリング定理等、各種デジタ アの入門として、基礎電気回路、オペアンプ、組み合わせ論理回路、順序 ル信号処理のアルゴリズムとその理論上・計算上の特性などについて学 論理回路などを扱います。また、マイコン関係として、基礎的なプログラ びます。また、デジタルフィルタの概念及び特徴についても学ぶとともに、 ムの動かし方、入力・出力のプログラム、マイコン内蔵機能などを扱いま 具体的にDSP(デジタル信号処理装置)を用いた実習も行い理解を深 す。この実験では、各種計測器の正しい取り扱い方法を修得することも めます。 重要です。 4年次で学ぶ科目(情報通信セキュリティ) 4年次で学ぶ科目(卒業研究1) 高度情報化社会における情報通信セキュリティの考え方及び要素技術 3年間で学んだことを基礎として、より専門的な組込み技術について学 を学びます。授業では、情報通信セキュリティの分類、情報通信セキュリ ぶことができます。授業は少人数で行うため、担当教員から直接指導を受 ティに対する脅威及びセキュリティ対策技術を学び、要素技術として暗 けることができます。また興味ある専門分野の担当教員を、各自で選ぶこ 号技術、認証技術、ネットワークセキュリティ技術等について学修します。 とができます。そのため、より深く専門的な知識を学び取ることができま 特に、暗号技術については、秘密鍵暗号方式と公開鍵暗号方式、公開鍵 す。これらの知識は、卒業に必要なだけでなく、就職活動やその後におい 暗号方式のアルゴリズム、電子署名と公開鍵基盤などの具体的な内容を ても必要不可欠なものになるはずです。 学ぶことができます。 06 ■ 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 D epartment of Embedded Technology ■ 07 JK 教 員 紹 介 教授・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ DATA 准教授・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 講師・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5人 1人 5人 ソフトウェア開発の 「安い、美味い、早い」を目指して 山浦 恒央 准教授 T. Yamaura 教育熱心な教員がそろっており、基礎から応用レベルまで興味深い授業を行っていきます。 博士(工学) 清水 尚彦 教授 N. Shimizu 博士(工学) 組込み技術とネットワーク技術を 身につけよう 高 正博 教授 M. Taka 工学博士 書く」に似ています。 「小説のようなソフトウェア」の品質をどう計測するかを研究しています。 「再利用性の研究」 :ソフトウェアの生産性は、 1カ月に1,000ステップと30年前から停滞しています。 生産性向上の切り札となるのが 「既存ソフトウェアの再利用」 で、 再利用性向上の研究をしています。 ・ 受験生の皆さんへ ・ 感受性の高い貴重な4年間を駆使し、技術屋一生の道具として、物事の本質や基礎を徹底的に理 解・把握し、口先だけの浮わついたテクニックでない本物の技術を駆使できる人になることを目指し てください。 ソフトウェアの設計支援について 探究 落合 昭 講師 A. Ochiai 修士(工学) ・主な研究テーマとその内容・ には、発光ダイオード、モータ、ヒーターなどが入っています。これらを動作させるソフトウェアを設 計するには、回路図を読んだり、動作の仕組みを理解したりとハードウェアに関する知識も必要とな そこで、ハードウェア設計を簡単にし、世の中に貢献するための仕掛けを併せて研究します。研究室 り、開発を複雑なものにしています。そこで設計者を支援する設計支援についての研究を行ってい では卒業研究の導入教育としてビデオゲームやCPUを作りアーキテクチャ設計を学びます。 ます。 ・ 受験生の皆さんへ ・ 世の中の技術動向にも注意を払い、いろいろなことに興味を持って勉強や研究を進めてください。 組込みソフトウェア工学科で、4年を通して自分自身を磨くことにより、社会で活躍できる技術力を 身につけてください。 未来のコンピュータを創ろう 西村 克信 講師 K. Nishimura 修士(工学) ・ 受験生の皆さんへ ・ 世の中の情報化はスマートフォンやICカードなどの組込み機器とネットワークを中心として大きく 進展しています。皆さんが組込みソフトウェア工学科においてしっかり学び、新しいチャレンジを始 められることを期待します。 組み立てるのではなく、ハードウェア記述言語という道具を用いてコンピュータの頭脳であるCPU などの部品そのものを設計します。最近ではひとつの部品の中に、複数のコンピュータが入ってい ます。近い将来、数百数千のコンピュータがひとつの部品の中に入り、それが手のひらに乗るときが きます。なんだか、わくわくしませんか? わかる喜び、できる愉しみを 共有しよう 福原 雅朗 講師 博士(工学) to 工学博士 大きな希望を持って前進を続ければ、あなたの努力はきっと実を結ぶと思います。産業界は優れ と一緒に勉強してみませんか。 ・主な研究テーマとその内容・ ニューロンMOSトランジスタと呼ばれる機能デバイスを用いた「知的デジタルLSIの開発」を行 っています。このLSIは、回路構成は固定であるにもかかわらず、外部から与える電気信号を切り換 したいと思っています。 (ハードウェア)の知識も必要です。私は電子回路(トランジスタ・ダイオード・抵抗など)で構成され るハードウェアについて主に研究を行っています。特に、記憶素子(メモリ)の高機能化や、表示媒 テムの研究を通して、組込み技術を磨いてもらいたいと考えています。 た組込みソフトウェア技術者を必要としています。国際社会で活躍できる技術者を目指して私たち たら、その目標に向かって突っ走ってください。組込みソフトウェア工学科は必ず皆さんにチャンス を与えます。学問を通して「わかる喜び」を、実験・実習を通して「できる愉しみ」を、皆さんと共有 組込み技術を理解するためには、プログラムやデータなどのソフトウェアだけでなく、実際の機器 ーク経由で接続して、さまざまなサービスを提供するものです。皆さんには、このようなM2Mシス ・ 受験生の皆さんへ ・ ・ 受験生の皆さんへ ・ 皆さんには無限の可能性があります。今から将来の目標を真剣に考えてください。大学に入学し ・主な研究テーマとその内容・ Machine)システムが最近注目を 浴びています。M2Mシステムは、センサを含む機器同士または機器とクラウドサービスをネットワ M. Yoshida れません。事実、20年前には今のような携帯電話なんて、SF映画の中でしか存在しませんでした。 さぁ !! コンピュータを創る研究を行っています。皆さんが想像するように秋葉原でパーツを買ってきて M. Fukuhara ・主な研究テーマとその内容・ センサ技術と通信技術の発展により、M2M(Machine ・ 受験生の皆さんへ ・ 大学では自分の好きなことが勉強できます。皆さんが頑張れば、空を飛ぶ車だって創れるかもし ・主な研究テーマとその内容・ ・主な研究テーマとその内容・ なシステムを開発することを目標に、研究を進めていきたいと思います。 組込みソフトウェアを支える LSI設計技術者の育成 吉田 正廣 教授 ・主な研究テーマとその内容・ の最適な構造を考え実現することがアーキテクチャ研究の目的です。研究室では、特に、CPUや OS、コンパイラを中心に研究します。最近ハードウェアは大規模化し設計が困難になっています。 に目を向けながら、皆さんとともに柔軟な発想でユニークな応用技術や分野を考え出して、実用的 工学博士 能なのに低価格を実現しています。将来、これらの製品が設計できるような技術者を目指して本学 科で学んでみませんか。 マイコンシステムの設計支援に関する研究を行っています。マイコンが制御する家電製品の内部 インターネットを構成する基盤技術です。これらの技術を結びつけた組込みネットワーク技術及びシ H. Tsuji ・ 受験生の皆さんへ ・ テレビ、電子レンジ、携帯電話などの製品には小さなコンピュータが入っており、それにより高性 テーマはコンピュータの基本設計や構造であるアーキテクチャです。ソフトウェアとハードウェア ステムについて、新しい応用分野の開拓を目指して研究を進めていきます。常に世の中の技術進歩 秀一 教授 情報処理技術者の良心です。組込みソフトウェア工学科で高品質プログラム開発の知識や技術を習 得し、安い(安価) 、美味い(高品質) 、早い(短納期)ソフトウェアを開発できるプロになってください。 ・主な研究テーマとその内容・ 組込み技術は身の回りの機器や製品まで、幅広く適用されています。また、ネットワーク技術は 情報化社会の新しい発展と 組込み技術 質で大規模ソフトウェアを開発する技術は、日本が世界に誇る強みと言えます。ソフトウェアの品質は、 「ソフトウェアの品質の定量的な分析」 :ソフトウェアの開発は、 「自動車を製造する」より 「小説を ここでは、各教員の専門分野と皆さんへのメッセージを紹介します。 自分磨きのための4年間、 大きく羽ばたくためのお手伝いを します ・ 受験生の皆さんへ ・ 証券取引からロケット制御まで、ソフトウェアの小さなバグ(誤り)が大きな事故に直結します。高品 体(ディスプレイ)の回路技術の向上を目指しています。 コントローラ設計技術者の育成を 目指す 小峰 憲行 講師 N. Komine 工学修士 非常勤教員 ・ 受験生の皆さんへ ・ 未来を担う組込みソフトウェア開発技術者の道標がここにあります。将来の目標達成のためにコ ンピュータ技術に関する高度な知識と技術を学んでみませんか。 ・主な研究テーマとその内容・ 優れたシステムエンジニアの育成を目指し、高度なロボット制御に必要なコントローラ設計及びシ ステムシミュレーションによる検証を行っています。これらの研究はロボットアームの振動抑制、工 場内の天井クレーン搬送システムの自動化運転及びモータ速度制御などに役立ちます。また、ロボ ットコンテストのためのマイクロコンピュータやセンサを搭載した自立型ロボットを製作し、海外のロ えることによってその回路が持っている機能を変化できます。そのため、このようなLSIは「やわらか ボット大会に参加しています。 いハードウェア」とか「フレックスウェア」などと呼ばれています。このような研究を通して、組込みシ ステムを支えるLSI設計技術者を育成したいと考えています。 有意義な学生生活から、 安心・安全を意識できる技術者へ 渡辺 晴美 教授 H. Watanabe 博士(工学) ・ 受験生の皆さんへ ・ 大学時代は、とても大切で、一生の思い出となる時期です。就職に役立つ知識だけでなく、卒業 後もずっと成長できる考える力、学ぶ力を身につけませんか? そういった力をつけていく過程で、き っと素晴らしい親友を得られますよ。 ・主な研究テーマとその内容・ なるべく効率的に高い品質のソフトウェアを開発する方法について研究しています。自動車や医療機器な どを動かしている組込みソフトウェアには、人命に関わるものもあります。ソフトウェアの誤りを完全になく 08 ■ 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 実践力あるネットワーク技術者の 育成を目指す 小林 勝 講師 M. Kobayashi 工学修士 非常勤教員 ・ 受験生の皆さんへ ・ 組込みソフトウェア工学科で勉強してみませんか? 必ず皆さんの夢に一歩近づけます。本学科で は、皆さんの夢の実現へ向けて、手助けをする万全の用意があります。本学科で高度な知識と実践 的な技術を習得して、世界で活躍できる社会人になってください。 ・主な研究テーマとその内容・ コンピュータネットワークの普及に伴って、人々は、世界各地から容易に情報を収集して分析でき、 また円滑なコミュニケーションなどができるようになり、仕事の効率や生産性が向上しました。こうした すことは不可能とされています。その難問を解決して、安全・安心に暮らせるようにと研究を重ねています。 ネットワークは、社会的にも必要不可欠となりつつあります。この通信インフラの整備(構築・運用・管 学生の皆さんとは、実際に動くものを一緒に作りながら学習・研究を進めます。このような「ものづくり」体 理)に携わるネットワーク技術者にとって必要なさまざまな知識を習得するとともに、ネットワーク機 験により、単なるプログラミングではなく、開発する「もの」の品質を保証する技術まで学んでいきます。 器などの仕組みや取り扱いを学ぶことで実践的な技術が習得できる教育プログラムを提供します。 D epartment of Embedded Technology ■ 09 JK Department of Embedded Technology 研 究 室 紹 介 School of Information and Telecommunication Engineering 清水研究室 渡辺研究室 ソフトウェアと協調する柔らかなハードウェア ロボコンを活かした安全・安心な組込みソフトウェア開発 研 究の 概要 ハードウェアというと固いというイメージだと思います。実際、ハードウェアとは金物のことですか ら、言葉通りであれば固いものです。ところが、固いはずのハードウェアを柔らかく使う方法が注目を集 めています。半導体の小さなチップの上に搭載できるトランジスタの数は40年以上指数関数的に増大し てきました。たとえば、1971年にIntelが発表したマイクロプロセッサには、2,300個のトランジスタが 研究の 概要 組込みソフトウェアは、携帯電話や自動車、電力システム、医療機器等、さまざまな機器を制御してい ます。従って、その多くが人命と深く関わっているため、安全性の高さが求められています。また、携帯 電話や家電製品は、各社、さまざまなシリーズを展開し、頻繁に新機種が登場するため、極めて短期間に 開発しなければなりません。このような状況のもと、安全・安心な製品を短期間に開発するためには、技 搭載されていましたが、最新のものでは10億個以上ものトランジスタが搭載されています。情報通信分 術が必要になります。我々の研究室では、このような安全・安心な組込みソフトウェアを効率よく開発す 野の発展は、この膨大なトランジスタに支えられています。この発展はまだしばらく継続すると言われ る技術の研究をしています。 ていますが、膨大な数のトランジスタを正しく動かす設計は年々難しさを増しています。そこで、この膨 このような研究では、実際の開発を行わなければなりません。企業との連携も行っておりますが、全く 大なトランジスタの数を逆手に取り、ハードウェアの機能 未知な技術を実際の開発で使用することはできません。そこで、我々は研究した技術をロボットコンテ を作った後でも簡単に変えられるようにするリコンフィギ ストで試しています。具体的には下記の活動を行っています。 ャラブル(再構成可能)なハードウェアの研究が盛んです。 本研究室では、リコンフィギャラブルなハードウェアを設 計するための新しい開発手法と、ソフトウェアと協調する ソフトウェアの構造・プログラミング言語の研究 柔らかなハードウェアの応用、ならびにハードウェアの力 よくできたプログラムには共通な構造があります。組込みソフトウェア開発で最も多く利用されているC言語やC++言語は、こ を引き出すためのソフトウェアを研究しています。 のような構造を記すのには冗長です。一方で、さまざまな新しい言語が発表されつつも、数十年もの間、C言語が利用され続けてい るのには理由があります。我々は、その理由をさぐりつつ、新しい技術をC言語と共存させた新しいプログラミング言語の作成を目 指しています。 図表記によるハードウェア開発 開発方法論に関する研究 図的表記(UML)によるハードウェア開発の研究 現在提案されているソフトウェアの開発方法は、組込みソフトウェアに適用する場合、さまざまな工 夫が必要であり、その工夫の部分が十分に方法論としてまとまっていません。組込みソフトウェアは、 現在、多くのハードウェア設計者はハードウェア記述言語という言語を 他の分野のソフトウェアと比べると、性能や安全性の比重が極めて高いため、複雑な工程になるためで 用いてハードウェアの設計をしています。このやり方は、ここ20年ほど変 す。我々は、ソフトウェアプロダクトライン、ゴール指向、アスペクト指向等、新しいソフトウェア開発 わっていませんが、その間に、設計者が扱う回路の規模は1万倍以上にな 技術を合わせ、新しい開発方法論の構築を目指しています。 ってしまいました。設計者の負担を減らしながら、さらなる高度な機能を 実現するために、図的表記を用いたハードウェア開発を研究しています。 ETロボコン2008 関東地区大会総合準優勝 実際に、動作するハードウェアを作成することで、紙の上だけでなく実用 に耐えるシステムにしていきます。 研究室で開発した集積回路のチップ写真 ソフトウェアの検証に関する研究 この研究では、安全とはどのようなことかを数学的に定義し、プログラムや モデル(ソフトウェアを開発する際に作成する図面)がその定義を満たしてい 柔軟な思考をもたらす課外イベント るかどうかを検証します。モデル検査やペトリネットと呼ばれる手法を利用 しています。 研究室にこもってばかりいたら、 良いアイデアは生まれません。レク ロボコンへの参加 リエーションや合宿勉強会、国際会 議など、課外イベントを豊富に行っ ロボコンでのロボット開発に研究成果を適用しています。ETロボコン ています。 (LEGOを用いた大規模なロボコン) 、MDDロボットチャレンジ(学会が主 催する飛行船のコンテスト)へ参戦し受賞してきました、2006年NHKロボ コン東海北陸大会では、筆者が審査委員長、研究室学生が審判を務め、NHK 国際会議で発表した大学院生たち 研究室合宿の花火大会 で報道されました。 ETロボコン2010南関東大会・競技の様子 10 ■ 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 D epartment of Embedded Technology ■ 11 JK Department of Embedded Technology 研 究 室 紹 介 School of Information and Telecommunication Engineering 清水研究室 渡辺研究室 ソフトウェアと協調する柔らかなハードウェア ロボコンを活かした安全・安心な組込みソフトウェア開発 研 究の 概要 ハードウェアというと固いというイメージだと思います。実際、ハードウェアとは金物のことですか ら、言葉通りであれば固いものです。ところが、固いはずのハードウェアを柔らかく使う方法が注目を集 めています。半導体の小さなチップの上に搭載できるトランジスタの数は40年以上指数関数的に増大し てきました。たとえば、1971年にIntelが発表したマイクロプロセッサには、2,300個のトランジスタが 研究の 概要 組込みソフトウェアは、携帯電話や自動車、電力システム、医療機器等、さまざまな機器を制御してい ます。従って、その多くが人命と深く関わっているため、安全性の高さが求められています。また、携帯 電話や家電製品は、各社、さまざまなシリーズを展開し、頻繁に新機種が登場するため、極めて短期間に 開発しなければなりません。このような状況のもと、安全・安心な製品を短期間に開発するためには、技 搭載されていましたが、最新のものでは10億個以上ものトランジスタが搭載されています。情報通信分 術が必要になります。我々の研究室では、このような安全・安心な組込みソフトウェアを効率よく開発す 野の発展は、この膨大なトランジスタに支えられています。この発展はまだしばらく継続すると言われ る技術の研究をしています。 ていますが、膨大な数のトランジスタを正しく動かす設計は年々難しさを増しています。そこで、この膨 このような研究では、実際の開発を行わなければなりません。企業との連携も行っておりますが、全く 大なトランジスタの数を逆手に取り、ハードウェアの機能 未知な技術を実際の開発で使用することはできません。そこで、我々は研究した技術をロボットコンテ を作った後でも簡単に変えられるようにするリコンフィギ ストで試しています。具体的には下記の活動を行っています。 ャラブル(再構成可能)なハードウェアの研究が盛んです。 本研究室では、リコンフィギャラブルなハードウェアを設 計するための新しい開発手法と、ソフトウェアと協調する ソフトウェアの構造・プログラミング言語の研究 柔らかなハードウェアの応用、ならびにハードウェアの力 よくできたプログラムには共通な構造があります。組込みソフトウェア開発で最も多く利用されているC言語やC++言語は、こ を引き出すためのソフトウェアを研究しています。 のような構造を記すのには冗長です。一方で、さまざまな新しい言語が発表されつつも、数十年もの間、C言語が利用され続けてい るのには理由があります。我々は、その理由をさぐりつつ、新しい技術をC言語と共存させた新しいプログラミング言語の作成を目 指しています。 図表記によるハードウェア開発 開発方法論に関する研究 図的表記(UML)によるハードウェア開発の研究 現在提案されているソフトウェアの開発方法は、組込みソフトウェアに適用する場合、さまざまな工 夫が必要であり、その工夫の部分が十分に方法論としてまとまっていません。組込みソフトウェアは、 現在、多くのハードウェア設計者はハードウェア記述言語という言語を 他の分野のソフトウェアと比べると、性能や安全性の比重が極めて高いため、複雑な工程になるためで 用いてハードウェアの設計をしています。このやり方は、ここ20年ほど変 す。我々は、ソフトウェアプロダクトライン、ゴール指向、アスペクト指向等、新しいソフトウェア開発 わっていませんが、その間に、設計者が扱う回路の規模は1万倍以上にな 技術を合わせ、新しい開発方法論の構築を目指しています。 ってしまいました。設計者の負担を減らしながら、さらなる高度な機能を 実現するために、図的表記を用いたハードウェア開発を研究しています。 ETロボコン2008 関東地区大会総合準優勝 実際に、動作するハードウェアを作成することで、紙の上だけでなく実用 に耐えるシステムにしていきます。 研究室で開発した集積回路のチップ写真 ソフトウェアの検証に関する研究 この研究では、安全とはどのようなことかを数学的に定義し、プログラムや モデル(ソフトウェアを開発する際に作成する図面)がその定義を満たしてい 柔軟な思考をもたらす課外イベント るかどうかを検証します。モデル検査やペトリネットと呼ばれる手法を利用 しています。 研究室にこもってばかりいたら、 良いアイデアは生まれません。レク ロボコンへの参加 リエーションや合宿勉強会、国際会 議など、課外イベントを豊富に行っ ロボコンでのロボット開発に研究成果を適用しています。ETロボコン ています。 (LEGOを用いた大規模なロボコン) 、MDDロボットチャレンジ(学会が主 催する飛行船のコンテスト)へ参戦し受賞してきました、2006年NHKロボ コン東海北陸大会では、筆者が審査委員長、研究室学生が審判を務め、NHK 国際会議で発表した大学院生たち 研究室合宿の花火大会 で報道されました。 ETロボコン2010南関東大会・競技の様子 10 ■ 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 D epartment of Embedded Technology ■ 11 JK 取 得 できる資 格 ・ 卒 業 後 の 進 路 先 輩 か ら の メッ セ ー ジ ソフトウェアと ハードウェアの 両方とも学べます 河野 壮志 資格 きめ細かい指導体制で しっかり学べる 下記の資格取得に有利 ●ITパスポート試験 柳 史織 ●基本情報技術者試験 4年次 4年次 私は高校で学んだソフトウェアの作成(プログラミング) に 私はこの学科に入学し、初めてプログラミングに触れまし 興味を持ち、この学科に入りました。大学では時間割を組む た。何の知識もなかった私ですが、基本的な事柄をしっかりと 際、上級生推奨の授業も取ることができるので、自分の学び 教えてもらえます。分からないことがあれば授業中だけでな たいことをより深く学ぶことができます。 く、休み時間中などに教えてもらうこともできます。先生に声 また、やる気があればETロボコンなどにも参加でき、それ がかけにくいという人には、各授業の教室に先生のアシスタ を通してさまざまなことを学べます。ETロボコンに出場する ントをする大学院生がいて、学生の目線で説明をしてくれま ため、放課後や夏休みに、UMLでシステムを記述したり、C す。このように先生方やアシスタントの大学院生が1人ひとり 言語でプログラミングをしました。知らなかったことが多く、 に細かく指導してくれるので理解を深めることができます。 とても勉強になりました。さらに、協力してプログラミングす 組込みソフトウェア工学科は、男子より女子の方が少ない ることの楽しさや難しさを学びました。 ですが、その分女子の団結力は固いです。男子も女子も充実 ソフトウェアだけでなくハードウェアにも興味のある人は、 した毎日を過ごしています。新しく入学してくる皆さんと話せ ぜひこの学科に入り勉強してみるといいと思います。 ることを楽しみに待っています。 ●応用情報技術者試験 卒業後の進路 本学科は、社会的ニーズがますます高まっている組込みソフトウェアの 専門教育を推進しています。現在、組込みソフトウェアは、家電製品やパ ーソナルコンピュータをはじめ、工場機器、FA機器、医療機器など、ほぼ すべての電気製品に搭載されているといっても過言ではありません。した がって、本学科で組込みソフトウェアの高度な開発技術力を身につけるこ とにより、即戦力として活躍できる技術者を目指すことができます。 また約 1 割の学生が、さらに高度な技術を身につけるため、大学院に進 都心のキャンパスで 充実した キャンパスライフ 学しています。 基礎から丁寧に 勉強することができます 橋本 遼 3年次 最近の主な就職先(2011∼2013年度) (修士生も含む) 製造業/通信業/情報サービス業/設備工事業/総合工事業/ 大石 優彦 大学院進学 など 2年次 日本電気、日立製作所、東日本旅客鉄道、本田技研工業、沖電気工業、コ 私はハードウェア、ソフトウェアの両方に興味があり、そ この学科に入学したとき、私はプログラミングについての の両方を学ぶことのできるこの学科へ入学しました。ハー 知識がほとんどなく、授業についていけるか不安でした。し ドウェアや、ソフトウェア(プログラミング)の授業では基 かし実際に授業を受けてみると、私のようなプログラミング 礎から学べるので安心して勉強を進めることができます。 初心者の人にも分かるように基礎的な内容をしっかりと解説 また、多くの科目を基礎から受けることができ、自分の理解 してくれます。また、分からないことを質問すれば、理解で 度に合わせて勉強することができるので、理解が深まりま きるまで何度でも教えてもらうことができます。特に、必修 す。さらに、ほかの学科の授業で自分の興味のある科目が で開講している英語はレベル別に8段階のクラス編成をして あれば、受けることができ幅広い学びが可能になります。 おり、各自のレベルに合った授業をしてもらえるので英語が 高輪キャンパスは、東京都港区にあるため、友達とさま 苦手だと感じている人も安心して勉強をすることができます。 ざまな場所に行き、貴重な経験ができます。サークル活動 高輪キャンパスでは広く開放的な食堂やさまざまな専門 では、合宿、学園祭などで、ほかの学科との交流を深めて 書がそろった図書館、就職活動について相談することができ 視野を広げることもでき、キャンパスライフはとても楽し るキャリア支援課など施設も充実しています。 く充実しています。 皆さん!ぜひ一緒にキャンパスライフを楽しみましょう。 ニカミノルタ、NTTデータ、パナホーム、アルパイン、日本精機、日立シ ステムズ、富士通エフサス、NSD、クレスコ、富士通エフ・アイ・ピー DC、 富士通アドバンストエンジニアリング、ビーエスピー、リコーテクノシステ ムズ、マイスターエンジニアリング、高見沢サイバネティックス、トヨタテ クニカルディベロップメント、メディアシーク、日立情報通信エンジニアリ ング、日立ハイシステム21、ダイキンアプライドシステムズ、東芝テックソ リューションサービス、日立アドバンストデジタル、NTTデータMSE、ド コモ・テクノロジ、NTTファシリティーズ中央、ANAシステムズ、東急ホ ームズ インターンシップ(就業体験)による 職業意識や勤労観の育成 本学科では、企業において学生に体験実習を積ませることによって、 将来に向けてのしっかりした職業倫理、職業観、勤労観等を養う教育 を行います。すなわち、インターンシップによって、将来社会人とな る学生が職業意識や勤労観を醸成し、目的意識を持って主体的に学 生生活が送れるような指導・教育を行うとともに、しっかりとした職業 倫理を身につけた創造力豊かな人材の育成に努めます。実習先企業 としては大学周辺の情報通信産業を中心として依頼しています。 新入生研修会にて 14 ■ 組 込 み ソ フト ウ ェ ア 工 学 科 D epartment of Embedded Technology ■ 15
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