2015年3月 - 日経平均プロフィル

日経指数 月次レポート
2015 年 4 月 1 日
3月の日経平均株価
3 月の日経平均株価は月末終値が 1 万 9206 円 99 銭と、2 月末に比べ 409 円 05 銭(2.18%)
上昇した。23 日には 1 万 9754 円と昨年来高値を更新し、約 15 年ぶりの大台回復まであと 240
円余りまで迫った。春闘で高水準の賃上げが決まり、消費者心理の好転を通じた企業業績の
拡大期待が広がった。主要企業が資本効率や株主配分重視の姿勢を強めると相次ぎ報じら
れたことも好感された。昨年3月末と比較した年度ベースでは 4379 円(29.53%)上昇した。
今月のトピック:過去最高の日経配当指数、輸出関連が牽引
日経平均・配当指数(2014 年)の最終値は 265.12 円となり、13 年より 38.39 円(16.9%)上昇した。同指
数は、日経平均株価を構成する銘柄の暦年ベースでの受取配当金が確定するたびに積み上げて算出
するため、構成銘柄すべての配当額が確定する翌年の 4 月初めにその年の配当指数の最終値が決ま
る。年ごとの積み上げなので「『2014 年の』日経配当指数」などと年号を持つ。
図1:日経平均・配当指数(最終値)
300
250
200
150
100
50
0
14 年の同指数は、データのある 98 年来で最も高かった
図2:輸出関連業種が貢献した
13 年を上回り、2年連続で過去最高になった。日経平均を
(業種別の寄与額、単位:円)
電気機器
構成する 225 銘柄のうち、配当指数を算出するうえでの配当
額(寄与額)が最高になったのは 69 銘柄と、約3割に上った。 2014年
2013年
足元の株式市場では、株主配分の強化を表明した銘柄の株
0
価が上昇し日経平均を押し上げる例が目立つが、配当指数
は「電気機器」「自動車」「機械」の3業種。寄与額はともに、
0
民主党政権時代の「超円高」が是正され、業績が上向いたこ
10
機
い電気機器の寄与額は昨年に比べ 9.50 円増加し、寄与額
式市場で「輸出関連」に位置付けられるという共通項がある。
60
20
30
10
15
2014年
2013年
昨年に比べ3割前後増えた。特に業種別寄与額が最も大き
の増加分全体(38.39 円)の4分の1を占めた。上位業種は株
40
自動車
の増加にも貢献した形だ。
業種別に集計すると、配当指数を押し上げたベストスリー
20
械
2014年
2013年
0
5
とで、各銘柄が配当を積み増したことが効いている。
上位3業種以外でも「精密機器」やタイヤメーカーで
占める「ゴム」、「鉄鋼」など輸出採算改善の追い風を
受けたとみられる業種は、寄与額の増加が目立った。
半面、内需系の業種では寄与額が減った業種が目
立つ。「証券」は昨年に比べ 0.31 円、「銀行」は同 0.13
円減った。「電力」は構成銘柄で唯一、配当を実施して
いた中部電力が 14 年 4~9 月期の配当を取りやめた
ため、寄与額がゼロになった。ただ、いずれも寄与額
の減少はわずかで、全体への影響は限られた。
個別銘柄では輸出関連に加え、財務が健全で、手
元資金が潤沢とされる銘柄の寄与額増加も目立つ。
自己資本比率(ROE)を向上させるために、15 年 3 月
期から 3 年間、利益を 100%還元すると表明したアマ
ダホールディングス(旧アマダ)が好例。資本効率の改
善を経営目標に掲げる企業が増えてきたことも、配当
指数上昇の背景にあるといえそうだ。
順
位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
表1: 寄与額が増えた銘柄ランキング
寄与増加 2014年の
銘柄名
額(円) 寄与額(円)
3.25
11.78
KDDI※
3.03
9.34
ファナック※
2.66
6.87
セコム※
2.56
5.89
JT※
2.15
4.12
日東電※
1.91
6.87
トヨタ※
1.90
3.93
東エレク 1.67
3.93
ブリヂストン※
1.33
2.51
富士重※
1.10
8.83
キヤノン※
1.00
2.63
ダイキン※
0.80
1.30
ヤマハ 0.79
4.12
デンソー※
0.77
2.59
三井物※
0.76
3.14
TDK 0.73
6.28
京セラ※
0.68
3.06
三菱商※
0.64
6.91
ホンダ 0.59
1.02
アマダ※
0.57
2.16
富士フイルム※
(注)※は寄与額が過去最高
日経指数月次サマ リー( 2 0 1 5 年3 月)
指数名
日経平均株価
JPX日経インデックス400
日経平均トータルリターン
日経平均ボラティリティ
日経平均VI先物
日経平均ドルヘッジ
日経平均ユーロヘッジ
日経平均カバードコール
日経平均リスクコントロール
日経平均レバレッジ
日経平均インバース
日経平均ダブルインバース
日経株価指数300
日経中国関連株50
日経500種平均株価
日経JAPAN1000
日経ジャスダック平均株価
指数値
19206.99
14022.96
28452.14
22.71
33223.11
20429.61
18007.28
16712.50
17563.64
15324.19
2561.55
3061.27
313.39
1662.57
1715.60
1823.84
2457.58
指数名
日経配当指数(2014)
指数値
265.12
月間騰落率 平均リターン
2.18%
0.11%
1.42%
0.11%
2.78%
0.12%
10.51%
0.11%
-8.21%
-0.34%
2.21%
0.11%
2.27%
0.11%
2.19%
0.10%
1.28%
0.06%
4.25%
0.22%
-2.27%
-0.11%
-4.62%
-0.22%
1.25%
0.11%
2.03%
0.11%
3.48%
0.13%
1.30%
0.11%
0.97%
0.08%
昨年比
16.93%
最高値
265.12
標準偏差 年初来高値
1.12%
19754.36
1.03%
14475.35
1.12%
29092.06
5.47%
26.58
2.41%
50080.55
1.13%
21008.88
1.13%
18526.28
0.97%
17108.44
0.67%
17912.32
2.24%
16217.44
1.12%
2942.85
2.24%
4059.40
1.03%
323.88
1.04%
1714.83
1.00%
1762.99
1.03%
1881.88
0.63%
2482.91
同日付
3月23日
3月25日
3月23日
1月6日
1月6日
3月23日
3月23日
3月25日
3月23日
3月23日
1月14日
1月14日
3月25日
3月23日
3月23日
3月23日
3月25日
同対象年
2014
同対象年
2002
最安値
85.45
(データは3月末時点)
年初来安値
同日付
16795.96
1月14日
12308.20
1月7日
24719.38
1月14日
18.97
2月25日
30813.87
3月23日
17851.30
1月14日
15690.33
1月14日
14648.80
1月14日
16255.58
1月14日
11771.84
1月14日
2491.68
3月23日
2897.82
3月23日
274.44
1月14日
1471.94
1月14日
1464.27
1月7日
1603.46
1月14日
2329.73
2月3日
注:平均リターン、標準偏差は過去1年の日次騰落率から算出
日経配当指数の昨年比は昨年3月末時点との比較、最高値、最安値は1998年以降の同時点の比較
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