(平成27年3月31日公表)(PDF)

京都大学(川端)熊野職員宿舎整備・運営事業
審査講評
平成27年
3月31日
京都大学(川端)熊野職員宿舎整備・運営事業
提
案
審
査
委
員
会
1
審査結果
登 録 受 付 番 号
応
募
者
A
B
三菱倉庫株式会社
大和リース株式会社
① 事業全体に関する評価
33.75
26.25
② 施設整備業務に関する評価
35.00
27.50
③ 維持管理業務に関する評価
22.50
15.00
④ 運営業務に関する評価
20.00
17.50
⑤ 利用料金等に関する評価
15.00
25.00
5.00
5.00
評 価 (配 点 )合 計
131.25
116.25
第1順位者との差
-
⑥ その他に関する評価
2
順
位
結
果
[
1
15.00
]
優先交渉権者
[
2
]
次順位交渉権者
審査講評
(1) 個別評価
1)
応募者Aの提案
① 「事業全体に関する評価」においては、長年の企業活動からくる事業実施の安定性、自己
資金による資金調達などが評価されたとともに、事業者及び大学が負担するリスクの具体
的な分析と効果的な対策、構造体の高耐久性などが高く評価された。
② 「施設整備業務に関する評価」においては、建物形態等による周辺地域への配慮、各宿舎
(教職員・看護師・研修医)の特性を踏まえた宿舎全体の配置・動線計画などが評価され
たとともに、建物構造の特徴を十分に活かした住環境の充実、高い水準の遮音・耐衝撃音
性能、施工における近隣への配慮などが高く評価された。
③ 「維持管理業務に関する評価」においては、豊富な経験に基づく実施体制、維持管理業務
におけるさまざまな工夫などが評価されたとともに、衛生面に配慮された清掃業務、具体
的で効果的な修繕・更新計画などが高く評価された。
④ 「運営業務に関する評価」においては、充実した実施体制、具体的な付帯事業の提案など
が評価されるとともに、入居者の特性や利便性に配慮した具体的かつきめ細やかな対応な
どが高く評価された。
⑤ 「利用料金等に関する評価」においては、入居保証率の考え方、入居保証率を超過した部
分の利用料金の大学への還元などが評価された。
(1)
⑥ 「その他に関する評価」においては、提案された工夫などが一定の評価をされた。
2)
応募者Bの提案
① 「事業全体に関する評価」においては、豊富なPPP・PFI実績からくる事業実施の安
定性、自己資金による資金調達などが評価されたとともに、事業期間修了時の大学への選
択肢の提供などが評価された。
② 「施設整備業務に関する評価」においては、建物形態等による周辺地域への配慮、各宿舎
(教職員・看護師・研修医)の特性を踏まえた宿舎全体の配置・動線計画などが評価され
たとともに、さまざまな工夫による住環境の充実などが評価された。
③ 「維持管理業務に関する評価」においては、豊富な経験に基づく実施体制、維持管理業務
における工夫、システム(蓄積データ等)の活用による効果的な修繕・更新計画などが評
価された。
④ 「運営業務に関する評価」においては、実施体制、運営業務の内容などが一定の評価をさ
れるとともに、幅広で具体的かつ効果的な付帯事業の提案などが高く評価された。
⑤ 「利用料金等に関する評価」においては、低く抑えた利用料金・入居保証率、入居保証率
を超過した部分の利用料金の大学への還元などが高く評価された。
⑥ 「その他に関する評価」においては、提案された工夫などが一定の評価をされた。
(2) 総合評価
本事業は、いわゆるBOT(事業期間中は事業者が建物を所有する)方式において、設計・
建設・維持管理・運営(提案付帯事業を含む)業務を一体的に実施するという難しい提案を求
めている。このことに対し、いずれの応募者の提案も、意欲的に取り組んでいるとともに独自
の強みを活かし、民間事業者ならではのノウハウと創意工夫を大いに発揮したものであり、そ
の熱意に敬意を払うところである。
各項目について総合的に評価した結果、長期にわたる本事業のリスクに対する効果的な対策、
建物構造の特徴を十分に活かした住環境及び居住性能の充実、入居者の特性や生活利便性に配
慮した具体的かつきめ細やかな維持管理・運営業務などが評価され、応募者Aの提案が第1順
位(優先交渉権者)となった。
なお、優先交渉権者である応募者Aの提案の実施にあたっては、当該提案をよりよいものと
するために、共用部分でのゆとり(交流可能な空間)の創出、機械式駐車場の安全対策の更な
る配慮、災害時における安全対策の充実、入居保証率の考え方、将来における経済情勢等の変
動への柔軟な対応などについて、大学と十分に協議し、大学と事業者が協働して、本職員宿舎
が整備・維持管理・運営されることを要望する。
また、このことにより、本事業の目的である、優秀な人材が集う職員宿舎の実現に期待して
いる。
(2)