いろはの会を代表して、平成27年(2015年)度、一般会計予算に対し

いろはの会を代表して、平成27年(2015年)度、一般会計予算に対し、可決の
立場から意見討論いたします。
私は、多摩市に生まれ育ち、ニュータウン以前のまちの人のくらし、営みを知り、と
もに歩んできた市民の一人とし、議会で活動を積み重ねてまいりました。ニュータウン
開発の未来に夢と希望を持ち、将来の「わがまち」を語り合ってきた先人たちの想いを
知る私は、成熟した都市となった多摩市に「誇り」を持ち、子どもや孫たちの時代への
バトンを手渡していきたいと考えています。
私の住んでいる乞田の地域では、古くから伝わる多摩の文化を大切にし、四季折々の
行事にはニュータウン地域との融合、市民どうしの交流を図りながら、新たなコミュニ
ティ文化を育んでいます。地元のどんど焼きや祭りは多摩の伝統が新しい知恵や考え方
と折り重なり、年々大きく盛り上がってきたように感じています。
ニュータウン初期入居から早40年が経過し、古き良き私たちのくらしや営みを継承
していくことの難しさも感じる一方で、これからもさらに先人たちが夢見てきた「まち
の姿」に近づけていくために一歩ずつ進んでいかねばならないと考えています。それは、
今まさにニュータウンが次の未来に向けたスタートラインに立つ時期であり、あらため
て夢と希望を次の世代につないでいくときであることを強く感じるからです。ニュータ
ウンは再生させるのではありません。ニュータウンをさらに発展させていくというポジ
ティブな発想で市民とともに次の未来を語っていきたいものです。阿部市長は以前、
「ポ
ジティブ、多摩」とそのスローガンを掲げていましたが、ぜひ、世界最速の高齢化も、
住宅の老朽化も含め、「わがまち」の「現在」の姿を、もっと肯定的に捉えていただき
たいと考えます。
以下、予算に対し、いくつかの観点について私たち会派の見解を述べていきたいと思
います。
阿部市長が掲げる「市民主権のまちづくり」を進めるためには、市民の主体的な参画
が必要です。市民主権の重要性は、自治基本条例を活かしたまちづくりを担う市民のお
一人として、阿部市長自身が市政に関わっていた時代からも強く認識され、また、深い
理解をお持ちになっていたことと考えています。
従来型の行政お任せではなく、市民一人ひとりが主権者として意見を表明し、自ら決
めていくことを後押ししてこそ、「市民主権」の経験が積み重なっていくのです。その
ことは、新たな自治の地平を切り拓くことにつながる一方で、必ずしも行政が思い描い
た計画どおりにいかないこともあり得るのではないでしょうか?
公共施設の見直しについて、市長が市民との対話を重ねる姿勢は大いに評価するもの
ですが、対話の先にどのような道筋をつけていこうとされているのでしょうか?市民と
のキャッチボールはできているとお考えでしょうか?投げたボールの行方が互いに見
えていない状態があるとしたら残念なことです。
私たちは、いまこそ市民主権のまちづくりの真価が問われると考えています。もちろ
ん、答えがすでに見えており、正解があるわけではありません。しかし、公共施設の見
直し方針と行動プログラムに対して寄せられた市民の声をどのように受け止め、今後の
プログラムに反映させていくのかについて、市民は注目しています。それは、「大切な
ことは市民が決める」という市民主権のまちづくりを掲げる市長の真価が問われている
ことでもあるのです。
決して明るいばかりではない財政の見通しを考えるならば、様々な事業やサービスの
見直しは避けて通ることはできません。その時に大切なことは、行政が答えを示して、
市民を納得させるというやり方ではなく、様々な選択肢や可能性を提示しながら市民同
士で議論をし、政策を考えてもらうという自治の基本姿勢を貫けるかどうかではないで
しょうか?
また、そのためには、行政と議会がともに知恵を出し合い、政策を競い合えるような
新たな場を作ることも必要ではないかと考えています。私たち議会のチェック機能は果
たしつつも政策提案機能も高めていく必要を感じています。私たち議員一人ひとりの努
力が必要なことは言うまでもありませんが、
「市民自治」を豊かに根付かせるためには、
市長もまた、従来の行政と議会の立場にしばられるのではなく、新たな自治を支えるし
くみを共に創っていくという発想を持っていただきたいと思います。そのためには、民
間出身市長ならではの市民感覚を生かして、議会との関係も再構築することが求められ
ていると考えています。議会の常任委員会が先進地を視察するときに、行政側の担当職
員が一緒に視察出来ることも提案しましたが、議会と職員とが政策づくりを進めていく
ための情報共有や認識を一致させるためには効果があると思います。
私たちいろはの会は、市政運営の基本にある「税」の問題を常に意識してきました。
私たちの営みは全て市民の税金で成り立っており、市民の生活感覚に常に敏感でありた
いと考えています。経済の成長とともにくらしの豊かさを実感できた時代とは異なり、
働いても働いても豊かさを得ることができず、税や保険料の負担感が年々増していくよ
うな時代です。高齢者はお金持ちだと言われますが、少ない年金収入と少ない貯蓄を取
り崩しながら暮らしている市民が圧倒的多数です。この社会状況で、納税することの大
変さや辛さを私たち一人ひとりが忘れず、日々の職務にあたることが重要であると考え
ています。
私たち議員はもちろんのこと、職員一人ひとりが「納税者の気持ち」を受け止め、職
務をこなすことが、よりよい事業の改善や業務の執行につながっていくのではないでし
ょうか?予算質疑では、納税課の滞納整理に対する指摘をいたしました。遠隔地にある
滞納者の所有財産などの確認を進めていくことで、少しでも未納状況の解消を進めてほ
しいと思います。ギリギリの生活でも納税の義務を果たしている市民の汗に思いを馳せ
ながら、業務にあたって欲しいと思います。
私たちは、納税や課税部門は市の根幹業務であることを踏まえ、全職員が従事経験を
持つことが望ましいと考えています。また、国の税制改正への対応をはじめ、税務の知
識を習得し、積み重ねていくことがよりよい業務の遂行につながっていくこと、特に納
税者への対応は経験と共にスキルアップしていくものであり、交渉力を培っていくこと
が必要不可欠な業務です。今後、生活困窮者への対応も必要とされてきますが、市民の
生活実態を所得の面からも把握することができる窓口であることも重視しておきたい
と思います。税部門に専門性を磨いた職員を配置するとともに、引き続き人材育成に取
り組んでください。また、若手職員が公務に従事していく時に不可欠な経験を取得でき
る職場であることを意識した人事の工夫を求めたいと思います。
税負担の公平性、公正性という観点を改めて確認したいと考えています。
次に「事業の見直し」と言う観点から意見を申し述べたいと思います。
事業をその都度見直しすることは当然のことです。しかし、中途半端な見直しが継続
されている事業はないでしょうか?市民活動情報センターは社会福祉協議会のボラン
ティアセンターと統合されましたが、依然として、市民活動検索サイトを市が継続して
いる状態は望ましいとは言えません。個人情報の保護などの課題があるとはいえ、それ
を含めて、事業を整理しなければ真の業務改善ではありません。市民にとっては「窓口」
が二つあるようなものであり、利便性が向上したとは言えません。また、行政にとって
次の展開に向けた新たな取組みを進めるための余力を生み出すことにもつながりませ
ん。費用対効果の面からも改めて検証すべきであり、次年度の事業執行にあたっても慎
重にしていくべきと申し上げます。
今回、交通公園の管理運営費の内容に見直しがありました。全体として、予算規模は
縮小しているもの、交通指導を行うために配置している警察 OB のみなさんが、草刈り
や樹木の剪定を行い、公園環境を維持していくとする考え方には疑問です。また、やり
きれないところは、市職員が直接出向き、対応するというのもまた、望ましいとは言え
ません。事業の見直しとは本来どうあるべきなのか、問題点を投げかけてくれたような
気がします。
交通安全教育は毎年の積み重ねが重要ではないでしょうか?同じ予算規模、もしくは
今の予算規模を大幅に縮小しても、より効果の高い「交通安全教育」の展開ができるの
ではないでしょうか?その可能性をしっかりと探っていくべきです。
また、防災の観点では、災害時協力井戸のことについて指摘をいたしました。来年度、
30件を見込んでいるとのことでした。災害時に「協力井戸」がわかるよう案内看板を
付けることになったことは評価するものの、まだまだ地域には「協力」できるはずの井
戸があります。それにも関わらず、それらを災害時に備えて活用できるものとしてとら
えようとする努力が足りないと考えています。
井戸の水質検査実施について、申請がない限りは行わないというのは、いざという時
に備えるならば不十分ではないでしょうか。飲み水を確保するだけでなく、飲み水とし
て適さないものであっても災害時に他の用途に使用できるものもあるので、是非とも積
極的に地域井戸の活用を意識していただきたいと思います。
また、消防団第7分団詰所の耐震診断についても質しましたが、液状化している地盤
の上にあると予めわかっているのであれば、詰所の在り方として、やはり見直しが必要
ではないかと考えます。液状化している場所の上に立っていることには目をつむったま
ま、機械的に耐震診断を行う意味が本当にあると言い切れるのでしょうか?
交通公園の管理運営費の見直しの問題でも触れましたが、予算があるから、あるいは
予算が不足しているからと言って、特定分野や事業の範囲の中だけで何とか帳尻合わせ
をしようとする発想を超えていかなければ、市民感覚に則した事業の執行にはなってい
かないのではないでしょうか?本来行うべき見直し、貴重なお金の使い方として中途半
端な考え方に基づいて使われるべきでないことを重ねて指摘しておきたいと思います。
次に、今後、取り組むべき新しい課題に対し、意見を述べておきます。
まず、市長が2期目の公約として目玉に掲げた「健幸都市、すなわちスマートウェル
ネスシティ」についてです。これは、第五次総合計画が更新されるにあたっても、新た
な政策の柱として掲げられた事項です。
市長は、誰もが人生の最期まで幸せに生きられるまちづくりを進めるために「多摩市
版地域包括ケアシステム」に取り組むと述べられていますが、多摩市版の地域包括ケア
システムのめざすところは一体何なんでしょうか。そもそも地域包括ケアシステムは、
高齢者の地域における自立した日常生活支援のための施策を包括的に推進するための
しくみとして、介護保険制度の中に位置づけられています。ここに障がい者の日常生活
支援を加えたものが、多摩市版地域包括ケアシステムなのでしょうか。多摩市がめざす
地域包括ケアシステムの全体像を整理し、どのように取り組んでいくのかわかりやすく
発信することが必要です。
市民一人ひとりの健康という観点からめざすべきは、予防重視型社会の構築です。長
寿社会を生きる私たちは、改めて健康の価値を再確認し、地域の暮らしを取り巻く環境
整備に「健康」の視点を取り入れていくことが必要です。従来のように健康づくり、医
療、介護、福祉、都市づくりなど、分野ごとの取り組みではなく、すべてが連携し各分
野の政策をしっかりと融合させることが大切です。特に住まいのあり方は、そこに暮ら
す人たちの健康に大きな影響があるといわれています。この点は今後のまちづくりにお
いて、忘れてはならない視点だと考えます。
生きがいや社会的な役割を持つことは、「健康でありたい」というモチベーションに
つながります。いくつになっても「役割と居場所」をつくることで、一人ひとりが健康
づくりへの意欲を持ち続けられるようにしていくことが、健幸都市をめざすうえでは大
切な視点ではないかと考えます。
健康寿命が26市でトップクラスにある多摩市で、お達者な高齢者が多いことをぜひ
強みとして、10年後にも健康長寿をつなげていくための健康政策に具体的に取り組ん
でほしいと考えます。健康を保持するためには運動の習慣化ができる環境づくりは重要
です。さらにその効果を可視化することも必要です。「健康長寿社会」に向けて、赤ち
ゃんから高齢者までの健康をどう守っていけるのか「予防医療」の観点で取組むことは
医療費削減にもつながることです。
次に、ニュータウン再生についてです。冒頭でも述べましたが、「再生」という表現
は、私たちにとっては違和感あることばです。ここで積み重ねてきた営み、暮らしを肯
定的に捉えた表現とは考えにくいからです。確かに建物は老朽化し、住み心地の点でも
課題を抱えているとは思います。しかし、知り合いが全くいない市民同士の出会いと、
ゼロからのコミュイティづくりへの挑戦が育んできた歴史の蓄積は、多摩市の特徴のひ
とつでもある多様で多彩な市民活動の発展につながっています。私たちの会派はニュー
タウンは再生させるのではなく、今まで育んできた歴史の上に、次の夢を描いていくも
のだと考えています。ニュータウン構想は実験的なまちづくりなどと言われることもあ
りますが、今までの取り組みを検証しつつ、ここでまた新たなまちづくりに取り組むチ
ャンスがやってきました。すでに住民がいる点がかつてとは条件が異なりますが、新た
な可能性を紡ぐことで、今後もこのまちが発展をとげていくための起爆剤にしていきた
いものです。
しかし、都営諏訪団地の建替種地問題と尾根幹線道路沿い土地の交換の可能性の話が
急浮上したことに、一抹の不安を抱いています。老朽化した住宅の建替えは必要ですし、
尾根幹線の整備も議会で一致して必要だと推進していることですが、一体どこまで東京
都の方針が決まっていて、どこまでが多摩市の方針として確認されているのか見えてき
ません。質疑でこの点を質しましたが、具体的な時期の目安は明らかにはされませんで
した。
都営住宅の建替えにあたっては学校跡地を種地とする提案になっています。学校跡地
に関しては「多摩市学校跡地施設の恒久活用方針 」がありますが、そこで種地の具体
的な活用についてまでは方針が明示されていないとしても、何らかの方針を決める際に
は、市民や議会への相談や提案が必要なはずです。しかし、議会に対しても事後報告の
ような格好であり、私たちも知らないうちに、東京都が主導してどんどん話が進行して
いってしまう印象を受けます。様々な状況に応じてスピード感を持ってあたることも必
要でしょうが、これでは「計画行政は成り立つのか?」という批判について、返す言葉
がありません。
ようやく改定作業が進む住宅マスタープランも、今後の多摩ニュータウン再生や発展
にとって重要な位置を占め、住宅政策の根幹と方向性を示すものです。多様な世代が住
めるような環境づくりという観点がコミュニティの再生の視点からも不可欠であり、コ
ミュニティミックスの考え方をしっかり貫ける計画にしてほしいと考えています。また、
「居住福祉」の考え方、「住まい」と健康との関係性にも目を向け、住宅としての魅力
を高めていくための付加価値を追求して欲しいと思います。しかし、この策定作業を待
たず、都営住宅の建て替え計画が進むとすれば本末転倒となります。住宅マスタープラ
ンの協議にはUR都市機構や東京都も参加していますが、ともに連携し、次世代につな
ぐ新たなニュータウンの住まい、くらしをつくっていくための土台を固めてもらいたい
と思います。
新たな課題の3つ目として、私たち議会にとっても今後、最重要課題となっていくで
あろう「公共施設の見直し方針と行動プログラム」について改めて述べておきたいと思
います。繰り返しとなりますが、私たちは市長と議会が建設的で前向きな関係を構築し
ていくことが大切と訴えてきました。市政の課題の共有化をさらに進めることで、場合
によっては市行政だけでなく、市民代表である議会もともに市民にその課題について訴
えることができると思います。そうすることで、より広く市民に市政の課題を伝え、市
民と課題を共有できる道筋ができると考えるからです。
私たちの任期は、来月末までですが、改選期を迎えるため、事実上本日の本会議まで
となります。議会が実質的に機能できないこの時期に、議会への相談や説明が事前に十
分ないまま、新な市の方針や政策、計画などが決められてしまうのでないかと危惧して
います。我々があずかり知らぬところで、重要な政策が進められることがないようにし
ていただきたいと強く要望したいと思います。
行政の取組みの可視化はまだまだ始まったばかりのような気がします。従来、紙ベー
スで保存されてきた記録をデータ化し、市民に共有化していけるような取り組みもさら
に進めていくべきです。市内道路網については、来年度から5か年をかけてデータベー
スを作成していくとのことでしたが、市民も利活用できるようなものとし、よりよいま
ちづくりの展開にもつなげていきたいものです。オープンデータへの取組みは、まだま
だスタートしたばかりですが、少しずつ環境整備を進めてほしいと願っています。オー
プンデータへの取組みを推進することで、市民が市政にアクセスしやすくなる環境とな
ります。今の市政の姿をデータで捉えることができるとき、市民の市政への理解も一層
深まっていくのではないでしょうか?公共施設の見直しにあたっても、今は「どの情報
が正確であるのか」さえ、見えなくなっているような気がします。どこに正確な情報が
掲載されているのか、市長や行政が私たち議会や市民に語っている内容の根拠に共通理
解が必要となります。データベースの公開がその一助になっていくと考えます。
その他、今回の質疑では指摘をしませんでしたが、私たちの会派は、代表質問の中で
も「貧困格差」の広がりについて言及をいたしました。特に、親の経済格差が子どもの
育ちの格差につながっていくことは様々な研究や調査結果からも明らかです。子どもの
貧困対策についても、ようやく国をあげての取組みが進もうとしています。多摩市が子
どもにも一番身近な存在とし、問題解決に正面から取り組める体制をつくって欲しいで
す。教育委員会制度も大きく改革されますが、総合教育会議では、「子どもの貧困」を
解決するための庁内体制と環境づくりが進むことを期待いたします。「教育福祉」の観
点から施策全体を再構築してほしいと考えています。
また、特別会計のところで、下水道の公営企業化に対する指摘をいたしました。現在準
備が進んでいますが、国の方向性とも合わせ、法の全部適用による移管作業を進めてい
かなければなりません。先進事例を検証すれば、公営企業化については、職員の身分保
障問題などが一番の課題になっていくようです。平成29年度の移行を見据えています
が、そのためにさらに関係部署が一丸となった取組みを進めてほしいと思います。その
ために期待されている市長のリーダーシップと支える執行部の役割の責任は重大です。
私たちは4年間を通じて、少数意見を切り捨てることなく、民主的な議会運営を進め
ることを主眼に置いて取り組んできました。いろはの会は政党に所属している議員と、
所属しない議員とで構成されています。その中で、個性豊かなメンバーが年齢差をはじ
め、経験と背景、価値観の違いを活かしながら、議論をしてきました。時にはぶつかり
合いながらも、それぞれが「もっと多摩市をいいまちにしていきたい」との思いを持ち、
活動を積み重ねてきたと考えています。違いを乗り越えるために「理解しあう」ことに
多くの時間を割いてきたと思います。私たちはその中でお互いを尊重し、認め合ってき
ました。そこに「対話」の経験を重ねてきたと考えています。
「超高齢社会」、
「低成長時代」とややプラス志向に欠けるような表現で語られること
が多い時代状況ですが、この時代を悲観的に「難局」と捉えるのではなく、難しい時代
を乗り越えていくことのやりがいをみんなで共有していきたいものです。今、この瞬間
にも、ここに生まれてくる子どもたちの笑顔、夢、希望があるのではないでしょうか?
私たちは「今」だけを見て考えるのではなく、やはり、子どもたちの健やかな成長と未
来を展望しながら考え続けていくことが大切だと思います。市長には、粘り強く市民の
みなさんと対話してほしいと考えています。そして職員の皆さんには、市長の粘り強い
対話を支えてほしいとお願いします。そのためにも、市長には風通しの良い組織風土を
つくるために汗をかいてほしいと思います。風通しの良い市役所に生まれる力が、「組
織力」を強くすることにもつながり、ひいては、多摩市政の発展にも大きくつながって
いくのではないでしょうか。
以上を申し上げ、私たちいろはの会の締め括りでもあり、平成27年(2015年)
度一般会計予算可決の討論といたします。ありがとうございました。