製品 お知らせ 発行 No. 機 2014-07 発行月 2015 年 3 月 トップランナーモータ採用時の ブレーカ選定に関するご注意について News トップランナーモータとは トップランナーモータとは、2015 年 4 月から規制が開始される三相誘導電動機のトップランナー基準に対応したモータの 呼称です。 トップランナーモータ採用時のご注意 トップランナーモータは従来のモータよりも高効率化を実現したため、始動電流・始動突入電流が大きくなる傾向にありま す。そのため、従来のブレーカの選定では、モータの始動電流・始動突入電流により、不要動作する可能性があります。 ① ブレーカと電磁開閉器の組合わせによる保護の場合 サーマルリレー特性 回路の短絡保護はブレーカで行い、電動機の過負荷保護は モータの許容電流時間特性 電磁開閉器で行います。 ブレーカの動作特性 電線の許容電流時間特性 M 電磁開閉器 モータ ←時間 ブレーカ (電磁接触器+サーマルリレー) トップランナーモータを採用した場合、始動突入電流により、従来 始動電流 の選定ではブレーカの瞬時引外し領域において、不要動作とな る場合があります。(図 1) ブレーカが不要動作する場合は、ブレーカの定格電流値を上げ 始動突入電流 るか、瞬時引外し電流値の高いブレーカを使用する必要がありま す。 電流 → ブレーカカタログ(2014 年 10 月発行)P68,69 の「電動機分岐回 路用ブレーカの選定」は、内線規程 JEAC8001-2011 に基づいた 選定表となります。 従来モータの 電流 トップランナー モータの電流 不要動作 (図 1) モータ回路保護協調曲線 (ブレーカ+電磁開閉器の場合) 1/2 ② モータブレーカによる保護の場合 モータブレーカまたはモータ保護兼用ブレーカによってモータと電線 両方の保護を行います。 モータの許容電流時間特性 ブレーカの動作特性 M 電線の許容電流時間特性 ブレーカ モータ ← ←時 時間 間 トップランナーモータを採用した場合、始動電流・始動突入電流 不要動作 により、従来の選定ではブレーカの時延および瞬時引外し領域 始動電流 において不要動作となる場合があります。(図 2) ブレーカが動作する場合は、モータの許容電流時間特性を上回 らない範囲でブレーカの定格電流値を上げるか、ブレーカと電磁 始動突入電流 開閉器の組合わせによって保護する必要があります。 ブレーカカタログ(2014 年 10 月発行)P72 の「モータブレーカ・ モータ保護兼用ブレーカの選定」は、(表 1)のモータの始動条 件に基づいた選定表となります。 600%始動時間 制限(sec) 2 2 225AF 6 従来モータの 電流 トップランナー モータの電流 不要動作 (図 2) モータ回路保護協調曲線 (モータブレーカの場合) (表 1)モータの始動条件 アンペア フレーム 50AF・60AF 100AF・150AF 電流 → 始動突入制限 700% 800% 900% ●モータの始動条件が(表 1)の値を超える場合、ブレーカ が不要動作する可能性があります。 トップランナーモータの適用にあたっては、モータの定格情報(全負荷電流・始動電流・始動突入電流・始動時間 など)を入手し、適切な保護協調を行ってください。 〒480-1189 愛知県長久手市蟹原 2201 番地 お客様相談室/TEL(0561)64-0152 http://www. nito.co.jp 2 /2
© Copyright 2024 ExpyDoc