風のたより 3 月号今月の風のたよりでは、「終末期ケア（ターミナルケア）」についてお話をさせていただこうと思います。終末期（ターミナル）とは、病気が治る可能性がなく、数週間～半年程度で亡くなる可能性が非常に高いと予想される時期のことです。風の家で終末期を迎える方は、「老衰」と診断される方がほとんどです。老衰といっても具体的にどのような状態になるかということをご存知の方はあまり多くないかと思います。症状は人それぞれですが、食事量が徐々に減ってきて体重が減少して来たり、だんだんと寝る時間が増え、活気がなくなったりされる方が多いです。食事を食べても栄養素を体が吸収できず、浮腫（むくみ）がでてきたり、食事が未消化のまま便として出てしまうこともあります。終末期において、可能な限り医療的な延命を行う場合には、経管栄養（食事が口から取れなくなったときに鼻からかまたは腹部の皮膚から直接、胃にチューブを入れるなどして栄養補給をする方法）・バルーン留置（尿道にカテーテルと呼ばれる管を入れたままにして導尿を行う）・人工呼吸器（自発的に呼吸することが困難な人に対し、人工的に呼吸を補助）など様々な処置が行えます。このような処置は医療行為が中心となっているため、病院や医療行為が受けられる施設に入所しながら処置を受けることになります。医療的な処置を行い、1 日でも長く生きていて欲しい、できる限りの治療は受けさせてあげたいと思う気持ち。または施設で、延命はできなくても医療による様々な制限なく、自然な形で最期を迎えさせてあげたいと思う気持ち。そのどちらにおいても、大切な家族を思う気持ちに正解・不正解はないと、私たちは考えています。ここからお話しさせていただく風の家での終末期ケアは、終末期における延命治療を否定するわけではなく、あくまでご利用者様やご家族様の選択肢の一つとして存在しているということをご理解していただければ幸いです。風の家では設立時より終末期ケア（ターミナルケア）に取り組んできました。終末期ケアとは、死がさし迫った状態で回復の見込みがない“終末期”において、延命することや治療をケアの目標とはせず、心と体の痛みを取り除くことで最期まで本人らしく生きる事を目標とします。住み慣れた場所で、最期の瞬間までその人らしく当たり前の生活が送れるよう支援しています。甘い物がお好きな方はプリンやアイスなどのお好きな食べ物を最期まで口から食べていただき、お風呂がお好きな方は状態を見ながら、できる限り湯船に浸かって入浴の時間を楽しめるように支援します。体調が良ければ、リビングで他利用者と過ごす時間、天気がよければ散歩にも出かけます。また、施設には簡易ベッドや布団も準備してありますので、ご家族は日中だけではなく、夜間も大切な方との時間を過ごしていただけます。医療的な処置をするというよりは、今までご本人様が過ごしてきた生活や楽しみを失くしてしまわないように、最期の瞬間までその人らしい“生活”を送っていただけるよう、努めています。大切な人だからこそ、ご家族様のご本人様に対する気持ちや迷いなどもあることと思います。そのようなご家族様の不安などが少しでも軽くなるよう、ご家族様とのコミュニケーションをより密にとり、ひとつひとつ確かめ合いながらケアの方針を決めていくよう心がけています。また、施設で終末期ケアを行うと選択をしたとしても、「やっぱり病院へ …」と選択を変更していただくことはいつでも可能です。今回は終末期についてお話をさせていただきましたが、年齢に関係なく事故や病気で急に「延命」についての判断を迫られる場合もあるかと思います。特に急変時は緊急を要することが多く、病院での処置の際に延命を希望するか否かを即答で求められるケースが多くなりました。誰しも必ず訪れる最期、ご本人の意思を尊重し代弁する事はご家族様になる事がほとんどです。あなたの大切なご家族様の最期を考える機会に、いつか訪れる自分自身の最期についても一度考えてみてはいかがでしょうか？こんにちは！風の家デイサービスです。まだまだ風の冷たさデイサービスが身にしみる毎日ですが、鮮やかに咲き誇る梅の花を見るとすぐそこに春の訪れを感じます。活動報告皆様いかがお過ごしですか? 今月の活動を紹介させていただきます。バレンタインデースタッフから、日ごろの感謝をこめておやつを手作りしました。節分節分と言えば、豆まき! 鬼をめ活動がけて思いっきり豆を投げて退治マシーンを使ったしました。みなさまに福がきますり、手芸をしたり、リように… ハビリも自由気ままにおこなっています。外食レク山賊屋に外食に行きました。お寿司に天ぷら、うどん…どれも全部おいしかったですね。社会福祉法人薫風会風の家〒807-0801 北九州市八幡西区大字本城 3378-1 TEL (093）-695-7000