函館市指定介護老人福祉施設および指定地域密着型介護 老人福祉施設入所指針 １ 目的 この指針は，函館市における指定介護老人福祉施設および指定地域 密 着 型 介 護 老 人 福 祉 施 設 （ 以 下 「 施 設 」 と い う 。） の 入 所 に 関 す る 手 続きおよび基準を定めることにより，入所決定過程の透明性および公 平性を確保するとともに，施設入所の円滑な実施に資することを目的 とする。 ２ 入所の対象者 (1) 入 所 の 対 象 者 は ， 要 介 護 ３ か ら 要 介 護 ５ ま で の 要 介 護 者 の う ち ，常 時 介 護 を 必 要 と し ，か つ 居 宅 に お い て 介 護 を 受 け る ことが困難な者とする。 ( 2 ) 施 設 は ，要 介 護 １ ま た は 要 介 護 ２ の 要 介 護 者 が 以 下 の い ず れ か の 要 件 を 満 た す と 認 め ら れ る と き は ，当 該 要 介 護 者 を 特 例入所の対象者とすることができる。 ア 認知症である者であって，日常生活に支障をきたすような症 状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られること。 イ 知的障害・精神障害等を伴い，日常生活に支障をきたすような 症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られること。 ウ 家族等による深刻な虐待が疑われること等により，心身の安 全・安心の確保が困難であること。 エ 単身世帯である，同居家族が高齢または病弱である等により， 家族等による支援が期待できず，かつ地域での介護サービスや生 活支援の供給が不十分であること。 ３ 入所申込み (1) 入 所 申 込 み は ， 別 記 第 １ 号 様 式 の 入 所 申 込 書 に 介 護 保 険 被 保 険 者 証 を 添 付 し ，原 則 と し て 本 人 ま た は 家 族 が 希 望 す る 施 設 に 対 し て 行 う。 (2) 施 設 は ， 入 所 申 込 書 の 記 載 内 容 に 変 更 が 生 じ た 場 合 ま た は 入 所 申 込 み を 辞 退 す る 場 合 に は ，速 や か に そ の 旨 を 当 該 施 設 に 知 ら せ る 必 要がある旨を，入所申込者に説明する。 (3) 施 設 は ， 特 例 入 所 の 対 象 者 に 対 し て ， 当 該 対 象 者 が 居 宅 に お い て 日 常 生 活 を 営 む こ と が 困 難 な 状 況 や ，や む を 得 な い 事 由 等 に つ い て ， 必要な情報を入所申込書に記載することを求める。 ( 4 ) 施 設 は ，前 項 の 申 込 み が あ っ た 場 合 ，函 館 市 に 対 し て 報 告 を 行 う と と も に ，当 該 申 込 者 が 特 例 入 所 対 象 者 に 該 当 す る か 否かについて函館市に意見を求める。 ( 5 ) 函 館 市 は ，前 項 の 求 め が あ っ た と き は ，地 域 の 介 護 サ ー ビ ス や 生 活 支 援 の 提 供 体 制 に 関 す る 状 況 や ，居 宅 等 に お け る 生 活の困難度について担当介護支援専門員から聴取した内容 等 を 踏 ま え ，施 設 に 対 し て 別 記 第 ２ 号 様 式 の 意 見 書 を 提 出 す る。 (6) 施 設 は ， 入 所 申 込 書 を 受 理 し た 場 合 は 受 理 簿 に そ の 内 容 を 記 載 し て 管 理 す る 。ま た ，変 更 や 辞 退 等 の 事 由 が 生 じ た 場 合 は そ の 内 容 を 記録し，適宜受理簿を更新する。 ４ 入所判定委員会 (1) 施 設 は ，入 所 に 関 す る 検 討 お よ び 決 定 に 係 る 事 務 を 処 理 す る た め ， 入所判定委員会（以下「委員会」という。）を設置する。 (2) 委 員 会 は ， 施 設 長 ， 生 活 相 談 員 ， 介 護 職 員 ， 看 護 職 員 ， 介 護 支 援 専 門 員 等 の 施 設 職 員 お よ び 施 設 職 員 以 外 の 第 三 者（ 地 域 の 代 表 者として選任されている当該施設を運営する社会福祉法人 の評議員や住民団体の代表者）で構成する。 (3) 委 員 会 は ， 必 要 に 応 じ 施 設 長 が 招 集 す る 。 (4) 委 員 会 は ，入 所 判 定 者 名 簿（ 以 下「 名 簿 」と い う 。)を 調 製 す る と ともに，これに基づいて入所の決定を行う。 (5) 施 設 は ，委 員 会 を 開 催 し た と き は そ の 協 議 内 容 を 記 録 し た 議 事 録 を 作 成 し ，議 事 録 お よ び 特 例 入 所 に 関 す る 函 館 市 か ら の 意 見 書 は ２ 年間保存する。 (6) 施 設 は ，函 館 市 ，北 海 道 ま た は 関 係 市 町 村 か ら 求 め が あ っ た 場 合 は，議事録を提出しなければならない。 ５ 入所判定者名簿の調製 (1) 委 員 会 は ， 入 所 申 込 者 に 対 し て 別 紙 「 函 館 市 指 定 介 護 老 人 福 祉 施 設 等 入 所 判 定 基 準 」に 基 づ く「 一 次 判 定 」お よ び「 総 合 判 定 」を 実 施 す る こ と に よ り 入 所 優 先 度 を 判 定 し ，優 先 度 の 高 い 者 か ら 順 に 名 簿に登載する。 「総合判定」の結果が同一である場合は，入所申込年月日や入所 希望年月日などを勘案して優先順位を決定する。 (2) 名 簿 は ， 委 員 会 を 開 催 す る ご と に 調 製 す る 。 ６ 入所者の決定 施設は，空床が発生した場合には，名簿の上位登載者から順に入所 の意思確認を行い，入所者を決定する。 ７ 特別な事由による入所者の決定 施設長は，以下のいずれかに該当する場合には，委員会を開催する ことなく入所を決定することができる。ただし，施設長は決定内容に ついて次回の委員会で報告しなければならない。 (1) 虐 待 ， 災 害 ま た は 事 件 ・ 事 故 等 に よ り 緊 急 の 保 護 を 要 す る 場 合 (2) 介 護 者 の 急 な 入 院 ・ 死 亡 等 に よ り 緊 急 の 保 護 を 要 す る 場 合 (3) 老 人 福 祉 法 （ 昭 和 ３ ８ 年 法 律 第 １ ３ ３ 号 ） 第 １ １ 条 に 定 め る 措 置 委託による場合 (4) そ の 他 施 設 長 が 緊 急 か つ や む を 得 な い 理 由 が あ る と 認 め た 場 合 ８ その他の取扱い (1) 既 入 所 申 込 者 の 取 扱 い 本指針の施行時に既に施設への入所申込をしている者については， 本指針による申込があったと見なす。なお，施設は既入所申込者に対 して本指針の内容を周知し，改めて本指針に基づく入所申込書の提出 を求めるものとする。 (2) 入 所 辞 退 者 の 取 扱 い 名簿の順番が到来し入所の意志を確認した際に，申込者の都合によ り辞退した場合は，当該申込者の順位を繰り下げる。ただし，本人の 入院等やむを得ない理由がある場合は，順位を保留する。 ９ 適正運用 (1) 函 館 市 は ， 本 指 針 を 公 表 す る と と も に ， 本 指 針 の 適 正 な 運 用 に つ いて，施設に対し必要な助言および指導を行う。 (2) 施 設 は ， 本 指 針 に 基 づ き ， 適 正 に 入 所 の 選 考 お よ び 決 定 を 行 い ， 事務の取扱いについて要綱等を定め，適正な運用に努める。 (3) 施 設 は ， 入 所 申 込 者 お よ び そ の 家 族 に 対 し ， 本 指 針 の 内 容 に つ い て十分に説明を行わなければならない。 (4) 施 設 は ， 入 所 申 込 者 か ら 入 所 判 定 の 結 果 や 名 簿 の 順 位 等 に 係 る 説 明 ま た は 資 料 の 開 示 の 求 め が あ っ た 場 合 は ，個 人 情 報 の 取 扱 い に 留 意しながら適切に対応する。 (5) 委 員 会 の 委 員 は ， 職 務 上 知 り 得 た 入 所 申 込 者 や そ の 家 族 等 に 関 す る 個 人 情 報 を 他 に 漏 ら し て は な ら な い 。ま た ，委 員 を 退 任 し た 後 に ついても同様とする。 附 則 この指針は，平成２７年４月１日から施行する。
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