コ ラ ム「きのうき ょう」 ●◆■ 長いトンネルのその先に 中大サッカー部 全員で勝ち取った1部残留 文&写真 サッカー部広報兼学生記者 高﨑莉世 (文学部4年) 中大サッカー部の結束 試合前、 メンバー18人、 スタッフ・応援席の部員全員で大きな円陣を組んだ=茨城・古河市立サッカー場 中央大学 2 – 1 筑波大学 ( 前半 0 – 1 後半 2 – 0 ) 関東大学サッカー2014年リーグ戦後期最終 は3勝1分けと波に乗ってきた。 節。11月15日、試合終了のホイッスルが鳴った 迎えた最終節。中大は負ければ2部降格、引き 瞬間、中大・筑波大両チームの選手がピッチに倒 分けでも他大学の試合結果によっては降格とい れ込んだ。歴史に残る激闘を制した中大選手の う状況にまで追い込まれていた。対戦相手の筑 目からは、 うれし涙があふれていた。 波大も中大に負ければ降格という状況であり、 前年度の中大は全日本大学選手権大会(イン まさに窮地に追い込まれた両チームの運命を左 カレ)出場を逃した。悔しさをバネに “挑戦” をス 右する一戦となった。 ローガンに掲げ、 4月からの2014年リーグ戦を 会場は茨城県古河市立古河サッカー場。各地 戦ってきた。前期(4月~6月)はわずか1勝。後 からOB、父母、中大生ら多くのサポーターが駆 期リーグ戦(9月~11月)で巻き返しを図ったも けつけた。応援に回った部員はキックオフ1時間 のの、 4連敗を喫するなど苦しい時期が続いた。 前に会場入りし、試合前から仲間へ熱い声援を 背水の陣となって底力を発揮。その後の4試合 送り続けた。 17 コ ラ ム「きのうき ょう」長いトンネルのその先に 中大サッカー部 全員で勝ち取った1部残留 ●◆■ ある4年生の部員は、この日のために選手た 思います。僕は試合後に笑顔で泣きながら見た ちが試合前に見るモチベーションビデオを作成 あの景色を忘れることはありません」とコメント していた。ビデオを見れば、気持ちはさらに奮い している。 立つ。関係者の誰もが中大の勝利を願い、ピッ 低迷から猛烈な勢いで脱し、 1部残留を勝ち チに立つ選手たちを信じていた。 取った。 「来たるシーズンは優勝争いをしたい」 開始11分、中大が失点した。追いつけないま という思いを胸に、選手たちは今日もグラウンド ま時計の針が進んでいく…。68分だった。つい で汗を流している。 に待望の同点ゴール。漂い始めていた嫌な空気 チームとして大きく成長した中大サッカー部 を払拭した。 の躍進が楽しみだ。2015年シーズンは4月5 1―1で迎えた後半アディショナルタイム。同 日に開幕する。 点弾の鴨池陽希選手がクロスを放っ た。矢島輝一選手が頭で合わせると、 これが中大の残留を決定づける劇的 ゴールとなった。 中大の伝統と未来、周りからの期待 とプレッシャーを背負って戦った選手 たちはその場に倒れ込んだ。スタンド では多くの人たちが壮絶な逆転勝利 に涙し、喜び合った。 主 将 の 渋 谷 亮 選 手は、この 最 終 節 を 振り返って「 間 違 い なく中 央 大 学 サッカー部の歴史に残る激闘だったと 試合後、応援席の部員と劇的勝利を喜び合う中大サッカー部選手たち ■中央大学サッカー部 2015年関東大学リーグ戦前期日程 節 月・日 曜 開始時刻 相 手 1 4・5 日 13:50 神奈川大 Shonan BMWスタジアム平塚 2 4・1 2 日 13:50 順天堂大 ゼットエーオリプリスタジアム 3 4・1 5 水 16:00 早 大 江戸川区陸上競技場 4 4・1 8 土 11:30 駒 大 龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド 5 4・2 5 土 11:30 明 大 味の素フィールド西が丘 6 5・3 日 11:30 流通経済大 川口市青木町公園総合運動場 7 5・6 祝 13:50 国士舘大 同上 8 5・9 土 11:30 法 大 フクダ電子アリーナ 9 5・1 6 土 13:50 慶 大 龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド 10 5・2 3 土 13:50 専 大 駒沢オリンピック公園総合運動場 11 6・1 3 土 13:50 桐蔭横浜大 澤 修 (注)13:50開始の試合は第2試合、開始が遅れる場合があります 18 会 場 日体大健志台キャンパスサッカー場
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