しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp 投資環境 2015 年 3 月 27 日 10 月までは強力な官製相場 2015 年度の内外の金融市場は、引き続き世界的な金融緩和に支えられるとともに、国内では日銀や 公的年金マネーが金融市場に大きな影響を与えそうです。 1.運用一元化に向けてモデルポートフォリオを設定 その公的年金ですが、3 月 20 日に公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) と公務員や教職員らが加入する 3 つの共済年金が、基本ポートフォリオを定める上で共通の目標とする “ 積立金の資産の構成の目標(モデルポートフォリオ) ” を公表しました(図表 1) 。3 つの共済年金と は、国家公務員共済組合連合会(KKR)、地方公務員共済組合連合会(地共済)、日本私立学校振興・ 共済事業団(私学事業団)。モデルポートフォリオは運用が一元化される 10 月 1 日から適用されます。 図表1. 積立金の資産の構成の目標(モデルポートフォリオ) 資産 国内債券 国内株式 外国債券 外国株式 モデルポートフォリオ 35% 25% 15% 25% 中心値範囲 上記±10% 上記±9% 上記±4% 上記±8% (出所)GPIF等の資料を基に、しんきん投信作成 基本ポートフォリオの各資産の中心値が含まれる範囲を“ 中心値範囲” として設定し、やや柔軟性を 持たせています。 モデルポートフォリオは、GPIFが昨年 10 月末に見直した基本ポートフォリオと同水準(図表 2) 。 すでにKKRは今年 2 月に、基本ポートフォリオをモデルポートフォリオと同じ構成割合に変更してい ます。ただ、目指すべき資産構成割合に向けて大きな変更が必要となるため、乖離許容幅は広めにして います。地共済や私学事業団についても基本ポートフォリオを変更し、10 月に向けて運用資産の構成を モデルポートフォリオに近づけることが見込まれます。 図表2. 公的・準公的資金の資産構成 総資産額 年金積立金管理運用 独立行政法人 (GPIF) 国家公務員共済組合 連合会 (KKR) 137.0兆円 基本ポートフォリオ 7.6兆円 ・共済事業団 (2014年3月末) 外国債券 外国株式 25% 15% 25% (±4%) (±8%) 2014年12月末 43.1% 19.8% 13.1% 19.6% 35% 25% 15% 25% 短期資産 不動産 貸付金 2.1% 2.3% 4.3% (許容乖離幅) (±30%) (±10%) (+10%) (±10%) 2014年3月末 75.6% 8.0% 基本ポートフォリオ 64% 14% (許容乖離幅) (±10%) (±5%) (2014年3月末) 3.8兆円 国内株式 35% 基本ポートフォリオ (2014年3月末) 日本私立学校振興 国内債券 (許容乖離幅) (±10%) (±9%) (2014年12月末) 地方公務員共済組合 18.9兆円 連合会 資産構成割合 1.3% 8.6% 2.1% 10% 11% 1% (±5%) (±5%) (+3%、-1%) 2014年3月末 57.3% 16.1% 11.1% 13.7% 1.8% 基本ポートフォリオ 65% 10% 10% 10% 5% (±3%) (±3%) (±3%) 10.0% 11.9% 11.1% (許容乖離幅) (±9%) 2014年3月末 56.4% 10.6% (注1)GPIFの基本ポートフォリオは、、昨年10月末に変更。短期資産は設けず、4資産で100%となるように設定する。実際の運用では、年金特別会計にあ る資金を含め年金積立金全体を100%として基本ポートフォリオを管理する。このため、短期資産を保有する分、他の4資産のウェイトが小さくなるが、この分も 含め、各資産の乖離許容幅の範囲で管理する。 (注2)KKRの基本ポートフォリオは、2015年2月25日に変更。共済資産(不動産・貸付金)は国内債券に含める。 (出所)GPIF、各共済の資料を基に、しんきん投信作成 ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 Shinkin Asset Management Co., Ltd 1 投資環境 2015 年 3 月 27 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp 2.10 月までは官製相場継続 3 共済が資産構成をモデルポートフォリオに合わせるとすると、国内株式の増額余地は 2014 年 3 月 末を基準では 3.6 兆円程度。直近までの相場動向を考慮して試算すると 2.9 兆円程度になります(図表 3) 。昨年 5 月、6 月には、3 共済の今年 10 月の運用一元化をにらんで国内株式を積み増しに動いたと の観測も広がりました。2014 年度中に、国内債券を売却し国内株式を積み増したとすれば、増額余地 はその分減少することになります。 一方、GPIFの国内株式の増額余地は、相場動向を考慮して試算すると 4 兆円程度となります。昨 年 10 月-12 月に、国内株式を 1.7 兆円~1.9 兆円程度積み増しました。同じペースで積み増した場合 には、今年の夏場には資産構成の見直しにめどがつくことになります。他方、3 共済については、運用 資産の構成とモデルポートフォリオとの乖離が大きいため、資産構成をモデルポートフォリオに近づけ るには、もう少し時間がかかる可能性はあります。 GPIF、3 共済の資産構成見直しが終了した後は、基本ポートフォリオの許容範囲に収まるよう運 用していくことになります。したがって、資産価格が上昇し構成割合が基本ポートフォリオから上方に かい離した場合には、当該資産を売却し構成割合を引き下げる、逆に、資産価格が下落し構成割合が基 本ポートフォリオから下方にかい離した場合には、当該資産を積み増して構成割合を引き上げるといっ た、どちらかというと逆張りの運用者に戻ることなります(図表 4) 。 図表3. モデルポートフォリオとの乖離 (兆円) 2014年3月末基準 3共済合計 モデルポー 2015年3月26日(試算値)基準 乖離 トフォリオ モデルポー 3共済合計 乖離 トフォリオ 国内債券 19.1 10.6 -8.5 19.4 11.5 -7.9 国内株式 4.0 7.6 3.6 5.3 8.2 2.9 外国債券 2.7 4.6 1.9 3.0 4.9 1.9 外国株式 3.7 7.6 3.9 4.5 8.2 3.7 (注1)モデルポートフォリオは、基準日の構成割合が国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、 外国株式25%として算出 (注2)不動産、貸付金は国内債券に含める (出所)各共済の資料を基に、しんきん投信作成 図表4. 信託銀行の株式売買動向と株価 2013年11月20日、「公的・準公的資金の運用・ リスク管理等の高度化等に関する有識者会議」が 公的年金などの運用見直しを提言 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 5,000 10,000 15,000 日経平均株価(円) 15/1 14/1 13/1 12/1 11/1 10/1 09/1 08/1 07/1 06/1 05/1 04/1 03/1 02/1 01/1 00/1 (年/月、週次) 信託銀行の株式売買累計(差引、10億円) ※投資部門別売買状況(売買代金ベース、2市場合計)、公的年金の売買は信託銀行を経由 (出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成 (シニアストラテジスト ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 鈴木和仁) Shinkin Asset Management Co., Ltd 2 投資環境 2015 年 3 月 27 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp <本資料に関してご留意していただきたい事項> ※本資料は、ご投資家の皆様に投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント 投信株式会社が作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。 ※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するも のではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではあ りません。 ※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。 記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。 ※投資信託は、預金や保険契約とは異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の補償の対象ではありません。 また、金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。 ※投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります)に投資しますので、基準価額 は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されているものではありません。運用による損益は すべて投資者の皆様に帰属します。 ※特定ファンドの取得のお申込みに当たっては、販売会社より当該ファンドの投資信託説明書(交付目論見書) をあらかじめ又は同時にお渡しいたしますので、必ず内容をご確認の上、ご自身でご判断ください。また、請 求目論見書については、販売会社にご請求いただければ、当該販売会社を通じて交付いたします。 【お申込みに際しての留意事項】 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式や債券等の値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります) に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されてい るものではありません。運用による損益はすべて投資者の皆様に帰属します。 また、投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対 象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては交付目論 見書や契約締結前交付書面をよくご覧ください。 投資信託に係る費用について (お客様に直接ご負担いただく費用) ご購入時の費用・・・購入時手数料 上限 3.24%(税抜 3.0%) ご換金時の費用・・・信託財産留保額 上限 0.3% (保有期間中に間接的にご負担いただく費用) 運用管理費用(信託報酬) ・・・純資産総額に対して、上限年率 1.5984%(税抜年率 1.48%) その他の費用・・・監査費用、信託財産に関する租税、信託事務の処理に要する諸費用、有 価証券売買時の売買手数料等及び外貨建資産の保管等に要する費用は、ファンドより実費と して間接的にご負担いただきます。また、運用状況等により変動するものであり、事前に料 率、上限額等を示すことができません。 投資信託に係る上記費用(手数料等)の合計額については、ご投資家の皆様がファンドを保有 される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費 用の料率につきましては、しんきんアセットマネジメント投信が運用する全ての投資信託のう ち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。投資信託に係るリ スクや費用は、それぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、事前に交付目 論見書や契約締結前書面をよくお読みください。 ※「日経平均株価」 (日経平均)に関する著作権、知的所有権その他一切の権利は日本経済新聞社に帰属します。 日本経済新聞社は日経平均株価を継続的に公表する義務を負うものではなく、その誤謬、遅延又は中断に関 して責任を負いません。 ※東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所の知的財産であり、この指数の算出、数値の公表、利用など株 価指数に関するすべての権利は東京証券取引所が有しています。東京証券取引所は、TOPIX の算出若しくは 公表の方法の変更、TOPIX の算出若しくは公表の停止又は TOPIX の商標の変更若しくは使用の停止を行う 権利を有しています。 ※東証 REIT 指数は、東京証券取引所の知的財産であり、この指数の算出、数値の公表、利用など、東証 REIT 指数に関するすべての権利は、東京証券取引所が有しています。 Shinkin Asset Management Co., Ltd 3
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