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『 釧 路 短 期 大 学 附 属 図 書 館 報 』 第 19 号 発 刊 の お 知 ら せ
平 成 17 年 度 か ら 復 刊 し た 『 釧 路 短 期 大 学 附 属 図 書 館 報 』 の 平 成 26
年 度 版 が 刊 行 さ れ ま し た 。 開 学 50 周 年 の 節 目 に あ た り ま す 。
附 属 図 書 館 長 は「 東 方 社 会 で『 知 』の 形 成 、半 世 紀 」と 題 し て 、高 等
教育機関における附属図書館の新しい役割を提示しています。
恒 例 と な っ て い る 在 籍 学 生 の 投 稿 は「『 ラ イ ブ ラ リ ア ン 』の 活 動 」
(生
活 科 学 科 食 物 栄 養 専 攻 2 年 )、「 絵 本 と の 出 会 い 」( 幼 児 教 育 学 科 2 年 )
の 2 本です。
創 刊 号 は 昭 和 5 7 年 3 月 。 今 号 は 第 19 号 に あ た っ て い ま す 。
釧路短期大学附属図番館報 第19号
釧路短期大学附属図書館報莞ノ5号号
東方社会で「知」の形成、半世紀
佐 藤 宥 紹
釧路短期大学を<最東端に位置する私立の短
期大学>と、紹介することがあります。1964年
に関学し、2014年は実に50周年にあたっており
ました。
関学前後の記録によると附属図番館は、「蔵
書数5,体4冊」と示され、まことに牡しい局面
での関学であったことを物語っています。現在
でこそ、高等教育機関の一員として、<教員、
研究情報、蔵書・データの教育資源を具備>と
申しています。しかし、関学当初の尊い志は、
<設備不足を、情熱と経験で充足>にあったと、
図書館職員は考えてきました。
附属図書館は本学で、<出版>を担当する位
置にあります。
研究紀要を所管することにはじまり、生涯教
育センターテキストを餌)タイトル48.(XM部出版
しています。歴代館長はそれぞれに著作・出版
物を手がけ、地域社会のみならず、関係学界で
高い評価をいただいてきました。それぞれに個
性的、かつ出版への<見識と思い入れ>を掲げ
て、本学の教育と情報発信に、それこそ真撃に
立ち向かってきました。
地域公開という形で、学内外の図書館利用を
お願いしています。けれども本学附属図書館の
役割は、学内外の研究者、有識者のご参加をい
ただき、またそれぞれに対する<刺激・触発>
をつうじて多くの出版と講座を組織、運営して
きた軌跡を有しています。
附属図書館は本学で、<附加価値>を醸成す
る位置にあります。
公共図書館の機能に<課題解決型の図書館>
−1−
ということが、いわれております。公共図書館
を検討する市民論議のなかに参加させていただ
くと、課題にはビジネス・生活・地域の領域が
あるのだと感じました。
本学附属図書館は「<出版>を担当する位置
に」と申してきましたけれども、実はその多く
を館長戦の個性と力量に、委ねてきた半世紀で
もあります。いまその構造にあたらしい可能性
が発芽しています。
図番館が醸成する<附加価値>は、学内外の
利用・参加で向上します。
本邦最東端に位置する短大附属図書館では、
職員総ぐるみで<出版>に取り組む力量を蓄積
しつつあることです。図書館は選害し、装備し、
配架して利用を管理すると受けとめがちです。
そこのところをもう一歩。図書館利用教育に
くわえ、学生・教職員、地域開放でご利用いた
だく市民のみなさんとともに、「紹介できるほ
どに読む」「読んだのちには書く」をまとめて、
出版支援や図書館利用のコミュニティをつくる
ことをめざす力量が、組織的にとりくめるよう
になりました。
そこは<紙のマナ>にふさわしく、紙面に感
動と共感を呼びきますことのできるメッセージ
をのせ、地域社会に発信。この点を釧路短期大
学が次の一世紀にむけ、<日の出時刻の早い>
をとりえとするだけでなく、かくなる地の新し
い役割にしたいと考えております。
かわらぬご支援をお願いいたします。
(本学生活科学科教授・附属図書館長)