No. 118 CQM(超短期経済予測モデル) 稲田義久(APIR 数量経済分析センター長) 内容に関するお問い合わせは下記まで 日本経済(週次)予測(2015 年 3 月 23 日) e-mail:[email protected] ポイント Points ▶今週の予測に更新されたデータは、民間企 CQM 予測の動態:実質 GDP 成長率 業設備、公的固定資本形成及び純輸出の予測 2015 年 1-3 月期 (%,前期比年率換算) 値に影響を与える。 ▶1 月の公共工事は 3 カ月連続の前月比マイ 4.0 3.0 0.0 -0.4 -4.0 -2.9 1/26 1/19 年率-2.9%と予測。先週の予測から大幅下方 1/12 平均 12/29 月期の実質 GDP 成長率を前期比-0.7%、同 12/22 支出サイド 生産サイド 12/15 市場コンセンサス -3.0 12/09 -2.0 12/01 ▶今週の超短期モデル(支出サイド)は、1-3 11/24 -1.0 11/18 測値は先週から大幅下方修正された。 修正。1-3 月期の内需は横ばい、純輸出は一 2.1 3/23 となった。結果、1-3 月期の実質純輸出の予 2.64 3/16 1.0 2.21 2.17 3/10 入指数(日銀ベース)は 4 カ月連続の同プラス 2.18 3/02 2.0 2/23 ぶりの前月比マイナス。一方、2 月の実質輸 2/17 ▶2 月の実質輸出指数(日銀ベース)は 3 カ月 5.0 2/09 成の予測値は先週から下方修正された。 6.0 2/02 ナス。結果、1-3 月期の実質公的固定資本形 予測日 転縮小するためである。 <2 月の純輸出大幅悪化、1-3 月期成長率はマイナスへ> 先週更新されたデータは、2 月の貿易統計、1 月の全産業活動指数、景気動向指数(改訂値)及び建設総合統計である。これらは、民 間企業設備、公的固定資本形成及び純輸出の予測値に影響を与える。 1 月の公共工事は前年比+3.6%増加した。36 カ月連続のプラスだが、2013 年 9 月の同+26.7%をピークとし減速トレンドが続い ている。季節調整値は前月比-2.4%減少し 3 カ月連続のマイナス。結果、1 月実績は 10-12 月平均比-3.1%減少した。1 月実績は事前 予測を下回ったため、1-3 月期の実質公的固定資本形成の予測値は先週から下方修正された。 2 月の貿易収支は 32 カ月連続の赤字を記録したが、赤字幅は前年比-47.3%縮小した。季節調整値では 48 カ月連続の赤字となり、 赤字幅は前月比+54.9%となり 3 カ月ぶりに拡大した。 2 月の実質輸出指数(日銀ベース)は前月比-8.6%と 3 カ月ぶりのマイナスとなった。実績値は事前予測を大幅下回ったため、1-3 月 期の実質財貨・サービス輸出の予測値は先週から大幅下方修正された。一方、2 月の実質輸入指数(日銀ベース)は前月比+3.4%と 4 カ月連続のプラスとなった。実績値は事前予測を上回ったため、1-3 月期の実質財貨・サービス輸入の予測値は先週から上方修正され た。結果、1-3 月期の実質純輸出の予測値は先週から大幅下方修正された。 2 月の貿易統計の結果は、トレンドと比較して大きなノイズと考えられるため、純輸出の予測結果は今後上方修正される可能性が高 いことに注意。ARIMA モデルはノイズの影響を引きずりやすく、新たなデータが更新されるにつれて上方修正される可能性が高い。 今週(3/23)の超短期モデル(支出サイド)は、1-3 月期の実質 GDP 成長率を前期比-0.7%、同年率-2.9%と予測。2 月の純輸出が大 幅悪化したため、先週の予測(+2.6%)から大幅下方修正された。1-3 月期の内需は横ばい(前期比 0.0%)、純輸出は一転縮小する(同 -0.7%)。 ・本レポートは執筆者が情報提供を目的として作成したものであり、当研究所の見解を示すものではありません。 ・当研究所は、本レポートの正確性、完全性を保証するものではありません。また、本レポートの無断転載を禁じます。 ・お問い合わせ先:一般財団法人アジア太平洋研究所 [email protected] 06-6485-7690 1
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