平成27年3月18日 日本原燃株式会社 東北電力株式会社 東京電力株式会社 リサイクル燃料貯蔵株式会社 下北半島東部の地質構造に関する検討委員会(平成 26 年度第3回)について 日本原燃株式会社、東北電力株式会社、東京電力株式会社およびリサイクル燃料貯蔵 株式会社(以下「4社」という)は、現在、共同で海上音波探査を主体とした下北半島 東部の地質構造に関する調査を実施しております。 この調査については、有識者から構成される第三者委員会を設け、客観的な立場から 幅広くご指導・ご助言をいただきながら評価を実施していくこととしており、平成25 年7月17日に検討委員会の第1回会合が開催されて以降、これまで計5回の会合が開 催されております。 (平成25年5月13日、7月26日、11月15日、平成26年 1 月 31 日、9月5日、 12月24日 お知らせ済み) このほど、検討委員会の平成26年度第3回会合が開催されましたので、お知らせい たします。 今回の会合では、海上ボーリングコアの分析結果および海陸統合探査の解析・解釈の 検討結果について説明するとともに、大陸棚外縁を中心とした下北半島東部の地質構造 発達史に関する検討結果について説明しました。 これに対し、各委員から、海上ボーリングコアの分析結果を踏まえた大陸棚外縁にお ける各地層の年代は妥当であるとの評価、海陸統合探査断面の速度構造や反射断面の客 観性は高められたとの評価をいただきました。また、海陸統合探査断面に対する地質構 造解釈および大陸棚外縁断層を含む下北半島東部の地質構造発達史については、今後、 新たな知見の収集や地質構造発達過程に関する解析的な検討についても取り組んでいた だきたいとのご意見・ご助言をいただきました。 当委員会については、今回を最終とし、今後、委員会事務局にて取りまとめを進めて まいります。 また、4社においても、これまでいただいたご意見・ご助言等を踏まえて、評価を取 りまとめてまいります。 なお、今回の会合の開催概要は、別紙のとおりです。 以 上 別 紙 平 成 27 年 3 月 18 日 日 本 原 燃 株以 式 会上 社 東北電力株式会社 東京電力株式会社 リサイクル燃料貯蔵株式会社 (公財)地震予知総合研究振興会 平成26年度 第3回 下北半島東部の地質構造に関する検討委員会 概要報告 1.日時 平成27年2月25日(水) 13:30~16:30 2.場所 如水会館 ペガサス(2階) 3.出席者 主査 千葉大学 名誉教授 伊藤 谷生 (構造地質) 委員 山口大学大学院 教授 金折 裕司 (構造地質) 海洋研究開発機構 センター長代理 高橋 成実 (地殻構造) 高知大学 特任教授 徳山 英一 (海洋地質) 産業技術総合研究所 研究グループ長 阿部 信太郎(地殻構造) (敬称略) 事業者 東北電力株式会社 東京電力株式会社 日本原燃株式会社 リサイクル燃料貯蔵株式会社 事務局 公益財団法人 地震予知総合研究振興会 4.議題 (1)平成26年度 第2回議事録確認(事務局) (2)平成26年度 第3回検討委員会への主な話題提供について(事業者) (3)大陸棚外縁の海上ボーリングについて(事業者) (4)海陸統合探査結果について(事業者) (5)下北半島東部の地質構造発達史について(事業者) (6)その他(事務局) 5.配付資料 資料1 平成26年度 第2回 議事概要(案) 資料2-1 平成26年度 第3回検討委員会への主な話題提供について 資料2-2 大陸棚外縁の海上ボーリングについて 資料2-3 海陸統合探査結果について 資料2-4 下北半島東部の地質構造発達史について 6.議事概要 主査の議事進行により、平成26年度第2回検討委員会の議事録の確認がなされた後、事業者から以 下3項目について話題提供があった。 ・大陸棚外縁の海上ボーリングについて ・海陸統合探査結果について ・下北半島東部の地質構造発達史について 今回の検討委員会では、大陸棚外縁において実施した海上ボーリングについて、ボーリングコアの性 状や分析結果および海上ボーリング結果を反映した海上音波探査記録の解析結果について話題提供があ った。 また、海陸統合探査結果の解析における速度構造の精度向上に関する検討および解析結果の解釈につ いて話題提供があった。 さらに、大陸棚外縁を中心とした下北半島東部の地質構造発達史の検討結果について話題提供があっ た。 これに対し、各委員から、データの解釈および留意点に関するコメントが述べられた。 各委員からの主なコメントは以下のとおり。 ボーリングコアの分析結果を踏まえ、大陸棚外縁における各地層の年代は妥当と考えられる。 海陸統合探査断面の速度構造や反射断面の客観性は高められたものと考えられる。 海上音波探査でとらえられる精度においては、海上ボーリングを含めたこれまでの地質データを総 合すると、大陸棚外縁断層はE層堆積期には西落ちの正断層として活動し、Dp層堆積期には西上 がりの逆断層として活動し、Cp層上部堆積期にはその活動が終息していたとする解釈は妥当であ る。 現状における海陸統合探査断面の地質構造解釈は、これまでの地質データを総合の上、なされたも のであるが、復元性まで考慮された地質構造発達史には至っていないと考えられる。したがって、 今後、新たな知見の収集や地質構造発達過程に関する解析的な検討についても取り組み、復元性を 考慮した構造発達史の構築を目指していただきたい。 また、当委員会については、今回を最終とし、今後委員会事務局にて取りまとめを進めていく旨説明 があった。 以上
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