3班 経営分析・予算管理 - 国立大学附属病院長会議

平成26年10月21~22日 第8回 国立大学附属病院若手職員勉強会
3班
経営分析・予算管理
秋田大学医学部附属病院
遠田
和也
筑波大学附属病院
足利
智美
群馬大学医学部附属病院
高橋
勇輝
東京大学医学部附属病院
末永
幸加
信州大学医学部附属病院
加藤
恭平
浜松医科大学医学部附属病院
豐島
一寿
大阪大学歯学部附属病院
酒井
啓太
鳥取大学医学部附属病院
武尾
重之
長崎大学病院
大津
元起
琉球大学医学部附属病院
島袋
崇
大学病院は様々な職種の、
数多くの職員によって運営されており、
個々の職員は日常の業務を行う中で、
現場の様々な課題や改善点の発見、
新たな要望の発生等を経験している。
現場では・・・
1,000万円の
医療機器が
欲しい!!
看護師を3名、
理学療法士を
1名増やして
ほしい!!
○○センターを
設置したい!!
お金のかかる要望がたくさんある!
しかし!
現在は、個々の要望を病院中枢が
スムーズに吸い上げ、
迅速にそれらの実効性を検討・検証し、
実行に至るまでの道筋を作る体制が
整備されていない!
現状と問題
1.どこに伝えればいいの?
(個々の要望等を受ける担当部署が不明確)
窓口を明確にする!
2.声が届かない!
(現場の声を直接的に吸い上げる体制になっていない)
積極的に現場の声を吸い上げる!
3.誰がするの?
(各担当部署を総括し、旗振りを行う組織がない)
旗振りを行う組織が必要!
4.そっちでもやってるの?
(同様の要望を違う部署が受け、それぞれ動く恐れがある)
相談・対応窓口の一元化が必要!
加えて、
既存の組織では、日々の業務に追われ、
新規要望等に関する調査や検討を行う時間が
十分に確保されず、対応が遅れる場合がある。
経営戦略チームを組織化することで、
初動対応の迅速化に繋がる!
『ワンストップ相談チーム』
・概
要:要望(経費がかかる案件)の相談・検討窓口および旗振り役となる
チーム
・構 成 員 :医師1名(併任、准教授か助教)、看護師1人(専任)
事務職員4人(専任1人、兼任3人(会計系、医事系、施設系))
・活動内容:(全体)定期的な現場へのヒアリング、情報収集、検討、
実施に向けた内容や財源の調整、委員会の準備
(個別)医師=チームリーダー、医療面での妥当性の検証、調整等
看護師長=リーダーのサポート、看護面での妥当性の検証等
『経営改善断行委員会』(毎週開催)
・概
要:チームからあがってきた要望を審議し、実施の可否を決定する委員会
・構 成 員 :病院長(委員長)、副病院長、看護部長、事務部長、
その他必要に応じて関係部署の長
要望受理後のチーム内の流れ
1.現場から要望を受けた場合
現場からの要望受理
各要望の優先度
(要望は随時受付)
を決定
チーム
・○○についての要望
・△△についての要望
・□□についての要望
医療・看護・事務等
様々な面から検証
委員会の
情報収集、
検証
A係
準備
B係
委員会へ
C係
情報提供、調査を行う
関係部署へ
・A係:○○について
情報提供や調査を依頼
△△について
□□について
2・B係:△△について
調査の結果、データの
□□について
情報を提供
・C係:□□について
1
※要望の関係部署の長に検討事項を連絡し、委員会への参加を依頼する
要望受理後のチーム内の流れ
2.現場の要望をヒアリングした場合
専任職員で各部
署をラウンド
各要望を
回収
各要望の優先度
を決定
チーム
・○○についての要望
・△△についての要望
・□□についての要望
医療・看護・事務等
様々な面から検証
情報収集、
検証
A係
B係
委員会の
準備
委員会へ
C係
情報提供、調査を行う
関係部署へ
・A係:○○について
情報提供や調査を依頼
△△について
□□について
2・B係:△△について
調査の結果、データの
□□について
情報を提供
・C係:□□について
1
※要望の関係部署の長に検討事項を連絡し、委員会への参加を依頼する
チームによる要望検証後の流れ
○経営改善断行委員会
各要望の実施の可否を審議、決定
チームへ
(意思決定)
○ワンストップ相談チーム
可否結果を現場及び
病院全体へとフィー
ドバック
可の
場合
実施に向けて関
係部署と調整
実施
実施後の結果の
分析、問題点の
検証
委員会で結果や
問題点の報告
効
果
1.現場の声を「直接」聞き、
かつ「直接」フィードバックすることができる!
⇒普段見落としがちな部分に目を向け、
現場と直接向き合うことで経営改善の糸口の発見へと繋がる。
2.要望発生から対応完了までのプロセスが明確かつ迅
速になる!
⇒要望を出す側も受け取る側も混乱なく、たらい回しがなくなる。
3.能動的に要望を吸い上げられる!
⇒チーム自身が積極的に各部署をラウンドすることで、
日の目を見ることのなかった課題等もすくい上げることができる。
波及効果
1.多職種のメンバーでチームを構成⇒相互理解および新たな知識の獲得!
2.業務負担の軽減⇒時間外勤務が減少!(⇒人件費の抑制!)
3.現場の声の吸い上げやフィードバック⇒現場の士気が向上!
4.組織としての意思決定を担う体制を整備し、事務職員を複数配置
⇒人事異動による業務の分断防止、切れ目のない活動が可能!
5.職場環境が改善⇒職員の満足度が向上!
6.多職種によるチームの中で、あらゆる案件を手がける
⇒病院における広範な専門知識を持った人材の育成が可能!