分割版 5/5

Ⅴ
報酬及び基準改定に係る運営規定又は重要事項説明書について
<全サービス共通>
1
運営規定及び重要事項説明書について
平成27年4月1日からの地域密着型サービスの報酬及び基準に係る改定に伴い、各事業所に
おいて運営規定の変更が必要となることが予想されます。次の点に留意の上、変更を行ってくだ
さい。なお、運営規定を変更する場合は変更の届出が必要となります。
【変更が予想される内容】
○基本方針
特に認知症対応型通所介護については、基本方針部分の文言が追加されています。省令の文言
に沿って、基本方針を作成している場合は変更が必要となる場合があります。
○サービス利用料金
介護報酬改定のため、各サービスにおいて料金表等を作成している場合は、改定後に合わせた
料金に変更する必要があります。
○2割負担となる利用者への対応
一定以上所得者に関しては、サービス利用時の負担割合が2割となるため、法定代理受領サー
ビス等の説明や、2割負担利用者用の料金表等を作成する必要がある場合があります。
また、2割負担が適用となる年月日(平成27年8月1日から)を加えておくと、実際の適用
時にスムーズに移行することができると考えます。
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重要事項説明書等に係る説明及び同意について
平成27年度介護報酬改定により、介護保険サービスの利用料等が変更されると同時に、重要
事項説明書の変更を要する場合が想定されます。本市においては、変更に係る説明及び同意につ
いては次のように考えます。
(1)内容変更に係る同意について
運営規定や重要事項説明書等において、料金の説明を文書中や別表に定めて説明している
場合は、変更部分に係る同意書が必要だと考えます。なお、告示に従うような仕組みで説明
している場合は、その部分においての同意は事業所の判断により得ない事も想定されますが、
それ以外の変更箇所にて同意が必要となる場合は、変更箇所に係る同意を得る必要がありま
す。
また、同意を得る必要がない場合にも、変更される箇所については利用者又はその家族に
対して説明を行い、それを行った日や相手を記録しておくことが望ましいと考えます。
※本市独自条例により、「利用申込者の同意はできる限り書面にて行うこと」を規定してい
ます。
(2)同意日について
平成27年4月1日から適用される今般の報酬改定等に係る同意は平成27年4月1日
以前で得ることが必要ですのでご留意ください。
1
Ⅵ
介 護 職 員 処 遇 改 善 加 算 に つ い て
地域包括ケアシステム構築の更なる推進に向け、今後も増大する介護ニーズへの対応や質の
高い介護サービスを確保する観点から、介護職員の安定的な確保を図るとともに、更なる資質
向上への取組を推進する一つとして介護職員処遇改善加算の見直しがなされました。
具体的には、現行3つの加算区分から新たに1つ区分が加わり、合計4つの加算区分となり
ます。それに伴い新たな算定要件も加わり、さらにはサービスごとの加算率も見直されました。
「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議(平成 27 年 3 月 2 日・3 日開催)資料から抜粋」
1
基本的考え方について
平成23年度までに実施されていた介護職員処遇改善交付金、及び平成24年度から実施さ
れている介護職員処遇改善加算(以下「現加算」という。)による賃金改善を充実する加算を
創設するものです。
2
2
新たな加算の仕組みについて
①
処遇改善加算は、事業者がサービス別加算率に基づき得た額を原資として、事業者が介護
職員に対して処遇改善を行うものです。事業者は新たな介護職員処遇改善加算の算定額に
相当する介護職員の賃金(介護職員が受け取る基本給、手当、賞与等(退職手当を除く)
のことをいう)を実施しなければなりません。
②
賃金改善は基本給、手当、賞与等のうちから対象とする賃金項目を特定した上で行うもの
とし、手当、賞与等に加えて定期昇給等を含めた賃金改善に充てることができることとし
ます。また、基本給で実施されることが望ましいこととします。
③
個々の介護職員に対する具体的な処遇改善の方法については事業者が判断する者である
ため、
全ての介護職員の賃金が一律に月額 27,000 円引き上がる仕組みではありません。
3
算定要件について
①賃金改善等に関する計画を作成し、全ての介護職員に周知するとともに、都道府県知事等に
届け出た上で、加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。
②事業年度ごとに、介護職員の処遇改善に関する実績を都道府県知事等に報告すること。
③労働に関する法令に違反し、罰金以上の刑に処せられていないこと。また労働保険料の納付
が適切に行われていること。
④算定区分に合ったキャリアパス要件を満たしていること。
(キャリアパス要件1)
ア
介護職員の任用の際における職位、職責又は職務内容等に応じた任用等の要件(賃金に
関するものを含む)を定めていること。
イ
アに掲げる職位、職責又は職務内容等に応じた賃金体系(一時金等の臨時的に支払われ
るものを除く。
)について定めていること。
ウ
ア及びイの内容について就業規則等の明確な根拠規定を書面で整備し、全ての介護職員
に周知していること。
(キャリアパス要件2)
介護職員の資質向上のための計画を策定し、当該計画に係る検収の実施又は研修の機会を
確保するとともに、全ての介護職員に周知していること。
⑤職場環境等要件(旧定量的要件)として、平成 20 年 10 月(新加算Ⅰの場合は、平成 27 年 4
月)から届出を要する日の属する月の前月までに実施した処遇改善の内容(賃金改善を除
く。)及び要した費用の全てを介護職員に周知していること。
加算区分
加算Ⅰ(新設)
加算Ⅱ(旧加算Ⅰ)
加算Ⅲ(旧加算Ⅱ)
加算Ⅳ(旧加算Ⅲ)
算定要件(上記参照)
①、②、③、④、⑤全て適合
①、②、③、④のキャリアパス要件1又は
2、⑤の全て適合
①、②、③、④又は⑤のどちらか1つの全
て適合
①、②、③の全てに適合
3
備考
新区分
要件に変更なし
要件に変更なし
要件に変更なし
「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議(平成 27 年 3 月 2 日・3 日開催)資料から抜粋」
4
4
各サービスごとの加算率について
各サービスごとの加算率については次の表のとおりとなります。
サービス区分
キャリアパス要件等の適合状況に応じた加算率
・(介護予防)訪問介護
・(介護予防)訪問入浴介護
・(介護予防)通所介護
・(介護予防)通所リハビリテーション
加算Ⅰ
8.6%
3.4%
4.0%
3.4%
加算Ⅱ
4.8%
1.9%
2.2%
1.9%
・(介護予防)短期入所生活介護
5.9%
3.3%
・(介護予防)短期入所療養介護(老健)
・(介護予防)短期入所療養介護(病院等)
2.7%
2.0%
1.5%
1.1%
・(介護予防)特定施設入居者生活介護
6.1%
3.4%
・介護老人福祉施設
・介護老人保健施設
5.9%
2.7%
3.3%
1.5%
・介護療養型医療施設
2.0%
1.1%
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護
8.6%
4.8%
・夜間対応型訪問介護
8.6%
4.8%
・(介護予防)認知症対応型通所介護
6.8%
3.8%
・(介護予防)小規模多機能型居宅介護
7.6%
4.2%
・(介護予防)認知症対応型共同生活介護
8.3%
4.6%
・地域密着型特定施設入居者生活介護
6.1%
3.4%
・地域密着型介護老人福祉施設
5.9%
3.3%
・看護小規模多機能型居宅介護
7.6%
4.2%
表2
加算Ⅳ
加算Ⅱにより
算出した単位
×0.9
加算Ⅱにより
算出した単位
×0.8
加算算定非対象サービス
サービス区分
加算率
・(介護予防)訪問看護
・(介護予防)訪問リハビリテーション
・(介護予防)福祉用具貸与
・特定(介護予防)福祉用具販売
・(介護予防)居宅療養管理指導
・居宅介護支援
・介護予防支援
表3
加算Ⅲ
0%
キャリアパス要件等の適合状況に関する区分
加算Ⅰ
キャリアパス要件(1及び2)及び職場環境等要件(旧定量的要件)を満たす対象事業者
加算Ⅱ
キャリアパス要件(1又は2)及び職場環境等要件(旧定量的要件)を満たす対象事業者
加算Ⅲ
キャリアパス要件(1又は2)又は職場環境等要件(旧定量的要件)を満たす対象事業者
加算Ⅳ
キャリアパス要件(1又は2)、職場環境等要件(旧定量的要件)のいずれも満たしていない対象事業者
5
5
手続きの変更点について
今回の改定で処遇改善加算を拡充することに伴い、この加算分が適切かつ確実に介護職員に支
払われるよう、以下の見直しが行われます。
(1)処遇改善計画書、同実績報告書に記載する項目を見直し、事業者の具体的な取組を詳細に
把握すること。
(2)処遇改善の取組を介護職員にわかりやすく周知すること。
(3)経営悪化時により賃金水準を低下せざるを得ない場合の取扱いについて、適切に運用され
ているかを確認するため、新たに届出を求めること。
※手続きの変更点についての具体的な対応は平成27年3月12日時点では検討中であり、厚
労省から追って連絡があります。連絡があり次第、周知等行う予定としております。
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届出様式等について
平成27年3月12日時点では、当該加算に係る届出様式が示されていません。通知等あり次
第、連絡します。また、介護職員処遇改善加算については、事前に介護職員処遇改善計画書等の
提出が求められますが、平成24年度当初の特例同様に届出の提出期限等特例が見込まれます。
そちらについても、通知等あり次第連絡します。
7
実績の提出について
平成26年度に実施した当該加算に係る実績報告は、現行の方法により提出してください。
(提出期限)各事業年度における最終の加算の支払いがあった月の翌々月の末日まで。
※特に平成27年度から新加算Ⅰを算定する場合は、実績の報告及び計画の提出時において、
賃金改善の実施期間が重複しないようご注意ください。
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