MRI-EEG同時計測実験の安全性と実際問題(提供:ミユキ技研)

マルチモーダル・イメージング
における安全性と実際的問題
MR-EEG 安全性とデータ品質管理について
Electrical Geodesics,
Inc.
株式会社ミユキ技研
この安全性に関する説明は、お客様
で既に行われた安全性規制/規則/
トレーニング内容を、変更/修正す
るものではありません。 当ガイドラインは、お客様のMR施設
での安全性プロトコルに加えて理解
して頂くものです。
サポート連絡先情報
株式会社ミユキ技研
03-3818-8631
概 要 •  安全性検討事項とASTM安全基準
•  EGIのGES 400MR: MRIコンディショナル(条件付き)機器
•  安全性及びデータ品質のガイドライン ASTM規格とはなにか?
•  ASTM規格は、American Society for Testing and
Materials の略語です
•  110カ国31,000名以上のメンバーがASTM委員
会に参加しています。 Committee F04.15.11: MR Safety and Compatibility
of Materials and Medical Devices.
埋め込み型及び
その他の医療器に対する規格
•  医療、外科材料および機器に関する
ASTM委員会F04は、5つの規格を策定
しました。
•  MR環境における埋め込み型とその他
機器に関する基礎的な安全性検討事
項に対処しました。
MRIにおけるマーフィーの法則
•  “MRIは安全であるが、
何か問題が起これば、
ものすごく大きなダメ
ージを与える! 5つの安全規格
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ASTM F2052-06 : 磁気誘導性偏位力の測定
ASTM F2182-02a : 高周波誘導による発熱の測定
ASTM F2213-06 : 磁気誘導性トルクの測定
ASTM F2119-01 : MR画像アーチファクトの評価
ASTM F2503-05 : 安全性のための医療器マーキング
ASTM F2052 : 磁気誘導性偏位力
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磁気誘導性フォースは、物
体の質量未満でなければな
りません。
EEGとの同時記録では:
u 
ハードウェア(アンプ、
電極、リード)から強磁
性および常磁性材料を除
外/減らす
ASTM F2182-02a : 高周波誘導発熱
•  ジェル状生理食塩水ファントムの
中に装置を配置します;
高周波場および測定に依存して最
悪の温度に上昇します
ASTM F2182-02a : 高周波誘導発熱
•  EEGとの同時記録のために:
u 
u 
それぞれの電極に10 kΩ抵抗
MRスキャニング前に
ワイヤループを取り除きます
•  GES 400MRシステムはMR環境で
十分に試験されています
F2213-06 : 磁気誘導性トルク
•  トルクは、質量 x 長さとして定義されます。
重力のトルクよりも小さくなければなりませ
ん。
•  埋め込み型機器ではずっと大き な危険性があります。
ASTM F2119 : MRイメージ・アーチファクト
•  非容認判断基準
•  さまざまな装置に対するアーチファクト量
が比較できるように、アーチファクトを定
義するための標準的な順序を定義します。
•  MRI内部でのEEG信号品質のための規格は
現在存在していません。
ASTM F2119: MRイメージ・アーチファクト
•  異質な装置からのノイズ
•  B0 画像歪み
•  B1 画像歪み
RF noise, “zipper”
B0 distortion B1 distortion
ASTM F2503-05 : 安全装置マーク
•  以下を目的としています:
u 
MR関連事故を防止する
u 
歴史的な専門用語での問題を修正する
u 
国際的な安全記号と一致した新しい用語
MRアイコンを導入します
新たな専門用語
•  MR Safe
•  MR Conditional
•  MR Unsafe
Geodesic EEG System 400 MR:
MR Conditional System
•  既知の危険を引き起こさないことが立証されていま
す:
u 
最大256 EEG channels (+ 2 ECG channels)
u 
最大3T 強度に対応
u 
MPRage同等のシーケンス (次のスライド)で
u 
さまざまなEPIシーケンス (次のスライド)で
u 
さまざまなヘッド・コイルで
構造的および機能的シーケンス
に対する撮像パラメータ
構造的(MPRage):
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Slice Thickness : 1mm
TR : 2.3および2.5 s
TE : 3.9および4.4 ms
Flip Angle : 8 degrees
FOV : 256 mm
機能的 (2D Echo-Planar):
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Slice Thickness : 4mm
TR : 2 s
TE : 30 ms
Flip Angle : 80 degrees
FOV : 200 mm
GES 400 MR Components
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Field Isolation Containment System (FICS)
特許を得たclock/trigger同期化
FICS-対応 Net Amps 400アンプ
バッテリ駆動、光ファイバ・ケーブル
ECG測定のための2個のアウトライダ電極
HydroCel Geodesic Sensor Net 210 MR
Net Station acquisition, review, and analysis ソフトウェア/
コンピュータ アーチファクト除去モジュール
FICS
•  アンプ外側の筺体
(シールド・ケース)
•  調整された、ダブル Π
フィルタ・ネットワーク
は、10 ΜΗzを上回るRF
ノイズの中で >-200 dBを
もたらします。
FICS対応 NA 400 Amplifier
•  標準のNA 400と同じ利得
•  鉄鋼材の減少
•  光ファイバー・ケーブルに変換される
I/Oチャネル
•  電源にリチウム・ポリマ・バッテリ使用
Clock / Trigger同期化
•  位相ロックループ制御回路は、
front view
MRIからのTRパルス制御信号
とEEGデータを えます。
•  ハードウェア: 5∼10 nsの範囲内でEEGをMRI
のマスタ・クロックと連動させ
ます。
back view
*Technology licensed from The Regents of the University of California: U.S. Patent No. 7,286,871, “Method and apparatus for reducing contamination of an electrical signal,” Mark S. Cohen inventor.
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HCGSN 210 MR電極
炭素繊維入りプラスティックで、Ag/
AgCl電極をカバー
10ft(3.05 m)の銅製リード
電極とリード接合部に10KΩ 抵抗挿入
スポンジ奥の、プラスチック製ペデスタ
ルに包み込まれた電極;皮膚から12 mm
フィット感調節のためのコード・ロック
内のプラスティック・スプリング
ネット部及び出ていくリードの豊富なワ
イヤ・マネジメント
被験者の安全性及びデータ品質管理
被験者の安全性
•  MR現場の安全性プロトコルに従って被験者
同意手順を終えてください
•  電極リードのループを取り除いてください •  被験者にHCGSN及びスキャナ内の快適性を
確認してください
被験者の安全性及びデータ品質管理
• 
電極リードのループを除去します。
RF誘導により生ずる発熱の危険を除去するために、検査者が
確認します。
ループを見つけます
丁寧にワイヤ・ループを
修正します
ループしたワイヤが修正
されました
被験者の安全性及びデータ品質管理
• 
被験者の背後のループを回避す
るためにベルクロ等を使います
(ベルクロを取付ける手順につい
てはプラカードを参照してくださ
い)
• 
• 
被験者をMRベッドに横たえた後、被験者の肩と背後の電極ネ
ット・ワイヤを確認します。
被験者にMRボアー内では腕や足を交差しないようアドバイス
を与えます。
MRルーム内に入るコンポーネント
•  HCGSN 210 MR(電極)
•  FICS(ケース)
•  FICS-対応 Net Amps 400 •  光ファイバケーブル (LC/LCとMTRJケーブル)
•  ECG電極&ケーブル(MR対応品)
•  ベルクロ
重要: ここにリストされていない品目は、いかなる状況
であってもMR環境内に持ち込んではなりません
MRルームの中に入るコンポーネント
上:HCGSN MR 210 下: FICSとMRアンプ 上: LC/LC光ファイバー・ケイブル
下: MTRJ光ファイバー・ケイブル
上: ECG 赤丸位置 MRルーム内へ
決して持ち込んではならないコンポーネント
•  Clock / Trigger同期モジュール •  Net Station acquisition, review, analysisコンピュータ
•  バッテリーのための電源コードとISOトランス
を含めたNA 400アンプ用の外部電源
•  光ファイバ・ケーブルではない全てのケーブル類
•  全てのコネクタ・アダプタやその他雑品
品目がMR safeかそうでないか
判明しない場合
•  Step 1 : それをMRルーム内に持ち込まない
•  Step 2 : MR safeラベルを確認する
•  Step 3 : ラベルがなければ、
MR unsafeであると想定する •  Step 4 : EGIサポート(ミユキ技研)で
確認する。
EEGデータ品質
•  グラディエント・アーチファクト
•  RFアーチファクト
•  BCGアーチファクト
•  ヘリウム・ポンプによるアーチファクト
•  その他の運動誘導アーチファクト
グラディエント・アーチファクト
EEG
•  広帯域
•  高いアンプリチュード
•  非常に高いスルーレイト
•  非常に安定
Gradient Artifact
テンプレイト・サブトラクション
•  Sampling rate and artifact frequency (Cohen et al., 2001)
u 
u 
サンプリング・レイトは、アーチファクトの変化
率を捉えるに十分早くなければなりません。
これは、それぞれのTRの間のアーチファクトの位
相シフトを最小限に抑えます。
当該アーチファクトを効率的に抑制するには、
非常に速いサンプリング・レイトを要求します。
テンプレイト・サブトラクション
• 
サンプリング・レイトよりも、サンプリング位相誤差を心配し
てください (Cohen et al., 2001)。
u 
• 
サンプリングがアーチファクトに対して正確に同期化され
れば、正確なテンプレイトは、それぞれのアーチファクト発
生の間で最小限の位相誤差を引き出せます。
EGIのソリューション:
MRIシステムクロック同期に基づいたEEGのA/D は u 
時間経過のドリフトがない u 
低いA/Dサンプリング・レイトで収録できます。
Sampling and Nyquist
同期化されていないサンプリング
デジタル・サンプリングを模擬した
スキャナ・アーチファクト
同期化されていないサンプリング
デジタル・サンプリングを模擬した
スキャナ・アーチファクト
2周期目が位相固定されていない
同期化されていないサンプリング
デジタル・サンプリングを模擬した
スキャナ・アーチファクト
2周期目が位相固定されていない
同期化されていないサンプリング
位相固定されていない2周期目を模擬した
スキャナ・アーチファクト
周期間の誤差差分
同期化されたサンプリング デジタル・サンプリングを模擬した
スキャナ・アーチファクト
2周期目が位相固定されている
同期化されたサンプリング デジタル・サンプリングを模擬した
スキャナ・アーチファクト
2周期目が位相固定されている
同期化されたサンプリング Sub-Nyquistサンプリングを模擬した
スキャナ・アーチファクト
同期化されたサンプリング Sub-Nyquistサンプリングを模擬した
スキャナ・アーチファクト
誤差は位相精度に依存します それはサンプリング・レイトと無関係です!
RFアーチファクト
RFパルス
•  ほとんどのRFアーチファクトは、
FICS内のRFハードウェア・フィルタ
で処理されます。
•  Net Stationソフトウェア・フィルタ
により対処可能です。
グラディエント除去
•  MRIとEEG間の正確な
同期を前提として
•  何個かのパルスを加算
します (ユーザ定義可
能)
•  EEGから加算結果を引
き算します
グラディエントや
その他のアーチファクトのあるEEG グラディエント・アーチアクト除去
を使ったEEG
グラディエント・アーチアクト除去
を使ったEEG
BCGアーチファクト除去 前提
u 
u 
u 
BCGアーチファクトは時間的に変化し、グラディエ
ント・アーチファクトと違い予測不能です。
そして特徴付けをより困難にします。
任意のチャネルにおけるそれぞれのBCG発生は、
その他の発生とは関係ありません。
さまざまな発生は、可能性ある変数の未知の集合か
らサンプルされます。
BCGアーチファクト除去
Optimal Baseline Set (Niazy, et al., 2005)
QRSマーカを210ms単位
でBCG方向へシフトし
ます
それぞれのチャネルで、
全てのBCGは格子の中
に整列します
当該格子へPCAを実行す
ると、もっとも影響さ
れるコンポーネントを
最上部にしたリストと
なります それぞれのEEGチャ
ネルに対して反復さ
れます OBSをそれぞれのBCG
発生に適合し、そし
てそれぞれのBCG発
生から減算します リスト内の最も影響
あるコンポーネント
に基づいて最適な
BCG基準を作ります BCGアーチファクトの混入したEEG BCGアーチファクトが除去されたEEG コールド・ヘッド・アーチファクト
コールド・ヘッド・アーチファクト
•  現在、コールド・ヘッド・アーチフ
ァクトを除去する唯一の方法は、ヘ
リウム・ポンプを停止することです。 •  Net Stationの中のリマインダ
(催促):
ノイズを減らすためにコール・ヘッドを停止したいので したら、今停止してください。 ノイズを減らすためにコール・ヘッドが先に停止
しされている場合、今起動させてください。 先端のとがったデータ
電極 / 被験者の微妙な動き
EEGの中の運動アーチファクト
不正確なグラディエント・アーチフ
ァクツト・テンプレート
EEGの中の残留アーチファクト
先端のとがったデータ
ファントム・テストにおける
残留グラディエント・アーチファクト
EEGの中の残留グラディエント・アーチファクト
先端の尖ったデータ
運動アーチファクトの原因を突き止めます
ü  電極ネットのサイズは合っていますか?
ü  電極ネットは、スパンデジ・キャップで十分に巻かれていま
すか?
ü  ヘッドコイルの底部に被験者の頭が付いた状態でパッドが入れ
られていますか? 具体的には、被験者の頭とヘッドコイル底
部はスポンジが適切に入れられていますか?
ü  スキャニング中にコールドヘッド・ポンプは停止されていま
すか?
ü  スキャニング中に被験者は動いていませんか?
バッド(不良)・チャネルの例
ご清聴ありがとうご
ざいました。