「学力向上推進」分科会 「今日からできる! ピンポイント授業改善」

「学力向上推進」分科会
「今日からできる! ピンポイント授業改善」
テーマ
~教科書単元に合わせた Web 配信集計システムの活用~
(分科会参加参加人数46人)
1
実践発表
「プロローグ」として、参会者に本年度のシステム改修点と学力向上支援事業の確認を行い、
実践発表を行った。
発 表 1
「Web 配信問題を活用した授業改善」
村上市立さんぽく北小学校
佐藤 家博 教諭
・単元の授業に入る前に、過去問題の正答率から過去のデー
タを参照し、あらかじめ児童が落ち込みそうなポイントを
確認しながら指導の構想を立てる。
・診断問題を実施したあと、「期待される正答率より10ポイ
ント以上低かった問題」がある場合は、つまずきの内容を
分析し、サポート問題及び過去問題を活用した補充指導を行う。
・校内研修では「問題(教師からの問題事象等の提示)→学習課題(児童がもつ問題意識)
→まとめ(学習課題の答え)」という授業の組立てを全校体制で推進し、授業改善を行
っている。
発 表 2
「教科書単元に合わせた Web 配信集計システムの活用」
燕市立吉田中学校
田中 裕之 教諭
・Web配信問題に積極的に取り組むようになり、全国学力・
学習状況調査や NRT の結果も伸びてきている。
・火曜の放課後20分程度の教科部会を週程に位置付けてお
り、Web 診断問題の結果確認、授業進度の調整、学習プ
リントの作成や共有、出張等による授業交換の確認等を
行っている。
・過去問題は、主に週末課題として活用する。生徒は,Web 診断問題の実施までの3
日間で3枚の過去問題に取り組み,正答率の低かった問題は授業中に解説等を加える。
・燕市の「学力向上対策プロジェクト事業」として、毎月1回の数学担当者会議と授業研
究、年3回の学力診断問題を実施し、授業改善を推進している。
2
学力向上推進チームからの提言
・毎月の診断問題,サポート問題を中心に授業改善に取り組むこと
が,年間を通した児童生徒の着実な学力向上につながる。Web
配信集計システムのデータは,全国学力・学習状況調査や NRT
との相関関係も報告されているので、積極的に活用していただき
たい。
・新しい単元の授業に入る前に、その単元の過去問題に目を通して
欲しい。過去問題には実施時の正答率が入っており、これは、各学年12,000~15,000人の信頼
がおけるデータである。正答率の低かった問題に着目し,解説・サポート問題を参考にしなが
ら授業改善を進め、目の前の児童生徒に還元していただきたい。
・その月の診断問題の中で正答率の低かった1問について、「確認問題」として翌月に出題して
いる(ただし国語は可能な場合のみ)。「確認問題」の正答率が向上していれば、補充的な指
導の効果が確認できる。たかが1問かもしれないが、教師の指導力が問われるところである。
・小規模小学校では、3・4年生,5・6年生の学年部会で教材研究を行う方法もある。
・燕市・村上市・阿賀野市では、中学校の数学担当者会を毎月開催している。特に教科担当者が
1人という小規模中学校の担当者にとって大きな学びの機会となっており、効果を上げている。
3
協議内容
(1)小学校協議会〔5グループ〕
省略
協 議 題
実践発表・提言を受けて、今後の可能性を探る。
(2)中学校協議会〔4グループ〕
省略
授業改善に向けて、今日からできること、明日か
らできること、新年度からできることは何か。
4
参加者からの感想
・Web 配信集計システムを職員に有効活用してもらう立場である。
よりよい活用の仕方、職員の意識改革に向けた取組を提言して
いただけたと思う。(小学校)
・各校の Web 問題への取組が分かり、参考になった。家庭学習
(宿題)としての活用,授業前の教材研究など、使い方次第でも
っと活用できるものだということがよく分かった。(小学校)
・実践発表で、結果をどのようにまとめ、職員間の共通理解を図ればよいか、具体的な資料が示
されており、参考になった。自校の過去データを一覧にまとめてみようと思う。(中学校)
・中学校の実践発表が役立った。結果をデータで示すことで、職員の意識改革に向けて説得力が
増す内容になると感じた。(中学校)
・Web 配信問題は、活用することで効果が上がるということが分
かった。また、他校の実践を聞くことができ、参考になった。
話し合ったアイデアの中から自校化できそうなものを持ち帰り
実践していきたい。(中学校)
・実践発表及び県の提言でも、成果を県平均正答率との比較で示
す場面がほとんどであった。他の手法でも成果を示す多面的な
実践例の紹介をいただけると参考になる。(行政)