Untitled - IMS(イムス)グループ

「ベトナム経済新聞 2015.2.25」和訳
IIMA 代表理事
IMS グループ理事長
中村哲也
IMS グループからの御挨拶
IMS グループ理事長
中村
哲也
渡辺智
ベトナムの皆様、新年あけましておめでとうございます。私
IIMA 代表理事
渡辺
智
IIMA の母体である IMS グループは、1956 年に創設以来、医療・
介護サービスを提供し、成長してきたグループです。
その間、様々な海外との交わりも多くありました。過去から最
たちは日本で民間組織として医療・介護事業を展開している
IMS グループ(Itabashi Medical System
IIMA からの御挨拶
近においても、医療のインフラとしての病院を作ってくれません
呼称“イムス”
)の
中村哲也と申します。私たち IMS グループは、日本の東京板橋
かという声を多く聞いてきました。その様な声の中で、IMS グル
区にて 1956 年 3 月にベッド 5 床でスタートし、医療・介護事業
ープとして何が出来るかを模索してきました。その結論として、
に専念して 59 年の歴史を重ねてきました。その間、35 病院、6
医療はそれぞれの国の習慣や風習、そしてその国の制度により成長させなければならない観
予防医学施設(人間ドック施設)
、17 介護老人保健施設、2 特別
養護老人ホーム等、4 介護付有料老人ホーム、2 看護専門学校と成長し、総病床数 12,400 床、
従業員数は関連事業所を合わせますと 19,000 人を超える組織となりました。私たちが事業を
供している日本国における医療供給体制は、国民皆保険制度の確立とともに、世界でも類を
見ない特徴を有しています。それは絶対的な違いは費用対比効果です。医療技術的には欧米
点と、IMS グループが出来る医療分野での国際貢献として、人材育成を掲げることといたし
ました。
各国では社会保障制度において医療費の増大問題が大きく課題になっており、日本医療の
コストパフォーマンスが世界から注目されています。先進国においては、日本同様、医療費
の増大に高齢化が拍車を掛け、国家レベルの財政問題となってきています。その様な中、発
となんら変わらない医療技術レベルを保ちつつ、国民の一人当たりの医療費は米国の 3 分の
展途上国においては、医療制度を確立していく上で、欧米を見習った制度を範とするより、
1、英国や仏国より 3 割程も低い数値となっています。皆さんご存知の通り医療は国家が発
コストパフォーマンスが良い日本の医療供給システムを模索する動きとなっています。
展する上の重要なインフラです。その観点からここ数年アジア諸国だけでなく、アフリカの
諸国からも、費用対比効果が高い良質な医療である日本医療への関心が高まっています。そ
して日本は世界に類を見ない速度で超高齢化が進んでおり、その傾向はアジア各国も例外で
はありません。その状況下、諸外国は超高齢化の先頭を行く日本の超高齢化対策の施策が成
功するか否かを注視しています。その意味で、日本の超高齢化施策の結果が必ずや重要な参
考になることは間違いありません。私は現在アジア慢性期医療協会の代表もしており、民間
レベルではありますがアジア隣国である韓国の慢性期医療協会との連携で学会やシンポジウ
ムでの交流を深めており、現在中国の医療機関の方々とのパイプをつくる努力をしておりま
す。このアジア慢性期協会の活動が、先に述べた各国の民間病院での慢性期医療分野におけ
る情報の交差点になり、各国の慢性期医療の充実が図れることを願っています。本年も韓国
釜山市において 5 月 25 日より 27 日の予定で第 4 回アジア慢性期医療学会を開催します。ベ
トナムの医療関係者の皆様におかれましても、いずれ来る高齢化医療への有意義な情報にな
IMS グループは、半世紀を超える日本の国民皆保険制度の中において、日本の医療供給体
制の変化を乗り越えて歴史を重ねてきました。その経過の中には、医療の拡大期、経済低迷
からくる医療財源削減施策、そして現在進んでいる超高齢化社会に対応する医療・介護の供
給体制の変化などがあります。この先においても日本の医療は多くの難題要素を超えていか
なければならない状況で、社会はさらなる質と安全性など様々な要求をしてきます。
IMS グループでは、この様な環境下で培った医療・介護サービスの運営ノウハウを生かし
てもらうことが、これから医療・介護の供給体制を整備する国々にとって有用であると考え
ました。
そこで、IMS グループでは IIMA(IMS International Medical Agency)
を、人材育成を
骨子とした国際貢献支援事業の窓口として発足しました。IIMA のコンセプトは、IMS グル
ープが医療・介護サービスにおいて最も重要視している人材育成を IMS アカデミーという形
で、発展途上国の方々に来日頂き、IMS グループの医療現場を育成の場として活用し、提供
ると思いますので、参加のご案内をさせて頂きました。私たち IMS グループは遠い過去から
していくことです。発展途上国の皆様に、医療器械や病院建物の提供という形の援助は、今
「愛し愛される IMS」を理念に掲げて日本での医療・介護事業をしてきました。そして数年
までも目にしてきたことです。労働集約産業である医療・介護サービスにおいては、患者様
前より、国境を越えて日本医療を諸外国の皆様にも提供出来る仕組みを探していました。今
回、日本医療の活用を日本から呼びかけるだけでなく、直接ベトナムの皆様にベトナムの地
で医療相談の出来る窓口を作るために準備を進めています。私たち IMS グループの病院群や
健診施設においても、より諸外国の皆様が来日して受診しやすいように整備も進めています。
日本医療への窓口が完成した際には皆様へ改めてご案内させて頂きますので、よろしくお願
いいたします。新年のお喜びを申し上げると共に、今後の日本国とベトナム国との医療も含
めた友好が深まることを祈念いたします。
と接するそれぞれの医療スタッフが医療・介護サービスの質となり、人材を育成することが
組織としてとても重要となります。IIMA は、国際貢献の形として病院運営人材育成を通じて、
人と人とのつながりを生み、しいては国と国との様々なつながりを強くしていくと信じてい
ます。
IIMA は、病院運営管理、人材の育成、交流という一端を担うことで、日本からの国際貢献
の一助となれるように活動していきたいと思います。