132農地転用の許可権限を地方に移譲

132農地転用の許可権限を地方に移譲
あいち県政を考える『うめむら順一HP情報』
政府は30日、農地を商工業地などとして使えるようにする「農地
転用」の許可権限を、自治体に大幅に移譲する分権改革を閣議決
定しました。政府は今国会に関連法の改正案を提出。全国知事会
など地方6団体は30日の声明で「農相との協議が残ったものの、こ
れまでの地方分権改革で特筆すべき決断だ」と評価したそうです。
【農地転用改革案のポイント
農地転用改革案のポイント】
のポイント】
(1) 4㌶超の農地転用は、農林水産省と協議のうえ、都道府県が許可
(2) 農水省の指定を受けた市町村は、都道府県と同じ権限を持てる
(3) 2㌶超4㌶以下は、都道府県が許可する際の農水省との事前協
議を廃止
【今後の
今後の影響】
影響】
自治体は裁量が拡大し、地域の事情に応じたまちづくりをしやすくなる一方、優良農地の確保に責任を
負うことになります。農地転用では、農水省の判断が遅く「再開発や企業誘致に支障が出る」として権限移
譲を求めていました。安倍政権は、分権改革は地方創生の一環と位置付け、農地転用に関する権限委譲
に向けて地方の提言を受けることとなりました。これまで政府は、「都市開発の為の安易な転用により、優良
な農地が失われかねない」などとして、過度な転用を抑制し農地の確保を図ってきました。しかし今後の農
業政策では、食料自給率の維持などに影響が出る可能性もあります。
【毎日新聞社説:
毎日新聞社説 :農地転用の
農地転用 の許可は
許可 は中身を
中身 を伴 った分権
った分権だ
分権 だ】
実効性のある分権である。農地を工業用地、宅地など他用途に転用するため必要な許可権限や手続
きについて、政府は国の関与を大幅に見直し、地方に委ねることを決めた。
農地の他用途への転用を許可する権限はこれまで、全体とし
て国の関与が強かった。国から許可を得たり、協議したりする
には多大な日数と労力を要する。地方側は権限の移譲や協
議の廃止を求めたが、農水省は地方に権限を移すと安易な
転用につながりかねないと反対してきた。転用を認めるかどう
かは客観的な基準に照らし、判断されるべきであり、国の関与
を見直した結論は理解できる。地方が新たに移譲される権限
を適切に行使すべきなのは当然であり、自治体によって運用
がばらばらにならぬよう、転用基準を明確にしていく工夫が必
要になるだろう。転用権限見直しだけでなく、優良農地の総量
を確保するため国と都道府県が、目標面積を協議する仕組
みを作ることにした点も注目したい。面積の協議にあたっては
市町村からの意見聴取も行われる。優良農地をしっかり保全
するためには国と地方が対立せず、むしろ耕作放棄地対策で
連携していくような発想の転換が求められよう。まちづくりの主
役は都道府県ではなく、市町村である点を忘れてはならない。
土地利用に関する権限は、基本的に市町村に委ねていく方
向で、政府は引き続き分権改革に取り組んでほしい。参考文献:【毎日新聞社説概要】平成27年2月8日
頒布責任者:梅村順一
印刷者:有限会社梅金 岡崎市石原町字市場 78 番地1