双葉郡の医療体制合意文書

双葉郡の医療体制について
平成26年2月24日
双葉地方町村会
平成26年1月20日(月)に開催された平成25年度第8回
町村長会議において、出席者から双葉郡の医療体制についての意
見や考えが示されたことを受け、双葉地方町村会として、以下の
とおり整理した。
双葉地方町村会、福島県、双葉郡医師会が各事項について理解
し合意が得られるのであれば、下記に記載した事項を合意文書と
してまとめ、3者の代表者による覚書きを締結するものとする。
1.いわき市内に開設する診療所について
(1)郡立診療所の概要について
①双葉地方広域市町村圏組合を開設者とし、双葉郡立診療所
を開設する。
②施設は仮設とし、開設の期間は双葉郡の避難者が帰還する
までの間とする。
③施設の運営は公設民営とする。
④開設の時期は、県営復興公営住宅の整備に合わせ、平成2
7年度中の開院を目指す。
⑤開設の場所は、いわき市北部と南部の2カ所に開設できる
よう努める。
(2)国及び県に対する支援について
①郡立診療所の運営体制に人員不足等で支障が生じる場合
は、当町村会は国及び県に対し、支援が得られるよう責任を
もって要請を行う。
②県は郡立診療所の整備及び運営について、十分な財政支援
を行っていただきたい。
③県は、郡立診療所の人員体制に不足が生じる場合は、県立
医大及び国などの関係者と積極的に調整を行っていただきた
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い。
④県は、郡立診療所が町外コミュニティの形成や維持に寄与
することを踏まえ、いわき市や関係者との調整に積極的に仲
介及び関与していただきたい。
(3)双葉郡医師会に対する診療所運営の協力について
双葉郡医師会は当施設の運営を受託していただきたい。
なお、双葉地方の町村とお互いの信頼関係を築き、より良い
医療の提供に努めていただきたい。
2.郡内の医療機関の再開支援について
双葉郡内の復旧・復興の推進を始め住民帰還を加速させるに
は、医療機関等の再開や充実強化が不可欠である。
また、除染・復旧業務を始め廃炉作業等で多くの作業員が常駐
している現状を踏まえ、初期救急の核と医療機関が必要である。
(1)公的な医療機関の再開について
①県病院局は県立大野病院に代わる診療所を郡内において、早
期に再開すること。
なお、その設置場所については双葉地方町村会と十分に協
議すること。
(2)郡内の医療機関の再開、運営への支援について
①双葉郡内で再開する民間医療機関を支援するため、県は「
警戒区域等医療機関再開支援事業」の中で、双葉郡医師会から
要望のあった開業医本人に対する人件費への支援について、必
ず見直していただきたい。
③震災の影響により郡内の医師を始めとする医療スタッフが不
足している状況を踏まえ、県は、郡内で働く医療従事者の育成
も含め、その支援に対し積極的に対応していただきたい。
④双葉地方町村会は、より良い医療を住民に提供するため、双
葉郡医師会の意見を聞く場を設け、真摯に意見を拝聴しながら
各町村の施策へ反映できるよう努めるとともに、必要に応じて
国及び県に対して要請を行う。
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