マグネシウム系熱電材料は、低コスト、高変換効率、軽量などの長所のため、早期実用化が期待されて います。大阪市立工業研究所では、工業的に大面積化が可能なマグネトロンスパッタ法を用いた同材料 の耐酸化膜の開発および薄膜化の研究開発を行っており、熱電変換素子、赤外線受光素子、高性能セ ンサーなどへの応用展開が可能です。 Mg2Si (マグネシウムシリサイド) 熱電変換素子 ◆ ◆ ◆ ◆ シリサイド系環境半導体 低コスト、無害な構成元素 3 1.88 g/cm 軽量 高キャリア移動度 mn :405 cm2/Vs, mp :65 cm2/Vs ◆ バンドギャップ 0.77 eV ◆ 高熱電変換効率 ZT: ~1.0 (Mg2SixSn1-x、n型、ZT: ~1.5) ◆ 酸化による性能劣化(>500℃) ◆ 酸と反応 H+ Mg2Si + 4H2O → 2Mg(OH)2 + SiH4↑ ◆ 機械的特性が低い Mg 廃熱 クラーク数 温度差 Others Fe Ca Na K Mg Si :2番目 Mg:8番目 Al Si b-FeSi2膜なし b-FeSi2膜(0.7mm)あり 酸化層 b-FeSi2 layer 600℃ 1h ごみ焼却所・工場など Si ① 耐酸化膜の開発 大気中 自動車 P型 Mg2Si N型 Mg2Si 電流 電力 電流 未利用熱エネルギーを電気に変換 O ② Mg2Si薄膜の開発 Mg2Si Mg2Si 5mm 5mm 酸化層 b-FeSi2 layer 600℃ 3h Mg2Si Mg2Si 5mm Mg2Si Glass Mg2Si 5mm 1mm ポリイミド Mg2Si 5mm Al2O3 Mg2Si 5mm 大気中で耐酸化性良好なb-FeSi2膜を被覆することでMg2Siの 酸化を抑制することに成功 Al2O3 5mm ガラス、アルミナ、ポリイミドなど各種基板上にMg2Si薄膜 の作製が可能 *本研究は、H22-24 JSPS 科学研究費補助金事業基盤研究(C)(No.22560738)、H25 JST A-step FSステージ探索タイプ(No.AS251Z02130K)により 実施されました。
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