巻頭言 ・ 新年のご挨拶 永石 治喜基礎講座 ・ 粉じん爆発の危険性評価

TIIS ニュース No.259
259
2015
TIISニュース 2015年1月10日発行
【編集・発行】
公益社団法人産業安全技術協会
〒350-1328 埼玉県狭山市広瀬台2丁目16番26号
TEL.04-2955-9901 FAX.04-2955-9902
ホームページ http://www.tiis.or.jp
【印刷】株式会社PMC
CONTENTS
巻頭言 ................................................................................
3
基礎講座 . ...........................................................................
4
検定だより ..........................................................................
9
・ 新年のご挨拶
永石 治喜
・ 粉じん爆発の危険性評価試験
・電動ファン付き呼吸用保護具の検定開始について
トピックス ........................................................................... 11
・ 労働安全衛生法の改正について(その2)
談話室 ................................................................................ 13
・ 中央労働災害防止協会 顕功賞を受賞して
松村 芳美
講座・講習会のご案内 .......................................................... 15
・ 平成26年度講習会・講座の予定(平成27年1月以降)
・ 平成27年度講習会・講座の予定
協会からのお知らせ . .......................................................... 17
表紙写真:公益社団法人産業安全技術協会
本館
産業安全技術協会本館は、清瀬市、川崎市及
び朝霞市にに分散していた検定・試験部門を
統合し、業務の一元化と効率化を図るため
に、埼玉県の狭山工業団地の一角に建設さ
れ、
平成15年1月に業務を開始しました。
同建屋の概要は、以下のとおりです。
1 場所 埼玉県狭山市広瀬台2-16-26
2 敷地面積 3,205m2
3 建築面積 561m2
4 建築延べ面積 1,569m2
5 構造 鉄筋コンクリート造り、3階建
・ 平成26年度第2回理事会の報告
・ 平成26年度第3回理事会のお知らせ
・ 大阪事務所の業務開始について
・ IECExシステムの定期監査及び審査について
・ 関係機関・団体等からのお知らせ
ISO9001 認 証 取 得
JQA-QM3877検 定 試 験 部
2
TIIS ニュース No.259
巻頭言
新年のご挨拶
公益社団法人産業安全技術協会
会長 永石 治喜
明けましておめでとうございます。
この年末年始の休みは昨年同様に曜日の並びがよく9連休をとられた方も多くおられたことと思
います。皆様方は休みを有意義にお過ごしになられたでしょうか? かく言う私は日頃できない仕事
を結局することになってしまいましたが。
さて、昨年は協会にとって節目となる年でした。それはIECExシステムにおけるCB(Certification
Body)、TL(Testing Laboratory)となったことです。ようやく世界の認証機関の一員として公園デ
ビューを果たしました。もちろん、公園デビューが目的ではありません。CB、TLの強みを活かして業
績に反映させていきたいと思います。
もうひとつインパクトがありました。昨年に労働安全衛生法が改正され今年(6月施行予定)より、
外国に立地する機関も検定機関(外国立地検定機関)として登録できるようになったことです。協会
は特定の品目に対して国内オンリーワンの検定機関であったのが、いきなりのライバル出現です。ラ
イバルたちは百戦錬磨の兵です。ヨチヨチ歩きの協会はこのままでは簡単に踏み潰されてしまいそ
うです。
このような環境変化の中で生き残っていくにはマイペースの仕事から、他のCB、TL、また、外国立
地検定機関の動向を見つつ、ユア(お客様)ペースも考えて仕事をこなす、というバランス感覚を個々
の職員が持つことが重要だと感じています。
私は、このような競争に否が応でも協会が巻き込まれることを想定し、会長就任時より次の3つの
目標を掲げ協会の改革に努めてまいりました。今年も継続してこの改革を進めようと思います。
1つ目は
「ぶれない軸足」です。すべての仕事をきっちりと、効率よく行うことで協会ブランドの向
上を図りたいと思っています。この考えはぶれることはありません。そのひとつがCB、TLとして活動
していくことです。また、それを支える職員たちのレベルアップです。昨年、協会設立後初めて職員
たちにビジネス研修を受けてもらいました。この研修で少しはレベル向上が図られたとは思います
が、皆様方からも厳しい目で職員たちをチェックしてください。粗相があるようならその場で厳しく
叱ってやっていただきたく思います。
ところで、ブランド価値を向上させることで、すでにその効果が出始めています。例えば、外国機関
が協会の試験レポートを無条件に受け入ることが多くなりました。すなわち、早く海外認証が取得で
きるようになったということです。
2つ目は「柔軟な発想」です。他の認証機関と競争する意識が芽生えれば、それを基に全体を俯瞰
できるようになり色々なアイデアが浮かんでくるようになります。それが柔軟な発想につながる
と思います。職員に広い視野を持ち、柔軟な頭を持ってもらおうと2年前に技術支援部を創設しカ
ルチャーを変えることを考えました。今では技術支援部は協会の収入を生み出す大きな柱の一つに
育ってきました。
最後に「スピード」です。手前味噌ではありますが協会の職員たちはそれなりに頑張ってくれてい
ると思います。ところが、まだまだスピード感があるとは言えません。業務効率を上げる工夫をもっ
とする必要があると考えています。
以上、3つの改革を今年も続けます。もし、これが実現しないなら、お客様に満足してもらえるよう
な協会になれるとは思いません。そうなれば、少し極端な表現になりますが、外圧に頼らざるを得な
いとも思っています。
今年、協会は創立50周年を迎えます。この記念すべき年に外圧に押しつぶされないよう、職員一同、
踏ん張り時の1年としてとらえ頑張っていきたいと思います。
どうか、皆様方におかれましても今まで以上に協会を厳しくご指導ご鞭撻賜りますようよろしく
お願い申し上げます。
3
TIIS ニュース No.259
基礎講座
◆粉じん爆発の危険性評価試験
・
はじめに 1. 爆発下限界濃度測定
本 試 験 は、粉 じ ん 爆 発 特 性 の 基 本 的 な 測 定 で あ
平 成26年 よ り、
「労 働 安 全 衛 生 法 の 一 部 を 改 正 す
り、粉体試料が爆発するかどうか、また、爆発するの
る法律」が公布され、一定の危険性・有害性が確認さ
であればどの程度の濃度で爆発するのかを知るため
れている化学物質のリスクアセストメントの実施が
の測定である。
義務となり、今後、より一層粉じんの爆発危険性の管
理が必要となる。
そこで、当協会で行っている粉じん爆発の危険性
測定方法としては、ハルトマン式吹き上げによる
火炎の伝播状況を確認する方法と20L以上1m3までの
球形容器による爆発圧力を測定する方法の二つの測
の指標となる幾つかの試験について以下に紹介する。
定方法が存在し、前者は日本のJIS規格で採用されて
・
粉じん爆発試験
おり、後者はIEC、ASTM規格等で採用されている。
粉じん爆発の危険性には、発生のしやすさの危険
それぞれの測定の概略および手順を以下に示す。
性と発生した爆発の激しさの危険性とがあり、これ
らの危険性への対応をとるために必要とされている
1.1 JIS規格による測定方法(JIS Z 8818 可燃性
のが爆発特性値である。
粉じんの爆発下限濃度測定方法)
前者を爆発感度特性(着火感度)、後者を爆発強度
特性(爆発威力)と呼んでいる。
爆 発 感 度 特 性 は、着 火 の し や す さ で あ り、ア メ リ
1.2Lのガラス管(ハルトマン式試験装置)
( 図1)を
使用し、下部より空気圧により粉体を舞い上げ、10J
の着火エネルギーで粉じんを爆発(火炎伝播)させ、
カ の 鉱 山 局 が「爆 発 下 限 界 濃 度」
「最 小 着 火 エ ネ ル
目視により火炎の伝播距離が着火源から10cmを超
ギー」
「 発火温度」の三つの特性値を指標としていた
えた濃度を爆発下限界とする。
( 図2)
ことから、今も一般的に爆発感度特性を示すときは
上記三つに関する試験を行う。
次 に、爆 発 強 度 特 性 は 爆 発 の 激 し さ で あ り、そ の
相 対 評 価 は 爆 発 指 数 に よ っ て 行 う。そ の 測 定 法 は
ISOに規定されており、国際的に広く利用されてい
る。国内ではJIS Z 8817「 可燃性粉じんの爆発圧力及
び、圧力上昇速度の試験方法」に則って測定する。
爆発の激しさの評価特性には爆発発生圧力、圧力
上昇速度、火炎の伝播速度がある。このうち、耐圧防
爆構造の設計には爆発圧力が有用な特性値である
が、爆発が発生した場合に被害を軽減するための設
備である爆発放散設備の設計に爆発指数が用いられ
ており、爆発の激しさの相対評価は国際的にも爆発
指数で行われる。
上記以外の粉じんの危険性評価試験としては、爆
発の3要素の「粉じん雲・着火源・酸素」の一つである、
爆発限界酸素濃度の測定も爆発感度特性に含まれて
評価されている。
各試験についての概略を以下に示す。
図1 ハルトマン式吹き上げ測定装置概略図
なお、40g/m3以下であれば危険性大、40~100g/m3
は危険性中、100g/m3 以上は危険性小と分けられ、粉
体工業会の出版書籍「粉じん爆発・火災安全対策」で
は、500g/m3 を超えて爆発しない場合は、爆発性は無
いと記載されている。
4
TIIS ニュース No.259
この規格は、欧州規格(EN)に於いては簡易的な試
験方法として紹介されているが、ASTMでは信頼性
が低いとして、この試験方法を認めていない。
定する場合は粉体の試料量は15gとなる。
容器底部に均一に粉体試料を置き、着火用点火剤
(10kJ)をセットした後容器の蓋を閉めて密閉し、吹
き上げに使うエアー量が570mmHg相当であるため、
吹き上げ時に丁度大気圧になるように、あらかじめ
容器内を真空ポンプで減圧させておき、吹上開始か
ら容器内に粉じんが均一に舞うための0.6秒の遅延
時間をかけて点火させる。
そのときの爆発圧力を容器側面に設置した圧力セ
ンサーにより観測し、爆発の圧力上昇カーブと最大
圧 力 を 記 録 す る。な お、測 定 周 波 数 は5~10kHzで 行
う。
図2 火炎伝播状況による判定
1.2 ASTM規格による測定方法
(ASTM E 1515-07)
観測された圧力のデータを、使用する容器の大き
さに合わせて校正数値を用いて換算し、爆発圧力を
求める。
( 図4)
20L以上1m3 までの球形容器により、10kJ(点火剤
組成は粉体ジルコニウム、硝酸バリウム、過酸化バリ
ウムで、そのトータルの化学エネルギー)の着火エ
ネルギーで粉じんを爆発させて、その圧力を求める
測定方法で、爆発圧力が1bar以下の圧力になる濃度
を下限界とする。
JISに お い て は、爆 発 圧 力 を 求 め る 規 格(JIS Z
8817)において、この球形容器を測定装置として紹介
されているが、下限界の測定としては規格が存在し
ていない。
な お、当 協 会 に お い て は30L爆 発 球 形 容 器 を 使 用
している。
( 図3)
図4 爆発下限界濃度測定データ
1.3 各測定データの評価方法
それぞれの測定装置によるデータの違いとして
は、公表されているデータは少ないが、経験則として
以下のことが観測されている。
・下 限 界 濃 度 が100g/m3 以 下 の 場 合 は、ど ち ら の 測
定方法においてもほぼ同じ値が認められる。
・下 限 界 濃 度 が500g/m3 以 上 の 場 合 は、試 料 の 特 性
に 依 存 す る が、そ の 結 果 に 違 い が 見 ら れ、球 形 容
器試験装置の方が小さな値が認められる。
・ハルトマン式試験装置で下限界濃度が5000g/m3
まで爆発が認められない試料でも、球形容器試験
図3 30L爆発球形容器
装置では、下限界が観測される試料もある。
1.2.1 測定手順
球形の耐圧容器の容量に合わせて、g/m3に換算し
た試料量をサンプリングする。当協会において使用
している容器は30Lであるため、500g/m3 の状態を測
5
TIIS ニュース No.259
これらの要因としては、容器が球形であること、
においてはさらにその前後を一度だけ測定し、計5ポ
爆発に使用する着火エネルギーがマッチの炎程度の
イントの測定データによりグラフを作成する。
( 図5、
10Jと火薬並みの10kJの違いに依存すると考えられる。
図6)
以 上 よ り、爆 発 下 限 界 の 測 定 を 行 う 場 合 は、着 火
源を考慮して測定を行う必要がある。
なお、有機物の場合は濃度が濃くなれば爆発に必
要な容器内の酸素濃度が足りなくなり、圧力が下が
るために最大圧力を求めることができるが、無機物
2. 最大爆発圧力、爆発圧力上昇遠度及びKst 値
の場合は自身の分解発熱反応や比重の影響で、濃度
(30リットル容器法)
(JIS Z 8817)
を増やしても圧力上昇カーブが飽和する傾向がある
爆発圧力上昇速度と爆発容器の内容積から求め
ため、試料量が多く必要になる。
られるKst 値は、サイロ内において粉じん爆発が発生
データに使用する校正値は、圧力データに関して
した際に、内部の圧力を逃がす爆発放散口の設計に
は重錘型標準圧力計を利用して、回帰分析による傾き
必要な値であり、下表の様にSt0~ St3にレベル分け
(X値の係数)を導き出して、その値を校正値とする。
されている。
爆発クラス
St 0
St 1
St 2
St 3
K st
0
1~200
201~300
301~
爆発の激しさ
爆発せず
弱い
強い
激しい
なお、爆発圧力測定に使用する着火エネルギーは
凡そ10kJ程度で有り、下限界濃度測定のおよそ1000
倍のエネルギーである。
この試験方法は、JIS Z 8817、ASTM E 1226-12aに
図5 粉じん濃度と爆発圧力の関係
採用されており、容器の大きさはASTMが20L球形容
器を例示しているのに対し、JISでは20Lの他に30L球
形 容 器 も 例 示 さ れ て い る が、こ れ は20L球 形 容 器 内
で爆発させた場合粉体の種類により清掃することが
難しく、蓋を上下に開放できる装置を日本国内(旧労
働省産業安全研究所)で作成したためである。
容器の大きさについての測定データには校正数
値による換算により違いは無いため、以下は当協会
で採用されている30L球形容器について記載する。
2.1 測定方法
図6 粉じん濃度と圧力上昇速度の関係
1.2.1と 同 様 に 容 器 底 部 に 均 一 に 粉 体 試 料 を 置 き
10kJのエネルギーで点火させ、爆発圧力を容器側面
爆発指数Kst は、測定容器の容積V(本試験設備では
に対角線上に2個設置した圧力センサーにより観測
30L=0.03m3)
に対して、
次式で求められる数値である。
し、爆発の圧力上昇カーブと最大圧力をデータロガ等
で記録し、数値データより、最大爆発圧力及び圧力上
昇速度(dp/dt )を、校正数値を用いて換算し求める。
測 定 は 250g/m3 以 上 は、250g/m3 ず つ 増 や し て
500g/m3、750g/m3、1000g/m3と測定し、最大の圧力を
記録した濃度を中心にその前後を、各3回ずつ測定を
行いその平均値を求める。また、確認のために当協会
6
(単位:102 kPa・m/s)
(dp/dt )max×V 1/3=K st
TIIS ニュース No.259
3. 爆発限界酸素濃度測定
爆発限界酸素濃度測定方法については、粉体工業
会出版の書籍「粉じん爆発・火災安全対策」にハルト
マン方式が記載されているが、これは「爆発確率によ
る測定方法」
( 図7)であり、当協会では、産業安全研究
所 と の 共 同 研 究 に よ り、30L爆 発 圧 力 容 器 を 使 用 し
た「爆発圧力により判定する方法」を採用している。
酸素濃度に関する規格は、JIS、ASTM、IECいずれ
にも記載されていないが、書籍などに記載されてい
る多くのデータ(外国機関等)は爆発圧力により測定
されたデータが主である。
図7 ハルトマン試験装置による
限界酸素濃度測定データ
それぞれの測定の概略および手順を以下に示す。
通常試料量を増やすと酸素濃度が少ないために
3.1 爆発確率による測定方法
燃えにくく、酸素濃度を減らすのに比例して粉体試
JIS Z 8818に規定されているハルトマン型吹上装
料量を減らすと認識されているが、これは爆発圧力
置を使用し、所定の酸素濃度を有する酸素・窒素混合
容器などで粉体を10kJの火薬並みの着火エネルギー
気により爆発筒内に浮遊粉じん雲を形成させて実験
で粉体試料全量を完全燃焼させたときに成り立つ理
を行う方法である。
論であるが、本測定は着火エネルギーが10Jであり、
具体的には、
爆発下限界の項でも述べたが、粉体試料がすべて燃
1. 混合タンクを使用し、窒素と空気を混合させ
焼することは無く、舞い上げた粉体表面が燃焼し火
て、酸素濃度を変えた酸素・窒素混合気を生成
し、酸素濃度計により酸素濃度を確認する。
2. 通 常 の 爆 発 下 限 界 濃 度 測 定 と 同 様 に 粉 体 試
料を設置し、ガラス筒をセッティングする。
炎が伝播することを確認する方法である。
そのため、酸素濃度を少なくするに従って試料量
を増やすと火炎伝播が発生する要因は、酸素という
支燃性ガスが少なくなり、火炎の伝播距離が短くな
3. ガラス筒内上部放散口にプラスチィックの蓋
るため、その火炎伝播距離を短くするための効果若
をし、蓋中心部のノズルホースから酸素・窒素
しくは、放電により粉体が暖められて発生するガス
混合気を爆発筒内に導入して、
1分間置換する。
と空気の比率による要因があると推定される。
吹上用のタンク内も混合ガスに置換しておく。
4. 置換後、10秒以内に上部放散口の蓋を外し濾
紙と交換して、10Jのトランス放電により爆発
実際に燃焼した粉体試料は、吹き上げた試料の表
面部数%程度であるので、燃える粉体の総量は、酸素
が少なくなるにしたがって減っている。
試験を行う。
5. 1~2% 程度変化させた酸素濃度で、上記試験
3.2 爆発圧力により判定する方法
を繰り返し、着火しない場合は粉じん濃度を
爆発圧力により判定する方法は、通常 JIS Z 8817
増やして、5回連続不着火になる酸素濃度を求
に規定されている30L爆発容器を使用して容器内の
める。
酸素濃度を変化させて測定する方法である。
6. 不着火の酸素濃度から 0.5%前後酸素濃度を
増やしていき、5回の試験で1回でも着火爆発
する濃度を決定する。
具体的には、
1. 混合タンクを使用し、
窒素と空気を混合させて、
酸素濃度を変えた酸素・窒素混合気生成する。
2. 最大爆発圧力が測定された濃度において、密
閉容器内を真空まで引き、酸素・窒素混合気を
規定圧力まで導入し、装置内のガスを入れ替
える。
3. 酸 素 濃 度 を 減 少 さ せ る と 同 時 に 試 料 量 も 変
化させ、爆発圧力が2×102kPaを示す酸素濃度
7
TIIS ニュース No.259
を限界酸素濃度とする。
なお、着火源には通常の10kJのエネルギーで
4. その他の爆発危険性評価試験
こ の 他 に、粉 じ ん の 危 険 性 評 価 と し て「最 小 着 火
は 容 器 内 の 酸 素 の 消 費 量 に 影 響 す る 為 に、
エネルギー」
「 堆積及び浮遊における発火温度」の試
2.5kJ( 過 去 の 研 究 デ ー タ よ り)の 火 薬 を 使 用
験方法があるが、それらの試験方法に関しては、今後
して測定を行う。
追って記載する。
以上の測定により導き出された結果を、
図8に示す。
少 な く と も、爆 発 危 険 性 を 評 価 す る 方 法 は、規 格
に よ り 異 な り、ま た、与 え ら れ る デ ー タ に も 若 干 の
違いがあることを理解し、そのデータがどの規格に
よって得られたものであるのかを把握することが必
要である。
また、粉体試料の粒径によっても得られるデータ
は違ってくるため、安全率を考慮して、出来うる限り
小さな粒径(median径75μm程度)で測定することが
推奨される。
(技術支援部 危険性評価室長 西村浩次郎)
図8 30L球形爆発容器による
酸素濃度と爆発圧力の関係
3.3 各測定データの評価方法
一般的に国内においては、ハルトマン型吹上装置
を使用した測定データが用いられているが、着火エ
ネルギーが10Jであること、ガラス筒形状で均一な分
布が得られないこと等の爆発下限界の項で述べた要
因により、爆発圧力の測定データと比較すると若干
酸素濃度が濃く評価される。
つ ま り、爆 発 圧 力 で 測 定 し た 結 果、限 界 酸 素 濃 度
が10%となった場合、吹き上げ式では11~12%程度の
酸素濃度の結果となる。
この違いについては、どちらのデータが正しいと
考えるよりも、着火源がマッチの炎により一部の燃
焼を抑制するための酸素濃度と、火薬並みのエネル
ギーにより完全燃焼を抑制するための酸素濃度の違
いと考える必要がある。
当協会においては、気密性及び測定値の信頼性か
ら、通 常 は 密 閉 容 器 の「爆 発 圧 力 に よ り 判 定 す る 方
法」を採用している。
8
TIIS ニュース No.259
検定だより
◆電動ファン付き呼吸用保護具の型式検定
開始について
電動ファン付き呼吸用保護具は、電動ファンで強
制的にろ過材を通して清浄空気を呼吸用保護具に供
電動ファンの性能による区分
通常風量形
大風量形
漏れ率による区分
給するものであり、防じんマスクに比べて面体内が
漏れ率による等級
常に陽圧であるため防護性能が高く、呼吸が楽で装
S級
A級
B級
着時の快適性に優れるためユーザーには安全性の高
い呼吸用保護具と言われています。法律的にも「粉じ
ん障害防止規則」により隧道工事作業の一部で使用
使用が義務付けられています。
これまで電動ファン付き呼吸用保護具の型式認
証制度は構築されていませんでしたが、労働安全衛
粒子捕集効率による等級
PLタイプ
PSタイプ
粒子捕集
[フタル酸 [塩化ナトリ
ジオクチル ウム(NaCl) 効率%
(DOP)粒子 粒子による
による試験]
試験]
生法の一部改正(平成26年6月25日公布)により型式
検定の対象に追加され、その構造と性能を規定する
「電動ファン付き呼吸用保護具の規格」、及び検定制
度を規定する「機械等検定規則」
( 以下「検定則」とい
う。)の改正案が同年11月28日に公布され、12月1日付
けで施行されました。
0.1 以下
1 以下
5 以下
ろ過材の性能による区分
が義務付けられ、
「 石綿障害予防規則」により石綿除
去作業の一部でもそれと同等以上の呼吸用保護具の
漏れ率(%)
PL 3
PS3
99.97以上
PL 2
PS2
99 以上
PL 1
PS1
95 以上
(材料)
皮膚に接触する部分の皮膚への障害、ろ過材の人
こ れ と 同 時 に、
「労 働 安 全 衛 生 法 及 び こ れ に 基 づ
く命令に係る登録及び指定に関する省令」が改正、施
行され、当協会は、電動ファン付き呼吸用保護具の型
式検定機関として登録され、平成26年12月1日より検
定業務を実施しています。
体への障害、通常の取扱いにおけるき裂、変形につい
て記載されています。
(強度に係る試験)
しめひも取付部分及びしめひもの引張試験、連結
管取付部分及び連結管の引張試験について、満足す
べき強度が規定されています。
【規格の概要】
(構造)
「電動ファン付き呼吸用保護具の規格」で規定さ
れている内容の概略は以下のとおりです。
(種類)
破損の困難さ、装着の容易さ、装着時の視野の確保、
各部の交換の容易さ、着用者に知らせる警報装置の種
類、
等について満足すべき要件が示されています。
(各部の構造)
以下の区分が示されています。
形状による区分
面体形
ルーズフィット形
面体の形状による区分
面体形
隔離式
直結式
隔離式
直結式
全面形
半面形
電動ファンの水や粉じんの浸入に対する安全設
計、排気弁の構造条件、しめひもの構造条件、連結管
の構造条件について示されています。
(性能試験)
以下の項目について試験方法が示されています。
面体形、ルーズフィット形共通
粒子捕集効率試験
漏れ率試験
騒音試験
9
TIIS ニュース No.259
面体形のみ
内圧試験
吸気抵抗試験
排気抵抗試験
排気弁の作動気密試験
二酸化炭素濃度上昇値試験
ルーズフィット形のみ
最低必要風量試験
○昭和47年6月8日 法律第57号
「労働安全衛生法」第44条の2、第44条の3
○昭和47年8月19日 政令第318号
「労働安全衛生法施行令」第14条の2
○昭和47年9月30日 労働省令第45号
「機械等検定規則」
○平成17年4月1日 基発第0401035号
「登録製造時等検査機関が行う製造時等検査、登
録個別検定機関が行う個別検定及び登録型式検
【検定の実施手順】
当協会で行う電動ファン付き呼吸用保護具の新
規検定の流れは以下のとおりです。
(1)申請(書類と供試品の提出、検定手数料の納付)
・検定申請書の確認と受理
・添付書類の確認と受理
・供試品の確認と受理
・手数料受領
・検定申請書(2通)のうち1通に受理番号と受理期
定機関が行う型式検定の適正な実施について」
○平成26年11月28日 労働省告示 第455号
「電動ファン付き呼吸用保護具の規格」
○平成26年11月28日 基発第1128第12号
「電動ファン付き呼吸用保護具の規格の適用につ
いて」
○(公社)産業安全技術協会 平成26年12月1日
厚生労働大臣登録
「機械等登録型式検定機関業務規程」
日を記入して返却します。
(2)書類審査
・合格証公布までの間に書類の訂正を要請するこ
とがあります。 上 記 の 法 令 及 び(公 社)産 業 安 全 技 術 協 会 の 業 務
規程の他に、防じんマスク及び防毒マスクの型式検
定に関する厚生労働省からの事務連絡文書、及び日
(3)供試品の試験
本呼吸用保護具工業会と(公社)産業安全技術協会の
(4)所在地審査(必要な場合)
間で合意し、厚生労働省が認めた取り決め事項を定
・旅費等の納付依頼
(5)型式検定合格証の交付
めた文書があります。これらのうち、電動ファン付き
呼吸用保護具にも該当する内容は、準用します。
・合格証の引き渡し又は送付
・添付書類の返却
・試験済み供試品の返却
それぞれの段階で必要な書類の様式及び数、供試
品の数、検定手数料の額及び納付方法等についてと
りまとめた資料を当協会ホームページの下記の場所
に置きましたので、ご参照ください。
・検定申請の手引き
http://www.tiis.or.jp/pdf/08papr.pdf
・検定申請様式
http://www.tiis.or.jp/02_05_subCategory.html
・検定手数料
http://www.tiis.or.jp/02_07_subCategory.html
(参考)
公益社団法人産業安全技術協会における型式検
定の根拠となっている法令等は以下のとおりです。
10
○厚生労働省労働基準局 安全衛生部 環境改善室長
事務連絡
・平成6年3月31日
「防じんマスク及び防毒マスクの顔面に密着する
部分に使用する材料の皮膚障害に関する判定基
準について」
・平成7年8月28日
「防じんマスク及び防毒マスクの型式の取り扱い
について」
本文書を電動ファン付き呼吸用保護具に準用し
ます。
○日本呼吸用保護具工業会 技術委員会と(公社)産
業安全技術協会の合意文書
・平成25年9月10日
「電動ファン付き呼吸用保護具性能試験の同一の
型式の取り扱いについて」
TIIS ニュース No.259
トピックス
◆労働安全衛生法の改正について(その2)
前号258号では、平成26年6月25日に公布された「労
Q3 法第78条第1項の
「重大な労働災害として厚生労
働省令で定めるもの」
とは、
具体的に何ですか?
働安全衛生法の一部を改正する法律」の改正のポイ
A3 今後、具体的に検討する予定ですが、現時点で
ントのうち、
「 化学物質管理の在り方の見直し」、
「外
は、例 え ば、死 亡 災 害、障 害 等 級 第1級 ~ 第7級
国に立地する検査機関などへの対応」及び「電動ファ
に相当する労働災害を想定しています。
ン付き呼吸用保護具の型式検定・譲渡制限対象への
Q4 「重大な労働災害を繰り返す企業」について、過
追加」について、厚生労働省によるQ&A集(※)の内
去の実績に照らすと、新制度の対象となる企業
容をご紹介しました。
はどれくらいあるのでしょうか?また、そのう
今 号 で は、
「重 大 な 労 働 災 害 を 繰 り 返 す 企 業 へ の
対応」について紹介いたします。
ちどの程度が公表される見込みですか?
A4 重 大 な 労 働 災 害 に 何 が 該 当 す る か に つ い て
は、今後労働政策審議会安全衛生分科会で具
※「改正労働安全衛生法Q&A(平成26年9月1日厚生
体的な検討がなされることから、重大な労働
労働省労働基準局安全衛生部)」
災害を繰り返す企業の数について現時点でお
厚 生 労 働 省 ホ ー ム ペ ー ジ の「雇 用・労 働 > 労 働 基
準>安全・衛生>労働安全衛生法の改正について」
(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/
bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/an-eihou/)
からリンクされています。
示しすることはできませんが、仮に死亡災害
に限定するとすれば、平成21年~23年の3年間
で同様の死亡災害を複数の事業場で繰り返し
発生させた企業の数は20社程度です。
新制度では、事業者が、厚生労働大臣の勧告に
従わなかった場合にその旨を公表することと
【重大な労働災害を繰り返す企業への対応】
Q1 この制度は、どのような契機で創設されるこ
とになったのでしょうか?
A1 新制度は、死亡災害などの重大な労働災害を
複数の事業場で繰り返す企業が散見されるこ
されているため、現時点では、どのくらいの企
業が公表の対象になるかは明確にお答えする
ことは困難です。
Q5 法 第78条 第1項 の「厚 生 労 働 省 令 で 定 め る 場
合」とは、具体的にどのような場合ですか?
とから、そうした企業に、企業全体で着実に改
A5 労働政策審議会安全衛生分科会では、
「 重大な
善を図らせ、再発防止を期するために設ける
労働災害の再発を防止するため必要があると
ものです。
認 め る 場 合」に つ い て、3年 間 で 同 様 の 重 大 な
なお、この制度は、第12次労働災害防止計画に
労働災害を複数の事業場で発生させた場合を
おいて、
「 法令違反により重大な労働災害を繰
対象としてはどうかという議論が行われたと
り返して発生させたような企業について、一
ころであり、このような議論を踏まえ、今後具
定の基準を設け、着実に労働環境の改善を図
体的に検討していく予定です。
らせる」とされたことを踏まえ、労働政策審議
Q6 企業単位の場合、計画の作成に当たって、どの
会安全衛生分科会においてご議論いただいた
ように労働組合・労働者代表の意見を聴けば
結果、設けることが適当とされたものです。
良いのでしょうか?
Q2 新たな制度が創設されることで、現行の安全衛
生改善計画制度の運用は変わるのでしょうか?
A6 関係する全ての事業場の労働者に計画の遵守
義務がかかることとなるため、何らかの方法で
A2 新制度の要件に該当する企業については、新
関係する全ての事業場の過半数の労働者を代
制度による対応を行うことになりますが、そ
表する意見を聴いていただく必要があると考
れ以外には、基本的に、現行の安全衛生改善計
えていますが、具体的な意見の聴取方法につい
画制度の運用に変更はありません。
ては、労働時間等設定改善委員会の例(※)など
を参考に、今後検討していく予定です。
11
TIIS ニュース No.259
(※)労働時間等設定改善委員会は、事業主代
(参考)
表と労働者代表を構成員とし、労働時間等の
上記のQ&Aで参照されている改正労働安全衛生法
設定の改善に関する事項を調査審議し、事業
の条文(平成27年6月1日施行予定)を以下に示します。
主に対し意見を述べることを目的として、全
部の事業場を通じて一の委員会又は事業場ご
との委員会を設置することとされています。
委員の半数は、過半数労働組合又は過半数代
表者の推薦に基づいて指名されています。
Q7 法第78条第1項の「厚生労働省令で定めるとこ
ろ」とは、具体的に何ですか?
(特別安全衛生改善計画)
第78条 厚生労働大臣は、重大な労働災害として厚
生 労 働 省 令 で 定 め る も の(以 下 こ の 条 に お い て
「重大な労働災害」という。)が発生した場合にお
いて、重大な労働災害の再発を防止するため必要
がある場合として厚生労働省令で定める場合に
A7 今後、具体的に検討する予定ですが、現時点で
該当すると認めるときは、厚生労働省令で定める
は、計画作成指示書の様式、計画に記載すべき
ところにより、事業者に対し、その事業場の安全
事項などについて定める予定です。
又は衛生に関する改善計画(以下「特別安全衛生
Q8 法第78条第4項の「厚生労働省令で定めるとこ
ろ」とは、具体的に何ですか?
A8 今後、
具体的に検討する予定ですが、
現時点では、
計画変更指示書の様式などを定める予定です。
改善計画」という。)を作成し、これを厚生労働大
臣に提出すべきことを指示することができる。
2 事業者は、特別安全衛生改善計画を作成しようと
する場合には、当該事業場に労働者の過半数で組
Q9 法第78条第5項の「重大な労働災害の再発の防
織する労働組合があるときにおいてはその労働
止に関し必要な措置」について、具体的にどの
組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない
ような内容の勧告がなされるのでしょうか?
ときにおいては労働者の過半数を代表する者の
A9 勧告は、特別安全衛生改善計画の作成指示等
に従わない場合に、労働災害の再発を防止す
るための次の段階の措置として位置づけてい
ます。
意見を聴かなければならない。
3 第一項の事業者及びその労働者は、特別安全衛生
改善計画を守らなければならない。
4 厚生労働大臣は、特別安全衛生改善計画が重大な
具体的には、特別安全衛生改善計画の作成又
労働災害の再発の防止を図る上で適切でないと
は変更指示をしたにもかかわらず、事業者が
認めるときは、厚生労働省令で定めるところによ
その指示に従わない場合に、労働災害の再発
り、事業者に対し、当該特別安全衛生改善計画を
を防止するために必要な措置をとるよう勧告
変更すべきことを指示することができる。
を行うとともに、事業者が策定した計画を実
5 厚生労働大臣は、第一項若しくは前項の規定によ
施していないことが確認された場合には、実
る指示を受けた事業者がその指示に従わなかっ
施するよう勧告を行うことを考えています。
た場合又は特別安全衛生改善計画を作成した事
Q10 法第78条第6項に基づく公表では、具体的にど
業者が当該特別安全衛生改善計画を守っていな
のような事項が公表されるのでしょうか?
いと認める場合において、重大な労働災害が再発
A10 具体的には、今後、検討していく予定ですが、
するおそれがあると認めるときは、当該事業者に
少なくとも、対象となる企業の名称や、公表に
対し、重大な労働災害の再発の防止に関し必要な
至った事由(厚生労働大臣の勧告に従ってい
措置をとるべきことを勧告することができる。
ない旨など)は公表する内容に含まれること
になると考えています。
6 厚生労働大臣は、前項の規定による勧告を受けた
事業者がこれに従わなかったときは、その旨を公
表することができる。
12
TIIS ニュース No.259
談話室
◆中央労働災害防止協会 顕功賞を受賞して
して3つの賞を設定している。1つは中央労働災害防止
公益社団法人産業安全技術協会 フェロー
協会会長賞で、
企業に対する賞であり、
今年は横浜ゴム
松村 芳美
株式会社が表彰された。2つ目は個人または団体に対
顕功賞ってどんな賞?
して授与される顕功賞である。3つ目は緑十字賞で、
長
中央労働災害防止協会から平成26年度の顕功賞に決
年にわたり産業安全衛生の推進に功績のあった個人ま
定したとの連絡を頂いたとき、私自身が顕功賞の意味
たはグループが対象で、
今年は90名が表彰された。
その
を十分に理解しているとは言えなかった。
中で、
当協会で平成12年度以来、
呼吸用保護具の検定業
最近の同賞の受賞者を見ると過去に大学で労働衛
生分野の研究室を主宰した著名な研究者、大学の元学
務に従事してきた小川亜起夫氏が本賞を授与されたの
で、
嬉しい同時受賞となった。
長,又は研究所長などの経歴のある専門家達であったの
で、
果たして私でよいのだろうかと思ったが、
それは審
査で決められたことと割り切ってありがたく賞を頂く
こととした。
後に聞いたところでは、
この賞は、
現役時代の地位な
どではなく、労働安全衛生分野における多面的な活動
や具体的な貢献の評価によるとのことである。
今年の顕功賞の受賞者は3名で、元産業医科大学学
長で現在は公益財団法人放射線影響研究所理事長及び
授賞式での顕功賞の授与
公益社団法人全国労働衛生団体連合会副会長の大久保
利晃先生、元名古屋大学医学部教授で有機溶剤中毒の
権威者である現名古屋大学名誉教授の竹内康浩先生と
私であった。
また、
過去の女性の受賞者はミドリ安全株
式会社の現会長である松村元子女史のみとのことで、
私は女性の受賞者として二人目であった。同じ松村姓
であることが不思議な偶然であるが、松村元子女史は
かねてから存じ上げているスーパーレディーであるか
ら、
その次の受賞者となれたことは大変な光栄である。
授賞式に臨んで
緑十字賞を授与された小川氏
平成26年度全国産業安全衛生大会は10月22日から24
日までの3日間、
広島市で開催された。
ご存知の通り、
こ
授賞式は22日午後、グリーンアリーナで開会式に
の大規模な集会は中央労働災害防止協会の年次行事
続いて行われた。開会式の前に授賞式の予行演習が
で、
今年の参加者は約8,500人とのことである。
会場は広
行われたが、やはり本番は緊張した。緑十字賞は人数
島市の中心部、平和記念公園に近い広島市立総合体育
が多いため、受賞者は会場の座席で全員の紹介が行
館グリーンアリーナをメイン会場とし、数多くの講演
われた。
発表を市内の3つの会議場に分散して開催した。また
22日の夜は
‘受賞者を囲む会’
として懇親会が開催さ
併設された緑十字展は県立広島産業会館での開催と
れ、中央労働災害防止協会会長賞と顕功賞の受賞者が
なった。
挨拶を行った。この一日は私にとって大変晴れがまし
中央労働災害防止協会は産業安全衛生の推進に対
く、
大きい一日であった。
13
TIIS ニュース No.259
析法の開発、
生産現場で起きた毒ガス発生による死亡事
故の調査などである。
その間に日本労働衛生工学会の事
務局、
日本吸着学会の編集委員長、
事務局長及び副会長、
国際呼吸保護学会の理事などを務め、
大学の研究者との
交流の機会も得た。
研究所が実施していた防じんマスク
及び防毒マスクの国家検定試験の管理も担った。
研究所を退職した平成9年に、
厚生労働省は呼吸用保
護具の検定業務を民間に移行する方針を決め、
私は
(社)
産業安全技術協会に入所して準備をすることとなった。
受賞者を囲む会で挨拶する筆者
3年間の準備の間に、
日本の防じんマスク及び防毒マス
クの規格と海外規格との比較調査、
検定試験を可能な限
り自動化するための試験機の設計や選択、
その当時の製
品の品質などを委員会を編成して調査した。
その結果を
基に平成12年10月に防じんマスクの規格と防毒マスクの
規格は改正され、
同年11月から
(社)
産業安全技術協会に
おける検定がスタートした。
平成12年以降は、
検定業務を統括推進する傍ら、
国際
呼吸保護学会アジア支部の支部長及び事務局を引き受
け、
平成16年には横浜で国際呼吸保護学会の世界大会を
主催した。
また平成14年からスタートした呼吸用保護具
授賞式と懇親会を見守って下さった永石会長
の国際規格を制定するためのISO/TC94/SC15に参加し、
その分科会のWG2/PG1(Filter)の座長を務めた。これら
受賞対象となった私の仕事
既に呼吸用保護具の検定に関する業務上の役割を後
平成12年度以来、
私と一緒に産業安全技術協会でマスク
進に譲っている私にとって、
現時点で自分の仕事を総括
の検定業務に従事してきた小川亜起夫さんと鈴木克己
する機会を得たことは、
受賞とは別の意味でも有意義で
さんに大変助けていただいたことに感謝している。
現在
あった。
以下にその概要を紹介する。
は呼吸用保護具の試験室は現役4名の体制で活動してお
昭和34年に横浜国立大学工学部化学工業科を卒業し
り、
平成26年12月からスタートした電動ファン付き呼吸
た私は、
当時、
創立2年目の労働省労働衛生研究所に研究
用保護具の検定にも対応している。
信頼できる後継者を
公務員
(化学職)として入所した。最初の仕事は、未だ国
得たことに感謝している。
平成9年以降の産業安全技術
家検定制度がなかった防毒マスクの試験装置を製作す
協会における仕事は実務的な仕事ではあったが、
研究所
ることであった。
防毒マスクは私にとって学生時代から
時代に培った知識、
情報、
経験、
英語による世界との交流
関心が強かったガス吸着システムそのものであった。
防
など、
すべてが私を支えるバックグランドとなったこと
毒マスクはその後、
昭和37年に正式に国家検定の対象と
を実感している。
検定業務は、変化する現実社会への
なり、
労働衛生研究所で検定のための試験を実施するこ
対応力を必要とすることを強調したい。
ととなった。
その後、
労働衛生研究所は産業医学総合研究所となっ
たが、私は継続して勤務し、定年までの38年間を研究所
で過ごした。
その間の研究課題は防毒マスクの吸着材の
開発研究、
吸着を利用する作業環境測定のための固体捕
集法の研究、
半導体産業で使用される特殊材料ガスの分
14
の仕事は結構な労力と時間を要するものであったが、
TIIS ニュース No.259
講座・講習会のご案内
◆安全技術講習会のお知らせ
2月下旬に実施予定の安全技術講習会をご案内し
ます。ご関心のある方々は、是非ご参加ください。
詳細は当協会ホームページをご覧ください。
(URL http://www.tiis.or.jp/)
3. 受講料(消費税込み)
1名につき30,000円(会員は、29,000円)
テキスト代を含みます。昼食はご用意します。
4. 募集人員:60名
定員に達した時点で締め切らせていただきます。
5. お申し込み方法:
【静電気災害・障害防止のための基礎知識】
静 電 気 に よ る 災 害・障 害 は、す べ て の 分 野 の 産 業
界 が 抱 え る 問 題 で す。そ の 問 題 を 解 決 す る た め に
当協会ホームページに申し込み用紙を掲載して
ございます。
6. お問い合わせ先
は、正しい知識が必要です。当協会が受ける静電気対
下記までお願いいたします。
策に関する質問の中には、思いこみ情報に基づいて
〒350-1328 埼玉県狭山市広瀬台2-16-26
静電気安全指針を解釈し、理解しようとするものが
公益社団法人 産業安全技術協会
多く見受けられます。
技術支援部 業務室
こ の 講 習 会 は、そ れ ら を 踏 ま え、基 本 知 識 を 再 確
TEL:04-2955-9901、FAX:04-2955-9909
認しながら静電気災害・障害防止のための基礎知識
を習得し、有効な静電気対策の立案・実施の一助にし
ていただきたく開催いたします。
新 入 社 員 教 育、新 た に 静 電 気 災 害・障 害 の 防 止 に
携わる方々の教育、また、ベテランの方々の知識の再
◆平成26年度講習会・講座の予定
平成26年度に計画中の講習会・講座の予定をご紹
介いたします。
な お、都 合 に よ り 演 題、開 催 時 の 変 更 あ る い は 中
確認にもお役に立てる講習です。ご参加をお待ちし
止、また、新たな講習会を実施することがあります。
ます。
開 催 予 定 時 期 に 近 づ き ま し た ら、当 協 会 の ホ ー ム
ページ、メールマガジン等でご案内いたします。ご関
1. 開催日時・場所
心のある方々は、ご参加下さいますようお願いいた
日時:東京会場
します。
平成27年2月27日(金) 10:00~16:00
場所:一般社団法人 日本ボイラ協会
JBAビル2F講習室
○講座
平成27年3月に静電気安全エキスパート養成講座
(東京都港区新橋5-3-1)
の初級コース(第3回目)の開催を予定しております。
開催の詳細はホームページ、メールマガジン等でご
2. 演題・講師
案内します。
(1)デモンストレーションによる静電気現象の
正しい理解 1、2
公益社団法人 産業安全技術協会
技術支援部 危険性評価試験室
主任試験員 泉 房男
(2)静電気現象を正しく評価するための測定
春日電機株式会社 営業技術課
次長 工学博士 鈴木輝夫
15
TIIS ニュース No.259
◆平成27年度講習会・講座の予定
平成27年度に開催を予定している講習会のご案内をいたします。なお、都合により開催時の変更あるいは中
止、また新たな講習会を実施することがあります。開催予定時期に近づきましたら、当協会のホームページ、メー
ルマガジン等でご案内いたします。ご関心のある方々、また、社内教育の一環としてもお役に立つかと思います
ので、是非ご参加くださいますようお願いいたします。
○講習会
No
講習会名
日時
1 改正防爆指針の説明会
H27/4
2 特別講演
H27/5
国際整合防爆指針改正版解説(1)
3 分 冊1( 総 則、耐 圧、内 圧、油 入、安 増 H27/5
の各防爆構造)
国際整合防爆指針改正版解説(2)
4 分 冊2( 本 安、樹 脂、非 点 火、特 殊、粉 H27/6
じんの各防爆構造)
内容
改正予定の国際整合防爆指針について、その
改正の要点を説明する。
東京
大阪
当協会と提携している海外検定機関の活動
をその担当者から説明する。
改正予定の国際整合防爆指針について、その
内容を、各防爆方式の説明も含め解説する。
(その1)
東京
大阪
東京
大阪
初心者向け防爆基礎講座
5 (原理、9防爆方式についての概略説 H27/7
明、海外認証機関紹介)
東京
大阪
6
機 能 安 全 評 価 手 法 の 安 全 基 準 解 説 H27/9
講座
東京
大阪
7
静電気災害・障害防止のための基礎 H27/12
知識
大阪
防爆に関連した粉じん爆発の基礎:
8 粉じん爆発現象の基礎、爆発の危険 H28/2
性、防爆構造
○講座
No
16
場所
東京
大阪
東京
改正予定の国際整合防爆指針について、その
内容を、各防爆方式の説明も含め解説する。
(その2)
初心者向けに防爆とは何かを、その歴史、作動
原理等を、特に初心者の方にわかりやすく解
説する。 また、海外検定/認証機関と協会の関係/役割
についても、概要を述べる。
防爆システムを含めたプロセス全体での機
能安全の評価が求められている。その手法に
ついて説明する。また当協会で実施する機能
安全サーベイランス事例を提示しハウツー
を解説する。企業の研修の一環としても利用
できる内容です。
静電気とは何か。なぜ静電気による事故が
起こるか。どのようにすれば、事故を減らす
ことができるか。静電気の計測方法なども
含め、それらの事例も示し、解説する。また、
静電気放電による、爆発現象を机上実験で示
す。
当協会で実施している粉じん爆発試験の状況、
爆発現象について初心者向けに解説する。
講座名
日時
1
静電気安全エキスパート養成講座
初級
H27/7
2
静電気安全エキスパート養成講座
産業安全技術
H27/10
同上
初級
協会を予定
3
静電気安全エキスパート養成講座
産業安全技術 初級講座を終了した方を対象にした、
静電気レ
H27/11
中級
協会を予定
ベル・アップのための3日間の集中講座。
4
静電気安全エキスパート養成講座
初級
H28/3
場所
内容
静電気安全指針をテキストとして、その内容
産業安全技術
を、第1章から解説し,静電気のエキスパート
協会を予定
になっていただくための、5日間の集中講座。
産業安全技術
No1 、2 の講座と同内容
協会を予定
TIIS ニュース No.259
協会からのお知らせ
◆平成26年度第2回理事会の報告
平成26年度第2回理事会が、平成26年10月3日(金)、
KKRホテル東京で開催されました。
主な議題は、会長及び常務理事の職務執行状況の
なお、機械器具等の型式検定及び個別検定の申請
の受付けにつきましては、これまでどおり、狭山本部
で行いますので、ご理解のほどよろしくお願い申し
上げます。
報告であり、異議無く承認されました。
7. 担当 岡橋(所長)、藤井
◆平成26年度第3回理事会のお知らせ
8. アクセス
平 成26年 度 第3回 理 事 会 を 下 記 の 通 り 開 催 し ま
す。ここでは、職務実施状況の報告の他に平成27年度
の事業計画、予算案、他が議題となります。
日時:平成27年3月5日(木)
場所:KKRホテル東京
(電車、バスご利用の場合)
(1)南 海 鉄 道「な ん ば 駅」か ら「和 泉 中 央 駅」ま で
(泉北高速鉄道直通の準急で約35分)
又は
地下鉄御堂筋線で「なんば駅」から「なかもず
◆大阪事務所の業務開始について
すでに本誌258号及び当協会ホームページでご紹
介しましたとおり、西日本地域の会員及びお客様へ
のサービス向上のため、平成26年10月1日より下記の
駅」まで(約25分)、
「 なかもず駅」で泉北高速鉄
道に乗り換え、
「 和泉中央駅」下車(約16分)
(2)
「 和泉中央駅」から南海バス(5番のりば)に乗
車し「府立産技研前」下車(約10分)
とおり大阪事務所を開設いたしました。また、今後コ
(お車をご利用の場合) 阪和自動車道「岸和田和泉
ンタクトいただける機会の多いと思われる近畿圏内
IC」からすぐ又は泉北高速鉄道「和泉中央駅」から約
のお客様を主にお招きし、講演会と開所式を10月31
3キロメートル
日に執り行いました。
記
1. 名称 公益社団法人産業安全技術協会大阪事務所
2. 住 所 594-1157 大 阪 府 和 泉 市 あ ゆ み 野 2-7-1
地方独立行政法人 大阪府立産業技術総合
研究所 新技術開発棟 F103 3. 電話番号 0725-53-5001
4. FAX番号 0725-53-5006
5. 業 務 時 間 午 前8時45分 ~ 午 後5時(休 憩 時 間12時
~12時45分)
土日祝日、年末年始は休み
6. 取扱い業務
大阪府立産業技術総合研究所 新技術開発棟
◆IECExシステムの定期監査及び審査につ
いて
当 協 会 が 行 っ て い るIECExシ ス テ ム 機 器 認 証 ス
キームのExCB(認証機関)業務及びExTL(試験機関)
(1)検定に関する無料相談
業 務 に つ い て、平 成26年11月12日 ~13日 に 定 期 監 査
(2)防爆に関する相談、技術支援(有料)
及び業務範囲の拡大に関する審査が行われました。
(3)機械類、産業用機器のリスクアセスメントに関
◆関係機関・団体からのお知らせ
する技術支援(有料)
(4)船級認証に関する件
○指定外国検査機関の指定(継続)
平成26年11月25日付け指定外国検査機関指定書第
(5)環境試験(温湿度、振動、EMC)に関する件
67号 を も っ て、ド イ ツ 連 邦 共 和 国 のTUV Rheinland
(6)機能安全、安全要求仕様
Industrie ServiceGmbHが厚生労働省の指定を受けまし
(7)講習会
た。
指定の有効期間は平成26年11月25日から3年間です。
17
TIIS ニュース No.259
粉じん爆発・火災安全研修【中級/技術編】
主催 一般社団法人 日本粉体工業技術協会
粉体工業技術センター教育部門
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
日時 平成27年3月12日(木) ~3月13日(金)
場所 独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
清瀬地区
内容
1日目
・ 粉じん爆発の基礎知識[1](爆発濃度、爆発限界に
関する知識)
・ 粉じん爆発の基礎知識[2](危険な放電と着火エ
ネルギーに関する基礎知識)
・ 自然発火の基礎知識(熱着火(爆発)理論の解説)
・ 静電気の危険性(静電気の基礎の上級編)
・ 静電気対策技術(静電気対策の基礎実務の解説)
・ 危険性評価の実例(危険性評価の実例を取り上
げて,危険性評価の実務の解説)
・ 事故解明と防爆改善の事例(事故調査の視点,事
故防止対策の解説)
2日目
・ 粉じん爆発の体験実習(各種粉じんを用いた粉
じん爆発の体験実習・実験)
・ 防災安全推進体制と粉じん爆発安全対策への取
組み(実際の取組例の理解)
・ 関連法規、規格、技術指針(法体系と関連法規、責
務の理解)
・ 爆発放散設備技術指針(ベントに関する技術指
針の解説と設計実習)
詳しくは下記をご覧ください。
http://appie.or.jp/event/h270312_13funjin2/
●書籍販売のページ
http://www.tiis.or.jp/07_01_subCategory.html/
●メールマガジンの配信
希望される方は「配信希望」とご記入の上、
下記アドレスに送信下さい。
[email protected]
18
賀正
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
平成27年 元旦
社団法人産業安全技術協会
会長 永石 治喜
副会長
三須 肇 副会長 神谷 明文
常務理事・国際部長 榎本 克哉
総務部長 藤井 敏行
検定部長 小金 実成
技術支援部長 石田 豊
試験部長 吉原 俊輔
他職員一同
TIIS ニュース No.259
T I I S ニュース 平成26年(No. 255~258) 総目次
号 頁
巻頭言
新年のご挨拶・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 永石治喜 255(3)
国の基準は最低基準・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 向殿政男 256(3)
果たされた夢? 果たされない夢?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 角谷憲雄 257(3)
労働安全衛生総合研究所理事長就任のごあいさつ-高齢化社会における安全と衛生-・・・ 小川康恭 258(3)
基礎講座
検定と関係法令・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 岩田 進 255(4)
防じんマスクと防毒マスクの検定制度の変遷・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 松村芳美 256(4)
安全衛生フォーラム
静電気着火・爆発事故の調査と分析(前編)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 泉 房男 256(13)
静電気着火・爆発事故の調査と分析(後編)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 泉 房男 257(8)
金属粉による火災・爆発災害・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 八島正明 258(4)
TIIS紹介
IECExシステムの認証機関・試験機関としての業務の開始について・・・・・・・・・・・・・・・・ 257(4)
会員の声
静電気安全エキスパート養成講座を受講して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 中越 孝 256(17)
検定だより
平成25年度アンケート結果・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 256(8)
海外だより
IECEx System Fortazela 年会報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 255(12)
IECEx System The Hague 年会報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 258(13)
訪問記
Sira Test & Certification Ltd.(チェスター、英国)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 257(13)
トピックス
平成25年の労働災害発生状況について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 257(12)
労働安全衛生法の改正について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 258(8)
Q&A
FAQコーナー・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 255(16)
加湿による静電気対策について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 257(17)
さいたま あちらこちら 255(10)、256(10)
講座・講習会のご案内
255(8)、256(12)、257(18)、258(16)
協会からのお知らせ
255(17)、256(18)、257(19)、258(18)
19