ドイツから何を学ぶか~望ましい電源構成に向けて

総合資源エネルギー調査会
⻑期エネルギー需給⾒通し⼩委員会(第4回会合)
資料5
ドイツから何を学ぶか
~望ましい電源構成に向けて~
2015年3月10日
東京大学生産技術研究所
エネルギー工学連携研究センター副センター長
特任教授
金子 祥三
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1
目 次
1. 日本の立ち位置
2. 欧州(ドイツ)の現状と課題
3. これからの日本の進むべき道
[補足説明資料]
1.天然ガスと石炭
2.EUとポーランド
3.地球温暖化対策
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2
1.日本の立ち位置
① 異常に低いエネルギー自給率
② 貿易収支のうち最大の輸入は燃料である
③ 製品の輸出によって得た収入で燃料を購入し、国が
成立っている
④ この燃料をいかに確保し、安定して、しかも安く購入
出来るかが、日本経済存立の鍵
⑤ エネルギー問題は日本国内の閉じた論理だけでは
解決できない→国際的視野が重要
‐‐‐‐広く世界を見て、世界に学び、世界への打ち手が
必要
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日本のエネルギー自給率の変遷
日本のエネルギー構成と自給率の推移
石油
石炭
天然ガス
エネルギー自給率
原子力
水力
地熱・新エネルギー等
エネルギー自給率(原子力含む)
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
1960
58%
1970
1980
6%(13%)
1990
2000
2005
4%(20%)
2010 年
4%(4%)
出典:資源エネルギー庁HP 【第211‐4‐1】日本のエネルギー国内供給構成及び自給率の推移.xls
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日本の石炭供給量の推移
発電用輸入開始
JCOAL資料より
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5
日本のエネルギーの海外依存度(2007年度)
日本の自給率は僅か4%‐‐‐先進国で最低!
※SHIPPING NOW 2009‐2010より引用
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日本の貿易収支(2011年)
全輸入額 = 68.11 兆円
全輸出額 = 65.55 兆円
加工した工業製品を輸出して
22兆円の燃料を輸入している
悲しいかな日本国内で付加価値を高め輸出する工業製品がなければ燃料を買えない!
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日本のエネルギーを考える出発点
 日本の化石燃料自給率
はわずか4%
 安く燃料を買うためには
オプションが必要
 ほとんどすべての燃料を
海外から輸入
 この燃料購入費に匹敵する
+15m
輸出が無ければ貿易収支は
バランスしない
 天然ガス・石炭・石油の
最適組み合わせが必要
 少なくとも単一燃料にすべて
を賭けるのは危険
 輸出競争力のある国内製造業
がなければ成り立たない
 エネルギー問題は世界を見ていないと正しい理解もできないし
解決策も見いだせない!
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2. 欧州(ドイツ)の現状と課題
①
②
③
④
⑤
欧州は日本に条件が近く、かつ温暖化対策など日本
に先行しており、参考になる。
中でもドイツは理念先行型で試行錯誤の状態にあり、
日本の将来を暗示している。
ドイツは2014年に再生可能エネルギーの発電電力量
比が25%に達し、致命的な問題が発生している
しかしポーランドを初めとする中央諸国はドイツと国情
が大きく異なり、立ち位置の違いが出て来ている。
日本は地球温暖化問題など世界と協調して進める
必要があるが、その中でEUとの関係は重要であり、
特に鍵を握るのはポーランドである
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9
EUの目標値
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10
ドイツの再生可能エネルギーの増加
40
発電電力量
再生可能エネルギー(含む水力)
2020年目標値
35
30
16%
2008
20
19.9%
2011
>25%, 2014
23.4%, 2013
(%)
風力
10
太陽光
6.6
7.6
1.8
0
2000
3.2
2005
2010
2015
2020
EU目標:2020年までに再生可能エネルギーを 20%(一次エネルギーベース)
35%(発電電力量ベース)
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ドイツの再生可能エネルギー
再生可能エネルギー比率= 24%
変動対応(吸収)火力=石炭=20%
ベースロード電源= 原子力 15% + 褐炭 26% = 41%
その他:5%
天然ガス:10%
原子力
:15%
石炭 :20%
再生可能
エネルギ-:
バイオマス
:7%
水力: 3%
太陽光 5%
24%
褐炭 :26%
風力 8%
小水力:1%
Werte gerundet
Erhebung: BDEW, Stand Januar 2013
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欧州各国の発電の割合
発電電力量割合 (2011年, %)
炭素強度
水力
その他の
再生可能
エネルギー
原子力
火力
Carbon Intensity
(g‐CO2/kwh)
フランス
2.0
1.7
3.9
16.2
9.4
6.1
7.7
18.5
12.7
3.6
0.0
18.1
17.7
0.0
77.5
91.9
72.4
59.8
71.1
9.5
912
450
464
405
50
(うちEDF)
7.0
0.8
89.5
2.7
25
ポーランド
英国
ドイツ
イタリア
2011年のドイツの再生可能エネルギー比率=22.4%
(注)EDF : Electricité de France
Source : Presentation by Dr. Francois Giger @VGB Congress 2014, Hamburg
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 再生可能エネルギーは必ず火力のバックアップが要る!
問題点:
① 再生可能エネルギーの出力は自然まかせ
② 従って電力需要と全く無関係に発電
③ このギャップを現実に埋めるのはバックアップ火力!
電力需要
このギャップを埋める
のは結局火力発電!
100%
再生可能エネルギー
による発電
0%
Hour
太陽光発電
晴天
曇天
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ドイツの再生可能エネルギー負荷変動の例
(2012年)
(2008年)
1400万kW
2400万kW
24.000
Wind Power [MW]
20.000
16.000
12.000
8.000
4.000
0
Jan
Feb
Mrz
Apr
Mai
Jun
Jul
Aug
Sep
Okt
Nov
Dez
2008
2008
最大変動幅:1400万kW(2008年3月)
最大変動幅:2400万kW(2012年1月)
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変動電力の系統への影響
電力需要
太陽光・風力
2012年1月のデータ
1月1日
1月8日
1月15日
1月22日
 電力需要の50%以上を
再生エネルギーが発生
2013.9.26
VGB Congress発表資料より
8時間での変動幅:電力需要:4500~7500万kW(幅:3000万kW)
太陽光・風力出力変動:2500万kW
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風力・太陽光の優先利用は石炭火力の犠牲の
上に成り立っている!
太陽光
2012年春の代表例
風力
石炭
褐炭
原子力
月曜日 火曜日 水曜日
木曜日
金曜日 土曜日
日曜日
 再生エネルギーによる
負荷変動は石炭火力
が担っている
2013.9.26
VGB CongressにおけるSTEAG社発表資料より
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再生可能エネルギー
導入前
電力価格
再生可能エネルギーと火力・原子力の関係
発電単価の安いものから Merit Order
優先運転
原子力
褐炭火力
€/MWh
P1
石炭火力
天然ガス火力
 1991年 電力買取法
 2000年 EEG 再生エネルギー
に優先権を与えるための法律
軽・重油火力
再生可能エネルギー
最優先運転
原子力は優先運転
再生可能エネルギー
大幅増加後
電力市場価格
P1 → P2
P2
発電電力量
燃料費の高い天然ガス
火力は運転困難
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石炭火力・天然ガス火力の運転時間が大幅に低下!
特に問題は最新鋭の高効率天然ガス
コンバインドサイクルが運転出来ないこと!
年間運転時間(hr)
石炭火力
石炭
天然ガス焚きコンバインド
天然ガス
コンバインド
1500時間
2013.9.26
VGB Congress発表資料より
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最新鋭の天然ガス焚きコンバインド・プラント
 年間500時間の運転でついに運転停止
 Mothballing!(満水保管停止)
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Mothballing
Mothball : 防虫剤(しょうのう・ナフタリン)
Mothballing: ちょうど着物・衣類を長期保管するときに、箪笥の中に
防虫剤(モスボール)を入れて保管するように、発電機器が
+15m
腐食や錆びることを防ぐため、水・窒素などを封入して長期
に保管すること。この場合運転員は不要となる。但し一度、
長期保管に入ると、運転再開には数ケ月かかる。
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最新鋭の高効率プラントが運転できない!
営業運転開始日
年間運転時間
2012年に運転開始した最新鋭の天然ガスプラントも年間500時間以下しか運転できず
ついに満水保管停止に!
2013.9.26 VGB CongressにおけるRWE社発表資料より
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RWE社Lingen天然ガスコンバインドの運転状況
(2011年営業運転開始)
2011年
2013年
2011年6月
2011年7月
2013年6月
2013年7月
Dr. Then, 2014 VGB Congress, Hamburgより引用
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ドイツ電力業界の惨状
1) 既設(石炭・天然ガス)発電所が運転できず
売電収入が減り大赤字
従来:売電単価P1×販売量V1
→現在:売電単価P2×販売量V2
2) 人員削減などの縮減対策
3) 新設火力は採算が合わないので建設できず
→ 採算が合うのは風力発電のみ
→ 大手電力もこぞって風力を建設
4) 火力の新設が無いので、製造メーカーも疲弊
(2014年 ついにドイツのボイラメーカが無くなった)
5) 電力、製造メーカーとも外国にしか市場が無い!
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24
ドイツ電力会社の落日
---- 石炭火力が建設出来ず、
風力発電ばかり建設している!
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25
ドイツの電力会社
4大電力
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26
主要電力会社純利益推移
RWE
E.ON
Vattenfall
EnBW
Steag
単位:10億ユーロ(1400億円)
3
2
1
0
‐1
‐2
‐3
‐4
2009
2010
2011
2012
2013
年
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27
ドイツ電力会社の苦境!
電力会社の7重苦!
 E・ON社の生の声を伝えるために2014年9月VGB大会
での同社の発表資料をそのまま引用しました
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28
ドイツ電力会社の苦境!
従来の火力発電所からは収入は得られない!
 E・ON社の生の声を伝えるために
同社の発表資料をそのまま引用しました
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E.ONついに会社分割!
 会社の来歴:2000年に2社が合併して成立
 VEBA(1929年創業、デュッセルドルフ)
 VIAG(1923年創業、ミュンヘン)
 2011年 25億ユーロ(3700億円)の特別損失
 2014年 45億ユーロ(6800億円)の特別損失
売上額:
1225億ユーロ(約18兆円)
2013年末累積債務:
320億ユーロ(4兆8000億円)
原子力・火力・水力部門
分離(2016年)
(注)再生可能エネルギー
11.4%(水力を除くと1.1%
→他電力の1/20)
(電気新聞 2014年12月3日)
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30
ドイツの家庭用電力料金は日本の2倍!
¥/kWh
45
44円/kWh
30
15
Dr. Then, 2014 VGB Congress, Hamburgより引用
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31
ドイツの電力料金の変遷
家庭用小売り価格
+25%
‐30%
卸売り電力価格
Changing Electricity Prices, 2000‐2014
Source: European Power Plant Suppliers Association 2015
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32
ドイツ電力の問題点
電力の質の低下
バックアップ火力
の建設
電力料金上昇
{
印:中断または実施できず}
地球温暖化問題
送電線の建設
化石燃料消費増加
同期機
の運転
減少
負荷変動対策
既設火力の老朽化
・負荷変動対策の実施
・老朽部材・部品の更新
・従来機の稼働率低下
EEZ
(FIT)
再生エネルギーの増加
・洋上風力の建設
・陸上風力の建設
・太陽光の増加
原子力の減少
・1980年以前建設の8基停止
・2022年までに残りの9基も停止
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33
ドイツメルケル首相の演説要旨
(2011年6月9日)
ドイツは2022年までにすべての原子力を停止。ただし供給不安
を無くすために2020年までに少なくとも1000万KWの火力発電所
を建設(出来れば2000万KWが望ましい)。あれもいや、これもい
やという甘えは許されない。
再生可能エネルギーを2020年までに35%に増加
しかしその負担増加額は3.5cent/KWh以下であること(ドイツに
おけるエネルギー多消費産業に従事する100万人の雇用を守る
ため)
また変動電力の増加に伴う不安定化防止のために800kmの送
電網建設(現状100km未満)
2020年までに電力消費を10%削減
[山本正晴氏訳より]
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ドイツの意思決定の経緯
安全なエネルギー
供給に関する
倫理委員会
2011.3.11
2011.6.9
原発は廃止
すべし
メルケル首相演説
・原発を2022年までにゼロに
・少なくとも1000万KWの火力発電
所を建設
・再生可能エネルギーを35%に増加
(負担増加額は3.5cent/KWh以下)
・ 800kmの送電網建設
・電力消費を10%削減
東日本大震災
福島第一被災
2011.3.14
メルケル首相決断
・1980年以前に稼働
した8基を即時停止
2011.6.30
連邦議会・下院通過
2011.7.8
参議院通過
朝日新聞より
2011.3.27
ドイツ・バーデン・ヴュルテン
ベルク州選挙与党敗北。
「緑の党」が首相に。
原子炉安全委員会
(RSK)
ドイツの原発
は日本と異なり
安全
2011.11
ドイツ3大電力
9基の原発を運転継続
する根拠となっている
ドイツ政府を提訴
1兆5千億円の損害賠償
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35
送電線建設の遅れ
 2011年6月 メルケル首相も念を押した
送電線の建設が遅々として進まず!
 総論賛成・各論反対
 総論反対・各論反対
必要な送電線
 NIMBY: Not in my Backyard!
 BANANA : Build Absolutely Nothing Anywhere Near Anybody
 NOTE : Not Over There Either!
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Power to Gas
 ドイツの南北のエネルギー輸送能力は
電力よりガスの方が大きい!
北部の余剰電力
を天然ガスに変え
て南に送る
2014 VGB Congress, Hamburg発表資料より
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37
 ヨーロッパは日本と
異なり網目状の電力網
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38
日本の電力網
串刺し状
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39
質の良い電気‐‐‐日本の貴重な財産
 日本全国至る所で偏差0.2Hzの超高品質の電気が自由
に好きなだけ使える
→日本の産業競争力の源泉
 部品産業・中小企業・個人も等しくこの恩恵を受けられる
→ 日本は至福の国である!
 発展途上国における工場運営の苦労→必要な良質の
電気が得られない!→工場建設は自家発電設備の建
設から
 停電や不安定電源の苦労をした人でないとこの有難味
はわからない
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40
日本のものつくりを支える基幹技術
+15m
高品質のネジは高品質の電気がないと作れない
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41
3. これからの日本の進むべき道
① ドイツは原子力の部分停止、再生可能エネルギーの増
加など、日本に先行して進んでいるので、その実情を
正しく分析し、今後の日本の教訓にすべきである。
② 日本は技術もとにした製品を輸出し、このお金で燃料
を輸入し国が成り立っている。従って国内製造業の維
持、競争力のある製品の開発と輸出が重要である。
③ 最高の効率を実現できる新技術の開発と実用化こそ
国際競争力の源泉であり、継続して将来も国の存立を
支える基盤である
④ この新技術の実用化による産業振興と地球温暖化へ
の貢献を、JCMによる国際協力により同時実現すべきで
ある
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42
電源構成の要考慮点
再生可能エネルギー
1. 全体の供給力と予備率
2. 変動対応能力‐‐‐バックアップ電力
(電気の質の維持)
3. ベースロードの考え方
(安価な電力を安定して供給)
負荷曲線
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
α
ベースロードB1
最低負荷L1
B1=L₁+α
揚水発電のためには
ベースロード>最低負荷
が必要
バックアップ火力
0
6
12
18 [hour] 24
 変動電力対応のためには
再生可能エネルギーと同等の
バックアップ火力が必要
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43
 特徴のある各電源を、個性を生かしながら、
バランス良く協調させることが重要!
火力
原子力
再生可能エネルギー
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44
地球温暖化対策




原子力が止まっている、本当に有効な削減案が出せるのか?
ますます厳しくなる日本への圧力をどう切り抜けるか?
国内の製造業の維持と国際競争力の堅持が最重要
切り札となるのがJCM(二国間クレジットシステム)である
JCM
出典:経産省HP 二国間クレジット制度の最新動向(日本語版).pdf
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45
二国間クレジット制度(JCM)
JCM署名国(現在12か国)
①インドネシア
②ベトナム
③モンゴル
④バングラデシュ
⑤ラオス
⑥エチオピア
⑦ケニア
⑧モルディブ
⑨コスタリカ
⑩パラウ
1.
⑪カンボジア
2.
⑫メキシコ
 JCM:二国間クレジット制度
Joint Crediting Mechanism
これを2~3倍に
 ACE : 攻めの地球温暖化外交戦略
 Actions for Cool Earth
具体策:
3年間で署名国を倍増
JCM特別金融スキームJSFの創設
(JBIC・NEXIと連携)
3. 関係機関協議会を活用したプロジェクト
 欠点だらけであった
京都議定書・CDMの反省 形成の促進(外務省・環境省・経済産業省・金融機関)
4. 途上国支援に1兆6000億円
に基づき大きく改善!
(2013年から3年間)
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JCMを日本の新技術確立の起爆材に!
JCM活用による画期的な新技術支援策
国内に新技術の
第1号機を建設
+
海外に新技術の
第2号機~第n号機を建設
これをセットで支援し、国内産業の発展と国際協力の同時達成を!
 支援策の成否は“低金利融資”が実現出来るかどうかである
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47
真に有効なJCMの活用例(案)
高効率褐炭
乾燥システム
Poland
Japan
JCMによる技術的・
経済的支援!!
IGCC
 ポーランドに IGCC を
建設!!
540MW
CO2 削減量
△40%
 ポーランドの削減
△20%
 日本の削減分
Share
△20%
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48
日本とポーランドとの交流に期待
 2015年2月26日 Komorowskiポーランド大統領来日
 日本の高効率石炭技術に期待
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49
まだまだ打ち手はある!
今必要なのは知恵と行動力だ!
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50