「困ったときの教育ローンまとめ」 (2015年3月2日)

FP通信
困ったときの教育ローンまとめ
vol.26( 2015.3)
いつもFP通信をご覧いただきありがとうございます。ファイナンシャルプランニングにおける
人生の3大支出とは「住宅資金」、「老後資金」、「教育資金」です。受験シーズンでもある今、気
になるのは「教育資金」ではないでしょうか。そこで、今回は教育資金の中で最も大きくかかる
ことが多い「大学の教育費」の支払いを助ける奨学金や教育ローンについてお伝えしていきます。
子供が返済をする奨学金
奨学金は、独立行政法人日本学生支援機構のほか、都道府県や市町村、学校などが行う各種の奨学金
制度があります。ここでは、代表的な奨学金である独立行政法人日本学生支援機構の制度をご紹介しま
す。
(平成 26 年度入学者の場合)
名称
第一種
金利
無利子
採用基準
貸 与 の方 法
高 等 学 校 等 での申
原 則 、毎 月
し込 み時 までの全
1 回 の振 込
履 修 科 目 の設 定 平
均値が 5 段階評価
金額
大 学 (国 ・公 立 )
家計基準
給 与 所 得 者 の世 帯
自 宅 45,000 円
3 人 世 帯 716 万 円 以 下
自 宅 外 51,000 円
4 人 世 帯 801 万 円 以 下
大 学 (私 立 )
で 3.5 以 上 であるこ
自 宅 54,000 円
と
自 宅 外 64,000 円
5 人 世 帯 917 万 円 以 下
短 大 (国 ・公 立 )
自 宅 45,000 円
自 宅 外 51,000 円
短 大 (私 立 )
自 宅 53,000 円
自 宅 外 60,000 円
第二種
有利子
高 等 学 校 等 での申
原 則 、毎 月
選択制
給 与 所 得 者 の世 帯
固 定 と変 動 の
し込 み時 までの全
1 回 の振 込
30,000 円 、50,000 円 、
3 人 世 帯 1,026 万 円 以 下
どちらか選 択
履 修 科 目 の学 習 成
80,000 円 、100,000 円 、
4 人 世 帯 1,117 万 円 以 下
固 定 0.53%
績 が、当 該 学 校 に
120,000 円 の中 から選
5 人 世 帯 1,259 万 円 以 下
変 動 0.1%
おけるその人 の属
ぶ
※どちらの金
する学 年 の平 均 水
利 も平 成 26
準 以 上 であること
年 1 月貸与
終 了 者 の利 率
まず、第一種と第二種というプランに分かれています。第一種の金利は無利子、第二種は有利子になって
います。第一種は一定の成績要件が必要です。次に特徴的なことは毎月 1 回の振込による貸与であるこ
とです。入 学 時特 別 増額 貸 与 奨学 金 という一時 金 を取 得 できる制 度もありますが、毎 月1回の貸 与 が基
本です。第一種の金額は大学(または短大)が国公立または、私立で異なります。第二種は選択制になっ
ています。最大の特徴は、子供がこの借入金を返済していくことです。(返還開始は大学卒業後)
まずは、国の教育ローンを検討
公的な教育ローンの代表格は「日本政策金融公庫」の教育ローン(教育一般貸付)です。
<条件>
・融資限度額 350 万円
・金利 2.25%(固定金利)<2015 年 2 月時点>
メリットとデメリットは以下の通りです。
<メリット>
・民間の金融機関の教育ローンに比べて金利が低い
・民間の金融機関の場合、「変動金利」が多いが「固定金利」で借りられる
<デメリット>
・融資限度額は民間金融機関と比較すると低い
・親の年収の要件がある(例)子供が1人の場合、世帯年収 790 万円以内の人が申込対象者
固定型で低金利ですので、まずは国の教育ローンから検討したいところです。
最後の砦!?金融機関の教育ローン
最後に、銀行などの教育ローンをご紹介していきます。
教育ローンは窓口のある銀行やインターネット銀行などで取り扱いがあります。
融資限度額は銀行によって異なり、300万円、500万円、1000万円などあり様々です。
また金利タイプは、ほとんどの銀行が「変動金利」で提供しています。
また、ローン金利は日本政策金融公庫の固定型よりも高い銀行が多くあります。
金融機関の教育ローンは、世帯年収が高くても借りられることが国の教育ローンとの違いです。
但し、住宅ローンなどと同様に貸し出し時に審査はありますので、審査に通ることが利用の前提
条件となります。
以上、今回は教育ローンの情報をお伝えしました。教育資金に不安がある方のご参考になれば幸
いです。
執筆
株式会社
エフピー研究所