総合資源エネルギー調査会 発電コスト検証ワーキンググループ(第2回会合) 資料2 今回のコスト検証の方針(案) 今回のコスト検証の目的 ○長期エネルギー需給見通し小委員会において、現実的かつバラ ンスのとれたエネルギー需給構造の将来像を検討するに際して参 考となる、各電源の発電コストなどを試算する。 1 検証の対象となるコストの考え方 ○安定的で社会の負担の少ないエネルギー供給を実現するエネルギー需給構造を実現すべく、3E+Sを 踏まえた将来のエネルギー需給構造を検討する観点から、発電者の負担するコストだけではなく、特定 の電源による電力供給を維持するために、社会全体において負担する必要のある特定できる費用を当 該電源の発電コストとして整理する。 ○また、現在の電源構成による電力供給構造から、検討されるエネルギー需給構造の将来像に対応した 電力供給構造に転換していくために必要となるコストについても、エネルギー需給構造の将来像の検討 を行うために参考となる情報であることから、社会が負担するコストとして考え方などを整理する。 ○ただし、将来の電源を確保するための費用で、特定の電源の供給活動に直接帰属するものではないも のについては、将来の電力供給構造における選択肢を確保するための費用として整理し、具体的な形で 検討されるエネルギー需給構造の将来像と直接関係するものではないことから、検証の対象となるコスト とはしない。 2011年のコスト等検証委員会における試算の対象 ○:検証委の発電コスト試 算の対象としたもの △:エネルギーミックスの シナリオが固まった段 階で、電源構成ごとの コストに含めるもの ×:個別電源の仕分けが 困難、情報が不十分等 の理由で、発電コスト に含めないもの 2 試算方法 ○エネルギー需給構造の将来像の検討の参考となる検証を行うべく、各電源の 発電コストについては、将来の見通しを示すことが可能なモデルプラントをベー スとした試算を行う。 ○ただし、現在の電力供給構造から将来の電力供給構造に転換していくために 必要となるコストについては、現在の資産構成との関係を踏まえつつ、試算を 行う。 ○また、各電源の発電コストについて、長期エネルギー需給見通しが示された際 に、将来の電力供給構造において各電源が果たす役割を踏まえて理解するこ とができるよう、試算結果の示し方について配慮する。 3 (参考)2011年コスト等検証委員会におけるコストの内訳 ○資本費 減価償却費(建設費に減価償却率を乗じたもの)、固定資産税、水利使用料、設備の廃棄費用の合計 ○運転維持費 人件費、修繕費、諸費、業務分担費の合計 ○燃料費 単位数量当たりの燃料価格に必要燃料量を乗じた値(原子力は核燃料サイクル費用として別途算出) ○CO2対策費用(化石燃料関係電源) 発電のための燃料の使用に伴い排出されるCO2対策に要する費用 ○事故リスク対応費用(原子力) 将来発生するかもしれない事故に対応するための費用 ○政策経費(小規模電源を除く) 発電事業者が発電のために負担する費用ではないが、税金で賄われる政策経費のうち電源ごとに発 電に必要と考えられる社会的経費 4
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