導入事例 ナガセ情報開発株式会社様

事例カタログ ミドルウェア導入事例
ナガセ情報開発株式会社 様
プロジェクト管理をシステム化してリスク管理の精度を向上
内部統制を強化し、業務品質向上も実現
商品名
インターステージ ビジネス オペレーションズ
プラットフォーム ビジネスプロセス統合基盤「FUJITSU Software Interstage Business Operations Platform
課 題
効 果
■
プロジェクト管理のシステム化で国内外の業務運用を統一
■ 人手によるプロジェクト管理に費やす時間と労力を減らしたい
■
管理業務の自動化で人手によるミス、時間、労力をゼロに削減
多様化、複雑化するシステムや業務に柔軟に対応したい
■
業務変化にも迅速に対応できる自由度の高い開発環境を実現
■
■
開発、運用、保守の業務状況を確実に管理したい
ナガセグループの事業を情報システムの開発・運用の面から支えるナガセ情報開発。従来は開発、運用、保守のプロジェクト
管理を人手に頼っていたため、内部統制強化の足かせとなり、手間や属人化にも悩んでいた。そこで、富士通の「Interstage
Business Operations Platform」を基盤に RCM(Risk Control Matrix)管理システムを構築し、プロジェクト管理をシステム化。
管理業務が自動化されたことで、リスク管理の精度や効率が向上し、内部統制強化とともに業務品質向上を実現した。
ステムの設定を変更する案件の場合、承認や完了入力などの業務状況を
導入の背景
チェックする機能が整備されておらず、承認や完了入力の期限が過ぎる
などのケースが発生することがあった。IT 全般統制には、業務履歴の管
手作業によるプロジェクト管理で業務状況が見えない
内部統制強化が進まず、手間や属人化も課題
理と業務の運用プロセスの統制が欠かせない。
化学品関連の技術・情報商社である長瀬産業株式会社を核とするナガセ
組みが不十分な状態でした。そのため、目標とする業務が適正に処理さ
「業務フローは定義できていましたが、そのフローを確実に遂行する仕
グループ。その情報システムの構築・運用を担うのがナガセ情報開発で
れたことを担保できず、仕事の質の向上にもあまり寄与できていません
ある。
「ナガセグループの仕事に情報システムは不可欠です。それゆえ、 でした」(伊藤氏)
当社のソリューションの質がナガセグループの仕事の質に直結します」 システム開発などのプロジェクト管理は従来、担当者を設け、人手を
とナガセ情報開発株式会社 代表取締役社長 伊藤 光秋 氏は語る。
中心に行っていた。業務案件の管理台帳(データベース)から必要なデータ
国内外に事業を展開するナガセグループは、グループ全体の内部統制
を抽出し、表計算ソフトにまとめて管理。承認や完了入力などが滞って
強化を命題に掲げている。その一環としてナガセ情報開発が先行し、内
いないかをチェックし、滞っていれば案件担当へアラートのメールを
部統制における IT 全般統制を目的とした RCM(Risk Control Matrix)管
理システムを構築した。
理台帳からデータを抽出してメールを送信するまでを手作業で行ってい
同社では従来より、IT 全般統制に関するデータ管理をシステム化して
たため、手間と労力を費やしていました」と振り返る。
適切に運用していたが、プロジェクト管理は不十分であった。例えばシ
送り督促していた。ナガセ情報開発株式会社 部長代理 草薙 英也 氏は「管
その上、作業が属人化し、大きなリスクとなっていた。ナガセ情報開発
お客様プロフィール
ナガセ情報開発株式会社
本 社 所 在 地 東京都中央区日本橋本町
1 − 2 − 8 長瀬産業本町ビル
設
資
ナガセ情報開発株式会社
代表取締役社長
伊藤 光秋 氏
ナガセ情報開発株式会社
部長代理
草薙 英也 氏
ナガセ情報開発株式会社
宮崎 孝治 氏
本
事業概要
ナガセグループの情報システムの
立 1987 年 9 月
企画・開発・運用管理。近年は国
金 3,000 万円(授権資本 1 億円)
内卸売に留まらず、海外卸売や製
代表取締役社長 伊藤光秋
造、加工といった業務向けの情報
従 業 員 数 80 人(2014 年 7 月現在)
システムも手がける。
ホームページ http://www.nid.nagase.co.jp/
http://interstage.fujitsu.com/jp/boplatform/
事例カタログ ミドルウェア導入事例
株式会社 宮崎 孝治 氏は「誰の依頼で誰が承認していつ完了したかなど、 ム化することができた。
業務履歴を紙で残していたため、個人管理になりがちでした。しかも、 「業務フローをより確実に遂行できるようになり、承認や完了入力など
運用管理対象のシステム構成や組織体制、業務フローなどに変更があっ
が遅れる案件が大幅に減りました。また、遅れている場合も、どこで滞って
た場合、反映が困難でした」と説明する。
いるのか、関係者に連絡は届いているのかなどがすぐに確認できるよ
導入のポイント
IT 全般統制の RCM 管理システム構築に着手
基盤に Interstage Business Operations Platform を採用
ナガセ情報開発はそれらの課題を解決するために、IT 全般統制の RCM
管理システムを構築し、プロジェクト管理をシステム化することにした。
(以
その基盤には、富士通の「Interstage Business Operations Platform」
下、IBOP)を採用した。
「管理台帳からのデータの自動抽出や条件チェック、アラートのメール
配信、案件ログなど、私たちが求めるプロジェクト管理に必要な機能要
件を満たす製品は IBOP のみでした」(伊藤氏)
IBOP は GUI ベースの定義設定で容易に開発できる。「プログラムの部
品が豊富に用意されており、データベース連携や Web サービス連携はも
ちろん、セキュリティについても新たに作成する必要がなく、効率よく
開発できます」と話す草薙氏。同時に、直接プログラミングできる点も
高く評価した。加えて、プロトタイプを作成し、フィードバックを受け
ながら開発を進められる点もポイントの一つであった。
システム概要
うになり、業務のさらなる見える化を実現しました。加えて、業務の適
正化を確保するためのルールを整備し、その結果、従来困難であった内
部統制を強化でき、仕事の質向上にも大きく寄与できました」(伊藤氏)
そして、「今まではデータ抽出やアラートメール送信などの作業に、担
当者が週単位で 2 ∼ 3 時間を費やしていました。IBOP による RCM 管理
システム構築後は確認作業を含め、手作業がゼロになりました」と草薙
氏は強調する。
さらに宮崎氏は「IBOP の GUI ベースの定義設定による開発とプログラ
ミングによる開発の両輪によって、業務状況を見える化できました。も
し将来、システム構成や組織体制、業務フローなどに変更があっても、
迅速かつ柔軟に対応できるようになりました」と話す。
今後は RCM 管理システムの自社内での浸透を推進し、内部統制の強化
を加速すると共に、他重要業務への IBOP 活用にも取り組んでいく。草薙
氏はその一例を「現在は四半期毎の決算や新年度の処理など、基幹シス
テム運用における 1 年間の重要業務をより確実に遂行するための管理シ
ステムを IBOP で構築中です」と述べる。
あわせて、親会社およびグループ企業への展開も進めていく。すでに
2015 年 1 月、グループ内の製造・加工会社の消耗品購買管理に IBOP を
導入。従来は、紙や表計算ソフトを用いて、部署や担当者ごとに人手で
管理していた消耗品購買だったが、IBOP によって自動化での一元管理を
実現した。
データ抽出やアラートメール送信を IBOP で自動化
状況に応じてメール送信先を追加する仕組みも用意
「『業務の属人化』というリスクを解消できるのが理想ですが、たとえ
RCM 管理システムは約 3 カ月間の構築期間を経て、
2014 年 2 月にカットオー
長瀬産業本体および他のグループ会社でも、現在人手で行っている重要
属人化したとしても、それを統制することは最低限必要です。統制でき
ていないと、常にリスクと背中合わせで仕事をしていることになります。
バー。IBOP と既存の業務案件の管理台帳を連携させ、IBOP のスケジューラ機
業務などが一部で属人化し、管理的に限界を迎えつつあるリスクが見受
IBOP で自動化した。その際、遅延状況に応じて宛先に上長を加え、エスカレー
内部統制強化および業務品質の向上を図っていきます」と伊藤氏は構想
能によってデータを週 1 回自動抽出する。あわせて、アラートメールの送信も
ションするようにしている。
けられます。今後はさらに、IBOP でシステム化することで見える化し、
を語る。
「例えば、完了入力の期限から 1 週間遅れたら課統括を同報に加え、2 週間遅
れたら部統括も同報に加えるようにしています。さらに、重要度や緊急性も加
味して、アラートメールを送るようにしました。そのロジックのテーブルには
【システム概要図】
(草薙氏)
こだわり、富士通 SE の支援のもと、作り込んでいます」
メール受信後、必要に応じて
予定、遅延理由など入力
また、業務案件の管理台帳では期限の入力が必須ではなかったが、IBOP では
画面表示
必須項目とすることで、入力漏れを防ぐことができる。万が一、担当者の入力
漏れがあっても、管理できる仕組みにした。
宮崎氏は「Web 系開発の知識や経験がなくても、富士通の 1 日レク
チャーで開発できるようになりました」と語る。
ユーザーインターフェース(遅延情報入力画面)
連携
導入効果と今後の展望
業務状況を見える化し内部統制を強化
他業務やグループ内への展開も進める
課統括
担当者
部統括 社長/本部長
Interstage Business Operations Platform
ディシジョン
テーブル
従業員テーブル
メール文マスタ
ビジネスプロセス管理(業務運用プロセス)
連携
案件ログ
アラート
メールサーバ
案件テーブル
サービス連携(データベース連携/eメール連携)
緊急レベル
:レベル3 重度
案件データ抽出
ナガセ情報開発は IBOP を基盤に開発した RCM 管理システムによって、
Eメール送信
:レベル2 中度
業務案件の管理台帳からデータを抽出し、全案件のログを管理すること
:レベル1 軽度
情報処理
管理台帳
で業務の承認や完了入力などの期限切れをチェックして、必要な社員へ
PRIMERGY
アラートメールを送信する一連のプロジェクト管理業務を完全にシステ
お問い合わせ先
富士通コンタクトライン(総合窓口) 0120-933-200
受付時間 9:00 ∼ 17:30(土 ・ 日 ・ 祝日を除く)
富士通株式会社 〒 105-7123 東京都港区東新橋 1-5-2 汐留シティセンター
http://interstage.fujitsu.com/jp/boplatform/
Copyright 2015 FUJITSU LIMITED
Interstage Business Operations Platform
ユーザーインターフェース(遅延情報入力画面)
●このカタログには、環境に配慮した用紙、植物油インキ、有害な廃液を出さない水なし印刷方式を採用しています。
ディシジョン
テーブル
従業員テーブル
メール文マスタ
ビジネスプロセス管理(業務運用プロセス)
CZ5342-2015 年 3 月 AP