平 成 2 7 年 3 月 6 日 四 国 地 方 整 備 局 中村河川国道事務所 土 佐 国 道 事 務 所 高 知 自 動 車 道 (中 土 佐 IC~ 四 万 十 町 中 央 IC) 開通後2年経過し地域に与えた効果 平 成 2 4 年 1 2 月 9 日 に 開 通 し た 高 知 自 動 車 道 (中 土 佐 I C ~ 四 万 十 町 中 央 I C )に つ い て 、 各 種 施 設 へ の ヒ ア リ ン グ や 調 査 を 実施しました。 【 効 果 ① :地 域 活 性 化 】 地 方 に 商 機 を 創 出 し 、 民 需 を 刺 激 す る き っ か け に ・高知自動車道の延伸が、高知県西南地域の産業・観光を支援。 ・宿毛市の主要産品である「養殖マダイ」は大阪府中央卸売市場で 取扱量が約2倍に増加。 ・四万十町内の「道の駅」利用者が増加。 ・四万十町への移住者は約2倍に増加。 ・黒潮町への県内外からのスポーツ合宿者数は約6倍に増加。 【 効 果 ② :交 通 安 全 】 交 通 の 難 所 解 消 で ド ラ イ バ ー の 安 全 運 転 を 支 援 ・「 久 礼 坂 」 の 回 避 に よ り ブ レ ー キ 回 数 が 大 幅 に 減 少 ( 31回 → 1回 ) 交 通 事 故 件 数 が 1/4に 減 少 し ド ラ イ バ ー へ の 負 担 が 軽 減 。 ・ 走 行 性 の 向 上 に よ り 、 ガソリン消 費 量 が 約 3割 減 少 し 約 2万 円 /年 の 節約。 本 施 策 は 、 四 国 圏 広 域 地 方 計 画 「 NO.5 圏 域 の 連 携 に よ る 発 展 に 向 け た 地 域 力 向 上 プ ロ ジ ェ ク ト 」 及 び 「 NO.6 防 災 力 向 上 プ ロ ジ ェ ク ト 」 の 取 り 組 み に 該 当 し ま す 。 お 問 い 合 わ せ 先 (○ 主 な 問 い 合 わ せ 先 ) 四 国 地 方 整 備 局 中 村 河 川 国 道 事 務 所 TEL0880-34-7301( 代 表 ) か ど た た か し ○ 副 所 長 ( 道 路 ) 門 田 隆 志 ( 内 線 205) へい ぐち まさ お 調査課長 平 口 正 雄 ( 内 線 451) 四国地方整備局 土佐国道事務所 TEL088-884-0359( 代 表 ) おき うえ しげ と 副 所 長 ( 改 築 ) 沖 上 茂 人 ( 内 線 204) きた がわ じゆん 計画課長 北川 順 ( 内 線 261) 【整備効果①】 地域活性化 ~高速ネットワークが地方に商機を創出~ • 高知自動車道の延伸が、高知県西南地域の産業・観光を支援。 • 宿毛市の主要産品である「養殖マダイ」は大阪府中央卸売市場で取扱量が約2倍に増加。 • 四万十町内の「道の駅」利用者数が増加。 • また、市場関係者の訪問機会が増えるなど、流通面でのチャンス拡大にもつながっています。 ■水産業の支援 <高知自動車道の開通による所要時間短縮効果> 四万十町~高知市間の 所要時間が約1割短縮! 県内及び全国において高いシェアを誇る宿毛市産養殖マダイの流通を支援しています! (開通前:73分→開通後:64分※) <大阪府中央卸売市場における「高知県産 養殖マダイ」の取扱量とシェアの推移> 高知市や県外の 大規模消費地へ [t] 1,200 高知市中央卸売市場 取扱量 1,000 800 785 558 37% シェア 1,035 803 39% 42% 60% 50% 40% 29% 600 四万十町 30% 約2倍 増加 400 10% 200 H23 宿毛市は 県内生産量の 5割 宿毛市 20% H24 H25 H26 資料)大阪府中央卸売市場統計情報 ■地域観光の支援 県西部へのアクセス向上により、地域観光の活性化を支援しています! 宿毛湾 養殖漁場 養殖 マダイ ※)平成17年度道路交通センサスにおける混雑時旅行速度による。 高知自動車道(須崎西IC~四万十町中央IC)は70km/hを適用。 ■農業関係者の声 •全国の市場関係者が特産品の視察に訪れることがありますが、高速 道路延伸後に初めて四万十町まで来られた方もいました。 •実際に現地に来ることで、新たな生産品を発見して帰られる方もおり、 流通面でのチャンス拡大につながっています。 (四万十農業協同組合) 利用者数(万人) <「道の駅」利用者数の推移> 60 1.6倍 50.4 50 1.3倍 40 36.7 32.1 1.3倍 30 14.8 12.0 15.7 20 10 1.5 1.6 2.0 0 H23 H24H25 H23 H24H25 H23 H24H25 道の駅 道の駅 道の駅 「あぐり窪川」 「四万十大正」 「四万十とおわ」 資料)平成25年県外観光客入込・動態調査報告書(高知県観光振興部観光政策課) 【整備効果①】 地域活性化 ~ひとを呼び民需を刺激するきっかけに~ • 高知市など四万十町以東に仕事場がある人が通勤可能となり、四万十町への移住者が約2倍に増加。 • 黒潮町への県内外からのスポーツ合宿者数は約6倍に増加。高知自動車道の延伸が黒潮町内での合宿者の移動を支援! ◎黒潮町へのスポーツ合宿者数の変化 ◎四万十町への移住者数の変化 移住者数や問い合わせ件数が増加しています! 県内だけでなく、県外からの合宿者数も増加。 スポーツを通じた県内外の交流が広がっています! 県内外から高速道路を利用して黒潮町へスポーツ合宿に。 黒潮町へのスポーツ合宿者数の変化 150 約2倍増加 100 107 移住問合せ 80 1,500 46 50 2,000 スポーツ合宿者数( 人) 移住者(人)・移住問合せ(組) 移住者・移住問合せ件数の変化(四万十町) 37 15 21 四万十町 0 H24年度 中国 2% その他 12% 関西 18% 高知県 36% 関東 19% N=233 1,009 243 221 H25年度 H26年度 347 0 H23年度 その他 36% ※2014.4.1~2015.1.7の集計 土佐西南大規模公園(大方地区) 香美市 5% 合宿に伴う宿泊料収入の変化 1,833 黒潮町への合宿者の居住地分布 高知市 53% N=83 資料)四万十町役場企画課 ・四万十町では、平成23年から移住の取り組み を行っており、高速道路の開通によって、高知 市に職場を持つ方が本町に移住してくるなど、 移住者数の増加につながっています。 ※ 土佐西南大規模公園(佐賀地区) 〈都道府県別〉 中土佐町 2% 須崎市 4% H24年度 黒潮町 〈高知県内市町村別〉 四万十町以東の市町村が占める割合が高い (四万十町役場 企画課) 1,019 H25年度 香川県 徳島県 2% その他 4% 5% 九州 6% 愛媛県 10% 中国 11% 〈高知県内市町村別〉 高知県 38% 関西 24% N=6933 四国地方だけでなく、 様々な地方から黒潮町へ 合宿に来ています。 土佐清水市 4% 南国市 5% 須崎市 7% 香美市・高佐川町 ・越知町・中土佐町 4% 宿毛市 10% 四万十市 22% 宿泊料収入( 万円) 愛媛県 3% 東北 3% 中部 5% 〈都道府県別〉 約6倍増加 515 500 移住問合せ者の居住地分布(H23~25) 九州 2% 1,760 1,000 移住者 H23年度 1,819 1,891 約9倍増加 418 201 高知市 48% N=2618 高知市など、四万十町以東の 市町村からも多くの方が 合宿に来ています。 ※ ※2014.4.1~2015.1.7の集計 合宿者数の増加とともに宿泊料収入も増加。 地元経済に効果が出ています! 資料)黒潮町まちづくり課 【整備効果②】 交通安全 ~交通の難所解消でドライバーの安全運転を支援~ • 「久礼坂」の回避により、ブレーキ回数が大幅に減少、交通事故件数が1/4に減少しドライバーへの負担が軽減。 • 走行性の向上により、ガソリン消費量が約3割減少し約2万円/年の節約。 • 沿線地域にお住まいの方や警察署からは、安全性・安心感の向上を実感するご意見をいただきました。 ■試験走行調査でのブレーキ箇所及び開通前後の交通事故件数の変化 中土佐町中心部付近で 大幅に減少 ■ブレーキ回数・事故件数の変化 <中土佐IC~四万十町中央IC間を 〈交通事故件数(総数)の変化〉 1往復した時のブレーキ回数の変化> ブレーキ回数が 30 31回 20 10 1回 0 国道56号 交通事故件数(件/11ヶ月) 久礼坂 (急カーブが連続) 23箇所 ブレーキ回数(回) 40 【急カーブが連続】 大幅に減少 高知自動車道 25 交通事故が 重大事故が 1/4に減少 1/2に減少 20 20 15 10 〈重大事故件数 (死亡+重傷)の変化〉 20 5 5 4 1 0 開通前 国道56号 開通後 高知自動車道 交通事故件数(件/11ヶ月) 【急勾配区間】 5 4 4 3 2 1 0 3 2 1 1 1 開通前 開通後 死亡 重傷 <地域の声> •峠道を走行する必要が無くなり、安全性、安心感が格段に向上。気分的に楽になった。 頻繁なブレーキ 操作が必要 (旧大方町 50代 男性) •歩行者や自転車等を気にしなくてもよくなったため、余裕を持って運転できて安心。 (旧佐賀町 60代 男性) •久礼坂はカーブが多いので、はみ出しによる対向車との正面衝突が多かったが、通過交 通が高速道路に転換したことで、安全性は高まっていると思います。 (須崎警察署 交通課) ブレーキを踏む回数が減少し、交通事故が減少。安全性・安心感が向上しています! ■燃料消費量の変化 【試験走行(CANプローブ調査)について】 ・平日の非混雑時に、排気量1,500ccの乗用車で高速道路と一般道路を各3往復し、走行中の車両情報(位置、燃料消費量、ブレーキ等)を取得。 ※)R=100mとは、50km/hで走行する場合に確保すべき曲線半径の基準値 【交通事故件数について】 ※)集計対象・・・高知自動車道(中土佐IC~四万十町中央IC)および並行する国道56号で発生した死傷事故(物損除く) ※)集計期間・・・開通前:H24.1.1~H24.11.30,開通後:H26.1.1~H26.11.30(開通した12月を除く11ヶ月間で比較) ※)軽傷事故:1ヶ月(30 日)未満の治療を要する事故。 ※)重大事故:1ヶ月(30 日)以上の治療を要する事故(重傷事故)+発生から24 時間以内に亡くなった事故(死亡事故)。 資料)高知県警察本部 交通企画課 資料 燃料消費量(リットル) <中土佐IC~四万十町中央IC間を 1往復した時のガソリン消費量の変化> 3.0 2.11㍑ 2.0 約3割 減少 1.56㍑ 1.0 ①中土佐IC~四万十町中央IC間1往復で 約0.55ℓ削減 約92円/往復の節約 ②通勤(月20日間)で 約132ℓ/年の削減 0.0 国道56号 高知自動車道 約22,083円/年の節約 ※)ガソリン価格は、「石油製品価格調査(経済産業省資源エネルギー庁)」におけるH26.7.7~12.15の 高知県平均価格167.3円/ℓを適用。 道路ネットワークの整備~8の字ネットワーク~ 【参考】 ・8の字ネットワークの一部を形成する須崎東IC~四万十町中央ICが段階的に開通。 ・四万十町中央IC以西のネットワークについても着実に整備を進めています。 四国8の字ネットワークの整備目的 速達性 地方の中心都市を効率的に連結 救急医療施設へのアクセス性及び 走行性の向上 安全性 南海トラフ地震発生時の緊急輸送 道路の確保 豪雨・洪水時においても寸断される ことのない安心・安全な道路ネットワ ークの確立
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