アジア新興国(4カ国)の企業景況感

(No.2,085)〈マーケットレポートNo.4,059〉
2015年3月4日
アジア新興国(4カ国)の企業景況感
中国の改善にアジア諸国も追随へ
インド、ベトナムが好調
(ポイント)
58
【アジア新興国(各国別)の製造業PMI】
インドネシアは低下
■HSBC・マークイット社による製造業購買担当者景
況感指数(PMI)は、製造業の企業景況感を表し、
好・不調を判断する境目は50ポイントです。
■インドでは、昨年末にかけて大きく上昇した反動
などから足元で低下しているものの、物価の安定
傾向や「モディノミクス」への期待などを背景として
16カ月連続で50ポイントを上回り好調さを持続し
ています。
■インドネシアでは、外需の悪化や通貨ルピアの下
落による原材料費の上昇などが重石となり、5カ
月連続で50ポイントを下回っています。
■ベトナムでは、原油安によるコスト低下や輸出の
好調さなどを背景として18カ月連続で50ポイントを
上回っています。
中国は好調に転じる
アジア企業の景況感は中国と連動
■中国では、50ポイントを上回る水準に復帰しまし
た。政府の景気刺激策への期待や在庫調整の進
展などが後押ししていると見られます。
■アジア3カ国(インド、インドネシア、ベトナム)の製
造業PMIは、中国の製造業PMIと緩い連動性が見
られます。輸出などを通じて中国経済の影響を受
けることが背景です。
インド
54
好調
50
50
中国
46
42
13/2
インドネシア 不調
ベトナム
13/8
14/2
14/8
15/2
(年/月)
(ポイント)【アジア新興国(3カ国平均、中国)の製造業PMI】
54
アジア3カ国平均
52
好調
50
50
中国
不調
48
46
13/2
13/8
14/2
14/8
15/2
(年/月)
(年/月)
(注)上下図表のデータは2013年2月~2015年2月。
製造業購買担当者景況感指数(PMI)はHSBC・マークイット社による。
3カ国平均は各国の名目GDP金額による加重平均。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
中国の製造業PMIの上昇に他のアジア諸国も追随へ
■インドやベトナムの製造業PMIは、外需の改善や
原材料費の低下などにより、好調さが持続すると
思われます。インドネシアは、利下げや政府の構
造改革、中国やインドなどへの輸出の拡大によ
り低迷を脱することが期待されます。
■中国では、政府による景気刺激策や原油安によ
る原材料費の低下などから50ポイントを上回る
水準で推移すると思われます。
■中国の製造業PMIの上昇につれ、アジア3カ国で
も上昇に向かうことが期待されます。
2015年02月26日 最近の指標から見るインド経済(2015年2月)
2015年02月18日 インドネシアが予想外の利下げ
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