2015 年度 教育サポーター(ES)要項 【ES】 2015 年 4 月 立命館大学 1. 「学びのコミュニティ」形成に貢献する ES 制度 ES の導入から現在 教育サポーター(Educational Supporter)(以下、ES)の活動は、教員と学生をつなぎ、学生をより深い学びに導く と同時に、ES 自身にも人間的・社会的成長を促す、やりがいに満ちた学術的活動です。この ES 制度は、このキャンパス に学ぶ学生が、「確かな基礎学力」と「豊かな個性」を持つ学生として成長することを確認した 2003 年度全学協議会で の確認を実現するために、2004 年から導入しています。学生自らが学ぶ姿勢を持ち、自学自習スタイルを確立させ、達 成感をもって深い学びを進めていく教育的環境や、正課・課外を問わず多様な経験を学びに結びつける支援的環境の 土壌づくりに、ES は重要な貢献をしてきました。 教育活動の一環である ES 活動 ES の中心的な仕事は、特定の授業に「学びのサポーター」として参加することで、教員と協力して学生の学びを支援し、 授業単位で「学びのコミュニティ」を構築していくことです。ES は単なるアルバイト業務ではなく、学生の学びのスタイルを確 立させるとともに、ES を担う皆さんの成長を目的とした教育活動の一環です。ES の皆さんが「学びのコミュニティ」の中心と なって、受講生の学びを支援するとともに、自分自身の成長にも意欲をもって ES 活動に取り組んでいくことが期待されて います。また、教員・学生・ES の三者がともに協力してより良い授業を実現していくには、十分な準備と緊密な連絡体制 を築くことが必要です。そのために、ES の皆さんが「学びのコミュニティ」のなかで十分に活躍できるよう、教員をはじめ、ES 制度を運用する学部、ひいては教学全体の組織的な取り組みも同時にすすめられています。 1| 2. 活動をより実りのあるものとするために 学部/教学機関の事務室・授業担当教員とのコミュニケーション 学部では、どの授業に ES を導入するのか、どのような働きを ES に求めるのか、などの具体的な目標を立て、ES 制度の運 用にあたります。また ES の窓口は雇用されている学部/教学機関の事務室となります。また授業は担当教員の責任のも と運営されています。授業内容や進め方、また ES の活動内容に関する質問は、担当教員と事前にしっかりと相談してく ださい。 ES 研修 教育開発推進機構では、ES を対象とした制度理解のための研修を提供しています。この研修は、各セメスターの開始 時期に行います。ES に必要な基礎知識やスキルを養成する研修になりますので、必ず出席してください。 「ピア・サポート論」の受講 ES として活動するにあたり、教養科目として開講している「ピア・サポート論」を履修することを強くお勧めします。この授業 では、教育活動に関わる学生スタッフをはじめとした学生同士の学び合いのためのトレーニングを、包括的に提供していま す。 2| 3. ES 活動にあたり注意すべきこと (1)ES の役割の重要性を理解する ES は原則として正課科目に配置されます。導入によって、当該科目の授業改善が図られ、「学生の学びと成長」に寄与 することを目的とするものですから、その役割の重要さを理解し、大学生の本分を果たし、誠実に活動に従事してくださ い。 (2)教育活動の一環であることを理解する ES は、学内でのアルバイト業務ではなく、教育活動の一貫として位置付けられています。担当教員は活動を通じて ES を 担う学生の学びと成長にも寄与するように ES の皆さんを活用します。皆さんもこの点に留意して活動してください。レジュメ の配布や提出物の回収などの付随的な活動のみに終始することのないようにしてください。 (3)業務範囲を理解する ES は、個人が特定できる成績に関わる業務は行うことができません。 また、学生相互の「学びあい」によって確かな学力を構築するという ES 制度の趣旨と、授業における教員の責任に鑑み、 私語の注意に代表される授業秩序維持を目的とした ES の活用については、慎重な判断を担当教員に求めています。 なお、私語注意に代表される教室内の環境・秩序を維持する教員、TA、ES の責任について、「私語問題の解決と TA 等の安全な業務執行を図るための検討委員会答申」(2006.7.27 常任理事会)では、以下のように整理されていま す。 教員は、講義の内外において教育に携わる教育者である点を抑えておきたい。また、とりわけ、授業内におけるすべて の責任があることを確認しなければならない。つまり、授業環境についての環境・秩序を維持する責務が存在する。こ れは、私語をする学生のみならず、当該授業を受講し、かつ、私語をしない大半の学生の学ぶ権利を保障するもの である。したがって私語に対する対応、教室内の秩序維持についての義務は、教育的姿勢を保持しながら、果さなけ ればならない。 TA や ES はあくまでも正課授業の補助業務であり、担当教員と密接な連携を図りながら業務にあたる必要がある。 問題事象の予防策、対策も、あくまで担当教員と一体になって行なうべきであり、教員が学生指導をTA、ES に任 せきりになったり、十分な連携を行なわなかった結果、問題が発生した場合には、すべての責任は教員にあるといわざ るを得ない。 3| (4)学内での従事に限定する ES は、学内で従事することを原則とします。受講生支援を学外で行ったり、資料を自宅に持ち帰るなど、学外での業務 は原則行ってはいけません。 (5)ネームプレートを着用する ES であることを明示するため、ネームプレートを必ず着用します。ネームプレートは、雇用部課から配布されます。 (6)「ES 活用報告書」を提出する ES としての活動が終了したら、「ES 活用報告書」を提出します。提出はスマートアンケートから行います。 詳しい提出方法は、セメスター末に CAMPUS WEB を通じて案内しますので、確認してください。 4| 4.ES 活動の流れ セメスター開始時期(4月・9月) •ESになるためには、2つの方法があり、いずれかの方法でESに決定します。 •授業担当教員からの声かけ 応募・決定 •学部/教学機関の公募 •授業担当教員と、授業における活動内容を共有します。 授業担当教員 との事前 •科目のねらいや授業運営方針、ESに期待されている役割をより深く理解するように努め、ESの活動 をより有意義なものにするように心がけます。 打ち合わせ •「ES労働条件通知書」を雇用部課に提出します。 ES労働条件通知 •「扶養控除報告書」などの書類があれば、あわせて提出します。 書の提出 セメスター期間中 •授業担当教員の指導のもと、ES活動を行います。 授業内外での •わからないことや困ったことがあれば、授業担当教員や学部/教学機関の窓口に相談しましょう。 活動 •月ごとにESとして活動した勤務時限や内容を「ES月例報告書 兼 謝金請求書」(様式*)に記入 ES月例活動報告 書 兼 謝金請 し、授業担当教員の了承を得ます。 •了承が得られたら、学部/教学機関の事務室に提出します。 求書の提出 •「ES月例活動報告書 兼 謝金請求書」に基づき、謝金が支払われます。 謝金支払い 5| セメスター末 •ESとしての活動が修了したら「ES活動報告書」を提出します。 •「ES活動報告書」はスマートアンケートから提出してください。回答方法はCAMPUS WEBを通じて案 ES活動報告書の 提出 内します。 •ES活動を通じて得たもの、学んだことをまとめることで今後の学びにつなげましょう。なお、報告書は 効果検証に利用するとともに、次年度以降のES制度の改善に役立てます。 6| 5.ES の活動内容 ES の活動内容は、5 つのカテゴリに分類されています。ES の活動にあたっては、以下のカテゴリを理解し、自身に期待され ている活動内容について担当教員とよく話し合い合意に達した上で、ES 活動に従事します。 【カテゴリ1】授業内やその前後を中心とした活動 1回の授業(90分)に対して1,680円(授業前後の作業などを含む2時間=120分に相当)(45分授業の場合は840円) •1. 授業内の机間巡視や授業後の質問対応 •2. 授業内のグループワークや実験に対する助言 •3. 双方向型授業における受講者側のリード •4. 実験、実習の基本動作の例示 •5. プレゼンテーションの例示 •6. その他の、授業内やその前後を中心とした活動 【カテゴリ2】授業外(授業の直前・直後を除く)の学習支援を中心とした活動 カテゴリ1と2の活動を併せて行う場合、1回の授業(90分)に対して2,000円(45分授業の場合は1,000円) •7. 授業時間外の質問対応 レポート作成や予習・復習などの授業外学習の支援 •8. プレゼンテーション準備などの授業外学習の支援 •9. その他の、授業外の学習支援を中心とした活動 【カテゴリ3】授業準備を支援する活動 成果物に応じて次のとおり謝金を支払います。 ・レジュメ:A4レジュメ1枚につき400円。ただし、切り貼り等で作成できるもので1ページ作成に30分を要しないものについては、それ相応のペー ジ数で1ページに換算します。作成できるのは1回の授業(90分)に対して、A4レジュメに換算して8ページ分までとします。 ・デジタル教材:1回の授業(90分を通して使用するもの)につき2,000円とします。概ね2~3時間で作成できる範囲で行ってください。 •10. 教員の指示によるレジュメの作成 •11. 教員の指示によるデジタル教材の作成 •12. レポート課題等に対する模範解答の作成 •13. その他の、授業準備を支援する活動 7| 【カテゴリ4】提出物や成果物の整理に関する活動 カテゴリ4の活動でまとまった時間が必要な場合、時給840円 •14. 質問カードなど、成績に関係しない提出物の整理 •15. プレゼン資料集など、授業の成果物の制作 •16. その他の、提出物や成果物の整理に関する活動 【カテゴリ5】付随的な活動 他のカテゴリに付随するものです。これらの活動だけをすることは避けてください。 •17. 実習道具や実験器具等の整理 •18. 教員の授業進行や教材作成に対する助言 •19. 資料配布、提出物回収などの授業補助 •20. その他の、付随的な活動 注意事項 ES の配置は、授業時間中の配置を原則とし、授業時間の前後における業務や打合せ会議、研修等への参加は 手当支給の対象外とします。 交通費は、所属するキャンパスで執務する場合は支給しません。キャンパスを越えて学生を雇用する場合は、居住 地に関わらず、キャンパス間移動交通費に準じて支給できることとします。交通費の詳細は、学部/教学機関の事 務室に確認してください。 宿泊を伴う活動に活用する場合は、1 日あたりの報酬は 1 時間 840 円×8 時間とします。あわせて、宿泊費実費 (上限 2 週間)と交通費実費(国内に限定、1 往復のみ)を支給します。交通費の詳細は、学部/教学機関 の事務室に確認してください。 8|
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