地域周産期母子医療センター認定

地域周産期母子医療センター認定
このたび千葉市立海浜病院は地域周産期母子医療センターの認定を受け
ることとなりました。
平成22年3月の時点で日本にある18の政令指定都市のうち、周産期母子医
療センターを有していない市は千葉市のみであり、千葉市民が待ち望んでい
たことがついに実現の運びとなりました。当院は昭和59年10月の開院以来、
新生児科と産婦人科を有する病院であり、産科は毎年千葉県で発生している
母体搬送症例(約900例)の約140例を受け入れてきた実績があります。また、
平成22年5月より、全日周産期二次当直体制を組むこととなりました。これら
のことが認められ、地域周産期母子医療センターの認定を受けました。
ただし、産科医師の不足もあり、厳しい船出ではあります。この認定により、
当院の周産期医療が充実し、当院で産科研修を行う若手産科医師が増える
希望を胸に抱きながらのスタートです。
産科 飯塚美徳
新生児科は未熟性や病気のため、生まれてすぐにお母さんのおなか
の外の生活に適応できない新生児の治療をする科で、千葉市では他に
千葉県立こども病院と千葉大学医学部附属病院にあります。
24時間体制で救急対応し集中治療を行うNICU(Neonatal Intesive Care
Unit)12床と後方病床30床を有しています。
入院は原則救急車で、外来は新生児科退院後の発達外来と1ヶ月健
診だけです。2009年の入院数は280名で、1000g未満児は23名、人工換
気106例でした。NICUは常に1名の新生児科医と3床に1名の看護師が
治療に従事していますが、後方病床は看護師不足などから理想とされる
6床に1名の看護師からはほど遠い、15床に1名という状態が続いていま
した。平成22年度は看護師増員の運びとなり、産科の24時間救急対応
体制確立と合わせ、ようやく地域周産期母子医療センターへ名乗りを挙
げることができました。
当科入院が予測される方は分娩前より産科にお母様を紹介していた
だくと、母児共、より適切な周産期管理が行えると期待しています。
新生児科
大塚春美