(6)北 陸

(6)北 陸
北陸地域では、景気は緩やかな回復基調が続いてい
る。
・ 鉱工業生産は増加している。
・ 個人消費は持ち直しの動きがみられる。
・ 雇用情勢は着実に改善している。
(注)下線を付した箇所は、前回からの変更のあった
箇所を表す( は上方に変更、 は下方に変更)
。
前回調査からの主要変更点
前回(平成 26 年 11 月)
今回(平成 27 年2月)
鉱工業生産 持ち直し
↑
個人消費
増加
持ち直しの動きが続いているものの、この 持ち直しの動き
↑
雇用
改善
ところ足踏みがみられる
着実に改善
↑
1.生産及び企業動向
(1)鉱工業生産は増加している。
10∼12 月期には、電子部品・デバイスは、スマートフォン向け電子部品が好調なこと等から
増加した。化学は、後発医薬品や受託製造が好調なこと等から増加した。はん用・生産用・
業務用機械は、自動車向けの金属加工機械が低調なこと等から減少した。繊維は、化学繊維
が好調なこと等から増加した。金属製品は、軽金属板製品が低調なこと等から減少した。
鉱工業生産指数
130
125
120
域内主要業種の動向(季節調整値、前期(月)比)
北 陸(移 動平均 )
北陸
全 国(移 動平均 )
115
電子部品・デバイス
110
105
100
95
90
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
月
25年
26年
(備考)1. 22 年=100、季節調整値。最新月は速報値。
2. 全国及び北陸の太線は後方3か月移動平均。
化学
はん用・生産用・業務用機械
繊維
金属製品
鉱工業
付加価値
ウェイト
20.8
13.5
12.7
8.4
6.0
100.0
7∼9
月期
13.9
6.1
3.5
▲2.3
▲3.5
3.6
10∼12
月期
26.9
6.9
▲0.9
0.3
▲3.2
5.6
(%)
生産
10 月
11 月
13.2
10.3
▲6.3
0.7
▲2.7
2.7
0.1
▲4.2
▲9.9
▲2.7
▲2.5
▲2.2
(備考)1.地域における付加価値ウェイトの高い5業種。
2.10∼12 月期、12 月は速報値。
12 月
3.6
7.5
11.1
2.1
3.0
4.4
(6) 北陸
(2)企業動向の業況判断は「良い」超幅が拡大し、資金繰り判断は「楽である」超幅が横ばいと
なっている。
①企業短期経済観測調査及び中小企業景況調査
企業短期経済観測[業況判断]
(%ポ イント )
(%ポ イント )
40
企業短期経済観測[資金繰り判断]
20
20
10
0
-20
0
-40
全 産業
全 産業
製 造業
非 製造業
-10
製 造業
-60
非 製造業
-80
6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 月
27年
21年
22年
23年
24年
25年
26年
(備考)
「良い」-「悪い」回答者数構成比。27 年3月は予測。
21 年12 月は新・旧基準を併記。
-20
6 9
21年
12 3 6
22年
9
12 3 6
23年
9
12 3 6
24年
9
12 3 6
25年
9
12 3 6
26年
9
12
月
(備考)
「楽である」-「苦しい」回答者数構成比。
21 年12 月は新・旧基準を併記。
中小企業景況調査[業況判断]
(%)
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
全 産業
-60
-70
製 造業
Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ期
27年
21年
22年
23年
24年
25年
26年
(備考)
「好転」-「悪化」回答者数構成比。27 年Ⅰ期は見通し。
中部地区。
②景気ウォッチャー調査(1月)
[企業動向関連(現状)
]
「今年は非常に早くから寒くなっていることから、冬物の実用衣料関係は売行きがまあまあ
良いという状況である。非衣料の分野は、非常に安定している(繊維工業)
」などの回答がみ
られた。
(3)設備投資の民間非居住用建設工事は大幅に増加している。
企業短期経済観測調査[設備投資(12 月調査)
]
民間非居住用建設工事費(前年同期比)の推移
(%)
30
(前年度比、%)
北陸
25
全国
20
全 産 業
製 造 業
非製造業
15
10
5
25年度実績
▲2.3
▲5.1
0.7
(備考)
( )は前回(9月)調査比修正率。
0
-5
-10
7-9
24年
10-12
1-3
25年
4-6
7-9
10-12
1−3
26年
4-6
7-9
10-12
四半期
26年度計画
23.0(▲1.5)
42.0(▲2.9)
3.7(0.7)
(6) 北陸
2.需要の動向
(1)個人消費は持ち直しの動きがみられる。
① 地域別消費総合指数(RDEI(消費)
)
10 月は前月比 0.7%減、11 月は同 1.8%増、12 月は同 1.8%減となった。
② 大型小売店販売額
百貨店については、10 月は、気温が前年に比べ低く秋冬物衣料に動きがみられたこと等から
前年を上回った。11 月は、美術・宝飾等の高額品が好調だったことに加え、歳暮商戦の早期
受注が好評だったこと等から前年を上回った。12 月は、前半の週末が2週間連続で悪天候と
なり、入店客数が大幅に減少したこと等から前年を下回った。
スーパーは、生鮮食品の相場高もあって飲食料品が底堅く推移したこと等から前年を上回っ
た。
③ 景気ウォッチャー調査(1月)
[家計動向関連(現状)
]
北陸地域の家計動向関連DIは、45.1 となり前月より 2.1 ポイント上昇した。
「1月の百貨店ではファッションの冬物最終処分セールの時期で、例年であればこの時期に
は、コートやブーツの値下がりしたものの動きが結構あったのだが、今年はそうした商材の
動きは非常に厳しい。食料品関連は何とか前年並みを維持しているが、ファッションについ
ては季節商材が厳しいという現状である(百貨店)
」など、
「変わらない」とする回答が増加
した。
大型小売店販売額等
大型小売店販売額
(店舗調整済、前年同月比)
(店舗調整前、前年同月比)
(%)
25
10
RDEI(消費*1)
大型小売店(*2)
大型小売店販売額
大 型小売 販売額
百貨店
百 貨店
スーパー
20
155
百貨店(*2)
ス ーパー (中部 )
コンビニ(中部)
スーパー(*2)
10
コンビニ(*2)
50
0
乗用車(*3)
-5
-5
(季節調整値)(*3)
-10
-15
-10
11月
1.8
3.5
4.4
3.2
5.3
▲11.8
3.6
12月
▲1.8
0.9
▲2.9
2.2
5.6
▲2.9
5.2
R DEI (消費 )と自 動車新 規登録 ・届出 台数の 推移
2.店舗調整前、前年同期(月)比(%)
、コンビニは中部
3.乗用車は、新規登録・届出台数(上段は前年同期(月)比(%))
景気ウォッチャー調査(家計動向関連)
120
80
現 状判断 DI
115
120
先 行き判 断DI
110
90
105
自動車新規登録・届出台数
(季節調整値、2010年=100)
30
0
26年10月
▲0.7
2.1
1.5
2.3
5.7
▲8.7
▲0.7
(備考)1.季節調整済前期(月)比(%)
14 25 36 47 58 69 710 811 912 10
1 11
2 12
3 14 25 36 47 58 69 710 811 912 10
1 11
2 12
3
月
16年
16年
16年
17年
17年
17年
17年
18年 月
25年
26年
150
60
26年10-12月
0.2
2.1
0.6
2.5
5.6
▲8.0
8.1
100
RDEI
(季調調整値、2005年度=100、右目盛)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
月
25年
26年
50
95
90
85
20
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 月
27年
25年
26年
(2)住宅建設は大幅に減少している。
持家、分譲が前年を下回ったことから、全体では大幅に減少している。
(3)公共投資は 26 年度累計でみると前年度を下回っている。
(%)
60
新設住宅着工戸数(前年同月比)
(%)
80
北陸
40
60
全国
40
20
公共工事請負金額(前年同月比)
北陸
全国
20
0
0
-20
-20
-40
-40
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
月
25年
26年
-60
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 月
27 年
25年
26年
(6) 北陸
3.雇用情勢等
(1)雇用情勢は着実に改善している。
①有効求人倍率及び完全失業率
有効求人倍率は上昇している。完全失業率は前年同期を下回っている。
1.50
有効求人倍率(季節調整済)
(倍)
1.40
(ポイント)
1.0
完全失業率(原数値)
前 年同期 差
北 陸(右目盛 )
全 国(右目盛 )
北陸
1.30
10∼12月
1.42
全国
1.20
(%)
5.0
0.5
1.10
4.5
4.0
1.00
0.0
0.90
3.5
0.80
-0.5
0.70
0.60
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
月
25年
26年
3.0
2.9
-1.0
7-9
24年
10-12 1-3
25年
4-6
7-9
10-12 1-3
26年
4-6
7-9
2.5
四 半期
②景気ウォッチャー調査(1月)
[雇用関連(現状)
]
「新規求人数は再び増加傾向で、2∼3年ぶりに求人募集する事業所が目立ってきたなど、
企業の採用意欲は高まっている(職業安定所)
」などの回答がみられた。
(2)企業倒産は、件数は大幅に減少しているものの、負債総額がおおむね横ばいである。
(3)消費者物価指数は前年比の上昇幅が縮小している。
企業倒産
(%)
(件、億円、%)
26年1-3月
倒産件数
59
(前年比) ▲27.2
負債総額
78
(前年比) ▲55.7
4-6月
84
3.7
204
27.7
7-9月
56
▲16.4
84
▲7.8
10-12月
51
▲26.1
90
2.1
27年1月
18
▲28.0
9
▲61.7
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
消費者物価指数
(生鮮食品を除く総合、前年同月比)
北陸
全国
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
25年
26年
月
○ 景気ウォッチャー調査(1月)
[合計(特徴的な判断理由)
]
<現状>
・北陸新幹線開業に向けた準備で、モノの動きが盛んになってきた。一例として、ホテル飲
食部門の宴会に不足する食器類補充が、年明けよりあちらこちらで盛んになっている。大
きな催しが例年になく多く組まれ、消耗品関係業者はその準備に慌ただしい(一般レスト
ラン)
。
<先行き>
・予約状況は1∼3月は大型団体の受注により1月 96%、2月 139%、3月 100%、4月以
降は北陸新幹線開業による影響が出て、
4月 149%、
5月 260%となっている
(観光型旅館)
。
景気ウォッチャー調査
(合計:家計動向関連+企業動向関連+雇用関連)
80
現 状判断 DI
先 行き判 断DI
50
20
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 月
27年
25年
26年