平成25年度 第2回豊島区国民健康保険運営協議会議事録 国民健康

平成25年度 第2回豊島区国民健康保険運営協議会議事録
○国民健康保険課長:皆様お待たせいたしました。定刻となりました。現在の委員の出席
者数は19名でございます。協議会開催の委員定足数に達していることをご報告
いたします。
この度、委員20名のうち、被保険者代表、保険医代表及び公益代表の委員の方
が、1月29日で任期満了となり、17名の方に再任いただき、新たに1名の方
をお迎えすることになりました。そのため、現在、会長並びに職務代理者が不在
となっておりますので、選出されるまでの間、事務局で進行を務めさせていただ
きますのでよろしくお願いいたします。
はじめに委員の委嘱でございますが、本来お一人お一人に区長より委嘱状を交付
させていただくところでございますが、今回、委嘱状は机上に配付させていただ
いております。お名前のご紹介のみとさせていただきますので、よろしくお願い
いたします。それでは名簿の順に、お名前を読み上げさせていただきますが、ご
着席のままで結構でございます。
初めに被保険者を代表する委員の方、岡修爾様、金田昌工様、菅原寛貴様、福田
房子様、前澤知成様、渡邉孝雄様。
次に保険医、保険薬剤師を代表する委員の方でございます。阿部俊明様、小野島
和彦様、斉藤清一様、本日ご欠席というご連絡いただいております山下和郎様、
そして渡邉伸介様、渡邉昌紀様。
最後に公益を代表する委員の方でございます。大谷洋子様、河原弘明様、河野た
え子様、小林ひろみ様、島村高彦様、本橋弘隆様。今回委嘱する委員は、以上で
ございます。どうぞよろしくお願い申しあげます。
また、被用者保険の代表の方は委嘱の時期が異なりますが、お名前をご紹介させ
ていただきます。杉山寿志様、保川義雄様、引き続き、よろしくお願いいたしま
す。
それでは、運営協議会の会長並びに職務代理者の選出に移らせていただきたいと
存じます。会長、並びに職務代理者につきましては、豊島区国民健康保険運営協
議会規則第4条の規定によりまして、公益代表委員の方々の中から選挙すること
になってございます。
公益代表委員の方々の任期が、今回1月29日で満了となっておりますので、あ
らためて選出をお願いするものでございます。
事務局からの提案でございますが、公益代表委員の方々のご相談で各候補を選出
していただきまして、委員の皆様にお諮りするということでいかがでしょうか。
ご異議がなければ、公益代表委員の方々には別室をご用意しておりますので、そ
ちらでご相談をいただきたいと存じます。他の委員の皆様は、しばらくその場で
お待ちいただきますようお願い申し上げます。
(決定後、公益代表委員入室)
ありがとうございます。会長及び職務代理者はどなたに決まりましたでしょうか。
○公益代表委員:会長には本橋委員を、職務代理者には島村委員ではいかがかとなりまし
た。
○国民健康保険課長:ただいまのご提案につきましてご異存がなければ、委員の皆様の拍
手をお願いいたします。
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それでは、会長は本橋委員、職務代理者は島村委員にお願いいたします。どうぞ
よろしくお願い申し上げます。
では本橋会長には会長席にお移りいただきまして、そしてこれより後は、会長さ
んに進行をお願いしたいと思います。
○会 長:ただいま会長職を拝命いたしました自民党の本橋弘隆でございます。以後よろ
しくお願いいたします。
それでは、これより平成25年度第2回豊島区国民健康保険運営協議会を開会い
たします。
本協議会の運営規則にのっとり、会議の議長は私、本橋が務めさせていただきま
す。なお、本日の議事録署名委員さんは、斉藤委員さん、そして岡委員さん、よ
ろしくお願いいたします。
それでは冒頭、水島副区長よりご挨拶がございます。
○副区長:(挨拶)
○会 長:さて、通知にもありましたように、本日は豊島区国民健康保険条例の一部改正
につきまして、区から当運営協議会に諮問があるとのことでございます。諮問に
つきましては水島副区長さんからお願いいたしたいと思います。
○副区長:(諮問文朗読、会長へ手渡す)
○会 長:ただいま、水島副区長から諮問文を頂戴いたしました。なお、水島副区長にお
かれては、この後、別件の公務のため退席されますので、ご了承いただきたいと
思います。
また、本日は協議会の傍聴希望者がいらっしゃいます。傍聴の可否につきまして
皆様方にお諮りをいたします。いかがいたしましょうか。
はい、それでは傍聴については許可をいたします。
(傍聴人入室)
傍聴人の方には、議事を妨げることの無いようお静かに傍聴していただきたいと
存じます。
それでは議事に入りますが、委員の皆様方のご意見をいただく前に、今回の諮問
について、詳細をお聞きしたいと思っております。時間の関係もございますので
あわせて、報告事項の「平成26年度国民健康保険事業計画(案)」についても、
事務局より説明をお願いします。
○国民健康保険課長:(説明)
○会 長:それでは、早速ですが、委員の皆さん方からご発言がありましたら頂戴したい
と存じます。いかがでしょうか。
○委 員:資料2を見ますと豊島区の場合、25年度の一人当たり保険料は9万8,99
9円、26年度は4,749円上がり10万3,748円ということですが、こ
の5千円近い値上げというのは、かなり大幅なものになっているのではないでし
ょうか。
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○国民健康保険課長:まず特別区の方ですが、資料3の「3特別区国保における保険料率
等の推移」で一人当たり保険料前年度との差をご覧いただきますと、26年度で
4,638円、25年度で3,188円、24年度で798円ということで、委員ご
指摘のとおり、近年の規模としては確かに大きな額となってございます。
○委 員:豊島区の国保という資料を見ると、平成13年度の一人当たり保険料は7万5,
264円でした。この頃、後期高齢者医療制度は入っていませんが15、16、
17、18年度と上がり続け、26年度の保険料は10万円の大台に乗ってしま
います。この大幅な値上げの原因は何でしょうか。
○国民健康保険課長:今回保険料一人当たりの値上げ額で申し上げて4,749円、特別区
で申し上げて4,638円でございます。要因の一つとしては、高齢化でございま
すとか、医療の先進化に伴いまして医療費が右肩上がりに上がっていることがご
ざいます。また、今回の要因としては先ほどご説明した高額療養費の一部を保険
料賦課総額に算入するということもございます。
○委 員:今回高額療養費はなぜ入れることになったのでしょうか。23区は今まで入れ
ていなかったわけですが、その辺りを改めて説明をお願いします。
○国民健康保険課長:高額療養費については、平成11年までの東京都調整条例のころか
ら算入はしてこなかったという経緯がございます。それ以降、今に至るまでの間、
確かに算入はしてまいりませんでした。高額療養費を算入することによって保険
料が上がってしまうということがございますので、仕組みの中で保険料が下がる
ような状況になるまで、これをしばらく保留することとしておりました。その後
保険料率の算定方式も見直され、今回いわゆるプログラム法の中で国保の広域化
なども明記され、状況が変わってきたということがございます。
また一般会計からの繰入金が増えておりまして、特別区で申し上げますと870
億円、豊島区でも24年の計算ベースで36億数千万円であり、現在国保会計の
赤字はこれにより賄われているところでございます。
こういったことを踏まえまして、国保制度を今後安定的に持続させていくために、
高額療養費について、本来の姿に戻しまして、保険料の賦課総額に算入するとい
うこととなりました。
○委 員:今のお話の中で幾つかあったのですが、一つは昨年末にできたプログラム法と
言われるものがあり、それが大きく影響していると聞いています。またこの高額
療養費の算入は今年で終わりではなく、先ほども説明があったと思いますが、4
年間続くわけですから来年以降も値上げが予定されているというふうに考えてい
いわけですか。
○国民健康保険課長:先ほどご説明させていていただいたように1/4ずつ算入すること
をプランとして考えてございますので、確かに来年度以降もその分、額としては
上がっていくこととなります。
○委 員:先ほどお話があった中に算定方式の変更もありました。いわゆる住民税方式か
ら旧ただし書き方式に変更することで、さまざまな控除をされている障害者世帯、
家族の多い世帯、母子家庭、寡婦、こういう人たちの控除が無くなり、保険料が
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上がる例があります。これも一時期、軽減措置をしたのだと思いますが、それは
結果的にどうなっていくのでしょうか。
○国民健康保険課長:算定方式の変更、旧ただし書き方式への改定に伴います軽減措置に
つきましては、23年度と24年度の2カ年実施いたしました。25年度と26
年度の2カ年は新たな減額措置ということで行っております。
○委 員:もう一つ、この10年ぐらいの間に住民税の10%定率化、三位一体の改革の
中でもいろいろ変わってきていて、地方自治体とか23区で一緒に守ってきた国
保料をなるべく安くして安心して医療にかかれる制度が、何か引きはがされてい
るような感じがするのですが、違いますか。
○国民健康保険課長:そういう税制の改正が保険料に影響を与えることがあり、それを極
力排除していくということも、旧ただし書き方式に変えた理由の一つと考えてお
りますので、そこについては改善がされていると考えております。
○委 員:そのような説明で変更されましたが、最終的には、国からの旧ただし書き方式
一本化の方針が出され変更の流れになったのではありませんか。23区は、国の
方針前に変更したのはいかがかと思います。
先程、毎年保険料が上がっているという話はさせていただきましたが、もし上が
らなくてもかなり大きな負担になっているというのが私の実感です。
例えば、資料2別紙のモデルケースの試算ですと、年収200万、月収約16万
の年金受給者、65歳以上の一人世帯で、保険料が年間約75,000円、年1
0回納付なので1回約7,500円納付となりますと大変です。
また、ワーキングプアといわれる人たちが増えていると言われる部分で、200
万円の給与所得者、1人世帯で月収約16万ですと、家賃が5万円と考えて残り
11万から税金が引かれ、それに加えて一回当たり約15,000円の国保料、
月約15,000円の国民年金で社会保険料が30,000円引かれ、残り8万
円で食費、諸雑費払って洋服を買って、今でも大変です。今回上がる金額は年額
2,634円かもしれませんが、来年、再来年も上がることを考えると、これで
は生活できないのではと思います。
それと同時に、事業計画の中でご説明いただいたように、国保って構造的に低所
得者が多く、所得金額なしと所得100万円以下で6割という状況の中、やはり
保険料が上がっていくということ自体が実態に合ってないのではないか、滞納も
増えているのではありませんか。
支払に困っている方々の世代等の分析したものはあるのでしょうか。
○国民健康保険課長:少し古い数字で恐縮ですが、24年に試算したものを年代ごとの構
成比で申し上げますと、全滞納世帯のうち60代の方が20%ぐらい、続いて2
0代の方が17%ぐらいの割合になっております。20代の方については、豊島
区の特性で外国籍の方も非常に多いとかいろいろ要素があろうかと思いますので、
突出して60代の方が多いような状況と分析しています。
○委 員:60代とか20代とかいろいろありますが、やっぱり現実的に払えなくなって
きている人が多いという所得ごとの資料はありますか。
○国民健康保険課長:それはまた分析いたします。
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○委 員:やはり払えない人の中には前年度より収入が下がってしまったというような人
たち、低収入という人たちが結構多いです。今現実に年金もまた下がると言われ
ているし、給与も上がるかどうかわからない。そういう中で保険料を上げれば上
げるほど、収納率が下がっていくというのはだれが見ても当然だと思います。
○会 長:はい、よろしいでしょうか。他にご発言ございませんでしょうか。
○委 員:今回一人当たりの保険料がかなり値上がってしまいました。けれども同時に低
所得者の方の保険料軽減措置が拡充されまして、保険料の負担が多いと考えられ
る世帯に対しては非常にいい対応の仕方であると考えております。その分中間所
得者以上の方の負担がかなり増えてきてしまいまして、何らかの対応が必要なの
かということも考えますけれども、現実的に医療費相対で決まってしまうわけな
ので、これを簡単にどうこうするということはできないですね。
一方賦課限度額の見直しということで、やはり上限を一定化させないで収入に見
合った形の限度額を設定していくことはどうしても必要だと考えております。そ
れで今回給与収入が最高で980万円だったものが1,000万円という単位に
なったわけですが、もう少し給与収入の上の方を対象にしたような話し合い、案
は出なかったのかと思いますがその辺はいかがでしょうか。
○国民健康保険課長:限度額につきまして本区を含む特別区については、政令の上限額と
同額を設定しているところでございます。昨年、一昨年につきましてアップはな
かったのですが、23年度が4万円、22年度が4万円と年々上がってきた状況
があり、今後、さらにまた上がっていくこともあるかと想定しているところでご
ざいます。
○委 員:この制度は何よりも公平性というのが一番求められていると思いますので、担
える能力に応じて担っていただきたいと思うわけでございます。
一方、保険料を下げていくという事に関しては、どうすれば効果的に医療費を抑
えられるかということも考えなければいけないと思います。資料の中に、豊島区
の一人当たりの医療費は23区で一番少ない状況だというものがございましたけ
れども、どういう対策でこういう結果になっているのかもしわかれば教えていた
だきたいと思います。
○健康担当部長:ご指摘のとおり医療費抑制のための方策としては、健康づくりを推進す
ることや健診の受診率を上げていくということです。これまでがん対策、特定健
診等の取り組みを進めてまいりまして一定の成果が上がっていることも、豊島区
の医療費の低さに寄与している点であろうかと思います。
さらに今後の対策という観点では区民の方々の疾病の状態を分析する、というよ
うなことをしていくことが不可欠だと思っております。国のほうでも、生活習慣
病とりわけ糖尿病等、腎疾病の対策に本格的に取り組むことを明確にしておりま
すので、今後、豊島区としても具体的な方策を検討する時期に来ていると思って
おります。現在庁内でそうした会議体も立ち上げるなどして取り組んでいるとこ
ろでございます。
○会 長:はい、よろしいでしょうか。
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○委 員:二つほどあるのですが、一つ目は現在外国籍の被保険者が15%ぐらいに増え
てきて、今後オリンピックその他があってさらに増えてくる可能性があります。
これに対して何か対策を取らなければいけない状況なのか、あるいは今後取って
いかなければならないと思っているのか。
二つ目は特定健診ですが、今、世の中はビッグデータの時代です。コンピュータ
ーにいくらでもデータがあって、受けた人がその後どうなったかということはき
ちんと分析できる時代が来ているわけです。ですから豊島区で進めておられるそ
の成果をもっと皆さんに見えるような形で出していただければ、受ける人も増え
るし、また助かるし、将来に向けて医療費抑制の助けになる可能性があると思い
ます。どういう取り組みをされているのかをお聞きしたいということで質問させ
ていただきました。
○国民健康保険課長:まず外国籍の方についてですが、委員のご指摘のとおり、外国籍の
加入世帯、被保険者につきましてはどんどん増えてきている状況でございます。
手元にあるのは25年4月1日付けですが、外国人登録をされている方が1万8,
838人、国保の被保険者が1万2,838人と加入率としては68.15%で
ございます。加入者数もここ数年どんどん増えておりますし、加入率も上がって
きているような状況でございます。年代でいうと20代、特に中国籍の20代の
方が非常に多くなっております。豊島区は池袋界隈にたくさん日本語学校もござ
いますので、その生徒さん方も加入していただいているかと想定しているところ
でございます。
取り組みといたしましては、日本語学校にご協力をいただきまして、国保の簡単
な説明、制度の概要そして保険料のお支払い等について、外国語でのお願い等を
お配りして国保制度の周知を図り、また、国保のしおりにつきましても外国語版
を作成いたしまして外国籍の方にもわかりやすくお伝えをしております。
また特に来年度から、民間委託しております窓口に中国語のできる方を入れまし
て、コミュニケーションがきちっととれるような状況も整備してまいりたいと考
えております。こういう取り組みを総合的に行うことによりまして、国保制度の
理解と収納についての向上を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○健康担当部長:それでは2点目のご質問にお答えいたします。非常に重要なご指摘だと
思います。今後、健診結果とレセプトを突合するような形で、医療費の削減に結
びつけるというような仕組みを作っていくことは非常に大きな課題だと思ってお
りますので、ご指摘を踏まえて取組みを進めてまいりたいと考えております。
○国民健康保険課長:先ほどお手元にお配りした資料5の9ページ「4平成26年度にお
ける具体的な取り組み事項」こちらの(2)の⑤「2.国のデータヘルス施策へ
の対応」を今年から追加させていただきました。レセプト情報の分析から生活習
慣病予防、健康管理体制を推進するために必要となる検討を行うものでございま
して、国保課としても取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○会 長:よろしいでしょうか。はい。
○委 員:今のご質問に関連しまして、特定健診の受診率向上と特定保健指導の充実とい
うことが毎年のように課題になっていると認識しておりますが、東京都の保健医
療計画の中には、かかりつけ医の推進という項目が入っています。先ほどコンピ
ュータの活用という話もございましたが、私たちが特定健診を受ける場合も、保
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健指導を受ける場合も、かかりつけのお医者さんの所に行くのが通常です。キャ
ンペーン、広告、広報といろいろやられていることはよく承知しておりますが、
それのさらなる徹底を図るという意味で、かかりつけのお医者さんのご協力を得
るということも幅広く考えていく必要があるのではないかと思っています。その
点はいかがでしょうか。
○健康担当部長:受診環境を整備し受診率を上げていくためにも、身近な医療機関で受診
できる環境を作っていくということは行っております。かかりつけ医を持つとい
う取り組みについては、区も医師会も啓発PRの中で呼びかけておりまして、今
後推進をしてまいります。委員のおっしゃったように、身近な医療機関で特定健
診を気軽に受けられるような環境を作っていく、例えば平日夜間や休日の受診を
可能にするといった受けやすい環境を作っていくという視点は非常に大切だと思
っておりますので、今後さらに検討していきたいと考えております。
○委 員:もう一点質問させていただきます。
事業計画の10ページに保健事業としてその他という項目、具体的には日帰り温
浴施設、指定宿泊施設があり毎年のように事業計画に載っています。利用状況を
見ますと余り多くないのではと思いますし、保険料を引き上げないそのためには
細かいところですけど事業費の削減を図っていくことも大事になります。この点
については効果等を含めていずれきちっと見直したほうがよろしいのではないの
かと思います。
健保組合で申し上げますと、保養施設とかそういうものをほとんどやめていると
いう実態があり支出の圧縮を図っています。この点についても見直しをいただく
ことができるなら一度お願いしたいと思います。意見でございます。
○会 長:いかがでしょうか。
○国民健康保険課長:ご指摘の温泉施設等につきましては、確かに利用人数等ここ数年横
ばいというような状況が続いておりますので、ご指摘を踏まえながら研究検討し
て参りたいと思います。ありがとうございます。
○会 長:はい。よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。
○委 員:質問が二つあるのですが、一つは先ほどほかの委員がおっしゃっていたように
いろいろ高くなって大変なわけです。それで例えば5割減額や2割減額の人を増
やしたりしますね。増やすのはいいのですが、今までだとここの部分は、確か都
道府県が財源です。都道府県が3/4で市区町村は1/4持つことになりました。
今回は国のプログラム法で500億円が投入されるという話ですが、区は軽減措
置を持つのですか持たないのですか。持つとすればどれぐらいですか。
○国民健康保険課長:軽減措置は改正予定です。委員のご指摘のとおり、こちらは保険基
盤安定負担金で賄うわけでございますが、保険料の軽減分につきましては、都の
分が3/4、区の分が1/4ということとなります。この改正によって増える額
は、概算で8,800万円程度と見込んでおりますので、その4分の1の2,2
00万円になります。
そして、それとは別に保険者支援分というのがございます。こちらについては、
国が1/2都が1/4、そして区市町村が1/4ということで、人数に対して一
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定の率を掛けて算出します。本区の影響額としましては350万円程度を見込ん
でいますので、必要となる豊島区の経費は2,600万円程度と考えているとこ
ろでございます。
○委 員:もう一つよろしいですか。
今回、軽減措置をしても、値上がりが確かに高いです。
先程のモデルケースによる試算を見ても、以前は、減額措置に該当する収入の枠
が4枠とか3枠ありましたが、今は1枠とかせいぜい所帯人数が多くなると2枠
ぐらいで、100万、200万の枠の方々の措置なわけです。
今回、均等割も上がり所得割もわずかだけど上がった。ただし限度額も上がり各
階層もれなくこの引き上げになって、この、減額措置をしても本当にわずかです。
実際、少しでも安くなったほうがいいと思いますが、しかしながら、減額措置し
た割には少なくて、減額措置なんて言える程じゃないのではと思って資料読んで
いたわけです。そして、消費税の増税のために、軽減措置の2割と5割の枠を拡
大した。その消費税増税だって4月から8%になると、例えば単純化した話です
が、200万の所帯の人が収入の半分で買い物をして消費税がかかったとすると、
約100万で、今までが5%で5万円だったのが、8万円の消費税払うことにな
り、3万円の出費が増えることになります。そうすると今回の軽減措置なんかは
ほとんど役に立たないというか、逆に保険料の引き上げと増税で負担が重くなる
とこういうことです。先程の委員がおっしゃったように、本当に大変だと思いま
す。事業計画にも「被保険者が安心して医療を受けられる持続可能な制度として」
と書いてあります。毎年のように保険料が上がって、払い切れないというのが明
確です。滞納者世帯が30%超えているのは異常です。それを持続可能な制度に
するためにと言って4千円も上げてしまうのは、一生懸命にやっている皆さんに
は申し訳ないかもしれませんが、今のままの形式的な議論や報告書を出すのでは、
だめなのではないか思います。医療費が増大すれば保険料が上がる、なぜ、どん
なふうに医療費が増大しているのか、いろいろご意見が出ましたけれど、世論を
喚起していかないと、自分たちが持続可能な制度をつくっていくつもりで一生懸
命走っていても、実態がすかすかで何もなかったらだめです。今回の軽減措置は
結局、政府は約1,200億出すと言っていたのに、いつの間にか国保には50
0億になり、そして一般財源をつぎこむのはだめという話になり、この高い値上
げをすることになりました。
低所得者や収入がない人が何十%もいるような国民健康保険制度は設計上問題が
あるのにもかかわらず、国からのお金はどんどん出されなくなっている。そして、
いよいよ23区も、今までは辛うじて一般財源で高額療養費分を確保してきて保
険料の上げ幅を抑制してきたのに4年のプログラムで完全に保険料に算入してし
まったら、国民健康保険持続可能だなんて言えません。
消費税増税分ひとつとっても、国民健康保険事業会計にも負担増、一生懸命に働
いている多くの区民の方にも負担増という状況の中で、問題点をもう少し明確に
していかないと、持続可能な制度として維持していくと言われても、ちょっとし
らじらしいというかむなしい気がします。今、国民健康保険制度は曲がり角だと
思っています。もっと、運営協議会だけではなく区民的世論の関係をつくって、
みんなでいろいろと考えていくようにすべきではないのかと思っています。
改めて、医療費がなぜ増大するのか、それから、市町村国保財政がなぜ厳しくな
っていったかについて説明をしてください。
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○国民健康保険課長:国保の財政上の構造的な問題と言われていることでございまして、
加入者の年齢層が非常に高いことがまずございます。年齢が高くなるとかかる医
療費もそれに比較して増えてまいりますので、他の被用者保険と比べると一人当
たりの医療費も高いというような状況でございます。
それと、所得で比べましても、低所得者が非常に多いという状況もございます。
そして、医療費がなぜ上がっていくのかというご質問でございますが、これにつ
きましては高齢化そして医療の先進化に伴って医療費はどんどん上がっていって
いるのではないかと考えているところでございます。
○委 員:医療費が上がっていくのは、ただ単に高齢者が増えただけではなくて医療の先
進化、薬価の問題等大変複雑な問題が絡んでいるわけです。
私は諮問されているこの保険料の引き上げそれから、高額療養費の一部を保険料
賦課総額に算入するさらにそれをロードマップにしたことについては賛成できな
いという意見は出しておきます。
○会 長:ほかにご発言ご意見はございますか。
○委 員:収納率にもかなり力を入れていただいているのですが、資料の事業計画、24
年度保険料収納状況集計によると、前年分収納率が18位で現年分収納率が23
位となっています。この間いろいろとご尽力されて、分納相談もきめ細かくされ
たり、それから納付につきましても、納付しやすいやり方も導入されたりしてい
る中で、豊島区は最下位になってしまっていると受け取ればよろしいのですか。
○国民健康保険課長:委員ご指摘のとおりでございます。システムの入れかえ等の影響も
ございまして、この年度につきましては23位となってしまったということです。
○委 員:とりあえず高額な滞納者に対しましては、きちっとした対応が必要になると思
いますし、やはり安定的な運営の中にはこのような収納の対策も大きな意味があ
ると思います。同時に現年初期の滞納をさせないという点にも力を入れていただ
きたいと思います。
保険料は上がらないに越したことはありませんし、健康施策の充実をさせてきて
いるというところでは一人当たりの医療費が少ないというデータが上がっていま
す。国民の健康それから医療の皆保険制度、今回の諮問事項につきましては、こ
れらをしっかり両立させるという意味で、了解することを意見として申し上げて
おきます。
○国民健康保険課長:収納率については委員のまさにご指摘のとおりでございます。直近
の数字で申し上げますと25年11月現在の順位といたしまして現年については
11位でございました。だいぶ改善してきており、今後も頑張って取り組んでま
いりたいと思います。ありがとうございます。
○会 長:はい、ほかにご発言はございますか。なければそろそろ時間もまいりましたの
で、お諮りさせていただいてよろしいでしょうか。ご議論を聞いておりますと、
ご了承のご意見もあれば、反対のご意見もあったと受けとめております。それで
は、お諮りさせていただきます。「豊島区国民健康保険条例一部改正について」
と、「平成26年度豊島区国民健康保険事業計画(案)」ほかにつきまして、一
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部反対の意見がありましたことを付して答申並びに報告といたしたいと思います。
よろしいでしょうか。
はい、それではそのようにさせていただきます。ありがとうございます。
以上をもちまして、平成25年度第2回豊島区国民健康保険運営協議会を閉会い
たしたいと存じます。お疲れさまでございました。ありがとうございました。
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