学校だより(2月号)

みどり
か ぜ
翠の風
学校だより 第9号
平成27年2月27日
発行責任者
奈良市立登美ヶ丘北中学校
校 長 吉川 俊美
「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」といわれますが、本学年度も残すところあと1ヶ月となりました。
県内私学高校入試(2月6・7日)、県外高校入試(2月10・11日)、奈良県公立高校特色選抜(2月19・
20日)、第3学期末テスト(2月25~27日)と、特に3年生にとっては、大きなチャレンジが毎週立て続けに
やってくるまさに試練の月となりました。3月13日の奈良県公立高校一般入試を乗り切れば、翌日14日には東大
寺二月堂のお水取りも終わり、本格的な春が訪れます。記念すべき第30回卒業式(3月17日)はもうすぐです。
【新入生入学準備】
1月29日(木)新入生保護者説明会、2月6日(金)新入生体験入学が行われ、4月8日(水)の本中学校入学
式の準備を進めています。また、2月22日(日)には平成27年度から奈良市全域で開始される小中一貫教育につ
いての説明会を、本中学校区内の保護者および地域住民を対象に行いました。
【PTA 臨時総会】
2月5日(木)、 PTA 臨時総会が開かれ、PTA 組織改定案についての審議
が行われました。 PTA の役割を明確にすることで、より活発な活動を継続し
ていける体制を整えるための改善策がこれまで検討されてきました。役員会
および代表員会で協議を重ね、また、1月8日(木)に開かれた PTA 組織改
定説明会での意見等を踏まえた改定案は可決となりました。PTA の充実と発
展にご協力を頂き、心より感謝いたします。
【地域教育協議会】
『第2回つながろう!奈良県学校コミュニテイの集い』が1月24日(土)奈良県産業会館で行われました。奈良
県が進めている「地域とともにある学校づくり」の報告会に、本中学校区の『とみきた塾』で活動している天平衣装ク
ラブと奈良町体験クラブが実践報告をしました。
また、奈良市地域教育推進事業の『第4回交流の集い』が2月21日(土)なら100年会館で開催され、その閉
会式で『とみきた塾』の合唱クラブが、見事なハーモニーを披露してくれました。
本中学校区では「地域で子供を育てる」という意識のもと、学校園と地域が連携した取組を進めてきました。『地域
力の創造・地域と学校の連携』~ここにいてよかった、ここでよかった!~をテーマとして、地域の良さを発揮し地
域独自の活動が活発に行われてきました。
地域人材に恵まれた本中学校区では、子どもたちのニーズに合わせて様々な地域交流活動が生まれてきました。
「農園クラブ」「おやじクラブ」など、学校と地域との連携の取組が自然な形で行われてきました。年間を通した活動が
『とみきた塾』としてより計画的・組織的な取組となり、毎年新たなクラブが生まれています。今年度は、「ひつじ
クラブ」、「ウールクラフトクラブ」、「天平衣装クラブ」、「合唱クラブ」、「なら町歴史体験クラブ」などのユニークな
15クラブが活動中で、本地域の子どもも大人も一緒になって和気あいあいと楽しんでいます。
本年度から地域農園クラブと本校生徒会との共同活動を展開しています。
1月23日の生徒総会で決議されたスロ
ーガン『あったかハートで笑顔の花咲く登美北へ』に基づく3つの取組、「花いっぱい活動」、「農作物栽培 with わか
くさ」、「緑化委員会活動」が、農園クラブおよび PTA などの協力を得ながら着々と進められています。
【山添村めえめえ牧場】
2月11日(祝)、ひつじクラブの有志で山添村めえめえ牧場を訪問しました。ひつじの赤ちゃんが2月頃に生
まれていると聞いて、とみ母さんひつじのお見舞いに行きました。とみ母さんの出産はまだでしたが、可愛い赤ちゃ
んひつじとお母さんがのんびりと散歩している姿を見てとても幸福な気持ちになりました。
やさしくおおらかなひつ
じは、私たち人間にとって良い印象を与える動物です。そのため、羊が含まれている漢字、例えば美、善、義、翔に
は吉祥の意味が込められています。夜眠れないときは、ひつじさんを数えると楽しい夢を見ることができますよ。
【三重県島ヶ原 正月堂 修正会】
旧暦2月に行われる東大寺二月堂のお水取り(修二会)は奈良時代から続く有名な伝統行事であり、752年以来、
1260数回一度も途絶えたことがないといわれています。その発祥の地が三重県島ヶ原にある正月堂であり、修正
会と言われる伝統行事が古いしきたりにより守られ引き継がれていました。
修正会は、大きな餅を神前に供える庶民的な行事と、だったん(仏前で火を焚きお経をあげ、ほら貝・太鼓・銅鑼
を鳴らし足で大きな音を立てる)などの厳粛な儀式が解け合ったユニークなもので、2月11・12日にハイライト
を迎えます。山添村めえめえ牧場訪問から帰る途中、二月堂お水取りの原点であるこの正月堂に立ち寄り、修正会の
伝統行事に参加することができたのも、幸福を招く羊のおかげであると思いました。ひつじ(未)が来ることで、未
来となりますが、素晴らしい未来が期待できると信じています。
『一月堂』は どこにある?
ふと疑問に感じたことはないだろうか?東大寺に二月堂、三月堂、四月堂があるが、なぜか一月にあたる正月堂が
ないことに。
京都府の最南端で奈良県との県境にあり、神が宿るとされた笠置山。巨岩・奇石が連なるその山中に、笠置寺はあ
る。創建は諸説あり定かではないが、約1300年前にさかのぼるとも言われ、修験道の霊場としても栄えた。東大
寺の北東、直線距離にして約12kmに所在し、昔から東大寺の鬼門よけとして南都を守り続けてきた。
ご本尊は、切り立つように迫る、高さ約20mの一枚岩に刻まれた弥勒磨崖仏。その対面には、弥勒磨崖仏を礼拝
するお堂が建っており、その名も『正月堂』
。なぜ東大寺にはない正月堂がこの地にあるのか?
正月堂のすぐ近くに、
「千手窟」と呼ばれる修行の場がある。東大寺の開山で初代別当の良弁和尚はこの千手窟に
こもり、千手の秘法を行ったことで、東大寺造営のための建築用材を無事、調達することができたという。さらに、
良弁の高弟・実忠は、千手窟から弥勒菩薩の住む兜率天(とそつてん)に入って、内院四十九院をめぐり、そこで行
われた行法を人間界に伝えたとされる。これがお水取りである。この法会(修正会)は、実忠によって752年1月
に笠置寺正月堂で行われ、翌2月に東大寺二月堂で修二会としてはじめられた。つまり、この正月堂こそ、今日まで
1200年以上もの間一度も途絶えたことのない「お水取り」開始の場所である。 (東大寺コラムより抜粋)