中村洋一さん

一昨年六月に受診した市の特定健康診査ではメタボリック・シンドローム判定が「予備軍該当」
になっていた。その前年は「非該当」でしたから少し悪くなったのです。それから間も無くして、
保健指導を受けるよう通知を受け、指定された10月某日、市の保健指導に参加した。実際の指
導は市から委託を受けた(株)タニタの女性スタッフです。専門的な科学的説明は眼から鱗でした。
肥満すなわち内臓脂肪が溜まると高血糖、高血圧、脂質異常等を招来し、動脈硬化を進行させ、
諸々の病気を招くとのこと。逆に言えば、肥満を解消すれば内臓脂肪が減少し、それらの検査値
が改善する確率が高いのです。肥満が病気の根源と云う話で、メタボリック・シンドロームの意
味が良く分かりました。
その他、健康食品の具体的な説明があり、いよいよ実践のための目標設定です。目標設定シー
トが配られ、その場で書かされました。
私は①煙草を減らし、禁煙を目指す、②腹八分を守る、③酒量一合以内を守る、④サイクリン
グ毎日20分、⑤ウオーキング毎日5千歩を掲げました。
その上で、現在の体重、腹囲、血圧をその場で実測していただき目標設定シートに記載しまし
た。数量的に今後の改善度を把握するためです。そして、毎日記入する「自己管理用レコーディ
ング・ダイエットシート」が渡されました。
こうして翌日から6カ月間の努力が始まったのです。長い6カ月でしたが、何とか指導に従い
素直に実行しました。終了時点で煙草は1日20本から10本まで半減していた。吸いたい時は
もう少し待てと自分に言い聞かせて間隔を長くしたのです。腹八分は妻に厳しく監視するように
依頼し、御飯は1膳半になりました。焼酎は 1 合飲むと妻がグラスをしまいます。サイクリン
グは妻の買物の手助けにスーパーへ行くように心がけ、往きは自転車、帰りは自転車を押して歩
きます。ウオーキングは平均4千歩程度です。
妻も「内臓脂肪」を減らしたいと言って、一緒に歩いてくれます。老夫婦ではありますが、新
婚時代へ戻ったような新鮮な気分になります。数量的な成果は体重が1キロ減少、腹囲1センチ
の減少とささやかでしたが、タニタさんから終了証を頂きました。「しかし、終了したからとい
って、ここで努力を止めれば元の木阿弥だ、健康長寿は自己責任だ、再び指導を受けたくない」
と自分に言い聞かせ、努力を継続し、更に10カ月が経過しました。現在、体重は4キロ減少、
腹囲は3センチ減少で目標達成です。昨年の市の特定健康診査では、めでたく「非該当」になり
ました。我ながら継続は力なりを実感しています。