平成 27 年 2 月吉日 各 位 一般社団法人 国際経済政策調査会 理事長 高橋 佑 「ILC(国際リニアコライダー) 」講演会 拝啓 時下ますますご清祥の段、 お慶び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、 厚くお礼申し上げます。 「国際リニアコライダー〈ILC〉計画」は北上山地を候補地とした場合の技術設計書 の具体的議論がさらに進化し、また文部科学省が設置した有識者会議も近く中間報告を 提出するとみられています。 ILC は世界各国が資金面でも協力し合う国際施設で、そうした研究機関は日本では、 もちろん、初めてのケースになります。 「優れた科学技術は、人間の知の総力から生み出されるものですが、知をうみだすの は、他ならぬ人間です。北上、胆江の長い歴史に育まれた自然と人々の暮らしのなかに は、国際研究都市の創造に向けた叡智が詰まっています。それを、発掘し、磨き、最先 端の国際研究都市として発信していく方途を、お話いたします」 。 今回、ご講演をお願いした石川幹子・中央大学教授〈東京大学名誉教授〉の言葉です。 石川先生は「ILC の誘致は、ここに暮らす人びとに優れた、ゆとりある、文化的な暮 らしの場を提供する責務を伴う」という考えから、 「地方創生と国際リニアコライダー」 -伝統と豊かな自然がはぐくんだ文化を磨く―という演題でお話しくださいます。 もう一人、東北 ILC 誘致に尽力してこられました吉岡正和・東北大学・岩手大学客員 教授=高エネルギー加速器研究機構〈KEK〉名誉教授のお話も伺います。吉岡先生は「加 速器産業を日本成長戦略に」と訴えています。 吉岡先生は小型加速器を開発、中性子によって、がんを切らずに撲滅する「ホウ素中 性子捕捉療法」 〈BNCT〉のチームを立ち上げ、全力で取り組んでいます。患者の体内 にホウ素を集積させ、そこに中性子を照射して、がん細胞を破壊する方法ですが、正常 な細胞へのダメージはほとんどありません。 「がん治療の革命」として、マスメディアが 盛んに取り上げるようになりました。 吉岡先生は東北大学・岩手大学客員教授として東京⇔仙台・盛岡を毎週、往復し、沖 縄科学技術大学院大学でも BNCT 計画の発足を目指し羽田⇔那覇も往復する多忙な毎 日です。脚光を浴びてきた「加速器産業とがん治療革命」についてお話いただきます。 今回の講演会は国際経済政策調査会が続けてきた「加速器科学研究会」としては90 回目になります。講演内容も誘致に向けた具体的なものになっています。万障お繰り合 わせのうえ、多数ご出席くださいますよう、お待ち申しあげております。 敬具 記 日 時 : 平成27年4月4日〈土〉 受付 午後1時 ~ 講演 午後1時30分~4時10分 場 所 : 大東コミュニティーセンター「室蓬ホール」 一関市大東町摺沢字街道下25-3 電話 0191-75-2229 第一部 1時30分~2時45分 講 師 : 中央大学 理工学部 人間総合理工学科 教授 東京大学名誉教授 農学博士 石川 幹子 氏 演 題 : 「地方創生と国際リニアコライダー」 ―――伝統と豊かな自然がはぐくんだ文化を磨く 第二部 2時55分~4時10分 講 師 : 大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構 名誉教授 東北大学・岩手大学客員教授 理学博士 吉岡 正和 氏 演 題 : 「加速器産業とがん治療革命」 コーディネーター : 飯澤 匡〈いいざわ ただし〉 講師略歴 石川 幹子〈いしかわ みきこ〉氏 東京大学農学部卒、ハーバード大学デザイン学部大学院卒。 農学博士、技術士(建設部門、都市および地方計画) 。 工学院大学建築学科教授、慶應義塾大学政策・メディア研究科教授、東京大学大学院 工学系研究科教授などを経て、現在、中央大学理工学部人間総合理工学科教授。 東京都公園審議会委員、横浜市緑の審議会委員など。 全国約 200 の市町村の水と緑の計画・設計に携わる。 吉岡 正和〈よしおか まさかず〉氏 京都大学卒。理学博士。 西ドイツ・カールスルーエ原子力研究センター客員研究員。帰国後、大型加速器施設 のほとんどに関与し、大学共同利用法人 高エネルギー加速器研究機構教授。現在、名 誉教授。東北大学、岩手大学の客員教授。加速器40年のキャリア。
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