別紙2 - 東京都

26福保障自第1541号
平成27年2月27日
厚生労働省社会・援護局
障害保健福祉部長
藤井
康弘
様
東京都福祉保健局長
梶
原
洋
訪問系サービスに係る費用負担について(緊急提案)
日頃から、東京都における障害福祉施策について格別の配慮を賜り、厚く御礼申し
上げます。
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下「障害者総合
支援法」という。)は、区市町村が障害者の状況等を勘案してサービスの給付を決定
することとし、区市町村が支弁した費用額の2分の1を国が負担することを定めてい
ます。しかし、訪問系サービスについては政令で国庫負担基準として、その上限を定
めているため、平成26年度では都内31自治体で合計約54億円の超過負担額が生
じる見込みです。
国は平成27年度から、重度障害者が多い自治体ほど超過負担が生じている実態に
鑑み、重度障害者の割合が5%以上の自治体に対し、国庫負担基準総額を5%嵩上げ
するとしています。この方針は、自治体における超過負担に配慮したものですが、嵩
上げの規模は不充分なものであり、自治体の超過負担額解消にはほど遠いものです。
さらに国は、超過負担を抱える自治体に対する「重度訪問介護等の利用促進に係る
市町村支援事業」について、平成27年度予算(案)を11億円に半減しています。
今般示された補助要件(案)では、特別区を全て対象外とするとともに、市町村の人
口及び財政力に応じて廃止、削減するとしています。本来、障害者総合支援法で定め
る障害福祉サービスについては、人口や財政力に関わらず、法定負担率どおりその2
分の1を国が負担すべきものです。今回の補助要件(案)により、都内区市町村がい
わば国の肩代わりを行う額は、約20億円と過大な額が見込まれることから、サービ
スの利用制限も生じかねません。
このため、改めて下記の事項について強く要望いたします。
記
1
訪問系サービスについては、重度障害者の地域での自立生活を保障するために長
時間サービスを提供している地方自治体が超過負担を強いられることのないよう、
区市町村の支給決定を尊重し、区市町村が支弁した費用額の2分の1を国が負担す
ること。
2
国庫負担基準総額の嵩上げ率については、重度障害者の割合に応じたきめ細かな
率の設定にするとともに、更なる嵩上げを行うこと。
3
区市町村の超過負担に対しては、「重度訪問介護等の利用促進に係る市町村支援
事業」により、必要な財源を措置すること。