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2015 大阪大学 前期日程(外国語学部)
(2/25 実施)英語
【解答例】
Ⅰ
(A) 今日,タンザニアの平均的な一人の市民が放出するのにほぼ一年かかる炭素の量と同
じ量の炭素を,ヨーロッパ人は一人あたり 2 日半ごとに,あるいはアメリカ人は一人あ
たり 28 時間ごとにいとも簡単に放出している。要するに,私たち先進国の人間が現在
のような生活を送れるのは,私たちが地球上の先進国以外に暮らす人間の大部分の数百
倍の割合で資源を使っているからである。
(B) 生理的なレベルでは,ユーモアは刺激に対する無意識の反応にすぎない。すなわち,
笑いである。私たちは他人に会って,礼儀正しくしなければならないと感じる場合に笑
う真似をすることはできるが,真の笑いは自然にわき起こるものである。それは私たち
の思いのままにできるものではないのである。
Ⅱ
設問⑴
惑星も恒星も銀河も存在せず,宇宙全体が純粋なエネルギーのとてつもなく濃密
なかたまりからできていた。
設問⑵
中規模の銀河の中にある,この地球というとるに足らない,小さな惑星にいなが
らにして,私たちが宇宙の大部分を記述できるということ。
設問⑶ Galileo は新型の望遠鏡を使って,太陽の黒点を見つけ,天体が完全ではないとい
うことを示した。また,Newton は木からリンゴが落ちることにも,太陽の周りをま
わる惑星の軌道にも同じように当てはまる万有引力の法則を提唱し,さらに,すべ
ての自然法則は地球上だけでなく,宇宙の現象にも同じように当てはまると言った。
設問⑷
生物は無生物と違って,つかみどころのない精神あるいは魂とも言うべき特別な
本質的存在を持っているという見解と,生物は精巧にできた機械であり,無生物と
まったく同じ物理や化学の法則に従っているという見解。
設問⑸
人間は自然に対して,その壮大さに比べるとちっぽけな存在にすぎないだけでな
く,その一部にもなれず,ただその光景を観察することしかできない関係にある。
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(2/25 実施)英語
設問⑹
全宇宙は私たちの精神の産物であり,私たちの思考の外には物質的に実在するも
のはないという考え。
情緒的,心理的には,著者“I”はその考えにある程度は共感を覚えている。しか
し同時に,身体に備わった知覚能力では感知できない世界が存在することが現代科
学によって明らかになっており,理性的にはこちらの考えを是としている。
Ⅲ
I believe that in the future a large number of jobs which are now done by humans
will be performed by robots. As a result, many workers will lose their jobs and
unemployment will become a serious issue. Therefore, it will be necessary for
governments to pass a law which requires business organizations, especially
manufacturers, to employ a certain number of workers according to such criteria as
corporate size and total sales.
(72 words)
Ⅳ
Aware that his dictionary is not necessarily almighty, Araki, far from being
⑴
disappointed, felt a stronger attachment to it. It did not always give him all the
information he needed, which impressed him favorably because it seemed to be
working hard.
⑵ It was not perfect at all, but because of that, he felt all the more as if the efforts and
enthusiasm of its compilers were conveyed to him.
⑶ At first glance, the dictionary was just full of words mechanically arranged, but
these innumerable headwords, explanations and examples were all written by
someone after thinking over and over again. What a perseverance! What a devotion to
words!
Ⅴ
⑴・3 千年以上前に登場した。
・貴族や王族を日差しから守り,肌を白く保つため。
⑵・高価な皮革製の傘が作られた。
・貴族や王族が雨を避けるため。
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(2/25 実施)英語
⑶・傘は女性が使う低俗なものだと考えた。
・強い日差しや激しい雨を,帽子と上着でしのいだ。
⑷・当時陸路で行くことができた遠いアジアの国々の物語や絵画に影響されたこと。
⑸・傘は女性が持ち歩くものという通念があったが,ある一人の有名な男性が丈夫な男性
用の傘を持ち歩き続けたことで,男性も普通に持ち歩けるものになった。